フレンズ


ラジオから流れる「フレンズ」という曲を聴いて、たいへん久しぶりに俺の青春時代のとある場面を思い出した。
この曲はレベッカの代表曲と言ってもいいようなヒット曲である。今調べたら1985年に発表というから、もう30年も前の話である。
当時高校生であった俺はこの曲にぞっこんであった。もっと正確に言うとレベッカに夢中であり、その代表曲も好きという図式だったように思う。

仲間内で好きな曲の話になり、とある女子が「私この曲好きじゃない」と言い出した (1986年当時の話)。歌詞の内容が、過ぎた過去を振り返って嘆いているようで好きになれない。確かそういう理由まで彼女ははっきり言い放っていたと思う。

歌詞の意味なんて深くも考えずに、心地よいメロディーラインと耳障りのよい歌詞の単語にしか気にしていなかった俺には衝撃といってよいほどの驚きである。
当時はやっていた曲を「嫌い」という表現ではなく「好きじゃない」という表現で切り捨てた彼女は、少しませていたような雰囲気だった。
俺がお子様だっただけなのかもしれないが。
周りのはやりに流されることなく、自分の意見や気持ちをはっきり表現できる彼女をすごいと思った。

2015.4.9.
2016.1.21.(加筆修正)






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