笑うところ


笑うべきところと、そうでないところがある。
「ところ」というのは、「場所」ではなくて「場合」ね。

面白くもない話、寒いギャグ、ベタベタなダジャレ・・・。
笑うべきか、笑わざるべきか。

俺は今までは笑わなかった。
たとえ相手が上司だろうが、どんなに目上の人だろうが、笑わなかった。
愛想の無いやつと思われたって構わないと思っていたし、1度でも笑ってあげると相手をつけあがらせることになり、これから先もずっと笑う事を強要される立場として自分がポジショニングされる事を恐れていた。

いや、正確に言うと今まででも笑ってはいたのだ。
相手が自分と同格か、それ未満の時。
これはいったいなんなのだろう。

いや、もっと正確に言うと、1対1ではない場合にはどんな場合でも笑っていた。
他人同士が話をしていて、自分は直接その話に参加していなくても、ただなんとなく、面白いとか面白くないとか、そういうのは関係なしで、相槌とか、そんな意味合いで笑ったりしていた。


「笑っていた」という過去形を使うと、今では誰にでも笑うようになったのか?と思うかもしれないが、今でも俺は笑わない。
愛想笑いはしない。
そんな事でご機嫌を取ろうなんて考えるようになったらおしまいだよ。

愛想笑いをしないかわりに、新たに技を編み出した。
実は自分で考え出したのではないが、自分が他人にされて、こういうのもありか!とそのまま使わせてもらうことにした技だ。

おもいっきり笑うのだ。
大きな声を出して、オーバーアクションで、真剣に笑うのだ。
そりゃ笑われた相手は驚くぜ。
わざとらしくなく、本気で笑えるようになるところがポイント。

この技をマスターすれば、自分のプライドを捨てることなく、円滑な人間関係を築けること間違い無し。




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