施術解釈PARTⅡ
施術に重要な条件は「安全性&施術効果の両立」です。
それは「施術の安全性&適応性」と表現出来、それは「禁忌⇔施術の接点」を明確化する事が重要と考えられます。
(考察)施術の安全性は、患者さん&周囲の方々から心地良く受け入れられる施術が基本。
(考察)施術の適応性は、個人差のある人体の感受性&耐久性に最も効果的に作用する施術選択。
(考察)―危機管理&安全管理について―
(考察)危機管理:「様々な安全管理の組合せ」により成り立ち、その安全圏を更に広く保つ事。
(考察)危機管理:しかし想定内対策の組合せですので完全は無いと考えられます。
(考察)安全管理:「悪化させない+問題解決へ導く」様々な具体的対策。
(考察)安全管理:また安心という精神的不安感が無い事も大切の様です。(安全安心)
(考察)施術の危機管理&安全管理:「専門的判断」「社会的判断」「個人的判断」に大別出来、日本以外の判断も参考になります。
(考察)施術の危機管理&安全管理:「専門的判断→医学知識+医療対応(演繹法+帰納法)」
(考察)施術の危機管理&安全管理:「社会的判断→法的判断+常識的判断(規則&習慣)」
(考察)施術の危機管理&安全管理:「個人的判断→個人の様々な主観的客観的判断(その正確性が問われる)」
(考察)施術の危機管理&安全管理:「個人的判断→施術適応範囲は、個人的技量でも異なり自分自身に対する判断が問われます」
上記より施術に重要な条件を「施術を行ってはいけない条件⇔施術を行って良い条件」に分け、その条件を「禁忌&安静&常識」に分けました。
1. 禁忌
施術禁忌:「①西洋医学を優先しなければいけない場合」「②施術に適さない人体」「③人体に適さない施術)」
施術禁忌:「①急性重症性(救急車を呼ぶ様な状態。生命維持&病状進行防止が急がれる状態)」
・意識不明&心肺機能停止。
・激しい損傷&激しい症状&急激進行する症状。
・乳幼児の場合は、何時もと違う(顔色&激しい泣き方&ぐったり)&腹部が極端に弱く押すとペコペコ。
・感染症(改善方法は薬物療法&感染拡大防止が重要)」
施術禁忌:「①医療装置が設置されている人体部位」
施術禁忌:「①医師から指示があった場合」
施術禁忌:「②急性重症性ではないが、刺激は加えず安静が良いと判断される場合」
施術禁忌:「②体調を崩す人体部位(脊柱に多い)」
施術禁忌:「②組織損傷部」
施術禁忌:「②患者さんが施術を拒否する場合」
施術禁忌:「③人体に悪影響を与える施術感覚&施術強度」
2. 安静
安 静:医療処置。
安 静:「代謝回復(エネルギー放出抑制&必要物質蓄積&老廃物質排泄)」
安 静:「刺激排除(活動抑制&体調不良を増悪させない&損傷部組織再生)」
安 静:上記により人体に悪影響を与えず「自然治癒力を育む」様に「基礎代謝&感受性&耐久性回復」を待ちます。
安 静:この医療処置は、医師の指示が無い場合もあり、施術者は様々な角度から判断基準を持つ必要があります。
安 静:「全身安静」「患部安静」「体位安静」に分けてみました。
全身安静:「禁忌(急性重症性)」「急性重症性ではないが全身安静という医療処置を第一選択する必要がある場合」
患部安静:「患部直接施術で悪化する可能性がある場合」
患部安静:「注意点は患部直接施術でなくても(=間接的施術でも)施術内容によっては患部が歪み緊張する」
体位安静:「辛い体位維持は、辛さを我慢する為に全身&患部の過緊張という二次的症状を増悪させます」
3. 常識
常 識:個人&社会(家庭&地域&各国)により異なる。
常 識:個人的常識は、生活習慣&経験等により個人差があり、その統一基準は社会基準。
常 識:社会的常識は、法律的規制⇔道徳的規制⇔様々な知識で行われる判断。
常 識:法律的規制⇔道徳的規制は、互いの独立尊重向上し合う解釈により双方の良好関係を形成。
常 識:常識的医療行為は、社会的規制+医療的規制という枠組みの中にあると思います。
