ユーザー車検レポート

ひろちゃんに送って頂いたユーザー車検レポートです。
エアコンプレッサーを使わないでブレーキの分解整備を行うなど工夫されています。
僕もこんな方法があるなんて知らなかったので勉強になりました。
詳細なレポートを頂きましてありがとうございました。m(__)m
(後で巳之助のコメントを付け加えさせてもらうかもしれません)
以下ひろちゃんのレポートです。


車について
 日産マーチ(K11) 初年度登録 平成8年7月(新車で購入)
 現在の走行距離 約8000 km



車検場の下見
 今回は、マーチの2回目の車検ですが、当日の検査に必要な書類を取りに行きがてら、検査ラインを見学しました。寝屋川車検場は、一番左端(7番?)が、見学できるようになってます。
 また、必要な書類を65円で購入し、庁舎の2階へ行って見本を見ながら書類に記入をしました。そのときに、その場で点検記録簿に記入している人がいて、びっくりしました。作業服を着た方でしたので、そのときは業者だと思ったのですが・・・。



部品等の購入
 日産部品の摂津営業所に行き、ピストンカップ、キャリパーのシールキット、銅ワッシャ、ラバールブリカントを購入。
 また、近くのホームセンターでワイパーブレードを見ていますと、ちょうど納入業者がいて、買う羽目に・・・。



整備編


ピストンカップ(リア)の交換

 ブレーキシューの取り外しに苦労しました。もう、取り外すのは3〜4回目になるのですが、なかなかうまくいきません。今回は、アジャスターを広げる方向に回してから、シューホールドピンを外しますと、ロア側のリターンスプリングが容易に外れました。
 ブレーキホースを痛めるのではないかという懸念があり、使うかどうかだいぶ迷ったのですが、エアをかむと後々エア抜きに時間が掛かると思い、結局、ブレーキホースを挟んでおく工具を使い、ピストンを取り外したときに、ブレーキフルードが漏れないようにしました。
 また、ピストンからゴムを外すのにかなり時間が掛かってしまいました。2回目(右側)は、ピストンをアルミ製のプロテクターを介してバイスで掴むことにより、作業時間を大幅に短縮することが出来ました。なお、ホイールシリンダーは、左側が少し腐食が見られたものの良好でしたので、ホイールシリンダーに対しては何も行いませんでした。
 ブレーキシューを取り付けているときに、シューの端がピストンのブーツがめくれるというハプニングがありました。


キャリパーのシールキット(フロント)の交換

 キャリパーだけを取り外し、木片を挟み、ブレーキホースを取り付けている穴に自転車用の空気入れを接続して、空気を送り込むことにより、ピストンを取り外しました。
 錆がひどいのは、キャリパー本体のブーツを取り付けるところで、サンドペー
パーややすりで錆取りを行った後、ピストンと共に水洗い(洗剤を使用)をし、
乾燥させました。
なお、乾燥を速めるため、メタノールを振りかけて、水とメタノールとを置換しました。別にメタノールではなくても、水によく溶け、揮発性の高い溶剤であれば何でもよいのです。安価ですので、通常メタノールを用います。なお、メタノールは、メチルアルコールともいい、アルコールランプ等の燃料として用いられ、薬局で購入できます。しかし、劇薬に相当するため、印鑑が必要なことがあります。
 外側のブーツをキャリパー側のところに嵌め込むのがうまくいかず、苦労しました。やっと嵌めることが出来たと思い、ピストンを戻したのですがうまくいかず、戻し器を使って無理矢理やったため、シールを痛めてしまいました。
 やり直したときに、ピストンの溝にブーツを一度引っかけて伸ばしてから、ピストンの溝から外し、反対側の端をキャリパーの溝に嵌めました。結局、ブーツが完全に伸びていなかったためにピストンが入らなかったのでした。
 後日、キャリパーシールキットを再度購入し、反対側のキャリパーのオーバーホールを行いましたが、短時間ですみました。


