1998年スコットランド・マン島SLの旅

今年もヨーロッパヘのSLを訪ねるたびに出かけたのでその記録です。

例年通り前年の旅行から戻った時から次ぎはどこを訪れようかと考えていました。どうしてもマン島を訪問したく、そこを主とした旅行をいろいろと考えました。その結果スコットランドの列車の旅を加えることとなりました。

 スコットランドにも保存鉄道や本線でのSL牽引列車の走行が夏期期間中は行われているので極力SLを楽しめるように考え日程を考えました。英国はまだまだキリスト教の影響が強く、日曜日そして土曜日も列車の本数が減るし、一方では保存鉄道での列車の走行がボランティアに依存しているために日曜日にしか走らないものもあり日程調整が困難でした。

 今回の計画にあたってマン島とスカイ島の情報収集にインターネットが有用で、特にスカイ島のバスの時刻については日曜日の運行が全くないことが判明し大いに役立ちました。このためマン島訪問が後になるように旅行計画が全く変更となり、知らないで訪問すると丸一日が無駄となるところでした。

 9月9目(水) 鯰田より列車にて出発。空港に到着しバウチャーを航空券・ホテルクーポン・英国レールパスに交換し、出国手続きを済ませモーニングカームで時間待ちをする。

 ソウル金浦空港にて約1時間40分の待ち合わせの後ロンドンヘ向かう。ビジネスクラスの座席が変わっており、各座席に小型のテレビが設置してあるので自分の好みのチャンネルが見られ、しかもいずれのチャンネルも日本語の音声または宇幕があるので大変うれしかった。例によって中国・モンゴル・ロシア経由である。モンゴルあたりからシベリア上空では凍った大地が見えたがやはりこのあたりは一年中凍士なのだろうか。

 サンクトペテロブルグの上空を飛行したが初めての経験で写真を撮る。ドイツとデンマークの国境付近からオランダ上空を経て北海に出てロンドン・ヒースロー空港に16:15到着。最果ての搭乗口に到着したために入国検査場まで遠かった。入国手続き終了後まずは両替をするが1ポンドが約230円程度である。

 ターミナル3から1への移動距離が大変長く荷物を抱えた身にとってはとても遠かった。後でLondon Express の駅を抜けた方が早いことが判った。国内線はMid1and Airwayの利用で、チェックインはすぐに済み搭乗口へ進む。25分遅れで出発となったがちょうどラッシュ時間なのか離陸までの待ち時間は長かった。

 20:20グラスゴー空港に到着、インフォメーションにてホテルまで歩いて行けるか尋ねるとタクシーを利用せよとのことでタクシーに乗ると運転手さんが不愉快そう。「Very near」とのことであった。

 Dean Park Hotelにキューポンを出すと受付のかわいいお嬢さんがちょっと困った顔をした「Little troub1e」と言ってコーヒーを飲みながら待つように指示されたがどうもオーバーブッキングの様子。しばらくするとオーナーと思われる女性が現れ、5星のヒルトンホテルを予約したので送るからそれで勘弁してもらいたいとのことであった。早速ホテルの車にて市中心部にあるヒルトンホテルに送ってもらったが高層のアメリカ的ホテルであった。部屋はセミスイートではと思われるほど広くベッドはキングサイズと思われた。テレビを入れるとなんとNHKのBS放送の海外向けが放映されており日本語の番組も有っていた。

 9月10目(木)

 翌朝は雨でホテルの窓からの景色は良くなかった。朝食はブフェスタイルではあるがさすがに立派で今回の旅行中最高のもので、特にパンがおいしかった。チェックアウトに何ら問題なく追加料金を請求されることもなく終了し、駅まで歩くこととした。

 幸いに雨は上がっており、地図を頼りに市内を通り抜けクイーンズストリート駅まで30分ほどでたどり着いた。8:12のMa11aig行きに乗車。予定では8:46発の列車であったがObanへの分岐駅で乗り継ぐ様に変更す。

 しぱらくは川と湾に沿って走るがやがて北へ折れ、氷河によるフィヨルドの渓谷沿いに走るようになる。小さな峠を越え、林の中を走る。入り組んだフィヨルドの谷があり湖なのか海なのか地図がないとわからない地形をしている。持参の地図が大活躍である。Obanへの分岐駅Crian1ariohで下車、なにもない国鉄の分岐駅であった。列車を見送り次のOban行きを迎えるがなんと2両連結で乗客は結構乗っている。やはり小さな峠を越えながら湖の横や川沿いに走り海岸線へと下っていった。湖や川の色が黒に近い濃い茶色で、湖の名前には黒湖と言うのもあった。

 Oban駅は港のすぐ横にあり、大きなフェリーが止まっており、この港から周辺の島々ヘフェリーが出ているのだ。乗客の多くもフェリーへ乗り継いで行った様子だった。駅前周辺を写真に撮り、昼食をガイドブックに出ているWater Front Restaurantにて魚料理を食べ、13:20発にてObanをたつ。Crian1arichにてMallaig行きに乗り換える。少々高度のある峠を越えたが頂上付近は湿原地帯となっており焦げ茶色の水がわき出ていた。緯度も高いことより高層湿原と思われたし、表土は茶色で大変薄いが雨の量が少ないための表士が流失することなく維待されているものと考えられた。この表土が茶色っぽいために水も茶色になっているように思えるし、この土がスコットランド名物のヒースと呼ばれるものでは無かろうかと思った。地図を見ているとトレイルと呼ばれる自然歩道が通っており、歩いているハイカーが多数見られた。