「施術を行ってはいけない条件」には「自分中心の施術(間違った施術)を抑制する作用」があると思います。例えば、正当理由なくして他人に触れてはいけないという規制から始まる施術は様々な適性を踏まえた施術第一手目として注意して始まる事になります。また他の医療の迷惑にならない様にする施術は「患者さんが持つ様々な医療連携を乱さない事」「安全範囲の中で行われる自然治癒力の営みを邪魔しない効果的な施術を考える事」になっていると思います。
施術は、様々な要件から発想工夫され&人体に適切であるか?を確認して行われますが「施術を行って良い条件からの施術組み立て」は「施術を行ってはいけない条件」という規制を守る事から考えてみました。
1. 施術禁忌から組み立てる施術
① 西洋医学を優先しなければいけない場合から組み立てる施術(医療装置設置部位は施術禁忌継続)
西洋医学を優先しなければいけない場合から組み立てる施術(急性重症性&医師からの指示)には「全身的施術禁忌」「局部的施術禁忌」があり、両者共に「刺激禁忌→安静重視→施術開始」という経過を辿りますので「施術は何時から開始するか?」「全身的施術禁忌では何処から施術開始するか?」を判断する事になります。局部的施術禁忌では「患部以外の間接的施術」を行う事になりますが「患部直接的施術は行って良いのか?」が問題となり、両者共に「注意点等があるか?」「現在の状態をお聞きして施術内容を組み立てる」「弱刺激から開始する(施術者思考はゆっくり&静かに&軟らかく)」「施術時間」を考慮する事になります。
課題となるのは、非常に弱い人体に対して「安全な選択(施術部位&施術技術→施術者が持つ施術技術の中で自然治癒力を導き出す事が出来るのか?出来ないのか?」「周囲に対する協調性(例えば御家族の御意見)」「患者さんの施術感覚確認」が重要となり「実際に患者さんはどの様に感じているのか?という施術者&患者さんの施術感覚一致」を確認して施術効果を調整する必要があると思います。そして「患者さんの施術指導」があれば施術指導に従い、良好な施術感覚を実現して「段階的施術効果」を考慮して行われます。段階的施術効果は「a.施術効果は無くても楽な体位で施術を受けられるか様子を見る段階」「b.施術効果として少し楽になったと感じる段階」「c.少しずつ施術効果を上げる段階」「d.積極的に施術効果を上げる段階」があり、特に施術禁忌&安静から組み立てる施術は「a.b.のどちらから開始するのか?施術者側の判断」が重要となり「患者さんの了解を得ながら&患者さんの施術に対する希望を反映しながら」「a⇔bの移行&施術中止続行の判断」が行われます。
そして最初に行った施術を「基本的施術」とします。
「基本的施術」は、良い効果がある為に施術が続いている訳ですから変えない事が大切と考えられます。しかし施術効果には「有効な施術刺激閾値」があり「弱過ぎても効果が無く&適応刺激変化による適応施術技術の変化」等、人体の変化に応じて施術を変える必要もあります。体力向上&元気回復&円滑な身体運動(身体各部の細やかな動き)等が確認出来てから施術を微妙に変えながら様子を見ながら施術を変えていく事になります。施術の微妙な変化とは「何を?どの様に改善するのか?という目的意識の変化」であり「施術刺激要素の一項目ずつを考えて変える事(施術解釈PARTⅠ→強度&硬度&深度&角度&速度&一カ所の施術時間を長くする&施術時間全体を長くする等)」になります。また基本的施術から段階的に施術を変えていく途中で問題が生じた場合は、基本的施術に戻します。基本的施術で効果があった訳ですから戻しても効果はある事が一般的です。
② 施術に適さない人体から組み立てる施術
施術に適さない人体には「急性重症性ではないが、刺激は加えず安静が良いと判断される場合」「体調を崩す人体部位(脊柱に多い)」「組織損傷部」「患者さんが施術を拒否する場合」があり、この様な条件から施術開始について考えてみたいと思います。―急性重症性症状は無いが刺激は加えず安静が良いと判断される場合―
急性重症性症状は無いが刺激は加えず安静が良いと判断される場合は「お風呂に入れる状態である事」を施術可能な一つの条件としています。その理由にお風呂は、水接触刺激&水圧&温度差(室内温度↔衣服着脱温度差、お風呂温度↔体温変化↔湯冷め等)があっても気持ち良さを感じ体調を維持出来る状態と判断出来ます。しかし気持ち良さを感じずお風呂を拒否される場合は施術の難しさがあると考えられ、体調不良を起こす事を考慮しなければなりません。それはお風呂に限らず通常の環境&生活に対して順応出来ない場合も同様と考えられます。そして「施術は効果より安全である事」を最優先し「①西洋医学を優先しなければいけない場合から組み立てる施術」を判断しながら行います。