冷却水

 冷却水の交換を行いました。ラジエータータンクのキャップを取り外してから、車体の下に潜って、ドレンボルトを外しました。また、シリンダーブロック内の冷却水を抜くため、ヒーターホースを外しました。ヒーターホースは、エンジン側を外すのが普通ですが、外れにくいため、反対側を外しました。
 エア抜きは、アクセルをあおると近所迷惑になるため、少しだけ行い、ヒーターをフルホットにし、窓を開けて走行後、エンジンが冷めてから、冷却水をつぎ足すという方法を行いました。また、サブタンクも外して掃除しました。


ディストリビューター及びスパークプラグ

 キャップを取り外し、ローター及びキャップの裏側の金属部分を#500の耐水ペ
ーパーで、軽く擦りました。これだけで、エンジンの調子が良くなったのは不思議です。
 スパークプラグは、あまりすすが付いておらず、当然清掃しても変化はありませんでした。


エアクリーナー

 社外品(乾式)を使っており、外して、掃除機で吸い取りました。


その他
 ランプ類の点検、ワイパーブレードの交換、その他、車体の下に潜って、雑巾で拭き、錆が出ているところの錆止めを行いました。



継続検査


必要書類等

 自動車検査証
 自動車納税証明書
 点検整備記録簿
 継続検査申請書
 自動車重量税納付書
 自動車検査票
 自動車損害賠償責任保険証明書(新旧両方必要)
 印鑑


 予め、電話で予約を取っておきます。不合格になったことを考え、午前中に予約しておきました。

 大阪陸運協会で、自賠責保険(24ヶ月で27,600円)、重量税(1トン未満なので25,200円、印紙)、検査代(小型乗用車で1,400円、印紙)を購入し、別の建物(庁舎)の2階の窓口へ向かいます。以前は、ユーザー車検の窓口は別だったのですが、現在は業者と同じ窓口になっています。

 受け付けをすませた後、検査案内のビデオを見ます。車に戻り、ホイールキャップを外し、発煙筒をダッシュボードの上に載せ、検査ラインへ向かいます。

 検査ラインへ入るところで、検査員の指示に従い、ボンネットを開けます。車体番号を確認しているようです。その後、ヘッドライトの色、方向指示器等が点くかどうかの確認があります。バックランプの確認だけ忘れていましたので、ATセレクターをRに入れる指示を受けたときは、一瞬どきっとしました。前回の検査より厳密な気がしました。

 次に、ブレーキの検査、スピードメーターの検査(40kmのときにパッシングを行う)、光軸の検査があります。ブレーキの検査のとき、「しっかりブレーキを踏んでますか」と言われたのであがってしまい、以下の検査でぎくしゃくしてしまいました。ブレーキが甘かったのでしょうか。ブレーキのところをいじっていきましたので、心配になりました。車検場では、検査の数値は教えてくれません。

 次は下回りの検査です。エンジンを停止します。検査ラインの両側にスピーカーがあり、検査員の指示がありますので、慣れていない人は窓を開けておいた方がよいと思います。

 最後に排ガスの検査です。プローブをマフラーの奥まで差し込み暫く待ちます。私は極度の緊張状態にあったためでしょうか、プローブを差し込むのはよかったのですが、直ぐ抜いてしまい、検査員の方に注意されました。ここでは、手持ちの書類を一度全部検査員に渡し、チェックを受けました。

 言い忘れていましたが、ここまでに2回ほど点検記録用紙を機械に挿入し、検査結果を記録する必要があります。

 そして、庁舎に戻り、書類を渡して新しい車検書と検査標章を受け取り、ホイルキャップを嵌め、帰路に就きました。

 家に帰ってから、検査標章を剥がすため、ドライヤーで暖めながら、スクレーパーで剥がし、住居用洗剤(マジックリン)を染み込ませたウエスで、残った粘着剤を取り除き、新しい検査標章を貼りました。検査標章は、バックミラーの裏側に貼ってありますので、非常に剥がしにくいです。

巳之助のコメント
検査標の剥がし方