29 → 30


30歳になった。
昨日までの俺と、今日の俺とが違うわけではないのだが、やはり気分的には何かしら違ってくるものはある。
子供のころの俺は、30歳なんて想像も出来ないくらいに立派な大人のイメージがあったのだが、実際には立派でも何でもない事が判った。
・・・いや、立派な志を持った30歳はたくさんいるのだろうが、少なくとも俺自身は俺が子供のころに幻想を抱いていた30歳とは違うのだ。
ただ何となく惰性だけで毎日を過ごしていたとしても、誰にだって公平に時間は流れるのだから歳を重ねていくのは当然のことだ。
強がりや虚勢だけで着飾った、ズルさが前面に押し出されたような大人になっていなくて良かったと言うべきか、そういう風にいつまでたってもなれない自分を反省すべきなのか。

願わくば、次の区切りである40歳や50歳になった時にも、今と同じ感想を持ってその年齢を迎えたいと思う。

前例やしがらみにとらわれすぎて、自分の考えを持てなかったり実現出来なかったりとか、試行錯誤を繰り返すことによってしか体験出来ない楽しみを奪われるのはごめんだよ。
立派な大人なんてクソくらえって言うこと。

2000.7.12.




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