飲み屋にて。
(以下、店主の言葉)
金を払うのが客じゃねーんだよ。
俺は客だぞとか、すげぇ態度悪くて頭に来るやついるんだよ。
金さえ払えば、何をしたっていいって言うんかい?
違うだろうよ?
俺はそういう奴がいちばん頭に来るんだよ。
金を払うのが客じゃねーんだよ。
楽しんでもらうのが客なんだよ。
その楽しんでもらった代償として、こちらはお金を頂くんだよ。
だからあんまり頭に来る奴は、金を受けとらねぇんだよ。
金さえ払えば客だろ?とか言い出す奴には、ね。
そんな奴にゃ、金を受け取らなきゃ客じゃねーんだから、こっちだって何したっていいんだよ。
そんな奴には二度と来てもらっちゃ困るからよ。
・・・・・
なかなか頑固だが、スジの通ったことを言うオヤジである。
俺も客商売という仕事柄、理不尽に感ずる出来事に遭遇することも多々ある。
客は何をしても許されるわけではないのだ。
具体的な事例はそのうちに書くかもしれないが、今回はやめておく。
入社した時の教育を思い出した。
私たちは物をお客様に販売しているのではありません。
商品と一緒に満足をお買い上げ頂いているのです。
満足ね。
ちょこっと恥ずかしいけど、なかなかいいコト言ってんじゃん。
消費者は満足を得る為に金を使うんだよ。
その基本が判っていない売り手なんてうじゃうじゃいるよ。
さらにたちが悪いのは、その基本が判っていない消費者の方がもっと多いっていう事だよ。
自分が何の為に金を使うのかよく考えた方がいいよ。
金で買えるものならね。
2000.2.3.
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