 同じような景色が続き、徐々に高度を下げ海岸に出たと思ったら、目的地Fort Wiliamに到着す。駅前のホテルは一杯であったために市中心のインフォメーションまで歩きBBを探してもらう。残念ながら近くには無いためにBBの人が近くまで車で迎えに来てくれるようになったがインフォメーションの女性との会話がまるでちんぷんかんぷん。英語を母国語とする人が簡単にしゃべると方言や省略語があるのかさっぱりわからない。

 迎えに来た車はVWポロでおばあちゃんが運転、車には犬が乗っていた。日本人の画家に知人がおり毎年やってくるとの自己紹介があった。車ではすぐに着いたが歩くと上り坂の連続で大変そう。BBはこの中に部屋がそんなにあるのと思われる建物であった。トイレ・シャワーが共用で£16はやすかった。

 まず、シャワールームの使い方、朝食時問、出入り口の鍵の使い方を十分に説明されたが朝食が8:30で出発時間に余裕があり助かった。一休みして明朝のSLのチケットを手に入れるのと夕食を目的に出かけた。おばさんに教えてもらったが駅までは下り坂でラクチンであった。

 チケットはすぐに手に入りクレジットカードでの支払いがOKであった。夕食はガイドブックでおすすめのTown PierにあるCRANNOGに出かけた。駅とは市の商店街を挟んだ反対側で商店街を抜けたがPM5時でほとんどの商店が閉まっていたのには驚いた。

CRANNOGは海岸から海に突き出た小さな構えであるがグラスゴーにも支店がある有名店で、お客も次々に入っており私も続いて入った。早速メニューの注文であるが例によってこれが大変で、何とかビールと一品がエビでもう一品が水産物の2品の注文を済ませる。ビールを飲みながらまず一品目のエビを食べるがエビの尾の部分がゆでてバターと香草で味が付けてあった。

 2品目が出てきて驚いたなんとまた、エビが10数匹皿にのっている。しかも有頭エビと無頭エビの違いだけで調理方法も一緒であった。メニューにはそのようには書いてなかったと思うが。仕方がないのでがんばって食べるが味はまあまあであった。しかしながらこのような注文ならば教えてくれても良さそうに思うと腹が立った。

 まだ明るさの残っているうちに町中を抜け、坂道を上ってBBに戻るまだ19:30で薄暗かったが福岡より30分ぐらい明るい感じであった。部屋に戻るとシャワーを浴びるのも面倒でそのままベッドに横になったが寝てしまった。

 9月11目(金)

 日記を付け、本を読み時間をつぶして7:OOまで待ってシャワーを浴びる。朝食に行くとドイツ人が2グループで話がはずんでいたが私は会話はに参加できず残念である。黙々と食べるのみだがバターがおいしかった。朝食後すぐにチェックアウトし駅へ向かう。

 駅に着くとすでにSL列車は入線しているも改札口には鍵がかかっていたので商店街まで戻り郵便局(POST OFFICE)にて両替を済ませた。10:OOには改札が始まりプラットホームに出られたので写真を十分に撮ることができた。さすがに観光SL列車で運転席まで乗客をあげて見学させている。また、編成中の荷物車の部分はおみやげシヨップになっており記念品が置いてあり、結構お客さんも集まっていた。

 10:35定刻に発車。10:25着のロンドンからの寝台列車が遅れているので待つかと思ったが定刻に発車した。私の席は6両編成の最後尾6両目で列車の走行を撮るにはもってこいであった。走り出すとSLの機関車の音と石炭の煙のにおいは最高で、自然と笑みがこぼれた。しばらくは入り江沿いに走り、座席に座って景色を楽しんだ。

 やがて入り江が終わるとまもなくこの路線で有名な英国最古のコンクリート橋にさしかかるので最後尾のデッキに向かう。地図のうえからは左カーブと思われるので早めに陣取りをして待ち構えているとなんとBBで顔を見たドイツ人がやってきた。彼も鉄道ファンであった。

 目的の橋にさしかかるとうまい具合に左カーブでうまくビデオとカメラの撮影が出来た。彼にも撮影しやすいように場所を譲つてあげたがこの橋を目的としている人は多く車両の中を覗くと左の窓にはみんなが集まっていた。無事に撮影を済ませたがその後終点までこのデッキに立ったままで左右の窓から撮影をつづけた。途中でシャワーもあったり日が射したりの変化のある列車の旅で十分SLの旅を楽しんだが、ときどき撮影に来る人が最後にはまだいるのかという表情であった。

 Ma11aigまでは小さな峠を越えたり、入り江をかすめながらのすてきな景色が続き、海岸沿いで日が射すと海が輝き素晴らしかった。Sky島が見え出すとやがて終点のMa11aigで、この駅でもたっぷりとSLの撮影をしたが多くの乗客はこのまま引き返すようであった。

 フェリー乗り場を確認、乗船券を購入後駅前に戻り昼食にFish&Chipsを食べた。Chipsがたくさんで腹一杯になりマグカップのコーヒーともで£3.15でまあおいしかった。身は鰯か何か青みの魚のようであった。

