樚 えごのき 別名 ロクロギ・チシャノキ | |
漢字について 形声 木+鹿 鹿はシカの象形 中国でこの字は、フジウツギを指しているが、フジウツギは、サポニンを含んでいてその毒で魚を捕るため、魚酔木ともいわれている。エゴノキも同じような使われ方をするのでこの字が当てられた。『斉燉果』は、もともとオリーブに当てていた字。ロクロギ『轆轤木』ともいう。チシャノキ『萵苣の木』ともいう。『万葉集』には山萵苣(やまちしさ)の名で出てくる。 現在の中国名は『野茉莉』。 果皮には有毒物質であるエゴサポニンを含んでおり、その味が「えぐい」ので、エゴノキと名前がついた。 材について エゴノキ科エゴノキ属の落葉広葉樹 高さ15m直径0.3m気乾比重0.66 辺材は淡黄白色、心材は黄褐色で緻密、やや重硬である。床柱・天井の材や器具・挽物細工・玩具・将棋の駒・杖・寄木などに使われる。ひこばえはスラリと伸び上がり、粘り強いので、火であぶって曲げ、背負い籠や輪かんじきなどに利用されていた。かつては傘の柄などに多用された。薪炭材にもなる。 その他 種子は脂肪油が多くヤマガラが好んで食べる。 サポニンを含む果実や根を水の中で叩き潰し、魚を麻痺させて採取する(この漁法は、現在禁止されている)。実際には山椒の皮のほうが毒性が強いらしい。 製作中の独り言 我が家の近くで、邪魔にされて伐られた樹をいただいて作った。樹木図鑑では材が着色することはないように書いてあったが、ごらんの通り綺麗に着色している。この樹だけなのか、ほとんどの樹がある一定以上に太くなると着色するかはわからないが、綺麗な材である。 |
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