ブレーキキャリパーのオーバーホール

ヤマハTZR250 90年型
4ポットの対抗ピストン式のキャリパーのOHを行う
バイクでも車でもキャリパーの基本的構造や整備
方法は同じである。
4ポット対抗ピストン式は、セルシオ等高級車、
高性能車に多く採用されている。
キャリパーの剛性を高くしやすい構造でしかもディスク
ローターの有効径を大きく使えるメリットを持つ
写真では見えにくいが、ブレーキホースとの接続部に
銅ワッシャーを使っている。
ブレーキホースの接続部からエアーを吹き込むとピストン
が飛び出す。このとき部品を変形させないようにウエスを
はさんでおく。
ひとつピストンが外れたら、オイルシールを外し、ピストン
を取り付けた状態で抑え、エアガンでエアーを吹き込んで次のピストンを外す。
エアガンがない場合、キャリパーにブレーキホースを接続して油圧でピストンを外す
ことも出来るが、マスターシリンダーにエアを入れてしまわないように注意が必要だ
ブレーキパットは同じ位置に組みつれられるように、位置の混同に注意する。

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シリンダー内部に若干の腐食があったので、目の細かい耐水ペーパーで磨いた。
このときシリンダーの円周方向に磨き、縦の傷をつけないようにする


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キャリパーをスチームやブレーキクリーナで清掃したら、エアガンで水気を完全に
乾かしてから、新しいオイルシールにラバーグリスを薄く塗布して組み付ける。
ピストンにブーツがついている場合には、ブーツをキャリバー
の溝にはめてから、ピストンを組み付ける。
アンチスキールシムが付いているものは、ブレーキパットとの接触部等にディスク
ブレーキグリースを塗布することでブレーキの鳴きを軽減する事ができる。