―体調を崩す人体部位(脊柱に多い)―
体調を崩す人体部位(脊柱に多い)は「機械的刺激が全く適さない施術禁忌」「機械的刺激内容によって体調を崩す」があります。
前者の場合は、触れるだけでも気持ちが悪くなる事もありますが、僅かに部位が異なれば平気という事もあり「施術禁忌部位&施術可能部位の境界線を明確に判断する事」が大切で、施術刺激の波及も考慮に入れ、施術禁忌部位を広めにする事もあります。また機械的刺激以外の温熱刺激&電気的刺激(筋肉収縮を起こさせない持続的通電or磁場等)ならば施術可能の場合が多いと思いますが、刺激は必ず皮膚緊張&筋収縮&神経緊張を伴いますので注意が必要です。後者の場合は、「施術刺激内容(強度&角度&深度&硬度&速度)」「患者施術体位&施術者施術体位」を患者さんの御意見を参考にして又は患者さんに誘導して頂き、安心して気持ちの良い施術にする事が大切ですが、途中で変わる場合もあるので「患部をどの様に施術するのか?(施術解釈PARTⅠ→施術分類参照)」を的確に理解判断して施術変更する必要があると思います。
―組織損傷部―
組織損傷部は、損傷回復が大切で、医師の指示&医師診断内容から施術者判断&施術者自身の診断により施術可能か?判断します。施術可能な場合は、損傷部位を最初は外して周囲から始めますが、患者さんから施術許可があれば施術者判断と併せて患部に対する直接的施術を弱刺激から徐々に始め、途中経過の診断も大切になります。
―患者さんが施術を拒否する場合―
患者さんが施術を拒否する場合は、その意見に従います。
③ 人体に悪影響を与える施術感覚&施術強度
人体に悪影響を与える施術感覚&施術強度を防止して適性刺激から組み立てる施術を行う為には『施術分類&施術要素(体位&部位&技術&効果)』を「患者さんに適した&その時の症状に適した選択」をする必要があり、その判断基準に「患者さんの御意見」があります。施術はそれらがどの様に組み合わさり人体にどの様に作用しているのか?が問題となり、それらの条件全てが適性でなければ「人体に悪影響を与える施術」「効果の無い施術」になり、施術は安全性を踏まえて一番効果的施術を選択する必要があると思います。
―説明―
A) 『施術分類』
『施術分類』は、施術全体像の見方であり「直接的施術&間接的施術」「自覚症状に対する施術&他覚症状に対する施術&不全に対する施術」「一般的施術&対症的施術」「脱力意識による施術&運動意識による施術」という各項目が、一つの施術技術に組み合わさっています。
例えば現在行っている施術は「患部に対する直接的施術+生理学的解剖学的組織学的には不完全と考えられる部分を改善する不全に対する施術+施術者が経験上改善の可能性の高いと考え通常選択する一般的施術+患者さんは脱力状態で施術を受け入れている脱力意識による施術」の様に各項目がどの様に組み合わさっているか?を考え施術を理解する必要があると思います。不全に対する施術は、少し分り難いと思われますので例を下記に記します。
不全に対する施術:例えば手が冷え症の場合、手甲部皮静脈本数が少ないので皮静脈本数が増える可能性のある施術を行い、血液循環量を増加させる施術。
例えば足の長さの診断による施術は、健康人でも左右差がありますが左右の安定性を回復させて体調不調の原因除去+生理的活性。
B) 『施術要素(施術体位&施術部位&施術技術&施術効果)』
「施術体位」は、患者施術体位+施術者施術体位。施術一番最初の選択。施術部位+施術技術の組合せにより施術効果は多彩となります。
「施術部位」は、人体の見方は基礎医学(生理学解剖学病理学)となり、全身像&上半身&下半身&胴体等一般的見方も加わります。
「施術技術」は、手技療法&運動療法に大別され、施術刺激要素は強度&硬度&深度&角度&速度&(温度)等の組合せとなります。
