2月定例議会での竹内久幸の一般質問と答弁内容


(2008年3月4日・持ち時間15分)

1 廃棄物条例について

【竹内議員】
 廃棄物条例案の事業計画協議制度については、現在は行政指導という形で行われている同意書制度の廃止を除き、県が、住民と事業者がオープンに話し合う場を提供するという意義には一定の理解はできます。しかし一方、廃棄物処理施設に対する忌避感情もあることも事実であり、地元市町村や住民側が反対の姿勢を示し、合意形成が物別れに終わることも考えられます。この場合の県のこれまでの答弁は今ひとつわかりにくいと思います。特に、市町村長の意見は民意を代表するものであり、県は尊重すべきと考えますが、就任以来、ボイス81を開催するなど、市町村と県との「信頼と納得のパートナーシップ」の構築をめざしてこられた知事としての明確なご所見をまず伺います。

 

【村井知事】
 廃棄物条例の事業計画協議制度におきまして、市町村長の意見を尊重すべきであるというご質問でございます。今回ご提案した事業計画協議制度は、開かれた場での対話を通じて、実質的な合意形成を図り、実質的な合意形成を図り、事業者の計画が地域住民の意向を反映したものとなり、廃棄物の適正な処理の確保と生活環境の保全とを両立させることを目指す、これが狙いであります。市町村長の皆様の御意見というのは、基礎自治体の責任者としての御意見でありまして、これを重く受け止めることは当然であると、このように考えております。計画協議の過程で、そうした市町村長の意見を踏まえ、事業者に対して十分かつ適切な指導を行ってまいりたい、このように考えるところであります。

 

【竹内議員】
 この廃棄物条例につきましては、所管の委員会の中で、ただ今の知事答弁を踏まえ、十分な審議を尽くしてまいりたいと思います。

2 長野オリンピック、パラリンピック開催10周年後の取組について

【竹内議員】
 あの感動の長野オリンピック、パラリンピック冬季競技大会開催から10年を迎えました。そこで、大会開催を活かした今後の取組について伺います。
 大会開催後から、今日まで、施設の後利用や大会開催で得た有形、無形の財産を、冬季スポーツの振興や選手の育成、観光、各種大会やコンサートの招致など、大会開催を活かしたまちづくりが今日まで問われました。
 幸いなことに、長野オリンピックの大会運営費の収支は黒字となり、約46億円の基金で長野オリンピックムーブメント推進協会が設立され、この10年間で約300もの大会支援や、選手強化育成への支援が行われてきました。
 しかし、この基金も今年度末には約10億円となり、2010年には枯渇してしまいます。この基金があればこそ、今日まで、オリンピック開催でピークに達した経済波及効果が急速に下落するセーフティーネットとしての役割を果たしてきたことを、私達は忘れてはならないと思います。
 つまり、基金が枯渇すれば、大会を開催した都市は、その有形、無形の財産を活かすことができないばかりか、各種大会開催による経済波及効果が失われ、地元経済も失速する可能性があります。
 そこで、今後予想される、これらの「2010年問題」を、どのように認識され、どのような対応を考えておられるか、商工部長に伺います。

 

【荒井商工部長】
 長野オリンピック、パラリンピック開催10周年後の取組について、という御質問でございます。
 オリンピック基金によるイベント等への支援は、広い意味でのまちづくりに様々な効果があったと考えております。
 他方、それぞれの自治体におきましては、空洞化が進む中心市街地の活性化や、また、にぎわいの創出という課題を同様に抱えている状況にございます。
 19年度に設置いたしました「長野県中心市街地活性化懇談会」の提言では、にぎわいというものは、「地域住民にとってよりどころとなる場所」、また「訪れた人が、そのまちの生活文化や暮らしに直接触れることができる場所」そのような場所に生まれてくる、としております。
 そのためにも、地域の資源・資産を守り、育て、その地域を愛着のもてるところにしていくことが必要であると提言をいたしております。オリンピックやパラリンピックを開催したこともまた、地域にとってかけがえのない資源・資産でございます。
 このオリンピック基金について私の立場で申し上げることには少し戸惑いもありますが、今までみんなが取り組み、積み上げてきた、そうした貴重な成果が、これからも継続されるように、民間の力も含めて、様々な工夫や努力がなされていくことを期待したいと、このように思います。
 いずれにいたしましても、まちづくりは、地域の熱意ある方々が、地道に、そして継続的に取り組むことが重要ではないかと思っております。商工部といたしましては、そのような地域が一丸となった、にぎわいの創出に向けた取組に対しまして支援をしてまいりたいと、このように考えております。

