充電池ライフ

 

充電池の一例 充電式の電池(以下 充電池)を使っていますか? 今回は乾電池と同じ感覚で使用する単3型や単4型等の充電池の話です。 スマートフォン等のモバイル機器はもちろん充電池が搭載されていますが、組み込み型の充電池の話はまた別の機会にします。 俺の本格的な使用歴はまだおよそ5年程度と浅いかもしれませんが、とても充電池にはまっているのでその魅力を伝えたくてここに記します。 ここでは2017年現在主流のニッケル水素(Ni-MH)を前提にしています。

★俺の感じているおすすめポイントは以下の通り。

1.乾電池(1.5v)と同じ感覚で使える。  充電池は(1.2v)の表示ですが、問題なく使用できます。(※1)  (すべての条件においての保障はしない) 2.ごみが出ない。  繰り返して使用するので(寿命を迎えるまでは)捨てません。 3.経済的。  初期費用はそれなりにかかりますが、ランニングコストがとても安いのでくり返し使用すれば割高な初期費用は簡単に回収できて、そしてはるかに多くのお釣りが出ます。計算結果は別途記載。(※2) 4.買いに行かなくてよい。  ある程度の充電済みストックを持てば、使いまわしが可能です。  電池は急に切れるものという前提にある程度のストックは必要。 5.気分がよい。  環境にも優しい行為をしているという気持ちにもメリットがあるかもしれません。

 

★気を付けるべきこと。(デメリット等)

1.家族の理解が必要。  我が家の場合の事例ですが、子どもが無くしてしまったりするケースが多発。  繰り返し使うことでメリットがあるものなので無くさない事は大前提。  充電池とは何かという教育・説明・回収の手立ての確立が必要。 2.混ぜて使わない。  機器により電池を複数本使用する場合、乾電池と充電池を混ぜて使わないように注意。(※3) 3.充電器が必要。  電池の判定機能が付いたものがおすすめ。  乾電池を間違って充電器にセットしても判定してくれると安心です。 4.充電池の種別管理について。  標準、高容量タイプ、低容量だが繰り返し使用回数が多いタイプなどの種別について。  異なる種別の充電池を混ぜて使用するのは、機器の安定動作はもちろん安全管理上もおすすめしません。

 

(※1) 公称電圧が低くても充電池が使用できる理由。 電圧と電流 乾電池は使用するにつれ電流が減るとともに電圧も下がっていくが、充電池はその限りではない。スタートの電圧は乾電池の1.5vと比べると低い1.2vなのだが、ほぼ最後までその電圧を保ったまま使用できるという特性があるのです。 公称電圧、出力電圧、終止電圧という用語がキーワードになりますのでおさえてみてください。 「なぜニッケル水素電池は1.2ボルトで機器に使用できるのですか?」(外部リンク)

(※2) 損益分岐点を計算してみました。 グラフ_損益分岐点 条件は以下の通り。 乾電池は4本で108円、充電池はエネループ単3型4本に急速充電器がセットになったもので1,936円(2014年8月頃に俺がAmazonで実際に購入した価格)、また充電に要する電気代は1本あたり0.25円とします。 繰り返し使用した場合の「1本あたり」のコストをエクセルに計算式を入力して、計算しグラフ化したものがこちらです。(グラフの縦軸は1本あたりにかかる累計金額、横軸は使用回数。) この条件では19回以上使用すれば充電池の方がコスト的にメリットが出るので、損益分岐点は19回ということになります。(グラフの縦軸は1本あたりにかかる累計金額、横軸は使用回数。)

損益分岐点_エクセル画像 損益分岐点_エクセル画像 乾電池は4本で108円の設定ですから1本あたりのコストは27円で、使い捨てですから毎回27円ずつコストが加算され続けていきます。 充電池は充電器込みで1本あたりの初期価格は484円で、充電代が1回につき0.25円かかる設定としましたので、484円+(0.25円×使用回数)という計算式です。 ここに貼り付けた画像は使用回数が10回単位のものなので、20回を超えた所でコストが逆転し、充電池の方がお得になっています。 エネループ スタンダートタイプの場合くり返し使用回数はメーカーは約2,100回と言っていますのでどのくらいお得になるのかを計算してみました。もちろんあくまでも計算上の数値ですが、1本あたり55,691円のお得になるという結果です。 電池は1本だけでは使わないので、家中の電池をすべて充電池に置き換えて、真剣に取り組んだら ひょっとしたら何十万円単位でコストダウンに貢献することになるのかもしれませんね。

(※3) 混ぜない 使用機器はもちろん充電器においてもあらゆる注意が必要。 実例を紹介。 ある日我が家の充電器に乾電池のエボルタセットされていた。1次電池の使い捨てタイプである。俺にとっては超衝撃的な出来事であったが、危ないことでもあったので聞いてみたみたら「エボルタって充電できる電池じゃないの?」という返事だった。充電器が賢いタイプで充電をストップしてくれていたので良かったが、注意が必要です。

★消費者が気を付けたいこと。(そして メーカーと行政にお願いしたいこと。)

安全にそして安心して充電池を使用できるように、表示方法や表示のルールを取りまとめて早急に実施してほしい。最近特に気になるのはカラーリング。Amazon BASICの標準タイプの充電池の色が、2016年くらいに白から黒色に変わり、高容量タイプが黒から灰色に変更になった。イメージ戦略だか何だか知らないが、「混ぜて使うな」とAmazonも説明書に自分で書いているくせに、以前から使いまわしている買い足しユーザーにとっては混乱しきり。電池に詳しい人ばかりではなくて、例えば妻や親・兄弟などの家族も共有して使用することを配慮してほしいと願います。

標準_白 右矢印 標準_黒 標準タイプ 1900mAh 約1,000回使用可能。

高容量_黒 右矢印 高容量_灰色 高容量タイプ 2400mAh 約500回使用可能。

 

2017.3.1.
2017.3.8.(加筆修正)
2017.3.9.(加筆修正)
2017.3.10.(加筆修正)

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