絶対評価と相対評価


俺は占いのたぐいを娯楽の一環だと思っている。
テレビ番組の一つのコーナーとして、星座占いや血液型による占いなど毎日のように放送されているが、常々疑問に思うことがある。この占いのランキングは絶対評価なのか、それとも相対評価なのか?
絶対評価ならば同率で全部の星座や血液型が1位になっても良いだろうと思うのだが、今までに俺の経験ではそういう表現は見たことがないので、きっと相対評価なのであろうと推測される。

では、仮に相対評価でのランキングだとしよう。
1位とされた星座や血液型は100点満点の何点という成績で1位にランキングされたのか?比較する他のものがすべて極端に低いスコアだとしたら、1位のそれも極端に低いスコアであってもトップになってしまうはずである。
俺の、私の星座が今日は1位なのよー、とテレビを見て喜んだとしても、それはひょっとしたらどんぐりの背比べの次元の話で、スコアはめっちゃ低いかもしれないのである。
・・・と、こんな事を考えている俺って、どうなんだろうとも思うが。

それ以上に気になるのが、教育現場での成績の付け方。
近年では相対評価から、絶対評価に変わったと聞くが、それは正しく運用されているのか?5段階の通知票のスコアを付けるとして、相対評価では必ずクラスの何パーセントかは1や5が存在しなくてはならないが、絶対評価では全員が1や5であっても許されるルールである。このルールの中で評価を付ける立場の人間はきちんとスコアを付けることが出来ているのだろうか?
比べる(=相対評価)からこそ優劣の差が目に見えて判るのであって、絶対評価の絶対的な運用は現実的には限りなく不可能に近いのでは?などと俺的には感じてしまうのである。ま、余計な心配ならいいんだが。


(広辞苑 第四版より引用)

ぜったい‐ひょうか【絶対評価】
教育評価の一。一定の基準に照らして個人の変化・発達を測定し、価値づけをする評価方法。←→相対評価。

そうたい‐ひょうか【相対評価】
教育評価の一。ある一定の集団の中の相対的な位置によって、個人の能力や学力を判断する評価方法。←→絶対評価。


2004.10.23.






HOME 伝言板