 

【竹内議員】
 オリンピック基金による各種大会等の観光面での効果、またそれが失われることによる影響について観光部長の見解を伺いたい。

 

【久保田観光部長】
 基金による各種大会の観光面での効果、影響についてお答えいたします。
 オリンピック基金の助成を受けた県内開催の大会・イベントは、平成18年度の実績で20、参加者は1万人余に及んでおります。
 大会参加者の他に、大会関係者や観客も含めれば県内への来訪者は相当数に上り、大会前後の滞在も考慮しますと、観光面でも相当大きな経済的効果があるものと認識しております。
 次に、「基金による助成がなくなることによる影響」ということでございますが、大会規模の縮小など様々な影響が考えられますので、民間の力を活用する協賛制度の導入など関係者のより一層の創意工夫が求められてくるものと考えております。
 今回策定いたしました「観光立県長野」再興計画におきましては、世界の人々を意識したローマ字の「NAGANO」を計画がめざす姿に掲げました。また、施策面では「市町村などと連携し、コンベンションなどを誘致促進する」旨明記したところでございます。
 オリンピック・パラリンピック開催による有形無形の財産の活用をしっかりと念頭に置きながら、今後、各種大会の開催・誘致に向けまして、観光部としてどのような関わりが必要か、市町村、関係部局とよく議論して取り組んでまいりたいと考えております。

 

【竹内議員】
 次に、平成18年度の推進協会の助成事業一覧によると、選手育成強化事業として長野市スパイラルやビッグハットの製氷経費として7,500万円、冬季競技選手育成事業費として5,140万円の、計1億2,600万円が支出されています。そこで基金でのこれらの助成金のうち、選手強化育成事業で維持されてきたこれらの施設の製氷経費や、スポーツクラブ、ジュニア選手育成基金について、今後どのような対応をされるのか教育長に伺います。

 

【山口教育長】
 オリンピック基金がなくなった後の選手強化育成事業などへの今後の対応についてお尋でございます。
 このご質問につきましては、先日、西沢議員のご質問に知事からもお答えさせていただいておりますが、現在の県の財政状況では、基金と同様の支援を行うことは大変困難であると考えております。また、スパイラルやビッグハットは長野市が所有する施設でありまして、これらの施設の維持管理費に対する国・県からの助成制度は現在ございません。
 事業を実施する競技団体及び長野市において資金確保策などについて充分御検討いただき、その上で、県としてどのような関与が可能かなど、協議してまいりたいと考えております。
 なお、スパイラル及びエムウエーブについては、昨年5月に平成21年度末までの期間、ナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設の指定を受けまして、選手強化にかかる費用などが文部科学省から長野市に助成されております。
 平成22年度以降の再指定に向けまして、長野市をはじめとする県内の関係施設が、ナショナルトレーニングセンターの指定を受けられますよう、関係市町村、競技団体などと連携しまして、国、関係団体に要望してまいりたいと考えております。

 

【竹内議員】
 次に、基金が枯渇しても、さらなる大会開催を生かした取組みを模索するには、冬季オリンピックを開催した「聖地」としての役割を対外的に発信し続けることが必要であります。
 そこで、今後基金が枯渇した後の対応について、各種大会開催時に野沢温泉村が行っているように、大会関係者が宿泊した施設から宿泊者一人当たり、何らかの協力金を募ることや、サポート企業や個人寄附を募集し、固定化すること、これまで無料で開催してきた大会については、有料化するなどの工夫をして、継続実施ができないかと思うのですが、知事に御所見を伺います。