「施術効果」は、症状改善(主訴)&爽快感(循環)&組織改善に分けられ、3要素改善が目標です。
・全身像は、個体の他に脊椎動物&哺乳類&脊柱直立二足歩行動物等の見方があると思います。
2. 安静から組み立てる施術
安静から組み立てる施術は、禁忌施術から組み立てる施術と同様と考えられますが、再度異なる文章表現で記載したいと思います。
安静から組み立てる施術は「自然治癒力を育む事を基本」として「物理的作用による生理的活性」→「健康向上」へ導きます。
安静から組み立てる施術は、ゼロ刺激から組み立てますので「施術の基本は、楽な体位+弱刺激」となり「施術部位の明確な線引き(施術不可範囲&施術可能範囲)」「安全な施術(禁忌施術&適性施術)」の判断が重要となります。また「どうかな?というグレーゾーン」も存在し、危機管理意識を優先すれば施術禁忌となります。
ゼロ刺激を必要としていた人体(患部)は言い換えると「弱い感受性&耐久性」であり「圧力刺激に弱い組織&刺激に対する良好反応を起こせない可能性のある状態」と言えます。
それは「様々な施術を受け入れられない=自然治癒力を導き出す事が難しい状態」を意味しますので「患者さんの御意見御指導優先」「施術者の安全性の高い施術選択」が必要となり、施術は「安眠を誘う様な気持ち良さ」が優先され「ゆっくり&静かに&軟らかに」行われる事になります。
運動療法には、次の種類があります。
「患者さん脱力状態を施術者が動かす受動的運動療法(伸展運動→施術者が施すストレッチ&手技による圧力伸展)」
「患者さんが自ら身体を動かす能動的運動療法(伸展運動→柔軟体操、収縮運動→筋力トレ&様々なスポーツ)」
運動療法は、両者共に「僅かな動き&極少負荷&ゆっくり&静かに&軟らかに行われる事により安静状態から開始する運動療法」となりますが「患者さん脱力状態の受動運動療法(伸展運動)」の方が骨格筋&関節の緊張負荷が少なく安全性が高いと考えられます。特に骨格筋収縮による問題点は、骨格筋は収縮機能しかなく積極的に伸びる事は出来ない為に凝りが残り易く、歪んだ凝りの集合体となる身体運動は歪んだ連動運動の為に疲労蓄積+運動障害を起こし易くなります。その為に骨格筋収縮運動の前段階に「円滑に動かせる骨格筋(伸展運動→弾力性改善→耐久性回復)」を作る必要があり「全身的連動バランス(足の長さの診断に象徴される)」を整える事により「全身的に歪まない骨格筋運動は感受⇔指令を行う神経系を正しく身体に作用させる事」になります。その為、安静状態から開始する運動は「施術&柔軟体操」が重要と考えられます。
しかし骨格筋伸展運動には下記問題点があります。
① 柔軟体操が出来ない身体
・骨格筋&関節の耐久性が弱い(骨格筋伸展制限+関節可動域制限からの過伸展運動に耐えられない)
→壊れそうな疼痛を感じるor骨格筋伸展痛ではなく関節部の痛みを感じる等。
② 柔軟体操が効果的ではない身体
・柔軟体操以外の方法が効果的
・柔軟体操が出来ない程硬く&無理すると壊れそうな疼痛がある。
・凝りのスライド現象(骨格筋伸展運動時、凝りも同時に動いてしまう)
上記の場合、骨格筋収縮運動で柔軟性が増す現象もありますが、安静状態から開始する場合&柔軟体操が出来ない身体は「弱い感受性&耐久性」と言えますので、「患者さん脱力状態+楽な体位+弱刺激、という施術刺激の受容(順応反応主体)による個々異なる人体の感受性&耐久性回復」がゼロ刺激からの施術開始条件となります。
そして良好な耐久性を段階的に育てる事により『耐久性を基礎とした耐久力向上&体力向上』になります。
そして施術は「安心して気持ち良く受けられているか?」「施術効果がどの程度あるのか?」「本当に正しい施術選択であるか?」「体力向上はどの程度か?」様子を見ながら待つ事になり、その施術効果は「良好刺激による自律神経活性(様々な生理的機能活性)&物質の体内利用障害改善による体力回復」になります。
(中川整体では施術刺激により足の長さの違いが現れる現象を診断しながら足の長さが現れなくなる様に施術しています→全身的連動バランス改善安定の正確性)
―全身的連動バランス(足の長さの診断に象徴される)―
全身的運動バランス:部分的運動の集合的釣り合い(部分⇔全体の安定的釣り合い)。
