劇団青年座「無法松の一生


原作/岩下俊作      
脚本/西島 大      
演出/鈴木完一郎     
和太鼓/作曲・指導/林英哲
音楽/池辺晋一郎     


出 演

津嘉山正種

泉 晶子

山野史人

福田信昭



ものがたり

明治38年、日露戦争の真っ只中の九州は小倉。暴れん坊の俥夫、人呼んで「無法松」は一本気な性格からいつも騒動を引き起こしている。ある日、怪我をした少年を助けたことから、吉岡家に出入りするようになった。ところが当主の吉岡大尉は、戦死してしまう。純粋で一途な男松五郎は、一家の支柱を失った未亡人良子とその息子敏雄への献身的な愛に生きがいを見つけ、三人の関係はしだいに深まっていく。やがて松五郎は、未亡人良子へのどうすることもできない気持ちと、移りゆく時代の流れに翻弄され悩み苦しむようになる。時代は待ったなしに変転する。嘘やごまかしの横行する世の中で男の真実を貫くからこそ無法を通す、切ないまでに不器用な明治男の一生を時代の中に鮮明に映し出す。小倉の夜空に無法松の暴れ太鼓が鳴り響く。
ホームへ