past a intense affair
F


    ちゃんと、足があるのね、私・・・・

       昨日は・・・・  ううん・・・昨日もきっと今日だって明日だって
          あなたは私を 違う女に変えてしまう・・・

        それも いつだって・・・
            自分にこんな面が潜んでいるって、恐くなるくらいに

           私って・・・・・




    本当に融けてしまった。
         まるで、私が私じゃなくなってしまうくらいに

   身体の隅々まで自在に操るのは、
          バレリーナとして身についているはずなのに


   あなたは私を、私には考えられないくらい、熱くしてしまう。



    ・・・・  私はあなたに掻き鳴らされる Lyre・・・・


     変極点を超えると

        いつも到達する見たことのない世界は真っ白で

          Blanc・・・・Blanc// blanc

 


          そういう時、私の瞼の裏には

Les pétales de la rose rouge・・・・


      舞って、舞って・・・・あなたに踊られて

          撓って、跳ねる。




         なのに

           こうすると、気持ち良いでしょ?




             !っ   ・・・・・・・・・・・・・・・




         どうして 知ってるの?

             私のことなら解るから?



     ・・・・・・・・・それとも、

        誰かさんが、そうだったから?



        過去形、使って良いのよね。











             身体は融けて、いつまでもあなたの傍にこうしていたいけど。


        あなたが起きてしまったら、きっと・・・・

            私だけ、向うに達って
                そういう顔をあなたに見せてしまうのは・・・



         
         だから、私は・・・・

           何にもないフリをして、あなたに融かされてることを
               秘密にして・・・・


           皆にも・・・・  ジョー、あなたにも・・・・


                   私のひそやかな Withstanding



私は、いつだって、私のために生きる自分勝手な女・・・

              でも、信じてる・・・  きっと永遠に・・・

              あなたが決して、私に違う女になって欲しくて
             ベッドで、あんなに激しく・・・  私の別の姿を見ようとしても・・・


       ああ、思い出すと・・・

         朱くなって・・・・ すぐに身体が熱を帯びて・・・・
  
           何だか、紅い薔薇の花びらが宙そらを飛ぶ幻を見てしまいそうなくらいに・・・・



J

無理やり、瞼をあげて 君の姿を確かめようと思った。

 眩しくはなかった・・・
夜の闇に別れを告げる 冬の朝は、淡い淡い仄灯りで辺りを気だるく包む。

   僕は、無性に・・・・ 君の肌に散らした昨夜の名残りを見たかっただけ。
   昨日、愛し合った証拠をみて、君は僕のものって、安心したかった・・・・
 
 僕は眠い目を凝らして、視線を泳がせる・・・・

目に入ったのは、白い肌に浮かぶ赤い薔薇の花びらではなくて、
只の白いシーツのさざなみ  白い・・・白い・・・空白

   Blanche・・・・白・・・   君の白さではない白は・・・ 

  見捨てられたみたいに寂しくて、朝から 起き出したくない理由を僕にくれた。





だけど・・・僕は思う・・・・。

  残したシーツの窪みさえ、君らしいって。
   クリームの窪みみたいな優しい 形だけがそこに君がいたことを僕に静かに話しかける。


  その空間はBlank・・・

     僕はおいてけぼりで・

         何だか、脱力してしまう・・・・  






   昨日、とっても素敵に結びあった大切な君との・・・・ 睦み事・・・
      その証拠を目にしたいのに
  広がるベッドの空白は、僕から 起き上がる気力も奪ってしまう。



         不思議だね・・・、何度、愛し合っても
                君は僕の知らない顔を見せて

           もっと、もっと・・・・欲しくなって・・・・

      だけど、僕は本当にいつだって・・・
      際限なく 君が欲しくって

           だから・・・・、
                この頃

      白い朝に 真っ白なシーツが目に入ると、厭になる。
    朝、君がベッドにいて、僕の心を暖めてくれないと
            僕は、一等大事な宝物を失くしてしまった時の子供みたいに
                  手の付けられないほど落ち込んでしまうよ。


  ほら、この僕の胸の虚しさを埋められるのは、君だけなのに



       僕は全身全霊で君を愛したから、今はブランクなのに君は、いったい・・・?

