神奈川県のコムシ類

研究史
　日本でのコムシ類に関しては数編の論文があるだけで，分類・分布ともほとんど未解明のままである．そのような中にあって，神奈川県は当初の研究の舞台となっている．ヤマトハサミコムシは神奈川（記述は"Kanagawa, Sagami Prov."）の標本を基に新種記載された（Enderlein, 1907）．また，Silvestri（1931）でも鎌倉の標本が使用されている．芳賀（1958）はオオハサミコムシの記録を報告しているが，その中に神奈川県溝ノ口の名がある．それ以降，コムシ類の記録は寡聞にして知らない．
　

目録
ナガコムシ科　Campodeidae

アキヤマナガコムシ　Campodea akiyamae
ウロコナガコムシ　Lepidocampa weberi

ハサミコムシ科　Japygidae

ヤマトハサミコムシ　Occasjapyx japonicus
オオハサミコムシ　Occasjapyx beneserratus

神奈川県内での記録地点などの詳細は，「コムシ目 Diplura （神奈川県昆虫誌I，2004）」を参照されたい．