五條探検隊

23 土倉庄三郎 
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22 策道  

21
楳図かずお
20 藤代昇の五條回顧
19 女子水泳王国
18 河崎なつ
17 青いぶどう3
16 青いぶどう2
15 青いぶどう1
14 二見城
13 和歌山線
12 昔の五條
11 西川と草谷寺
10 古代の真土峠
9 天誅組の門
8 まちや館
7 大澤寺
6 女性俳句会「紅樹」
5 柿博物館
4 五新鉄道
3 伊勢街道
2 吉野川
1 地名の由来



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7 山寺の大澤寺

五條市の北に聳える金剛山脈の峰の神福山中腹の山中に、山寺の大澤寺(だいたくじ)がある。修験道の役小角(えんのこずぬ)が1300年前に開祖したといわれている密教霊場である。本堂に目の病に霊験があるとされる薬師如来が祀られていることから地元では瀬之堂(せんのんど)とも呼ばれている。
ここは以前は五條小学校の弁当を持っての遠足の場所であった。五條小学校から田舎道を4kmほど歩き、最後の急坂を登ると瀬之堂である。
今は神福山の8合目付近をトンネルで大阪府に行く国道310号線ができ、そこからの分岐道で車で行くことができるようになったが、私の小学生時代は徒歩でいくしかなかった。
大澤寺は吉野川に注ぐ支流の寿命川の源流なので、寿命川沿いに5月の新緑の田舎道を歩いて久しぶりに瀬之堂まで出かけた。

新町通りの札場跡

新町通りの昔の札場跡の十字路。向うに見える高架橋の下が寿命川の神田橋。左の角は山名食堂でうどんが旨い。 十字路を右に曲がると細い境筋通り。天誅組の変の後に造られた五條代官所への道と思われる。左の石柱に札場跡と記されている。

境筋通りと国道24号線

200mほどで国道24号線との交差点に出る。小型車がやっと通れる道幅。国道側からの写真。 国道の先は河岸段丘の坂道で、段丘の上の白壁は代官所跡。今は裁判所。国道は車が多く歩道もないので、歩行者や自転車は通れない道になっている。拡幅計画はあるらしい。

和歌山線踏切と下之地区

坂上の裁判所の裏手に和歌山線の踏切がある。丁度小学生の下校時間。 踏切の先は田園風景。遠くに見える高架橋はこの4月から通れるようになった京名和高速道。左の丘は釜窪でトンネルで隅田に抜ける。

京奈和自動車道と中之地区

京名和高速道の近くからの写真。寿命川の谷を横切っている。右の高台に五條ICがある。 高速道直下の写真。とりあえず五條ICと五條北IC間のみの供用で無料。県境の橋本ICまではまだ工事中で、これができると五條市内の国道24号線のバイパスになる。

山麓線道路1

1km先の二上葛城金剛の山裾を走る山麓線。この道路の久留野の谷の橋が昨年完成し、この道路も使えるようになった。道路の凹部は寿命川。 田舎道からの寿命川の写真。川底も草が生い茂っている。また川辺には竹薮が多い。遠くの山は金剛山脈。左の尖っているのが神福山で、その手前の山がこれから訪れる大澤寺?大澤寺は山の鞍部にあるので下からは見えない。

山麓線道路2

1km先で再度車道を横切る。道路の先の高台は五條の新興住宅地の田園地区。この道路の両端は山麓線と一緒になる。道路の凹部は寿命川。大澤寺へは左の高台下の白いガードレールの道を通る。川の左側の道。 車道の交差点からの五條方向の写真。左上の看板はイタリア料理店。

水澤地区

だんだん谷が狭まって山村の風景になる。左の寿命川はこの地区の名前の水沢川(みなれがわ)ともよばれる。 橋を渡って道は川の右になる。坂は急坂。

大澤寺への参道1

川沿いの道を登りきると国道からの巻き道に出る。ここから左の急斜面をZ字に登る道を進む。 大阪府への国道310号線からの大澤寺への分岐路の案内板。国道といってもカーブの多い山道なので通る車は少ない。車ではここから少し下りの巻き道で左の写真の場所に出る。

大澤寺への参道2

坂道はきついが新緑と道端の花々がきれいだった。 苔むした石垣の切り通しの先に大澤寺の白壁が見えてきた。新緑の中でつつじが鮮やかに咲いている。

大澤寺1

大澤寺本堂の正門。太鼓橋があるので門は閉まっている。横に南朝の2代目の後村上天皇行在所の石碑。南朝の暦代天皇は京を追われ、吉野、賀名生(あのう)、河内の天野山などを転々と移動したが、その金剛越えの場所に大澤寺がある。 庫裏(くり)側の入口。ここから中に入る。

大澤寺2

左手に池があり池の周りは庭園になっている。太鼓橋は正門から本堂への橋。池には大きな鯉がたくさん泳いでいた。 太鼓橋の上からの本堂。平安時代初期の作といわれる薬師如来像が祀られている。

大澤寺3

太鼓橋からの庫裏方向の庭園。 庭園の隅にある琵琶ノ池。竹の蓋がかぶさっている。この池の水で目を洗えば目の病気が治るといわれた。

行者杉と大澤地区

来た道とは逆側に下りの道がある。大澤地区を通って落合川沿いに隅田への道である。右に登山道があるが行者杉峠(700m)への道。昔、五條と河内を往来するのに一番利用されたと思われる。他に千早峠、久留野峠もあるが、ここが一番低い。 同じ場所からの大澤谷の風景。棚田に田植えの水が張られている。