 フェリー乗り場に戻るとちようど船が入港してきたところで桟橋にて着岸の様子を観察するが船首寄りに左右に動かすスクリューが付いているようで動きが軽快であった。車は結構乗っていた。

 乗船すると5Fが客室で早速荷物を置くとデッキでMa1laigの港や出航の様子を撮影する。たびたびシャワーがあり、Sky島が見え隠れするが海はべた凪で全く揺れずに約30分の快適な船旅であった。

 Armadaleに到着するも港には屋並みが無く、バス停が不明である。少々心配になったがやがて路線バスがやって来てフェリーの待合室の前に停車し、フェリーへの乗り継ぎ客が下車、我々の乗車となる。フェリー乗り継ぎの路線バスのようであった。

 Broadfordの町へ向かうがしばらくは海岸沿いで所々に小さな部落がありBBの看板も見え、車を使った観光客が多いものと思われた。小さな峠を登りしばらく平原を走るがやせた土地のようで牧草地にもならないようで、遠くには小高い丘が続き寂しい感じがした。やがて海が再び見え出すとまもなくBroadfordに到着するがバス賃は£3.00なり。

 ここで乗り換えてKyIeakinへ向かうが乗客は私一人であった。ご老体の運転手さんであったが飛ばす飛ばす、田舎道を60マイルも出している。どこに行くのかと尋ねられたのでKyIe of lochalshまで行きたいと言うとKyleakinの手前、橋への分岐点でおろし、シャトルバスが有るのでバス停で待つように教えてくれた。

待つことしばし、なかなかこないのでしびれを切らし歩き始めたらすぐにやって来て追い越していったがもういいやと橋に向かった。すると遠かったこと遠かったこと、荷物を持った身には大変であったが橋の上から写真を撮ったりしながら歩いて渡った。バス賃を節約し、橋は有料道路だが徒歩の人間は無料なのでこれも節約し小雨が降り出す中をやっとKyle of lochalshに到着するが歩くには少々遠かった。幸いに少々立派そうなHOTEL LOCHALSHにすぐにチェックインする事ができた。

 ここでもチェックインに際しては苦労があった。明朝の出発が早いので朝食はどうなるかと尋ねるといろいろと言っているのだが内容がさっぱりわからない。結局私がするからもういい、ということのようで明朝コーヒーとパンを出すようにするからレストランに来るようにと言われ、クレジットカードでの前払いとなった。

 部屋に行きトイレを使うと水洗トイレの底に黄色い水がたまっている。このホテルはきれいに掃除もしていないところだと思って水を流すとやはり黄色っぽい色をしている。使わないので錆でも出ているのかと思い風呂の水を流すとやはり茶色をしていた。で、お湯と水をどんどん流すがどうしても茶色がとれない。とんでもないホテルに泊まったものだと後梅したがホテルの説明書を読んでいるとこの地の水は茶色をしていることがあり、ウイスキーも作るおいしい水なので茶色の水が出たことで騒がないようにとの注意書きが書いてあった。

 それではと風呂にはいることにするが使ってみると茶色の水は何となく不快感がある。シャワーを使おうとするとなんと付いていない。洋式の風呂でシャワーがないとどの様にして体を洗うのだろうか。面倒ながらたまった浴槽のお湯を使い身体は何とか洗えたが頭の洗いようがない、お湯と水の蛇口は別々なので流しながら頭は洗えないし、頭が洗えるまで何回も何回もお湯がたまるのを待つのも面倒で、結局洗濯はしたが頭を洗うのはあきらめた。

 入浴と洗濯を済ませ夕食へ出かける。目的のレストランはKyle of lochalshでは有名な(ガイドブックや本で)駅のプラットホームにあるそのものズバリのThe seafood restaurantである。夕日の沈む時間でなかなか良いムードの中を駅に向かう。18:30の開店であるが予約をしていないので早めに出かける。

 時間前には数名の客が来店し一緒に入るが店内はあまり広くなかったがレストランらしく飾ってあり、本日のお薦めメニューが黒板に記載してあった。ここではオーダーに苦労することも無くメニューから注文をするが一番高いPlateなるものを頼む。これはいろいろな種類の魚貝がのっているように書いてあったので注文した。ゆでた魚、貝、エビそれに薫製の魚などが大きな皿にのっていた。そこそこの料理であったが他のメニューの値段から比べると高すぎるように思った。

 ぺ一スがゆっくりで十分に食事を楽しめたがエ一ド(ビール)を飲んだので例によっていい気持ちとなり、最後にアイスクリームを食べ終えるとそうそうにホテルに戻りすぐに眠ってしまった。

 09/12(土)

 早く目が覚めたので日記を付け、身支度をし、6:40に荷物を持ちフロントヘ降りると留守番のおじいちゃんがコーヒーとトーストを用意してくれたので暖かい食事がとれたのでうれしかった。感謝してチェックアウトし駅に行く。7:00には駅に着いたがサマータイムのためかまだ暗く、乗客も少なく全部で10数人くらいであった。

 7:10薄暗い中を出発、しばらくは海岸沿いを走る。8:00頃にやっと明るくなり、日の出が日本より相当に遅いように感じた。海岸から山の中を走るようになり、草原と針葉樹の林が見られるようになってきた。ラベンダーに似ている紫色の花が一面を覆い尽くしている丘もあった。イギリスの丘陵地はこの紫色の花が大変目に付く。

