福木 ふくぎ                
        
漢字について 
 福は形声 木+畐 畐は、酒壺の象形。甲骨文字では、『』。祭壇に酒壺を供えて祭り、福を求めること。語源は不明。琉球語では「プクーギ」と表記する。

材について
オトギリソウ科フクギ属の常緑広葉樹  高さ20m直径0.8m気乾比重0.7
 沖縄を代表する樹木。辺心材とも淡黄色で、硬く腐朽しにくい。乾燥するとさらに硬くなる。建築材・家具材に使われる。名前の縁起がいいので、床柱、テーブルにする。期間比重は、現物の測定値。

その他 
 台風の多い沖縄の南西諸島で,強風や塩害によく耐える防風林として有名。幹も葉も水分を多く含むので燃えにくく、火事から家を守る役割もあった。しかし今ではその景観が観光の対象にさえなるほど減少している。野生も少ない。樹皮に黄色の色素フクゲチンを含み,染料にする。沖縄の織物染料にはなくてはならない材料。
 台湾、フィリピンが原産で、琉球がアジアと海上交易を行っていた約500年前に沖縄に持ち込まれた。近縁種にテリハボク・マンゴスチンがある。

製作中の独り言
 福からは、大福餅、福耳、福袋といったイメージしか湧いてこないので、こんな字になってしまった。平和そうな字ではある。
 
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