月が笑う夜に

「次に行く場所が決まるまでだ」

父と母を失い行く場所をなくした春香に、手を差し伸べてくれたのは六年ぶりに再開した叔父だった。
しかしかつて優しかった叔父は、無表情で冷たい人間になっていた。
誰のせいでこうなった。
彼に無言で責められているようで――・・・。

気詰まりで寂しい共同生活が始まった。



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