 やがて高原さしかかると湿原地帯となり茶色の水が流れていた。左右に高い山が見えだしたが頂上付近は真っ白になっていいるがどうも霜が降りているようであった。緑豊かな草原の谷を下るようになり日も射してきたためか暖かそうな素暗らしい景色に思われた。徐々に乗客も増えては来たが過去には廃止路線の候補に挙がっただけに最後まで空席はあり、英国でも鉄道は経営が大変なのだろうと思われた。下り坂を快調に飛ばし再び海岸線に出ると北スコットランド横断の旅が終わったのであるがこの路線はいろいろな本でスコットランドを代表する観光路線となっている。

 少々遅れてインバーネスに到着。早速今夜のホテル探しをしなくてはならないが英国観光局のFAX資料で検討をつけたネス川沿いに出るとパレスホテルが目に入った。幸いに夜には空室があるとのことで夜に戻ることを告げチェックインを済ませた。荷物を預けるとすぐに市内を眺めながら駅に戻ったが中心街は狭いが感じの良い町であった。

 スコットランド(つまりイギリスの)最北の駅を目指す路線を乗りつぶしに向かう。11:05発のWick行きに乗車、若い人たちが結構いっばい乗っているのに驚いた。まだ夏休みシーズンなのだろうか。しばらくは先ほど乗ってきた路線を戻る。

 海岸線を走り、谷間を登り小さな峠を越え再び海岸線に出る。車内で私と同じように道路マップを広げ、列車の進行とともにぺ一ジをめくる若い夫婦に気が付いた。私と同じように列車に乗るのが趣味の人がいるのだとうれしかった。しばらく走るとまた、谷間をつめ、高原地帯となる。ここで見事な虹をみた。頂点の高さの低い虹であったが虹の色の幅が広く、色が濃い感じがした。あとでスコットランドの虹は幅広いので有名なのを知った。

 この高原地帯はひろく延々と丘陵地帯が続き湿地帯や林そして羊の放牧してある牧草地帯が続いていた。徐々に丘陵地帯を下り、牧草地域ばかりになるとはるかに海が見えだした。牧草地帯は羊さんによけてもらうとすぐにでもゴルフ場に変更できそうで、遠くから見るとゴルフ場なのか牧場なのか鑑別はできない。

 いったん最北の駅Thursoに寄るがここでほとんどの乗客が下車、この港より北海に浮かぶ島々へのフェリーに乗り継いで行くようであった。終点Wickまでは15分で到着、折り返しの列車まで約30分あり駅前に出るとなにも無いところであった。教会の建物を頼りに町中に進むとバグパイプの音が聞こえたので急いで見に行った。

 ちょうど何かお祭りがあっているらしく出店があり、人々が集まり、その中で高校生のグループがバグパイブを演奏していた。スコットランドでバグパイプの演奏に出会えたのでラッキーとばかりに写真を撮らせてもらった。

 駅に戻り列車に乗ると先ほど地図を見ながら乗っていた夫婦と一緒になった。彼らも気づいたようで顔を合わせたのでインバーネスまで戻るのかと尋ねるとそうだ、明日はKyle of lochalsh に向かう予定だと言ったので、私は今朝Kyle of Lochalsh から来たのだ言うと「それはLong Way だ」と言ってくれた。同じ趣味の人がいるのはうれしかったが私はわざわざ日本から来ているのでよりクレイジーなのだろう。

 来た道を延々と4時間少々戻り暗くなりかけたインバーネスに到着、ホテルに戻り荷物を減らしすぐに食事に出かける。ホテルの隣にお客の多いイタリアレストランがあり覗いたが満席と断られ、町の中心まで行き、結局他のイタリアレストランにてワインを飲みながら夕食を済ませた。

 ホテルに戻ると窓から目の前にあるインバーネス城がライトアップしてあるのが見え、さすがにパレスホテルだなと思いながめた。酔っぱらっているし入浴は明朝と思い横になるが夕食は済ませたばかりなのでさすがにお腹がいっぱいで胃にもたれるなと考えているといつの間にか眠ってしまった。

 9/13(日)

 まずシャワーを浴びた。チェックアウトは9:00の予定なので、しばらく日記を付けインバーネス城まで散歩に出かける。早朝でしかも曇天で薄暗かったがさすがに高台にあるお城からの景色は良かった。残念ながらねネス湖を見ることは出来なかった。ホテルに戻るとレストランに直行し朝食をとったが昨夜寝るときには胃もたれを心配したのにたっぷりと入ってしまう。太りそうである。

 チェックアウト時にクレジットカードの操作がうまく行かず2度請求されないか心配になる。ポルトガルの経験があるので用心用心。

 駅に着くと列車はすでに入線しており乗客も多く改札口寄りの車両はほとんど座席指定となっていた。日曜日で列車本数が極端に少なく、しかもロンドンまで直行のICなので利用客も多いのだろう、実際別れのシーンがあちらこちらで見られた。

 二人連れの学生さんらしき日本人が乗ってきた。持ってくるのを忘れた区間の時刻表を見せてもらったが約2ヶ月間ヨーロッパを回っており、学校はもう始まっているとのこと。何という学生生活であろう。

