京都府相楽郡和束町木屋


採集できる石
鉱物名コメント
紅柱石少ない運しだいですね
菫青石少ない運しだいですね

石を見る



法花寺野からの続き

1995年8月14日

 銭須の観音さんの横をすぎて少し行くと道がS字にカーブする。そこをすぎると道の左(北)に大きな採石場が見えてくる。ここが木屋の産地である。右手に木屋のバス停が見え、もう少し行くと事務所があるので、ここで一声掛けたが、あっさり断られてしまった。採石場は危ないので入ってほしくないとのことだった。困った顔をしていると見かねたのか、手前にある石を積んであるところからなら採っていって良いと許しをもらい、やっと採集ができることになった。

 車で後戻りをすると、言われたとおりの小さな空き地があって、そこに車を入れようとするのだが、車が多いしS字のカーブがじゃまになってなかなか入れられない。後ろにどんどん車が溜まってしまって気に掛かるが、対向車の車が途切れるのを待ってようやく入れることができた。車が3台も入ればいっぱいの空き地であった。

 その西側に黒い石が山積みになっている。早速車から降りてその石を見ると全部の石に紅柱石が入っていた。山積みの石はかなり多く、高さ5mくらいの小山になっている。それが全部、紅柱石の山であった。紅柱石も直径1Cmくらいある大きな物から1mmに満たない物、濃集している物や薄い物まで多種多様であった。
 その中でも見栄えのする物を探そうと、その5mほどもある山に登ってみた。しかし、石も一つの重さが20Kgくらいありそうで、それがまた積み上げたばかりなのですごく不安定に積み重なっている。何回かぐらぐら揺れる大きな石に足を挟まれそうになりながら上まで行っては見たが、「これだ!」といえる物は見つからなかった。
 薄い黄鉄鉱にコーティングされた物が一番見栄えが良いので探したが、なかなか良い物は見つからず、結局2時間ほどかかって一つ良いものを探し当てた。

 ふと気づくと、菫青石のないことに気づいた。たしか、木屋から菫青石も出ているはずだ。しかし今まで全く見なかった。注意深くもう一度周辺を探すことにした。しかし、形のはっきりしていない変質した物はいくつかみつけたが、良い物はなかった。それから30分ほどしてやっと小さいながらひとかけらの良い物を見つけたが、それは私の車の下からだった。どうやら前の人が採った残りらしい。専門用語?でいう「灯台もと暗し」というヤツだろうか。

 わりと時間を使ったにもかかわらずあまり良品には恵まれずに帰ることとなった。しかし、いまどんどん採石を行っている産地であるので、何回か行けば必ず良いものに当たる時がある産地ではある。



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