天使になったしぃちゃん

 

2002年2月18日朝、家族のものが出勤で家を出るのにバタバタしている中、

しぃちゃんが階段の踊り場で痙攣を起こし、亡くなりました。

思えばしちゃんが我が家に押しかけ居候にやってきたのも

家族のものがバタバタしている朝でした。

 

しぃちゃんがはじめて遊びにやってきたのはもう2年以上前のことです。

初めは、外猫としてしばらくえさをあげている猫の一匹でした。

真っ白の猫で、ピンクの首輪をしていたのできっと迷い猫だと当初は思っていました。

大通りをはさんで反対側の酒屋さんのおばさんが白猫を探しているというのを聞いたときは

「やっぱり、飼い猫だったんだぁ〜」と思ってそのおばさんに白猫のことをお知らせしました。

私も妹も白猫がとてもかわいかったのでその後が気になり、

妹が酒屋さんにどうなったか聞きにいったのですが、

なんと白猫はそこの酒屋さんの猫ではなく、

「酒屋さんで飼っている他の猫のえさをもらいに来ていた猫だった。」

ということがわかりました。

酒屋さんの近所の人の中に猫の嫌いな方がいらっしゃって

ある日、「保健所に連絡する。」

と酒屋さんにいわれたそうです(本当かどうかわかりませんが…酒屋のおばさんがそう言ってた)。

保健所に連れて行かれてはかわいそうと思った酒屋のおばさんは、

なんと、白猫ちゃんを私が住んでいる町内に放しに来ていたのです。

要するに「捨てに来ていた。」のです。

その後、私の町内の方たちの何人かが「酒屋のおばさんが白猫を探している。」

という話を聞いていたので

何回か酒屋さんに白猫のことをお知らせしていたようです。

そして、その連絡をもらうたびに

酒屋のおばさんは、昼間にやってきて白猫をまた違う場所に

車で置きに行っていた(あくまで置きにいっていたそうです。)ことが判明しました。

どうして酒屋さんが捨てた白猫を探しに来ていたかと言いますと、

捨てた後に、お客さんで猫をほしいといわれた方がいらっしゃったようで

それで探しに来ていらしたようです。

ところがそのお客さんがやっぱり猫は要らないといわれたようで

探しても仕方が無い状況になったようです。

   

 

白猫を捨てに行っていることを聞いた妹は、

帰ってこなくなった白猫を探しに最後に置いてきた場所を

酒屋のおばさんに聞き、泣きながらそこへ白猫を探しにいきました。

でも結局見つけることができずに家に帰ってきました。

家族の間では、「車で連れて行かれたのできっともう戻ってこれないだろう。」と話していました。

ところが次の日の朝、なんと白猫ちゃんがえさをもらいにやってきたのです!!

家族全員で「なんて賢い白猫ちゃんなんだろう!」と思いました。

「もうこれ以上、車でほかに捨てに行かれてはかなわん。」

と思い、酒屋のおばさんには白猫を私の家で面倒見ることを言いました。

おばさんは、「白猫を捨てに行っていたのではなく、置きに行っていたのだ。」と、言い張ります。

だから、里親が決まったら迎えに行くつもりだったと…

どこの誰が置いてきた同じ場所にいつくるかもわからないお迎えを待ってじっとしてますか?

生き物です。動いて当然です。同じ場所にいるはずが無いじゃないですか。

なのに、酒屋のおばさんにはそのことが通じませんでした。

「猫を他の場所に捨てに行く。」という行為は、

社会的にもなかなか解決するのが難しい問題だと思います。

しかし、「捨てに行く」行為自体は、無責任で許されないことだと思いました。

おまけに自分の家で猫を飼っていると酒屋のおばさんが言うのを聞いて

むしょーに腹が立ちました。

 

それから、白猫ちゃんは外猫として私の家にえさをもらいに来るようになりました。

しばらく後、夏のある日、

白猫ちゃんが子猫を連れて我が家へやってきました。

それも朝のバタバタしているときに…

子猫があまりに小さくてかわいくて、

外に置いておくのはかわいそうだということになり、

その日から白猫ちゃんと子猫は我が家に居候することになりました。

その白猫ちゃんが代珠(しろたま)こと、しぃちゃんです。

子猫はもちろんこうちゃんのことです。

そんなこんなで、しぃちゃんとこうちゃんと一緒に生活することになりました。

 

しぃ&こうちゃん しぃ&こうちゃん 

当初は、しぃちゃんも警戒心が強く、

寝てるときでも絶対にすぐに移動できる大勢でしかいませんでした。

そしてちょっとでも音がしたりすると、

すぐ飛び起きて逃げる体制を作っていました。

そのしぃちゃんが最近になってやっと寝るときは丸くなったり、伸びたりして、

寝るようになったところでした。

きっと安心できるようになったからだと思います。

私のお布団の中にも入ってきて、一緒に寝るようにもなりました。

しぃ&ちびこう  

しろ&こうちゃん

なのに…

あまりに変な咳をするので、「おかしい」ということになり、

病院へ連れて行ったのですが、もうその時点では手遅れでした。

病院へ連れて行ってから、一週間でしぃちゃんはエンジェルになってしまいました。

最後のほうは、食べることも水を飲むこともできず、

大変やせ細って痛々しい姿でになってしまいました。

しんどいからか、楽な姿勢を見つけるために、

あちこち徘徊するようになりました。

いつも身づくろいはきちんとしていてきれいなしぃちゃんが、

身づくろいもできないほどになってしまいました。

猫の癌の病気だったようです。

人間と違ってしゃべらないので本当にしんどかったかどうかはわかりませんが、

きっとすごくつらかったことと思います。

今は、妹の部屋にいます。

近々、家の近所に通称「猫寺」があるのでそこに納骨してあげたいと思っています。

しろちゃん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝、昼、夜の食事はもちろんのことお腹がすいていなくても、

かまってほしい時はよく家の前まで来るようになりました。