 PERTHからDUNDEE経由のEDINBURGH行きの列車時刻を調べさせてもらった。車窓は草原と森林と茶色の水の流れがつづいた。PERTHで乗り継ぎDUNDEEへ。すぐにEDINBURGH行きに乗り換えたが駅を発車するとすぐに長い橋で海を渡る。この橋はTay湾にかかる橋で最初に建設された橋は完成後まもなく設計ミスにより倒壊した歴史を持っているのだ。

 橋を渡り最初の停車駅がゴルフ発祥の、そしてゴルファーあこがれのST.ANDREWSにもっとも近い駅LEUCHARSで、この駅の駅名票にちゃんとST.ANDREWSへの下車駅と記載してあった。駅前にはTAXIが停まっており、ST.ANDREWSへの移動は容易と思われた。草原地帯を走るがだんだん住宅が多くなってきた。

 やがて海岸線の遠くにフォース橋が見えだした。この橋を見るためにPARTHから回り道をしたのであった。しっかりと眺めながら橋を渡ったがその橋脚はさすがに太く、実に大きな橋であった。橋は補修工事の最中で、しかも日曜日のために単線運転となっており、徐行運転のためゆっくり観察できた。現在の技術ならばこんなに巨大は橋脚や、橋の構造にせずとも作ることが出来るのだろうにと思った。実際横に数年前に出来たばかりの道路橋は2本の橋脚で支える釣り橋となっていた。

 EDINBURGHに到着後すぐに乗り換えLINLITHGOWに向かう。地図のうえでLINLITHGOWの近くにSLの走っている保存鉄道があるのを見つけていたからである。車掌に聞いても詳細は判らないが確かにLINLITHGOWの海岸沿いにあると教えてくれた。駅で下車、駅員に尋ねるとパンフレットをくれたがそれによるとタクシーで15分ぐらいのところのBO’NESSに保存鉄道が有るも運行時間の関係でもう間に合わないことが判明した。

 あきらめてLINLITHGOW宮殿まで歩いた。ホテルが有れば泊まりたいなと思い宮殿入り口にあるインフォメーションを訪ねると郊外にしかホテルは無いとのことでお城の写真を撮って駅へ戻る。泊まるところを訪ねて次の街FALKIRKへ移動する。

 FALKIRK GRAHAMSTON駅にて下車、何とかビジネスホテルを探し当て2泊の予定でチェックインする。£53.5と少々高かったが疲れていたし、日曜日でインフォメーションがしまっていたので妥協する。

 入浴と洗濯を済ませ、一休みして街の中に出かけるが商店街はいずれも閉まっており、英国の日曜日は本当に不便である。ホテルのレストランで夕食とするがセット料金のみとなっておりビール共々で£14とリーズナブルであったがビジネスマンと思われる人たちの多かった。例によってすっかりよい気持ちとなり部屋に戻るとすぐに眠った。

914日(月)

 朝食にレストランへ行くが珍しいことにブフェスタイルではなかった。駅まで歩き列車にてエディンバラで乗り換えフォース橋の南岸の駅Dalmenyに向かう。下車して線路沿いの道を歩くとフォース橋の下をくぐり海岸線へ出られた。海岸沿いからフォース橋の全景と列車の走行シーンを十分に撮影できたがさすがにフォース橋は大きかった。

 エディンバラへ戻り、まず市内観光バスに乗るが1日乗り降り自由のチケット£6.95を購入した。このバスは一方通行で市内の観光地を10分間隔で回っておりバス停ならどこでも乗り降り自由となっている。まずは一回りと思って乗っていたが市内をあちらこちらより道をしながらエディンバラ城の下までくるとつい下車してしまった。

 お城へ戻り入り口にて£6を支払うが少々高いなと思った。入り口で衛兵の写真を取り門の中に入ると無料の解説CDの貸し出しセンターがあった。日本語も有りこれが入場料に含まれると考えれば納得の金額であった。

 お城は高い台地の上に有り景色は遠く見渡せ海岸線までも見えた。城内をゆっくり見ていたが歴史のある土地らしく戦争の遺産がいたるところに展示してあった。昼食を城内のカフェテリアにて摂っているとお客さんがたくさん集まってきたので私も覗くと1時ジャストに昔からの時計代わりの大砲の合図があるのを見に集まっているとのことであった。見ていると時計をにらめっこしていた兵隊さんが正確に1時に大砲を一発鳴らした。その音はとてもうるさく長く続けたら当然聴力障害になるだろうと思われた。

 再びバスに乗車、改めて市内一回りを続けるがエディンバラ駅のすぐ手前にカールトンヒルなる丘が有りそこにあるナショナルモニュメントを見に行くのに途中下車を告げるとバス停ではないが階段のすぐ前で下ろしてくれた。カールトンヒルはエディンバラ城と向かい合っており写真を撮るのにも良かった。

 駅までは歩いて戻り再びバスに乗車、今度はお城の南側からの写真を撮るために途中下車、お城の下のバス停までは近道の階段を上った。お土産店を覗き、再びバスにて駅まで戻り駅横にある庭園でしばし休憩した。

 再びバスに乗車するとカールトンヒルで下ろしてくれた運転手さんと同じ人であった。HighStreetにて下車し子供史博物館を見学す。ここにはOゲージの列車の模型が飾ってありなつかしかった。一応目的を終えEDINBURGH駅に戻ろうと再びバスに乗ると同じ運転手さんと3度目であった。さすがに運転手さんもあきれ顔で挨拶をしてくれた。