全身的運動バランス:上記により様々な運動姿勢は安定し機能向上による姿勢改善も整う。
それは足の長さの診断+施術から考えていますが、足の長さの診断は部分刺激に対する左右安定性の部分的診断法です。
それは神経系左右対称性反応?骨格筋左右対称性収縮?強度部分的凝り?その施術部位により足の長さの差の程度は異なり、現れた部位は現れない様に整える事が目標&大きく現れた部位が重要な施術部ポイントと判断され、関節or骨格筋が強く凝っていると足の長さが現れ難く&施術により変化し難くなり、足の長さに差が現れる事は「全機性(全体⇔部分の相互関係)」による悪影響として現れ「身体の重力支持に対する弱さ&運動障害」を生じ易くなると考えられます。この改善には「全機性を良好に作用させる様に行い(姿勢反射の施術利用)」「理想は軟らかく運動+足の長さに違いが現れない整った状態」です。
―物質の体内利用について―
「体外物質の摂取消化吸収(機械的分解&化学的分解)」
「分解物質の血管内取り込み&血流運搬(全身循環⇔肺循環)」
「細胞組織の栄養需要&栄養供給(血管内循環→血管外循環)」
「良好組織形成(物質の蓄積&利用&再生&産生&分泌&エネルギー代謝)」
「産生物質&老廃物の血流運搬(血管外循環→血管リンパ管循環)」
「体内再利用&体外排泄(腸&肝臓&腎臓&肺臓&皮膚汗腺)」
―物質⇔刺激の体内利用について(体内利用障害)―
物質の体内利用は「人体の基本単位である細胞+細胞の生命活動+細胞の物質交流異化同化(物質の異化同化⇔エネルギー代謝)」により「生命体(細胞)+非生命体(必要物質)の組み立て」を行い「細胞→組織→器官→系統→個体」という細胞の増殖増大分化発達が行われ、人体として更に高次な発達を目指していますので「体内利用は物質⇔刺激の交流(体内産生物質⇔体外摂取物質⇔体内産生刺激⇔体外受容刺激)」となり「人体の物質代謝は、物質⇔刺激の需要⇔供給の平衡⇔活性という動的平衡状態」を維持しながら人体は変化致します。
この人体に対する様々な刺激には、自然環境刺激&社会環境刺激等があり、両者が上手く個別に&段階的に作用させる事が「長所短所のある個性的人体を生涯活性化させる健康」となりますので整体という施術刺激も「人体の感受性&耐久性、順応性&抵抗性」を考慮して「個々異なる人体が受け入れられる段階的刺激療法の組み立て」即ち「人体の安定的活動を基礎」として「人体の構造(細胞→組織→器官→系統→個体という組み立て)」「人体の機能(生理的現象)」「人体の物質代謝(物質⇔刺激の交流)」という相互関係を良好にして健康を向上致します。
―健康―
健康とは、単に病気ではないというだけではなく、身体的&精神的&社会的にも完全な状態である事を言う(1978年南山堂医学大辞典→健康WHO憲章)。
WHO憲章の健康定義は、現実的に完全な健康状態を生涯維持する事は難しいと考えられますが、理想的健康目標として表現されていると思います。
現在の健康概念は、身体的医学から社会学&心理学等に範囲を広げ「心⇔社会(行動)」の関係も健康概念となっています。
この理想的健康概念を実現する為には「個々異なる良好な人体から発される合理性(適応性→適応力)を基礎とした社会性&自由の習得(高次な発達)」が必要となり「現時点で個々異なる人体に何が必要なのか?(段階的良好な発育成長向上)」を考える医療を含めた社会構築が将来的課題となっており「人間が社会をつくり社会が人間をつくる」という歴史を踏まえ「協調性+発達力のある安心安全な社会の実現(1人1人の健康ライフ⇔健康的社会)」の為に様々な理解を深める必要があるのではないかと思います。
3. 常識から組み立てる施術
常識から組み立てる施術は、専門分野外に適性がある事、言い換えれば、施術は医学だけではなく様々な見解に合理的である事大切で「規制&調和&多角的視野」という発想を広げる事が「一番効果的で安全安心協調性のある施術」に繋がると思われ、それは一番効果的な施術選択が次の発展に繋がり、安全安心は身体的精神的許容範囲内で効果的に作用する施術、協調性は患者さんを含む周囲の意見に調和し健康問題を解決する施術を目標にしたいと思います。