 

【村井知事】
 オリンピック基金でこれまで賄ってきた事業につきまして、その継続実施についてのお尋でございます。
 協力金や寄付金、或いは大会の有料化による事業の継続実施という点について、競技会等の主催団体におきましても、大半の競技会において、競技観戦の有料化などの検討は既に進められておると承知しております。入場料を徴収する方式で開催されているものが増えてきている状況であります。
 また、宿泊協力金、寄付の固定化等の提案を含めまして、今後、事業を実施する競技団体、関係市町村を中心に、資金確保策などを御検討いただき、その上で、県としてどのような関与が必要となるか、また可能となるかご相談をしてまいりたいと考えるところであります。

 

【竹内議員】
 次に、冬季国体の今後のあり方について伺います。
 この国体の開催をめぐっては、「曲がり角を迎えた冬季国体」と言われ、自治体の財政難等から、スキー競技の開催地は最後までもつれ、最終的に野沢温泉村の熱意に支えられ決まった経過があります。
 それ故に、簡素で効率的な運営や、3つの競技会の開閉会式を一本化して経費を減らしたり、今回初めて企業協賛制度が導入されるなど、今後の国体のあり方が問われた大会でもありました。私は、県としても冬季国体のあり方を検証し、来年の青森県に次いで、できる事であれば、長野オリンピックを開催した冬季スポーツの「聖地」として、国体と言いながら余にも少ない国の補助金制度や、国体のあり方の抜本的な見直しを求める中で、今後の冬季国体の固定的な開催地となることが、経済波及効果のほか、スポーツの振興、観光客の増加に繋がり、理想的であると思います。今回の「長野かがやき国体」の収支状況と、今後の冬季国体の継続的な開催に対し、知事の御所見をお伺いいたします。

 

【村井知事】
 続いて、冬季国体の開催についてのご質問がございました。
 まず、長野かがやき国体の収支でございますけれども、国庫負担金3,100万円、日本体育協会 交付金4,100万円、競技団体負担金6,500万円、寄付金800万円、県、市町村の一般財源2億4,300 万円を収入とし、総額で3億8,800万円を見込んでおります。支出は、県が式典、報道対応、行啓などの経費、各市町村が競技運営の経費などを負担することとなっておりまして、現在精算を行っているところであります。
 これ以外に県実行委員会では企業協賛金3,300万円の収入を確保しておりまして、これを広報活動経費に充当いたしております。
 議員からは今後の国体開催について、固定開催というようなお考えも含めてお尋を頂戴しました。冬季国体は、競技の特性上、開催可能な都道府県が限られておりまして、開催のインターバルが大変短いという問題がございます。
 加えて昨今の財政状況から、開催地にとりまして、財政的負担感が非常に大きく、その結果、開催地の決定が難航しているというのが現状でございます。あのような体験を1年前にしたことから、開催地の決定、準備が円滑に行われるように、開催していくルール、あるいは手順というものを、まず、きちんとしていくことが大事なことじゃないかということを痛感したものであります。さらに、私どもが体験したこと、また模索しながら対応したことでありますけれども、開催地の経費負担軽減を図るための方策としては、国及び日本体育協会が、応分の負担をされるような体制が必要だろうと、更には今大会で初めて実行した訳でありますが、「企業協賛制度」というようなマーケティング活用による収入の確保、更には参加する都道府県に分担金をお願いするなどの工夫もありうるのではないか、そんなことを考えた訳であります。
 いずれにしましても、文部科学省、日本体育協会が中心になりまして、各都道府県や都道府県体育協会関係者の間で議論を重ねていく必要がある時期でありまして、本県も国内における冬季スポーツの重要な担い手であるということ、それから冬季五輪を開催した伝統のある土地であるということを踏まえまして、積極的に議論に参加していきたいと考えるものでございまして、その際に議員からお話のございました、一定の条件の下で固定開催地として自らを位置付けたらどうかというようなご発言も一つ記憶に留めさせていただきたいと思います。