 駅前で下車し夕食をエディンバラ市内の港沿いにある日本食レストランまで行って食べようか考えたが遅くなるのであきらめてホテルへまっすぐ戻ることとした。

 FALKIRKへ向かうが昨日と同じGLASGOW行き列車なのにFALKIRK GRHAMSTONでなくFALKIRK HIGH STREET駅経由となっている。日曜日と平日では列車の経由地が違っているのだった。HIGH駅で下車、見渡すと景色がまったく異なっている。下のほうに見える教会の屋根になんとなく見覚えが有りその方向に下って行くと無事に昨日歩いた商店街に出られたのでホテルまで迷うことなくたどり着いた。

 昨日見かけていたインド料理店へ出かけカレー料理を食べたがなかなかうまかった。インド料理店を見かけることも多く、食べると味も良かったし、さすがインドはイギリスの植民地であったのだと納得できた。

 良い気分でホテルに戻り早々に就寝。あすはマン島へ向かうのだ。

/15(火)

 飲んで寝ているのでどうしても早く目がさめ、荷物の整理をゆっくり済ませ時間をつぶしホテルをチェックアウトする。Taxiが近くに見つからずHighStreet駅まで歩いた。駅にはレストランも無く列車にてGlasgowへ向かうが丁度通勤時間帯でビジネスマン達の利用が多かった。

 駅から空港行きのバスに乗るのにバスターミナルまで急いで歩いたが空港行きバスは駅のすぐ横を経由して行くのがわかりがっかりした。高速道路の対向車線はラッシュで混んでいたがこちらはスムースに流れ空港まで約15分であった。

 空港は英国到着時に利用していたのだが夜間であったので勝手がすっかり違っていた。まずはチェックインを済ませ荷物を預け、朝食を済ませようとレストランを探すが結局マクドナルドの朝食セットで済ませた。

 時間が迫ってやっとマン島行きのアナウンスがあり、ターミナルへ進むと手続きが厳重でマン島は独立国家と同じ扱いになっているようで出国と同じ手順で免税店もあるのに驚いた。

 飛行機は双発のJetstreemで、2席+1席の並びで24名乗りであったがちゃんとスチュワーデスも乗っていた。機内では軽食と飲み物のサービスもあったが飛行は雲の上ばかりで景色はまったく見えず、マン島着陸もいよいよになるまで空港が見えなかった。飛行場は思ったより広くプロペラ機ばかりだが数機止まっていた。

 雨のマン島で少々涼しかった。二階建てバスにてダグラスの町へ向かうが走り出すとまもなく線路を横切ったがもうすぐ乗れると思うとうれしかった。丘陵地帯を走り狭く曲がりくねったダグラス市内を通りポートターミナル近くのバスターミナルに到着す。

 ポートターミナル内にインフォメーションがあるのを確かめ資料をもらいに行くとホテルの予約もできるとのことで早速お願いした。季節はずれとなっており簡単にホテルは見つかり徒歩6分のホテルリオにチェックインする。このホテルは馬車鉄道が走り、海岸に面したプロムナード通りにあり同じスタイルの建物が延々とつながっているホテル群の一つであった。シャワー付き、朝食込みで£26.5であった。

 例によって部屋や玄関の鍵の使用方法、朝食の時間の説明を受け、荷物を置いてすぐにマン島鉄道の駅へ向かう。駅まで約10分ぐらいで今日の乗車分と明日よりの3日分を合わせて購入す。

                   

                 マン島のSL(ダグラス駅にて)

 列車はまだ入線しておらず、プラットホームは入場禁止であったが奥に車庫があり中にSLが止まっているのが見えたので別のプラットホームからあつかましくも見物に入っていった。整備中のSLや馬車鉄道の客車も止まっていたので遠慮無く撮影する。

 やがて改札が始まり列車に乗り込むが走行音を楽しみたく前方の車両に乗る。6両編成もあり少々驚いたが乗客もそこそこ乗っていたがお年寄りが多いのはこちらも一緒であった。ご婦人の一人旅の人も多いのには感心した。

 列車はゆれることゆれること相当に路盤が悪いのだろう。しかしながら、SLの煙の臭いとドラフトの音の素晴らしいこと。これだからSLの旅はやめられない。小雨も降っていたがやがて日が射しすばらしい天気となってきた。ビデオとカメラと両方の撮影をしながら明日できればどこかで俯瞰撮影をする場所がないかとキョロキョロと景色をながめていた。

 終点PortElenまで約65分の旅であったがスピードは遅いので時速は40Kmも出ていたのだろうか。折り返しまで1時間有り、駅前を歩くとすぐに港もあり、食料品店やレストランなどもあった。その中に中古車店がありMGBVGTがあり£10000の値がついているのには少々驚いた。朱色のMGBのオープンカーもあったが程度も大変良かった。駅構内のコーヒーショップで紅茶とケーキを食べて昼食とする。

 1615発の列車にて戻るが帰路は逆行運転であった。帰路のほうがドラフトの音が強く、蒸気も良く出ている様に思えた。しかしながら写真を撮るなら順行であるDouglas発の列車が望ましいので改めて車窓を見ながら乗っていた。何とかDouglasからぎりぎり歩いて行けそうなところに撮影ポイントの検討がつけられた。

