現金歓迎


ガソリンスタンドの価格表示に「現金歓迎」という表現がよく見受けられるが、これはいったい何なのだろうか、と考えたことないだろうか?
客にとって重要なことが価格の安さだとするならば、現金払いがカード払いよりも安くなるという仕組みが必要であるように思われるのだが、残念ながら俺は今までにそういう経験をしたことがない。カード払いの方が、支払いに対する時間や手間も有利だし、実際に支払う金額も安い。それなのに、なぜわざわざ「現金歓迎」なのか?
販売店がカード会社に支払う手数料を惜しんでいるのだとしたら、こんな表現はナンセンスというか、客に対して何もアピール出来ていないと言わざるを得ない。現金で支払うことのメリットが客に対して伝わっていないからだ。
燃料を入れるスタンドって、そもそもみんなどうやって決めているのだろうか?生活圏内にあって立ち寄りやすい立地、自分が持っているハウスカードのグループ、燃料が無くなったからただ何となく、とかまぁいろいろあるんだろうが、俺の場合は「安くて立ち寄りやすいこと」に尽きる。
俺がモノを買う時のスタンスは「品質、価格、+α」である。これはかなりこだわっているのだが、価格が安いだけではダメで、品質が1番になければならない。その品質に見合った価格が安い方が良く、さらに +α と言うのは、これから先も付き合っていきたいと思う、何かが必要なのである。それは接客サービスの何かであったり、販売店の規模や企業の信頼性、清潔度や快適性だったりと、数値では計りにくい何かなのである。
燃料を販売するガソリンスタンドにおいて、1番に来るはずの品質はなかなか差別化が難しいように思う。食品や衣料品、日用雑貨品などでは目、口、鼻など体でその品質を感じることは出来るが、燃料の品質って何でどう計って良いのか、良く判らないし、イメージだけの気がする。俺が判らないだけであって、実際に品質の差があるのかもしれないが、そんな判りにくいものを売っている以上、販売店にはそれを消費者に知らしめる努力が必要であると思うし、俺は実際にそれを望んでいるのだが、なかなかそれを感じる機会は少ない。少々価格が高かろうとも、納得出来る高品質の商品であれば購入したいと考える消費者は少なからずいる、いや、かなりの数がいると俺は思うのだが。
地域によっては、価格協定が存在しているとしか思えない闇カルテルまがいの問題とか、いくつかの税金によってカモフラージュされた価格体系を理由にしてしか、価格の問題を語れないガソリンスタンドは要らない。

現金歓迎と表示する以前に、やることは幾らでもあるだろうに。


2005.3.25.




HOME 伝言板