バレンタインに思う
もし私が総理大臣になったら義理チョコを禁止する法律を作る。
これは、小泉さんの郵政民営化に匹敵する公約になると思っていた。

皆さんも職場などで義理チョコをもらった経験があると思うが、義理チョコであれどお返しが必要な場合がある。
しかも、3倍返しとか。
もし、お返しを忘れたりすれば、常識外れな奴というレッテルを貼られるから気を遣わさせられる。
お返しをしてもショボかったり、センスが悪かったりすれば社内の評判を落とすことになる。
そんなことを気にしながら、義理チョコをもらって嬉しいですか?3倍返しのお返しを気にして仕事に身が入りますか?
中には楽しんでいる人もいるのかもしれないが、日本経済全体から見れば大損失である。
例えば人気野球チームが勝つと経済効果が何億とか言われるほどなのだからこのような余計な神経を使わせる習慣についても日本経済に大きなマイナスの影響を与えていると言える。
聞くところによると妻帯者は奥さんにお返しを選ばせたりしてる人も多いそうだが、これは義理チョコのお返しが労力や神経を使わせている証明でもあり、家庭にも負担をかけていることになる。
もし、貴方が営業マンならば会社にいるとき貴方の神経や労力は顧客のために費やさなければならないわけだが、くだらない義理チョコにそれを費やして仕事がおろそかになれば業務上横領である。
だから私は、ただでさえ仕事以外の余計なつき合いが多い日本の会社員に余計な労力や神経を使わせる義理チョコを廃止するべきであると考えている。
そして私は、常々それを口にしていた。
それは、サラリーマンでない私にとっては対岸の火事のような話題でもあり、私は誇らしげにかつお気楽にそれを口に出来ていたのであった。

そんなバレンタインも近いある日のこと私は妻と近所のスーパーで買い物をしていた。
レジで会計を済ませ買った物を袋に入れていると、そこで妻が偶然であった近所の奥さんに声をかけられた。
「あらこんにちわ!旦那さんにチョコレート買ったの?」と尋ねる近所の奥さん。
すると妻は、
「ウン、買ってないよ。だってこの人義理チョコはいらないって言うから。」と言った。
私は、慌てて
「えっ!おまえ俺に義理チョコくれる気だったのか?」と言った。
それを聞いて近所の奥さんは爆笑した。
そして、私の壮大な構想は足下からすくわれ砕け散ったのである。