 ホテルに戻りシャワーを浴び、洗濯を済ませ一休みをして夕食へと出かける。何処に入るのかが難しくうろうろするがショッピングアーケードの奥にあるレストランにはいる。サーモンステーキを食べたがこのサーモンも生サーモンで良かったがサーモンの下にあった中華風味付けの野菜もおいしかった。

 1パイントのビールも飲みホテルに戻りすぐに就寝する。夜半に寒くて目がさめたがなんと風が強くて隙間風がどんどん吹き込んできていた為で、新聞紙やトイレットペーパーで目張りをしてやっと眠れた。

/16(水)

 起床後日記をつけ、8朝食を済ませ、9:00にはホテルを出、昨日考えていたポイントまで徒歩1時間程度と検討をつけ歩き始めた。タクシーの使用も考えたが運動がてらと思い歩くこととした。途中雨にも合い寒いめにもあったが思ったよりも遠く正味1時間一生懸命歩き何とか目的のポイントに到着、列車の撮影もビデオとカメラと何とかうまくできた。

 撮影後近くの駅まで歩くと10分で到着。列車の本数が少ないのでなかなか大変、次回マン島を訪れることがあるならレンタカーを使いたいものだ。列車が来るまで40分ほど待つがこの駅の駅舎が売りに出ていた。駅舎は個人所有なのだろう。

 Douglasに戻り、連絡バスにてMANXELECTRICRAILWAY乗車に向かう。100年前の電車が走っているのだがさすがに古い。馬車鉄道の到着を待ち、出発す。オープンデッキの車両もつないでいるが寒くて寒くてとてもオープン車両に乗る気はしない。

 電車は走り出すとすぐに登り坂にかかりカーブが多く走行はゆっくりであるがこの線路も路盤は悪くゆれるゆれる。列車の本数も少ないのに複線となっているが単線にしてその分集中して路盤整備をし、スピードアップをし運行回数を増やしたほうが良いのではないかと思った。

 路線は海岸線沿いの丘陵地を走っており海が眺められ景色は上々である。途中でミニチュア鉄道のGROUDLE GLEN RAILWAYの路線が海岸沿いに見られた。LAXEYには予定より少々遅れて到着。

 ここでSNAEFELL MOUNTAIN RAILWAYに乗りかえる。止まっている電車は同じ型であったがポールの形が異なっており車両幅いっぱいのこの字型のポールであり、ボギー台車の車輪の間にブレーキやガイド車輪ではと思われるものが付いていた。

 出発しすぐに登りにかかるがレ−ルとレールの間にもう一本のレールが出現するがこれがボギー台車についていたガイド車輪ではさむ用に出来ていたのだ。緊急時にはこれをはさんでブレーキとしても使うようになっているものと思われる。

 登り出してまもなく右手にゆっくりと回っている巨大な水車が見え出した。マン島名物の水車エンジンと呼ばれるものであるが何に使うのかはわからず仕舞いであった。良く見ると中心部にクランクが有りこれで水車の回転運動を往復運動に変えているのがわかった。

 電車はゆっくりと高度を上げて行くが途中マン島レースの際に使用される道路と交差し近くにホンダと書いてある施設が見えた。その後山腹を一回りして頂上直下の駅に到着するが途中のスピードが遅かったためか予定時刻より遅れて到着した。降りるとすぐに山頂を目指したが稜線に出た途端に突風に吹かれまさに吹き飛ばされそうで慌てて駅舎に戻った。駅舎には建設当時の写真も展示してあるがカフェやホテルと一緒になっており、カフェでサンドウィッチとティーで昼食とした。

 天気は良いのだが風の強さは格別でまっすぐに立っておられず体がゆらゆらゆれるので風下に隠れて写真を撮り、降り返しの電車ですぐに下った。LAXEYの売店でアイスクリームを買っていると売店のおばあちゃんが今日はとても風が強いと言っていたので特別なのだろう。

 RAMSEYに向かうが路線は海岸に沿ったり離れたりしてほぼ等高線にしたがって走っていたが海岸線は断崖となっていた。海の中に伸びる埠頭が見え出すとまもなくRAMSEYの町に到着。DOUGLASRAMSEY間の所要時間は1時間15分とのんびりしたものである。電車はすぐに後ろのオープンカーを切り離し入れ替えをはじめたが駅構内の傾斜をうまく利用して自走させていた。

 電車はすぐに降り返しなのだが私はバスにてPEEL経由で戻りたかったのでバスステーションへ向かう。案内板に従いバスステーションにたどり着くと同じ電車に乗っていた4人組もバスステーションにやって来ていたが彼らはDOUGLAS行きのバスへ乗って戻って行った。

 やがてPEEL経由のDOUGLAS行きバスがやってきたので直行でDOUGLASへ戻ることにするが£1.9と安いこと。発車するとすぐにバスは学校内に入って行きスクールバスを兼ねているようで生徒たちがたくさん乗ってきた。町を外れるとコーナーや橋の欄干などにSUZUKIと書かれた大きな緩衝物が並べて置いてあった。この道もマン島TTレースのコースだった。

 2階建てバスの階上の助手席サイドに乗っているがバスは飛ばすし、道は狭くぎりぎりを走るのでヒヤヒヤものである。途中、生徒たちを下ろしながら走る。やがて西海岸へ出ると廃止となった鉄道線路の道床跡らしきものが所々にみられた。

