新しく靴を買った。
仕事用として履くための革靴。いや、正確に言うと合成皮革の安物の靴なんだけど。
プライベートではスニーカーしか履かない俺にとっては、この手の靴はちょっと苦手だ。

新しい靴って、足が痛くなるじゃない。靴ずれまでいかなくても、小指、甲、かかと、ありとあらゆるところが痛くなる。靴の選び方が悪いのか、安物だからなのか、とにかく足が痛くなる。
ところが、しばらく履いているうちにいつの間にか慣れちゃって、痛みは無くなっちゃうんだよね。これは不思議だ。
靴が足に馴染むから、って言うのが理由なんだろうけれど、それだけじゃないような気がする。足も靴に馴染むのだよ、きっと。


新しい靴って、おろしたばかりの時は自分の物じゃないみたいで、妙に他人行儀なんだよね。よそよそしいって言うか、新し過ぎるのが少し気になっちゃったりして、本当は誰も気にしていないのに、履いている自分はちょっと恥ずかしかったりもする。


それが、靴が足に馴染んで・・・
足が靴に馴染んで・・・
お互いがお互いを受け入れるのだ。

これって何かに似ていると感じた。
そう、人間関係にね。

最初って、お互いの事がよく判らないし、他人行儀だったりする。打ち解けるまでは、お互いの気持ちをちょっと傷めたりなんかして。
しばらくするうちに、お互いが馴染んで、快適な関係になる。

快適な関係になれずに、お互いをずっと傷め続ける場合もあるけどね。
靴だって、まれにいくら履いても足に馴染まないやつあるじゃん。

快適な人間関係を築くためには、痛いのを我慢して履き続ける事が大事なのかな
・・・なんてね、最近こんな事ばっかり考えてる。