「この頃どうも何かに見られている感じがするんだ。」
『お前もか?』
「という事はお前も?」
『ああ。』
「なんだろう?」
『わからない。』
「まだあの感じがするんだ。」
『ああ。』
「まるで観察されているようだ。」
『ずっと感じてるんだ。』
「胸が苦しくなる。」
『ああ。』
「何だろう?」
『わからない。』
「もう耐えられない。なぜこんな感じがするんだ?」
『俺たちだけだろうか。』
「他のやつらは感じてないみたいだ。」
『ああ。』
「何だろう?」
『わからない。』
「どうやら抹消されることになったらしい。」
『やっぱりそうか。』
「この世界は危険すぎるんだ。」
『他の世界にね。』
「あの惑星たった一つのせい?」
『ああ。』
「彼らは知っているのだろうか。」
『分からない。』
「やっと楽になれた。」
『ああ。』
「いつだって異分子は消されてしまうんだ。」
『流れにね。』
「やつらがいけないんだ。」
『でも流れに流されているだけでは、それはただの流れでしかない。』
「・・・・・・」
『・・・・・・』
「俺たちは何だろう?」
『分からない。』