 PEELで乗客の入れ替えがあり今度は島を横断しDOUGLASへと向かう。乗客は徐々に増えて行き17:00前には帰り着いたが所要時間が1時間20分ほどと時間はあまりかからなかった。一旦ホテルに戻り入浴し、バスターミナル近くのステーキ店に行くが閉まっていたのでホテルに引き返す途中に別のステーキ店を見つけたので入った。

 Homemade Steakを注文したが牛肉と豚肉と鶏肉それにハムとチップス、トマト、マッシュルームがのっており量が多いばかりで硬く、うまくなくとても食べきれなかった。赤ワインを注文したら無かったので缶ビールを1本サービスしてくれた。£14.95ではこの程度のものしか出てこないのかも。うまい肉はやはり日本だなと改めて感じ、帰国したらうまい肉を食べに行こうと決心した。ホテルに戻るとすぐに眠る。

9/17(木)

 ST.EREN付近での俯瞰撮影を目的に910のバスにてST.ERENへ向かう。所有時間約1時間で料金が£1.8と早くて安く空港経由であった。ST.ERENではちょうど10:15発の列車の発車シーンをゆっくりと撮影し、目的の丘を目指して歩きだした。

 少々迷ったりしたが何とかSLの走行シーンを撮影できそうな丘の上にたどり着けた。やがてはるか遠くにCASTLETOWNを発車後まもなくと思われるSLの煙が見え出した。徐々に接近してくるSLのビデオとカメラの両方での撮影が何とかできた。しかし、両刀使いなのでどちらつかずになってしまったようだ。

 ST.ERENに戻り、12:05発の列車に乗るとなんと昨日RAMSEYで会った4人組に出会った。彼らはPEELに宿泊しており、バスでST.ERENに出てきたとのこと。CASTLETOWNにて下車すると彼らも一緒に下車していた。

 市街地へ歩きお城の建物や港の船などを撮影し街の中心街でハムサンドとジュースを購入、昼食とするが£2.15であった。ここで尾っぽの無い猫がうろついているのを見かけた。けがか病気で尾が脱落したのかと思ったが後で判ったのだがなんと希少種のマン島猫(MANXCAT)であったとのこと。駅に戻りプラットホームで居眠りをして列車を待つ。ここで日本人らしき人を見かけたがマン島ではじめてであった。

 14:15発の列車はなんといっぱいでやっと座れたので走行中の撮影は出来なかった。一旦ホテルまで戻り荷物を軽くして買い物に出て行く。ゴルフ用の手袋を購入したのみ。

 入浴を済ませ夕食へ出かけるがパンフレットに有るレストランが見つからず結局ホテル近くのレストランに入るとそこはイタリアンレストランであった。パスタと赤ワインにサラダを食べて£13.1であった。

/18(金)

 今日は帰国する日である。目が覚めると雨で結構激しく降っていた。飛行機が飛ばないと帰国出来ないので少々心配になったがやがて晴天となりほっとする。荷物をまとめ、きちんとパッケージをして荷物をホテルに預ける。13:30には戻ってくるし、飛行機に乗ることを伝え荷物を預かってもらう。再び俯瞰撮影をしたくて朝一番の10:10発の列車にてST.MARYへ向かう。

 ST.MARYの駅で下車し、まず港へ向かう。朝日の射した港を撮影後ジュースとパンを仕入れ目的の丘へ上る。結局、昨日の場所からあまり離れていない所となった。丘の上にあがると反対側にゴルフ場があるのがみえた。

 今回は上り列車の撮影はビデオを主体に、下り列車はカメラを主体に撮影した。まあまあ納得だが、列車が小さくしか写らなく残念であった。ST.ERENまで歩いて戻り14:15の列車にてDOUGLASへ引き返した。

 ホテルに戻るとなんと鍵が閉まっているではないか、預けた荷物は見えるのだがどうしようもない。ちょっと出ているとのメモがあり、待つことしばし、誰も戻ってこない。数回ベルを鳴らすとなんと主人が出てきたがガウンを羽織っており昼寝をしていたようだ。助かった、荷物を持ちタクシーにて空港へ向かう事とした。

 空港でチェックイン後空港の売店でマン島のお金を使ってお土産となりそうなものを購入しようと思ったがまともなお店が何も無いのでがっかりした。従ってマン島のおみやげらしきものは何もないこととなった。

 マンクスエアラインの飛行機はジェット機であった。リバプールの上空を経由してロンドンヒースロー空港に到着。この機内で先日見かけた日本人と思われる人と一緒になったのでヒースロー空港で話し掛けるとSLと猫を見るのを目的にマン島に来ていたとのこと。彼にマン島猫の話を聞き尾の無い猫のことを知った。

 話し相手が出来たので乗り継ぎの待ち時間が短くてすんだ。お土産にワインを購入した。飛行機は最新型で各座席にテレビがついており、映画を堪能できた。

 9/19(土)

 例によって蒙古、中国経由でソウル着、ソウルでの待ち時間も話が弾み短かった。ソウル空港でチョコレートを購入す。

 東京便と福岡便と別れ、20:10予定通りに福岡空港着。今回も大きな間違いもなく無事に旅行を終えた。明日1日のんびりしてまた1年頑張らなくてはならい。来年はどこに行こうか考えるのが楽しみである。