やっぱり旨い


我が家での最近の楽しみと言えば、もっぱら外食である。
父親である俺は仕事にかこつけて、毎日のように朝早くから夜遅くまで家にいないことが多いので、たまの休日は家族にとって本当に貴重な時間なのである。

家族一緒に楽しく過ごす時間として、しばしば使われるのが外食なのである。

俺の嗜好もあるせいか、だいたいが、ラーメン、うどん、回転寿司である。
いわゆるファミレスでは無い所に少々の ちっぽけな こだわりもある。

ラーメン店は気取らずに美味しく食べることの出来る店として、本当に重宝している。
地域の情報紙を見ては、まだ行った事の無い店に行ってみようと提案してみたり、近場で良いからショッピングセンターのフードコート内にある あの店に行ってみようと思ってみたりするのである。
しかし、距離的に少々遠くても、たまには行ってみたい店というモノがある。
先日行ったラーメン店は、俺が独身時代にはそれこそ一週間に複数回も通い続けたフランチャイズチェーン店である。

にんにくげんこつラーメンを看板商品とする その店は、大きな声では言えないが、実は 行くたびに薄々と感じているのだが、実はあまり繁盛していないようで、心なしかいつも空いている。
・・だから どうこうと言うのではなくて、俺は基本的にこのチェーンの店の味が大好きなのである。
あまり繁盛していない店にわざわざ家族で行くことに対して、俺なりに少しだけ 家族の理解を得られるかどうかを不安に思いつつも、出向いたのであったが、食べ終わった後にかみさんからの一言が俺に勇気をくれた。

やっぱり旨い。

美味しいではなくて、「旨い」である。
俺は正直、震えるような衝撃を感じた。感動と言っても良いかもしれない。

俺が旨いと感じるものを、同じ基準で「旨い」と表現してくれたかみさんに対して。


2008.6.24.






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