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K's Room Odds & Ends

スーパーマーケット

 驚くなかれ僕は家庭の食事作りのほぼすべてを担当している。バイトの経験などもあり、包丁を持つこともフライパンを振ることも、「出来る」などというレベルではなく、まったくもって得意なのである。別に料理自慢の話しではないが、そんなわけで、会社帰りにはあれこれとメニューの裁断をしながら電車にゆられ、自宅近くのスーパーに立ち寄り食材の買い物をするのが常となっている。

 そして、そんな日々立ち寄るスーパーの中で、何とも気になって仕方のないことがあるのだ。それは、買い物客の余りのマナーの悪さであり、ここは治外法権かあ!と思うほどの無法地帯と化した世界が存在しているという事実についてである!

 レジで会計を済ませ、レジ袋と共に受け取ったカゴを台の上に移し、袋詰めをする。その際、あの狭い台の上に平然と使い終わったカゴが置き去りにされていることがある!この状況に出くわした時、僕はどうにも腹を立てずにはいられないのだ(ううっ、燃えてきた!)。自分で使い終わったカゴをどうして元に戻さない法があろうか?レジの横にはカゴを戻す場所があるのだから、当然自分で使ったカゴなど後の人のために自分で戻すべきであろうと思う。

 込み合ったスペースに、自分のカゴを置く場所もなく、仕方なく誰が使ったのか分からないカゴを元に戻すやり切れなさったらないのである。

 先日などはカート置き場に自分の使ったカートを戻そうとした時、カゴを載せたまま放置してあるカートがあった。

 さすがにこのふてぶてしさに出くわした時には、唖然としてしばし立ち止まってしまった。それはまるで、朝自宅で新聞を取りに玄関の扉を開けた時、そこに見知らぬ脱糞を発見したかのごとくの衝撃であった・・・(失敬)。

 そして、次にカートをしまう順番となった僕は、置き去りにされたカートの上のカゴをしまい、放置されたカートを押し込んでから、自分のカートを重ねねばならなかったのである。なんとも、とほほである。

 その他にも、本当に考えられないようなシーンによく出くわす。

 レジに買物カゴを乗せたまま、人の目の前で買い忘れた商品を取りに戻る人や、通路の真ん中をびっしりとカートで塞ぎ知り合いとのおしゃべりに興じる人、慌てて買物を済まそうとする人の持つカゴが体に当たった事など一度や二度ではない。

 先日などは、牛乳売り場の前にどっぷりと陣取り、何やら陳列してある牛乳をことごとく前に出しているご婦人がいた。この人はいったい何をしているのだろうかと覗き込んでみると、最後尾に並べられた賞味期限の最新の牛乳を、苦心惨澹引っ張り出している様子なのである・・・。

 お店側の対応も、比較的空いている時などは、店員がカゴの始末をしたり、カートの整理などをしているようだが、混雑時などは到底手が回らない。客にしてみれば、「客なんだから」、「そんな事は店員の仕事」と割り切って考える人もいるのだろうが、カゴくらい戻せよ!と、僕は言いたい(何とも、しつこい)。

 混み合っている時など、レジに並ぶ時には、自分で〃ここ"と判断した列に並ぶ事となる。

 レジでの会計となれば誰もが早く済ませたいのが内心であり、列を選ぶ基準となるのは、待っている人の数であったり、前の人のカゴに積まれた量であったり、常連などとなるとそのキャッシャーの能力の見極めであったりもする。もっとも、満を持して並んだその列でも、様々なトラブルによって一向に列が進まないこともあり、それは、会計の際にいっこうに小銭が揃わないご老人がいたり、商品の値段の貼り間違えなどでキャッシャーが品物の場所まで走り去ったりなどと様々なケースがある。

 しかし、よくよく考えてみれば、レジが旨く進まない事などしごく当然であり、仕方のないことでもある。

 で、あれば、どうして、この並び方は改善されないのであろうか?

 結局のところ、真っ先に並んだにも関らず、他のレジがグングンこなされて行く理不尽さはない。まだまだ日本ではなじみが薄いけれど、ここは欧米式のフォーク並びにぜひとも変更すべきであろうと思うのである。今や銀行でも、駅の窓口でも当たり前のようにこのシステムが導入されている、不公平感もなく、何ら弊害もない。スペース的な問題はあろうかとは思うが、ぜひ店側として取り組んで欲しいことの一つである。

 まあ、自分のことは棚に上げてなんなんだが、どうしてもそんな目で見てしまうのか、スーパーの中では本当に自分本意な客の行動が横行しているように思えて仕方がない。

 今や電車やバスの中では携帯電話の使用や席の譲り合いなど、「もう止めてくれい」と叫びたくなるくらい、放送やチラシ等で盛んに呼びかけている。やはり、たくさんの人が集まる場所であれば、一定の規律作りは提供者側の責務であると僕は思う。しかし、このいささか立ち後れてるように思えるスーパーマーケットでのマナー作り。し烈な顧客獲得合戦を繰り広げている店側の立場からすれば、客に対してある程度強要しなければならない部分ではなかなか難しいだろうとは思う。しかし、なんとしても、気持ちの良い買物が出来るよう、お店側がぜひとも取り組んで欲しいと願うのである。もっとも、当然ながら個々の顧客がもう少し自覚を持てば、そんなお節介な呼び掛けなど必要もなく、みんなが気持ちよく買物も出来るわけではあるのだが。

 まあそんな訳で、スーパーマーケットの中、日々百円でも安い大根はないかと血眼になって歩き回っている僕ではあるが、とにかく、カゴは元に戻しましょうといいたい訳なのである(爆笑)!

(02.8.24)

K's Room

東京大田区バドミントンサークル



 

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