足が痛い


足が痛いのだ。
左足の親指の付け根付近がとても痛く、ここ1週間くらいはその痛みばかりが気になって何をしていても集中力が欠けるような有り様だ。
俺は自分で外反母趾に起因する障害かと分析していた。先の尖った形状の靴を履く機会が多い女性にありがちな病気なのだが、いわゆる親指が極度に内側に曲がってしまう事による病気の事ね。
俺は窮屈な靴を履き続ける事はないのだが、実際に親指が内側に入り込んでいる事を自覚している。歩き方が悪いのか、姿勢が悪いのか。職業的に左足に体重をかけて立ち続ける時間が長いせいなのか、とにかく左足の親指が曲がっているのだ。

あまりにも俺が痛みを気にしている姿を見かねた相棒の強烈な薦めもあり、俺は仕方なく病院へ行く事にした。仕方なくと言うのは、病院に行った所で外反母趾はすぐには治らないであろう事は素人目にも何となく想像出来たし、それ以前に俺は病院が大嫌いなのである。まぁ、病院が好きという人の話しも聞いた事はないのだが。

総合病院に予約も無しに行ったせいか、やたらと待たされる。猛烈に待たされたあげく、あっちへ行ってレントゲンを撮って来いだの、血液検査をして来いだの、尿検査をして来いだのと、まるで人間ドックに来たかのようなメニューの消化をした末に、やっと整形外科医とのカウンセリングである。
これまでに、2時間半の時間を所要したにもかかわらず、医師との面談時間は3分も無かった。まぁ、大病院なんてこんな物なのだろうが、どいつもこいつもまるで官公庁の役人か、警察官か、みたいな勢いで威張った物腰でいるのには辟易とさせられた。本当につらい病気で来ている人間がますます気弱にさせられる雰囲気だね。

俺の親指の曲がり具合の角度は25度なんだそうである。30度を超えないと外反母趾とは言わないらしい事を説明され、それよりも痛風の疑いがある事を宣告された。これには非常にドキリとさせられた。アルコール大好きな俺にとってはマジでビビリまくりのかなり重たい宣告であったのだが、尿酸値の値もそれほど深刻に高いものではなく、医師も俺の足の痛みの原因を判りかねるような雰囲気であった。
無難に、湿布状の貼り薬と、なんだかよく判らない飲み薬の処方箋を渡されて、おしまいである。

次回の診察の予約は年明けの1月7日と決めてしまった俺は、自分なりに少々凹んでいる。いくら痛みには勝てないとは言え、またこの病院に来なくてはならないとは。

そうそう、病院の仕組みを知らない俺は、最後の会計時に薬をもらえなかったので、素直に「薬はどちらで頂いたらよいですか?」と丁寧に会計係の人に聞いてみたのだが、外にある薬局で買ってください!!とあごで外を示されたのにはマジで参ったよ。こいつら何様のつもりなんだろうね。俺はこの人の気に障るような事を聞いてしまったのか?と悩んじゃうよ。

精神的に凹みまくった俺は、病院外にある薬局で処方箋を渡し、薬を買ったのだが、ここでやっと普通の人間を見る事が出来た。薬局の店員は威張る事もなく、普通ににこやかに俺に接してくれたのだ。今までの冷たい仕打ちの事を考えるとまるで天国かのようにこの薬局の雰囲気が明るい物に感じられた。

気弱になりがちな病人や怪我人をますます凹ませる雰囲気って言うのはね、ホントどうにかして欲しいと思ったよ。病院名を実名でここに書きたいくらいだが、看てもらっているという患者の弱い立場なのかな、俺がそれを出来ないのは。・・・そんな患者の立場の弱さがますますあいつらを威張らせているんだろうな。

2003.12.18.




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