 

【竹内議員】
 具体的な検討はこれからということですけど、2010年問題と名称をつけましたが、これは倉田議員が質問した2014年問題よりも前に訪れる対応をしなければならないことでございまして、是非、スポーツ団体も含め、関係市町村も含めて検討していただきたいと思います。
 その場合に、検討に向けた窓口は県の場合どこになるのか、主体なのか、そこだけはっきりさせておきたいと思いますが、知事にお伺いをいたします。

 

【村井知事】
 伝統的に体育大会の開催等につきましては、教育委員会がこれまで主として担当してきております。どのような関わり方をするのかという問題でございますので、いずれにしても、これまでの実績を踏まえまして、関係部局こぞって対応をさせていただきたい、このように考えるところであります。

 

【竹内議員】
 是非、積極的な取組みをお願い申し上げておきたいと思います。

3 入札制度改革について

【竹内議員】
 「中期総合計画」は、中長期的な視点で分野横断的に進める県政に重点テーマを「挑戦プロジェクト」と位置付け、「1人当たり県民所得全国レベルへ」などを掲げ、各プロジェクト実現のために県が取り組む主要施策や数値目標を設けています。
 この目標を確実に達成するためには部局横断的取り組みはもちろん、県政の目標に向けて誘導するシステムの確立が必要だと思います。安ければ良いという価格だけの一般競争入札では、給与水準を下げる結果となり県民所得の低下を招く ことになります。
 既に、本県においては公共事業においては総合評価入札制度を導入し年々拡大を図っているところですが、他の分野へも価格のみでなく例えば地域貢献、育児休業や介護休暇取得実績、障害者雇用等々を評価する入札制度を導入し、中期総合計画に掲げる目標達成に向けて良い意味で企業が競争するシステムを確立する必要があるのではないでしょうか。
 たとえば、県庁舎や合同庁舎の管理、清掃業務委託など発注額の大きなものについて十分検討すべきものと考えます。
 そこで、まず、庁内にその制度を確立するための研究チームを設けていただきたいと思いますが、総務部長に伺います。

 

【浦野総務部長】
 県庁・合同庁舎の清掃業務委託等の入札・契約につきましては、現在のところ一般競争入札により行っております。競争性・公平性・公正性は確保され、過度なダンピングや粗雑業務など品質の低下は見受けられないものと考えております。
 しかし、競争性を確保しつつ、地域の中小事業者への受注機会の確保や良い仕事をする事業者が報われる入札・契約制度を執行していく必要性もございます。
 ご提案の総合評価落札方式や低入札価格調査などの制度の導入につきましては、業務実績や地域貢献など価格以外の評価項目の設定等、検討すべき課題は数多くあり、むずかしい問題ではありますが、今後、地域の中小事業者が報われる制度導入に向けて、研究チームの設置も含め検討してまいりたいと考えております。

 

【竹内議員】
 中期総合計画の達成に向けて、積極的な取り組みをお願いします。

4 信濃美術館について

【竹内議員】
 次に信濃美術館と東山魁夷館については、質の高い企画展の開催、専門職員の確保・育成が困難であることや、作品寄贈者等との信頼関係を損なう恐れがあることから、今議会に条例改正案が提案されたことを歓迎するものでございます。
 今後は、文化振興事業団が運営することになると思いますが、今回は県の文化的財産をどのように守っていくのかを重点に生活環境部長に伺います。
 先般、島崎藤村の二男、鶏二さんの残された全作品が、信濃美術館に寄贈されました。これは、ご遺族の意向により岐阜県ではなく長野県立美術館である故に寄贈されたものであり、県が責任を持って保存して頂きたいという思いで寄贈されたと思います。
 さて、これを含めて、昭和44年に信越放送から県立に移管されてから今日まで、どの位の美術品を県有財産として保管しているのか伺いたい。
 また、昭和54年に「県美術品取得基金条例」が施行されて以来、どんな基準や金額で作品の収集が行われているのかも伺います。
 さらに東山魁夷さんの好意により、平成2年から開設した東山魁夷館の収蔵品の価値は200億円以上もの価値があると言われておりますが、貴重な財産を将来にわたって収蔵・保管する収蔵庫は、空調設備も含め支障がないのかどうか、具体的対策を伺います。
 愛知県立美術館では、館内や収蔵庫などの虫食いやカビに対処するため、「保存担当学芸員」を配置しておりますが、本県も、他の学芸員の増員も含め、配置すべきと思いますが、県の対応について伺います。

