さそり座を知っているだろうか？

1984年、ヤマハ主催のアマチュアを対象とした音楽コンクール「ポピュラー音楽コンテスト」略して「ポプコン」の28回大会がつま恋という場所で行われた。

偶然会ったバス停でひそかに思いをよせる相手から突然引っ越すんだということを告げられる。曇ったガラスに描いた顔から滴が落ちる様子がまるで泣いているみたい。

ちょっとオセンチな内容を歌った曲「窓ガラスのへのへのもへじ」を歌った女性2人のグループ、さそり座がこの大会で優秀曲賞を受賞した。
なんでも2人の星座が同じさそり座だったという所からこの名前を付けたらしい。

シングルのレコードが発売された。NHKの「みんなのうた」でも取り上げられたのでアニメーション付きで全国にこの曲が流れた。近所のレコードショップでも販促用のビデオが流れていた。有線でも流れていたのを何回か聴いた。

約2年の間をあけて発表された2曲目は「ここへおいでブランコリー」という曲だった。雑誌の広告ページにレコード会社の出した広告が載っていた。応援テレフォンだかの電話番号がその広告には書かれており、そこに電話するとテープで流れる彼女達の曲と共に「応援してね」みたいなメッセージを聞くことが出来た。彼女達の曲に対する感想をはがきに書いて送ると特製グッズがもらえるということで送った。

その時俺は高校1年生で15才だった。素直に感想だけ書いて送っとけば良かったものを「学校ではいっしょのクラスにいるんだよー」みたいな事を書いた。
確かに同じクラスにSさんはいたんだけどさ。だけどはがきを出した後で思ったんだけど、あのはがきってきっと本人達の目にも触れるんだろうなって。それを考えたらなんか妙に恥ずかしくなって同じクラスにいながら学校で彼女とまともに目を合わせることが出来なくなってしまった。

学生の頃の懐かしくてちょっと恥ずかしい思い出。
今思えばレコードを買っておくべきだったよな。

ふと思い付いてネット上のサーチエンジンで検索してみたらなんとヒットした。
なんでも今でもCDとして手に入れることが出来るらしい。
http://www.yamaha-mf.or.jp/pub/product/cont01-08.html
ポプコン受賞曲82曲収録、CD5枚組みで12,600円だそうだ。そこまでして買おうとは思わないけど。