嘘をつけない性格


俺は嘘をつけない性格だ。
人からもよくそう言われるし、自分自身でも自覚している。

自分の考えている事がすぐに表情に出るのだ。
まぁ、感情が豊かというか、単純と言うのか、判りやすい性格なのだ。

嫌な事は「嫌だ」とはっきり言うべきなんだろうが、時と場合によってはなかなかそうはっきりと言えない時もある。
例えば、上司のつまらない自慢話を延々くどくどと強制的に聞かされたりだの、寒いギャグに無理やりつきあわされる時だの、たいていは他愛もない事なんだけど、ね。

そういう時に、社交辞令で、適当に相手をしてあげればいいものを、俺は不器用と言うか、世渡り下手と言うのか、「嘘をつけない性格」だけに、調子を合わせることが出来ないのだ。
つまらないギャグはつまらないし、他人のくどい自慢話にはうんざりさせられるだけなのだ。露骨に、相手に分かるように、興味の無い、つまらない表情を作ってしまうのだ。たいていの場合は「人付き合いの悪いやつ」というレッテルを貼られる代償として、その場のつまらない世界からは解放される。

しかし、なかには相手の方が強者だったりした場合には、こちらの退屈そうで不満気な態度にもビクとも応じずに、つまらない時間をむりやりつきあわされる場合もある。
こういう場合はどうするかと言うと、こちらも応戦しなくてはならない。以前は俺のスキルが低いこともあって、ただその場を耐えるか、ブチ切れるかの2通りの対処方法しかこなせなかったのだが、最近では、「目には目を、歯には歯を」という戦法を使えるようになった。
ねちねちくどくどと、自慢話や説教など、話がくどいやつの場合は、話の矛盾点を付いてこちらから質問攻めにしてやるのだ。それで話が簡潔になることはないのだが、多少なりともこちらのうっぷんは晴らすことが出来る。


しかしまぁ、毎回毎回、「うんざりした表情」をわざと作って対応しているんだから、たいがいに気がついて欲しいものだね。自分が人から嫌われていること、煙たがられている事に気が付いていない訳ではあるまいに。
人にいやがられる事を生きがいに生きているんだとしたら、さぞかしつまんない人生なんだろうなぁ。

今回は愚痴85%増量 (当社比) モードでお送りしました。




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