    僕の心は全部、君のところにあるし、
     夕べのことは全部、僕の浅ましい夢だったらって ちょっと心配になるのに・・・



  Francoise, t'es blanche・・・
本当に君は僕のもの?


    朝の白さはだんだん、鮮やかに僕の心に鮮やかに忍び込む。


   僕が全部、教えたはずなのに
     もう君は、僕のこと・・・何だって知ってるはずなのに

 熱病のような・・・濃密な時を・・・
    二人で ほどけ合って過ごす喜び

     確か、昨日は僕の腕の中で 「もう赦して・・・」とか言ってたはずなのに・・・


  ずるいや・・・・     My mind is a blank.
  何か、けだるくて・・・




        僕のせいかも・・・・

 君は、常軌を逸したような僕を
  その美しく 上気した肌に受け入れてくれて

   僕の要求は限りないのに

 いつだって、ついて来る。 何処までも・・・・
  昨日だって、僕が知っている誰よりも僕を感じて高く高く舞い上がる君・・・

   だけど、隣には君が残した薔薇の香りだけ・・・・



   僕はこんな・・・・に・・・
          起き上がれないほどなのに、君は・・・

白い朝に 真っ白な君が
    僕がいくら、僕の色に染めようと努力しても・・・

   朝が来ると君は、何事もなかったかのように・・・



   ジョー・・・・しょうがないヒトね。
    そうよ、ジョーが寝坊してるのは、私に関係ないもの・・・って顔をする。






    君はますます、白く光り輝き、僕が情熱を注げば注ぐほど、翼は白く

     眩しくて・・・・  僕は眩しいよ。

   あんまり、白いモノを見すぎると、網膜はハレーションを起こして・・・・
   僕は正反対の幻を見る。


   紅い妖艶な花びらが舞う・・・・白いシーツには寝乱れた君・・・
        朝の光の中でも 僕を熱砂に包む君の絹の肌・・・



   僕が知っている、どんな女の人よりも 見事に赤い薔薇になり

        そして ・・・・   僕が目をまわしているうちに・・・
    無垢な羽を繕って、僕のもとから羽ばたいてしまう君・・・


朝が来ても、僕から離れられないように・・・・
いつか、  きっと・・・・・
     白んでいく朝から、薔薇の花芯に蜜を溢れさせて、止められなくしてみせる。


      僕は誓いながら、もう一度 瞼を閉じた・・・・  Ma Blanche Fran・・・・・

昨日よりも 今日はもっと・・・・
   明日はもっと もっと・・・・  永遠に・・・・・








■SPRITE_3rd様より

えっと、Blanc(Blanche)は仏語で白いの意(括弧の中は女性形)です。
英語のBlankは空白、転じて、空っぽな、虚しい、時々、完璧なって言う意味にも使われます。
両方ともラテン語のBlancが語源・・・言葉って生まれると色んな意味になりますね。
正反対の意味を指すなんてこともある。
見ました? トリビアの「面黒い」・・・特に日本の古典では忌み言葉とか、現直し、韻踏みいろいろ有ります。
もっと、SPも勉強しとけば良かったかも<<ただ 頭が悪いだけってのもアル(爆)



■管理人より

サイト一周年記念として、SPRITE_3rdさんから素敵なSSを頂きました〜。
このSSは、ええと・・一時期皆様の反応を大いに頂いてしまった(笑)
あの幻のトップイラスト(うつ伏せジョー)と、現在のトップイラストの(うつ伏せフラン)のイメージで書いて下さったものです。
・・・いやぁ、これらのイラストに文章を付けていただくのはお二人目なのですけれど
書き手様が変わると、また違った味付けがなされて新鮮さがありますね〜。
ひとつのイラストで色んなイメージがあるものなんですね。
SPRITE_3rdさん、ありがとうございました! このページのデザインをそのまま使用させていただきました〜。