過去に掲載された ♪今週の1フレーズ

(1998.1.3 〜 1998.3.7 )


きのう電話で話した いろんな話
すごく楽しかったけれど 今日はもう淋しいの


引用データ
曲名 片思い
アーティスト名 森高千里
作詞者名 森高千里
CD制作元 ONE UP MUSIC INC


楽しい時間とそうでない時間の進行する速度は本当に一緒なのだろうか?
楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまうような気がしないだろうか?

気分的な問題だと言ってしまえばそれまでなのだが、なぜそう感じられるのか?
退屈な時間の進行度合と比べると、その体感的速度は明らかに違う。

自分のこれまでの人生を振り返ってみてあっという間だと感じるという事は、逆に考えれば楽しかったという事になるのだろうか?

楽しい時間というものは、それが実現するまでに待っている時間の方が楽しいのかもしれない。
どきどきわくわくしながら待ち望んだ楽しい時間は、いつの時もあっという間に過ぎていく。

過ぎてしまった後は楽しかった思い出と共に、ちょっと淋しい気持ちが残る。
暖かさを一度でも知ってしまうとそういうものらしい。

file 40 (1998.3.7.)

優しさに触れることより ふりまくことで
ずっと ずっと 今までやってきた


引用データ
曲名 WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント〜
アーティスト名 H Jungle With t
作詞者名 TETSUYA KOMURO
CD販売元 Avex trax


社会生活においては誰が決める訳でもないのにうまい具合にそれぞれの役割分担が出来ているものらしい。

頼る人。頼られる人。
率先する人。ついていくだけの人。
利用する人。利用される人。
話す人。聞く人。
使う人。使われる人。
流行(はや)らせる人。追いかける人。
見せるひと。見るひと。
目立つ人。目立たせる人。
実行する人。考える人。
やる人。やらせる人。
仕掛ける人。支持する人。
上に立つ人。ささえる人。
だます人。だまされる人。
自慢する人。謙虚な人。
与える人。もらう人。
動く人。待つ人。
前を歩きたがる人。後ろに付きたがる人。
譲らない人。譲る人。
強く出る人。控えめな人。
出す人。しまっておく人。
乱す人。取りまとめる人。

・・・

大抵はその人の役割というのは決まっているようだ。
頼る人はいつも頼る人だし、頼られる人はいつも頼られる人みたいにね。

どちらがいいとか悪いとかそういう話ではない。
それぞれの役割が決まっているからこそ、社会はうまく回っている。
時々はいつもと違う役割に付いてみる事もある。でもどちらに付くべきかは自分がいちばんよく知っているはず。

優しさをふりまく人。触れる人。

繰り返しになるが、どちらがいいとか悪いとかいう話ではない。
自分の役割はどっちだろうか。

損得を考え出すとややこしいかもしれない。
どちらの役割でもいいんだよね。
どちらの役割にいたとしても「損した」とか「得した」などと考えた時点で、その人はその時点で負けだね。

自分に足りない部分を他人に求める。
お互いにそうやって求めあえば、それで社会はうまく回っていく様になっているんだよ。
きっとそう。

file 39 (1998.2.28.)

淋しがりやは どんなもんだろう
おまえみたいな奴がそうだろ


引用データ
曲名 翔んでみせろ
アーティスト名 BARBEE BOYS
作詞者名 いまみちともたか
CD販売元 Epic/Sony Records


誰でも基本的には淋しがりやではないかと思う。
一見、陽気に見える人だって、きっと。

他人の前で陽気であればあるほど、一人の時には違う側面を持っているのではないだろうか。
他人に悟られたくないからこそ、強がっているのではないだろうか。

強がりを演じている自分を他人に悟られてはいけない。
強がりは自分との戦い。負けた時の事を考えると淋しいかも。

必要以上に自分を演じてはいけない。
ありのままで勝負出来るように強くならなくてはならない。

他人にどれだけ優しく出来るか。
自分にどれだけ辛抱強くなれるか。

淋しがりやが一人で夜を過ごしているといろんな事考えるんだろう。
俺だけが特別じゃないと思ってる。

弱い面を他人に悟られることなく生きていけばいいだけの事か。
全部さらけ出した所で世界が変わる訳でもないだろう。

いろんな自分がたくさん俺の中には住んでいるらしい。
今日は淋しがりやの自分という事にしておいて。

file 38 (1998.2.21.)

昨日よりもっと 今日の方がいい


引用データ
曲名 虹の都へ
アーティスト名 高野寛
作詞者名 高野寛
CD販売元 東芝EMI


去年よりも今年。
先月よりも今月。
昨日よりも今日。

前回よりも今回。
さっきよりも今。
昔よりも現在。

すべての視点は時間の進行方向ヘ向かって。
過ぎた時間はもう戻らない。
過ぎた物は経験や思い出と呼ばれる、別な物に変わる。

人間の目が顔の正面に2つ付いているのは何故か?
後ろを見る必要はないから。

今を楽しもう。
「今」は今しかない。

file 37 (1998.2.14.)



欲望もレベル 上げれば
ちょっとやそっとじゃ 満たせないけれど


引用データ
曲名 LEVEL 4
アーティスト名 T.M.Revolution
作詞者名 井上秋緒
CD販売元 Antinos Records


さよならしたいと思い始めた。
妥協する毎日に。

欲を持つこと。
現状に満足しないこと。

満たせないような欲望だとしても。
望まなければスタートラインに立つ事すら出来ない。

気が付いただけでも良しとしよう。
欲望を持つ事が正しいということ。


欲望もレベル 上げれば
ちょっとやそっとじゃ 満たせないけれど

是が非でも お願いしたい
君が夢の カギになるから

file 36 (1998.2.8.)



