精一杯の嘘は、やがて橙色・・・・
出 演
鈴木瑞穂/川口圭子/たかべしげこ
前田英治/浅田和子/田中昭子
槐柳二/山下智寿子/中村亨
<解説>
この作品は文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を受賞。(社)日本劇団協議会主催による創作劇奨励公演として、
’93年2月に上演。
家族、家庭という世界で人情の機微をとらえ、ほのぼのと時に切ないまでに三者三様の人間模様を鮮やかに
描き、だれの心にもつながる舞台として注目をあつめました。
”真っ赤な嘘”をめぐって、おかしく、哀しく、笑いを誘いながら、心にしみる一味も二味も違ったホーム
ドラマをおとどけします。
<あらすじ>
東京郊外の星川眼科医院。
院長の賢一は閉院を決意した。
そして賢一は、医院に三十年間勤め、
彼の一人娘の母親代わりをもつとめた
看護婦の陽子に蓼科のコテージを
プレゼントし、勇退。
これで一件落着。
ところが
「先生、私、嘘をついていたんです。
ここどうしても、先生に
辻褄を合わせていただかないと」
「私、死ンジャウワ」
とまでは言わないけど、ともかく、
賢一、その嘘にノルことになって
初冬の蓼科へ。
陽子の看護学校時代の
仲良し二人にバレてはコトだと、
賢一の娘も加わって、
三巴の熱烈演技。
暮れなずむコテージで繰りひろげられる
「真っ赤な嘘」
終幕、
蓼科にちらちらと雪が舞い降りて
精一杯の嘘は、
やがて橙色・・・・。
<パンフレットより>