 

【白井生活環境部長】
 信濃美術館について何点かご質問いただきましたので順次お答えいたします。
 まず、収蔵品数等についてですが、県有財産としての美術品は、3,834点でございます。このうち、美術品取得基金等で購入したものは1,771点。寄贈を受けたものが2,063点でございます。
 また、信濃美術館で収蔵する美術品の収集方針につきましては、一点目といたしまして、長野県出身または長野県に関係の深い優れた作家の作品というのが一点です。それからもう一つ、長野県内の風景等を題材とした優れた作家の作品と、この二つを基準としております。金額による基準は、特に設けてございません。
 それから次に、美術館の収蔵庫に関してでございます。
 美術品の適切な保存は、美術館の大きな使命の1つでありまして、収蔵庫は、美術品の保存に適当な温度と湿度で24時間管理できる空調設備を整えて、その保守についても日常的に気を遣っているところでございます。
 平成15年には本館収蔵庫の空調設備を改修いたしましたほか、毎年2回、業者による保守点検を実施するなど、適切な保守管理に努めておりまして、これまでのところ、両美術館とも、大きな問題は生じておりません。
 しかし、収蔵作品の増加に伴いまして、収蔵スペースは、あまり余裕が無い状況にありますので、今後その対応を検討してまいりたいと考えております。
 次に、学芸員についてでございますが、美術品の保管上、ご指摘の虫食いやカビの発生防止対策は、大変重要であると認識しております。
 現在、信濃美術館には、保存担当専任の学芸員はおりませんが、指定管理者である長野県文化振興事業団では、東京文化財研究所の主催する研修会に学芸員を派遣いたしまして、美術品の保存に必要な専門知識や技術を習得させて、その職員を保存環境管理の担当としまして、美術品の適切な保存に努めているところでございます。
 一般の学芸員の配置人数につきましては、美術館の機能強化やサービス向上と大変密接に関連してまいりますので、指定管理者の提案等も参考にしながら、適切な配置に努めてまいりたいと考えております。

5 森林整備について

【竹内議員】
 森林整備について伺います。
 私たちの会派は、先日高知県の森林整備について調査を行いました。ご存知のとおり高知県では、協働の森林づくり事業をスタートさせ企業、市町村、県と間で協働の森林パートナー協定を締結し、今日まで24の企業と協定、市町村で1,391haの森林整備を行っており、森林整備が行われた後には、県が現地調査を行い京都議定書に準じて鑑定した、森林のCO2吸収証書を企業に発行しております。これがサンプルですけれども、その証書でございます。本県でも、企業等の支援による森林づくり事業は既に実施しておりますが、来年度から新たに、地球温暖化防止吸収源対策事業として、CO2吸収量等の評価方法等の検討や吸収量の認定を行うとしておりますが、どのような事業を行うのか、また、いつから認証を行うのか林務部長に伺います。
 高知県では、香川県の水源地が県内にあることから、その水源を守るため森林整備等の支援予算を毎年香川県から、高知県内関係市町村で組織する広域行政事務組合に対して、これまでの5年間の累計で約1億2千万円の補助金を受けているとのことでありました。本県内でも最近の報道によれば、伊那市と新宿区が私有林の間伐整備費を区が補助し区民が森林整備を体験する内容の、地球環境保全協定を結んだようです。伊那市側は、森林整備の促進や区民の来訪による地域活性化にも期待、新宿区側は独自の指針で定めたCO2排出量削減を実現する手段に位置づけているとされ、京都議定書の発効を受けて、今後こうした取り組みが全国に広がると思われます。参考までに、県内市町村が全国の自治体と姉妹提携している提携先の件数は94自治体あり、このうち東京都が18、静岡県内が13、神奈川県内が10、愛知県内が10件などとなっております。また、調査はしてありませんが、県内には都市部の自治体の保養施設等もたくさんあると思われます。そこで、県が行う森林の里親促進事業と離宮温暖化防止吸収源対策事業をステップアップし、県が認証するCO2吸収量の評価対象にこうした市町村も含め、環境研修や交流事業等も含めてパッケージ化しパンフレットにまとめ、企業だけでなくこれらの自治体や川下の都県、自治体に参加を呼びかけたら如何でしょうか林務部長に伺います。
 また、長野県内には東京都内の自治体と提携している市町村が一番多いことから、将来を展望し東京都と本県が提携を結び「東京の森林の里構想」仮称でありますけれども、を推進していただきたいと思いますが村井知事に御所見をお伺いをいたします。