恋が走り出したら 君が止まらない


引用データ
曲名 HELLO
アーティスト名 福山雅治
作詞者名 福山雅治
CD販売元 BMGビクター


抽象的な表現だなぁと思っていた。
流行歌にありがちな語呂だけをあわせた歌詞かと思っていた。

ある時突然このフレーズを理解した。
そういう気持ちを理解した。

別の場所から見てたんじゃ判らない事もあるって事だね。
自分がその状況になってみないと判らない事の方が多いのかもしれない。

君はこのフレーズ判る?
ひょっとして今まで判っていなかったのは俺だけだったりして。

たくさんの言葉を使って説明しなくても表現出来るという潔さ。
説明しにくい気持ちの状態を、非常に的確にフレーズとしてまとめている爽快感。

いいフレーズに出会えた。
出会っていたのに気付かなかっただけなんだけど。

file 35 (1998.2.1.)



もしも 生まれ変わっても また私に生まれたい


引用データ
曲名 YELLOW YELLOW HAPPY
アーティスト名 BAKUFU-SLUMP
作詞者名 CHIAKI・ポケットビスケッツ
CD販売元 Sony Records


たまには「もしも」で始まる仮定の話もいいかもしれない。
「生まれ変わる」ことが出来るかどうかなんて、ここでは討論してはいけない。

誰でも「もしも生まれ変わったら・・・になりたい」という話をした事があるのではないかと思う。
今の自分よりも、いい条件や、どんなに背伸びをしても届かないような存在を、「・・・」の部分に当てはめるのが普通だと思っていた。

このフレーズを聴いて、はっきり言ってショックを受けたんだ。
「また自分に生まれ変わりたい」という事が、選択しとしてすら、思い浮かばなかった自分に対してのショック。

他の人がどう考えているかという問題ではない。
自分自身に対する嫌悪感を感じた瞬間だった。

自分自身に対して「ごめん!」という反省の気持ちでいっぱいになった。
自分に対して胸を張って「次に生まれ変わったら、また俺に生まれ変わりたい」と言えるような、自分になろう!と決心した。たった今。

file 34 (1998.1.24.)



あなたに聞いてみたいのは
ステキな恋の忘れ方


引用データ
曲名 ステキな恋の忘れ方
アーティスト名 薬師丸ひろ子
作詞者名 井上陽水
CD販売元 東芝EMI


それが素敵であればあるほど終わった時にはつらいもの。
つらいから忘れてしまいたいけれども、無理に忘れる事が出来るものでもない。

「こんなにつらい思いをするくらいなら出逢わなければ良かった」というセリフがある。
後ろ向きだよね。

事実は事実として受け止めるしかない。
心の痛みはきっと時間と、そして前向きな自分の気持ちが少しずつ癒す。

素敵な思い出は、思い出として自分の胸にしまっておけば良い。
つらい心の痛みは時間が経過すればきっと癒される。

そんな過去を刻んだ自分自身を好きになること。
それが「ステキな恋の忘れ方」なんだと思う。

file 33 (1998.1.17.)



抱きしめてる 思い出とか
プライドとか 捨てたらまた
いい事あるから


引用データ
曲名 TOMORROW
アーティスト名 岡本真夜
作詞者名 岡本真夜・真名杏樹
CD販売元 TOKUMA JAPAN


次へのステップへと進むためには思い出というやつは邪魔になるものなんだろうか?
いい事に出会うためにはプライドを捨てなくてはならないものなんだろうか?

そんなはずはないよね。判ってる。
このフレーズがそんな事を言おうとしているのではない事も判ってる。

思い出は気が向いた時に思い出して、懐かしんだり楽しんだりすればいい。
プライドは常にその意思を貫き通すからこそプライドなのであって、やったりやらなかったりではそんなものはプライドではない。

・・・

いつまでも過去の楽しかった思い出ばかりを引きずって生きていてはだめ。
勝手に作った妙なプライドに縛られて、自分の殻に閉じこもってしまうのもだめ。

このフレーズが言おうとしていることはよく判る。
よく判っているのにもかかわらず、だめな事から脱却出来ない自分がここにいたりするのは何故?

これを読んでくれている君の事じゃないよ。
これを書いている俺の事。

file 32 (1998.1.11.)



どうせ世の中なんて どっかマトモじゃないし
きっとやったもん勝ちで進んでる


引用データ
曲名 Easy Easy
アーティスト名 MAX
作詞者名 森浩美
CD販売元 avex trax


他人と同じ事をしていれば取り敢えずは問題ない。
ちょっと変わった事をしてみる時でも、自分が最初でなければちょっと安心。

「出る杭は打たれる」のなら、まわりの基準から出ないようにしていれば打たれない。
他人と一緒の行動を求める人が多いのは、無難に生きていくための知恵かもね。

他人と違った行動をおこすのにはちょっとだけ勇気のいる行為なのかな。
まわりの目を気にしていたら始められない。

『世の中がマトモじゃない』と考えるのは名案だね。
他人の後ろをずっと歩いていくのに飽きたなら、次の一歩を踏み出すだけ。

最初に行動をおこすのはリスクを追う分、きっと何かそれに見合ったものがあるはず。
金銭とか立場とか、そういうものを越えた、自分の気持ちの問題のことだよ。

今の俺にいちばん足りないものかな。
「最初の一歩を踏み出す勇気」

『やったもん勝ち』は勝った時に始めて言えるセリフなんだろうけど、負ける事を考えていたら何にも出来ないからね。
ほらまた始める前から負けた時のことを考えてる。

file 31 (1998.1.3.)






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