新しい仲間 トウゴクカマアシムシ


タカナワカマアシムシ属 Filientomon にはこれまで、3種が知られていました。この中で、腹部第2節から第6節背板の前列刺毛が6対(A1’がある)ある種は、サイカイカマアシムシ F. lubricum だけでした。サイカイカマアシムシは中国、四国、九州地方に分布しています。ちなみに、本属の全種を見ても前列刺毛が6対というのはこの種だけでした。

茨城県と栃木県の試料から、サイカイカマアシムシと同じように腹部第2節から第6節背板に6対の前列刺毛(A1’がある)を持つ種が見つかりました。しかしながら、サイカイカマアシムシとは、腹部背板の副毛が長く、刺毛型であること(サイカイカマアシムシでは短く、感覚毛型である)や前肢感覚毛の位置と長さが異なることから、新種 F. gentaronum トウゴクカマアシムシと命名され、記載されました。

種小名は日本だけでなく世界のカマアシムシ類の研究を発展させられた、カマアシムシ類の権威である今立源太良先生に献じられたものです。

興味のある方、あるいは、詳しく知りたい方は
 A new species of the genus Filientomon from central Japan (Protura: Acerentomidae). Edaphologia, (68): 33-37, 2001.
  を見てください。


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