覚えられない歌詞




音楽鑑賞なんていう言い方をすると、えらくカッコつけた感じに聞こえちゃうけど、音楽聴くのは俺は大好き。
音楽を聴く時ってみんなは何を聴いているのかな?
音楽って言ったっていろいろあるけれど、ごく普通にありふれている音楽は、ボーカルを始めとしてあとはありとあらゆる楽器が使われてていろんな音が鳴ってるよね。

小さい頃からそうだったんだけど、俺は歌詞を覚えるのが苦手だ。
ボーカルの歌詞の内容を聞くよりも、楽器の1つとしてボーカルを聴いてしまうので、なかなか歌詞が覚えられないのだ。
コード進行だとか、音楽的な理論は全然わかんないんだけど、後ろで鳴っている音、そっちについつい神経が行ってしまうのだ。
特に興味があるのが、シンセ系の鍵盤楽器の音色の作り方、シーケンスパターンの使われ方、ベースのギミック的な使われ方、そして何故だかドラムセットの中のハイハットの音に非常に興味がある。
自分では何一つとして楽器を演奏出来ないくせに、いや、自分では演奏出来ないからこそ興味が湧くのかもしれないけれど、音楽を聴いていると全部の音を聴いているはずなのにいつしかハイハットの音だけを追いかけてたりしている自分に気がつく。

ハイハットって単なる金属の円盤状のものが2枚あるだけなのに、すごくいろんな音の表情がある。閉じた時と開いた時では全然別の楽器みたいだし、叩く位置によってもその表情は全然違う。そしてライドシンバルやクラッシュシンバルみたいに目立つところで使われない所がポイント。裏方みたいな感じなんだけど、常に一定のリズムを刻んでいる、そんな感じがとっても素敵に感じてしまう。

たくさんたくさん聴き込んでいるはずの曲なのに、いざ歌おうと思ったら歌詞が出てこない。歌詞は歌詞として意識して聴いていないと頭に入ってこないんだよね。さすがにここ最近は「♪今週の1フレーズ」などというもののために音楽を意識して聴いたりもするようになったので、少しずつではあるが、曲と歌詞の両方を同時に楽しめるようになって来た。

そうそう、同時に楽しむことが出来ないだけの不器用な感じ。例えて言うなら、外国語の映画を字幕で見るような感じ。スクリーンの映像に集中したいんだけど、字幕を一生懸命読まないと台詞が理解出来ないし・・・っていうもどかしさに似ているかもしれない。
他にもマンガというのもある。あれも絵と台詞を両方同時に楽しまなければならない。止まっている絵なんだから簡単そうなものだが、絵と文字の両方を交互ではなくって、同時に楽しむのは本来はなかなか難しいことなんじゃないかな。
そこまで真剣に読むマンガはあんまりないけど、ね。

音楽、文字どおり「音を楽しむ」ことなんだよね。
どんな形でも楽しけりゃいいか。




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