 

【加藤林務部長】
 はじめに、地球温暖化防止吸収源対策推進事業についてのお尋ねでございますが、この事業は、民間企業の社会貢献活動と県内の森林整備とを結びつける手段として、間伐等の森林整備がCO2吸収に果たす役割を評価し、県が認証することで、民間企業からの協力の加速化を図るものでございまして、具体的には、学識経験者からなる委員会を組織し、京都議定書のルールを踏まえ、客観的な評価により企業に資金を提供していただいて整備した個々の森林のCO2の吸収量を算出し、企業に認定証を交付することにより、企業の森林整備への参加意欲を高める仕組みを構築するものでございます。
 また、事業の実施時期といたしましては、民間企業からはこうした取り組みを要望する声も既に寄せられていますことから、委員会の検討結果に基づき、来年度中には具体的な企業からの協力を得て、間伐を実施し認証につなげてまいりたいと考えております。
 次に、二酸化炭素吸収量の評価と自治体等との連携についてのお尋ねでございますが、地球温暖化防止という観点から森林づくりに関心のある企業や自治体等と連携し、本県の森林づくりを進めていくことは歓迎すべきことと考えております。このため、平成20年度からは二酸化炭素吸収量の評価・認定に取り組むこととしておりますが、森林の里親促進事業におきましても、この評価・認定を活用し、多くの企業に森林づくりへの参加を働きかけてまいります。
 さらに、自治体等との連携については、県外の自治体が森林県である本県の各市町村の森林づくりに積極的に参加・協力していただくために、森林づくりと併せて、お互いの交流を進める取組み等をパッケージにしてPRすることも有効な方法と考えられますので、伊那市と新宿区の連携事例も参考としながら、具体的な方法について検討してまいりたいと考えております。

 

【村井知事】
 東京都との提携について御質問がございました。県内市町村が東京都内の自治体と連携して取り組む森林づくりや、森林を利用した交流活動を積極的に実施していることは事実でございまして、それをまた支援していることも事実でございます。このような交流活動は、実際に活動している地域が主人公でございますので、この主体的な取組みを県が手伝い、これら自治体相互の森林づくりの連携がさらに広がっていくことを期待したいと思いますが、御提案の構想は非常に大きなものでございますので、将来に向けて研究をさせていただきたいと思います。

 

【竹内議員】
 林務部においては前向きな答弁ありがとうございました。ぜひ具体的な対応をお願いしたいと思います。また、東京都の関係においては、京都議定書の第1約束期間が今年からスタートして、CO2削減などの地球温暖化対策について、私どもの県もそうですけれども東京都もかなり厳しい対応を迫られている。そういう中で新聞報道によりますと、東京都は国と違いまして事業者にもかなり削減目標をきつくやっていきたいという話もあります。また、もし東京都がオリンピックが決まりますと、環境五輪というのはこれは流れでございまして、そういう意味では、長野県が冬季大会を開催したということもひとつ考慮に入れながらやりますと、かなりこうした構想というのは具体的に東京都が絡まざるを得ない状況になっていくということも視野に入れて、念頭においていただければ大変にありがたいと思います。

