定時制 制作メモ


1.板の選定
 定時制の教職員が選んだのは、榧(カヤ)でした。この板で作る予定でしたが、この板をいただいた製材所に別の材を買いに行ったところ、右の板をいただいてきたので、そちらで作ることにしました。

年輪を数えると200年は数えられるので、それ以上の樹齢の樹です。

2.作字
 板の個性が強いので、字も、看板にしては少し癖のある字で書いてみました。書体は、行書体です。寸法は、160cm×40cmで、当初予定より一回り大きくなりました。
 板の幅が広く、自動ガンナに入らないので、板の表面は、ベルトサンダーで仕上げました。

ベルトサンダー     マキタ9903
サンディングベルト  #60  #80  #120 #180 #240 
3.粗彫り
 板に字を写してから彫ります。手彫りでは大変なので、トリマーを使用しました。3mmのストレートビットで粗彫りし、鑿と彫刻刀で仕上げます。途中でトリマーを壊してしまいました。原因は、ベアリングの不良です。買ってから2年ほどしかたっていないので、困ったものです。8/25
 

トリマー  マキタ3701F
ビット マキタ3mmストレート 


4.仕上げ彫り
 かすれの部分はやはり時間がかかりました。結局、彫るのに、まる3日かかりました。深さ約10mm。8/27


ノミ 1.5mm 3mm 6mm 9mm 
彫刻刀(切り出し)

5.下塗り
   彫った部分に絵の具を入れているところです。屋外に設置するので、耐候性を考えて、アクリル塗料を使うことにしました。まず、下塗りに白のアクリルジェッソを塗ります。白い色は、胡粉と同じ炭酸カルシウムです。
8/28
リキテックス アクリルジェッソ 300ml



6.仕上げ塗り
 絵の具は、岩絵の具の天然松葉緑青#7をアクリルのマットジェルメディウムで延ばしたもの。岩絵の具のつぶつぶ感が渋くていぃ感じです。塗って乾かし、塗りむらを修正することの繰り返しで、塗りにも3日かかりました。8/29
 岩絵の具の緑青は、孔雀石(マラカイト)を砕いて作ったものです。
 成分は、銅の錆(さび)と同じで炭酸水酸化銅(CuCO(OH))です。 

岩絵の具 ナカザワ胡粉 天然松葉緑青#7 100g
リキテックス マットジェルメディウム 300ml
サンドペーパー  #240 
7.防水塗装
 板の劣化を防ぐため、オイルを塗りました。

リボス デュブノ 750ml 9/17
     クノス  750ml 9/18
8.設置場所、定時制昇降口 10/7撮影
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