アサダ あさだ               別名 ミノカブリ・ハネカワ
       
漢字について 
 漢字、語源は不明。『浅田』という当て字は散見する。ミノカブリ、ハネカワは、樹皮が縦に不規則に割れ、荒い鱗片になって剥がれるため。材が堅いことから、アメリカでは『iron wood』あるいは『stone wood』、中国では『鉄木』と呼ばれている。また、中国では『穂子楡』ともよばれている。

材について
カバノキ科アサダ属の落葉広葉樹 高さ25m直径0.7m気乾比重0.64-0.87
 辺材は淡い桃灰色、心材は紅褐色で、境は明瞭である。散孔材。材は重く強いので、強さが必要な用途に適している。また表面仕上げは良好で磨けば光沢があるので、装飾材としてもよい。器具材(工具の柄・木槌(きづち)・橇(そり)・運動器具など)・建築材(床材としてはもっとも優秀)・家具材などに使われる。ただし、ミズメ同様サクラ材(アサダ桜)として流通している。

製作中の独り言
 いろいろ調べたのだが、調べ方が不十分なせいか、うまい漢字表記が見つからなかった。そこで、窮余の策として、中国名の『鉄木』を使った。鉄の旧字体『鐵』である。確かに硬くて重い材ではあるが、楢や樫のように、重硬な材は他にもある。重硬なだけではなく、心材の色が赤いため、酸化鉄を想起させるのだろう。確かに足の上に落としたら、かなり痛そうである。
 
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