6 管理代行制度の導入について

【竹内議員】
 管理代行制度の導入についてお伺いいたします。県営住宅の管理について県住宅供給公社へ指定管理してから、2年を経ようとしておりますが、その効果、問題点についてどのように検証を行っているか住宅部長に伺います。
 また、指定管理者制度については、これまでの3年から3年から5年と指定期間の見直しが行われたが、県営住宅は管理者が変わった場合、その都度、厳格な管理を行うための対応をしなければならず、入居者にとって不都合が生じる可能性があります。
 そこで、公営住宅法の改正で住宅供給公社は県営住宅と市町村営住宅を一体的に管理できる管理代行制度が新設され、指定管理者制度より行い得る業務の内容や権限が多いことから、この制度に移行することが、県民サービスの向上につながると思いますが、住宅部長にお伺いします。
 また、現在の住宅供給公社への指定管理は後1年と迫っていますが、今後の取り組みも併せて伺います。

 

【大田住宅部長】
 初めに、県営住宅の指定管理者制度の検証に関するご質問でございます。
 県営住宅は19年4月現在、161団地15,791戸を管理しております。
 このうち、管理戸数の約6割を占めます長野・松本 両地方事務所管内の66団地、9,022戸について、平成18年度から指定管理者制度を導入し、長野県住宅供給公社が指定管理者として管理をしております。
 制度から2年が経過する中で、その効果と課題について検証してまいりました。
 導入の効果についてでございますが、管理経費の一部が縮減されたほか、指定管理者からの提案により業務時間の延長がなされた、こうゆうことから利用者サービス向上が図られたところでございます。
 また、家賃収納実績に応じ委託金額を増減することによりまして、収納率の向上などが図られまして、一定の効果もございました。
 課題としましては、入居審査、或いは入居決定などの業務は、指定管理者には権限がないため、入居申込みから入居までに時間がかかるなどと言った課題のほか、指定管理者自ら家賃を決定し収入とすることができないうえ、独自の収益事業を行う余地がないため、経費の大きな縮減は望めない、と言った課題もございます。
 このため、これらの対応について更に検討を重ねているところでございます。

 

 次に、管理代行制度への移行に関するご質問でございます。
 管理代行制度は、地域の公営住宅を一体的に管理し、公営住宅管理の一層の効率化と、地域の実情に応じたきめ細かなサービス提供を図ることが可能となるよう、公営住宅法の規定に基づきまして設けられた制度でありまして、議員ご指摘のとおり、家賃の決定や減免など、金銭面の関係を除きます管理業務全般に関する権限が、大幅に付与されておりますために、指定管理者制度と比べ、より幅広い管理ができることとされております。
 管理代行制度は、同一管理者により安定した管理を継続的に行えること、また、県営住宅と市町村営住宅を一体的に管理することにより、それぞれの空き情報を窓口で提供できることなど、住民サービスの向上や管理業務の一層の効率化を図ることが可能となります。
 一方で、管理代行制度は、住宅供給公社又は市町村が代行機関となりますために、競争性の原理が働きにくいと言った課題もございます。
 長野県住宅供給公社は、長野県出資等外郭団体の改革方針で、分譲事業からは撤退し、公営住宅の管理等受託機関として特化し、住民サービスの向上を図ることとされております。
 今後の県営住宅の管理業務につきましては、住宅供給公社による管理代行制度の導入も視野に入れながら、住民サービスの向上、効率的な管理による経費の縮減や導入地域の拡大など、更に検討を加え、その方針を決定してまいりたいと考えております。

 

【竹内議員】
 管理代行制度も視野に入れながら、今までの検証を通じて今後検討していきたい言うことでございました。どうしても後1年ちょっとで期限が切れるということでして、その手続のためには条例の議案とかも含めて、手続もあるわけですので、より具体的に、スムーズにできるような対応を行っていただくように改めてお願い申し上げておきたいと思います。