竹内久幸(改革・緑新)一般質問と答弁内容


10月4日(水)持ち時間14分

1,パフリックコメント指針等の策定について

【竹内議員】

 本県において、前知事の時代から今日までパブリックコメントの手続きが当たり前のように行われていることは高く評価したいと思います。しかし、総務省の調査によると、平成18年10月現在でパブリックコメントの手続きに関して条例や指針が策定されていないのは都道府県では東京都、岐阜県、高知県と長野県の4都県のみとなっています。

 そこで、これまでの実績も踏まえ、パブリックコメントの手続上の課題を整理するとともに、将来にわたって県民参加と透明度の高い県政運営を確立するため、パブリックコメントを指針の策定等により制度化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

【村井知事】

 パブリックコメントの制度化についてお尋ねがありました。  

 これについては、中期総合計画答申素案や、あるいは行財政改革プラン、あるいは廃棄物処理計画などに関し、担当部局ごと、県民意見の募集いわゆるパブリックコメントを実施してまいりました。この一年間で調べてみましたら、合計27件と、これまで以上に県民の方々のいろいろなご意見を県の施策に反映するように努めてまいってきたところであります。

 これまで一定のルールがなかったということで、どのような案件について意見募集するのか、あるいは、いただいたご意見に対する回答の仕方、処理の仕方などにつきまして、統一のとれたものになっていないことは、ひとつの課題であろうかとは認識しております。

 しかし、一方で、統一したルールがありませんでも、個々の案件ごとに、それぞれに合った意見募集を行うことで、それなりに適切な対応ができているとも考えられるわけでありまして、このあたり率直に申し上げて悩ましいところでございます。

 国におきましても、法的にパブリックコメントという制度が位置づけされましたのは、これは行政手続法でありますが、昨年4月というようなことであります。私は県としては、これまでの取り組み状況も踏まえて、今後、必要な措置を検討してまいりたい。このように考える次第であります。

【竹内議員】

 もうちょっと前向きな答弁が帰ってくるかと思いましたが、「検討してまいる」ということですので結構ですが、ただ前知事の場合は実態として定着していましたが、なぜか(制度化を)やろうとしなかった。これは、どういう範囲を対象とするのか、回答をどのようにしていくのか等について、県民の皆さんに対する県の対応を担保していく、あるいは知事と県議会の関係にどう反映していくのかという前段の部分に当たると私は解釈しておりまして、行政手続法は行政が住民に対して強要するような場合に意見募集を義務付けるものであり、さらに踏み込んだものを各自治体が制度化するということが拡がってきておりまして、逆に本県を含めて4都県がなぜないのかということの説明が問われていると思います。その点について、検討されているということですので、しっかり対応していただくということを強く要請しておきたいと思います。

2,公共交通対策について

【竹内議員】

 県議会では、平成17年3月に、県内の公共交通が直面している課題や問題点を専門的に調査、検討し、課題解決の方向性を示すことを目的として、公共交通等調査特別委員会を設置し、JR東日本や日本航空との協議も含め、2年間の活動を経て、議会改革前の今年の2月定例会において、報告書を提案しました。

 その主な内容は、「信州まつもと空港の将来ビジョンの策定と総合的・計画的な取組」、「県内の均衡ある公共交通網の整備促進のための中南信の交通課題の解決」、「新幹線建設に伴う並行在来線の存続」、「バス等による生活交通確保対策」、「新交通ビジョンに代わる新たな指針の策定」等であり、その中には本県が早急に取り組むべき多くの具体的な提案が行われております。

 そこで、県は特別委員会報告をどう受け止め、また今後どのような取組を行おうとしているのか、知事に伺います。

 バス等の住民に身近な公共交通機関が、規制緩和や乗用車の普及によって危機的な中、地球温暖化対策や学生、高齢者対策も含め、報告書では、交通事業者の努力や市町村の財政負担に任せるのではなく、県としても適切な財政支援をする等、広域自治体として積極的に果たしていくべきとして、「地域に密着したバス路線の維持・活用について支援措置を早急に検討すること」を求めております。

 そこで、現在の「生活交通システム構築支援事業補助金」は平成19年度までのサンセット事業とされていことから、来年度からどの様な事業の導入を行うのか、バス路線の運行維持に直接的に関与する制度の導入の検討も含め、取組を企画局長に伺います。

【村井知事】

 公共交通等調査特別委員会報告書についてのお尋ねです。

 県議会におかれては、2年間にわたり、県内交通体系のあるべき姿につきまして、空港、鉄道、バス、タクシーと広範囲にわたり、様々な観点からご議論され、積極的に今後の取り組むべき方向をお示しになったものと受け止めております。

 いただいたご提言につきましては、それぞれ果たすべき役割や費用対効果等を精査しながら進めていく必要があると考えております。

 早急に取り組むべき事項の中でも、札幌線の存続及び信州まつもと空港の活性化につきましては、MD87というジェット機が、予期せぬ早期退役という事態になりましたために、それに緊急に対応せざるを得ませんでした結果、とりあえずは路線が存続され、これからの課題は、早期のジェット復便ということでありまして、それに向け取り組んでいかなければならないと思っております。

 また、平成26年度の金沢までの新幹線の延伸を控え、早急に詰めなければならないのは並行在来線問題でございます。これにつきましては、これからJR東日本と協議を進めていかなければならない大変な課題だと思っております。

 さらに、利便性向上を図るための鉄道のダイヤ改正、これは、平行的にいろいろやっております。また、住民ニーズに応える交通システム移行への支援に取り組んでまいっております。

 県が取り組むべきものでも、予算あるいは相手があることなどから、中長期的に粘 り強く取り組んでいかなければ解決しない問題も多いわけでございますが、出来るだけご提言の趣旨を中期総合計画に反映させ、実現に結び付けてまいりたいと思っているところであります。

 なお、県議会では、この度、「公共交通対策特別委員会」を設置されると承っております。これは、大変有難いことだと思っております。大きな課題の解決に向け、引き続き県議会と連携を密にしまして取組んでまいりたいと存じます。よろしくお願い申し上げる次第です。

【企画局長】

 「バス路線の運行維持」に関するご質問でございます。

 現在の「生活交通システム構築支援事業」、これは、廃止路線代替バスの運行市町村に対しまして、地域住民のニーズに即した交通体系への移行を支援するために、平成17年度に創設した事業でございます。

 各市町村における早期の取り組みを促進するため、3か年事業として開始しまして、これまでに22の市町村に対して助成してまいりましたが、地域住民の合意形成に時間を要することから、20年度以降の事業の継続あるいは拡充の要請を市町村から受けているところでございます。

 バス路線の運行維持は、大変地域住民の生活に関わる重要な課題でございますので、県としての支援のあり方につきまして様々な面から総合的に検討し、来年度に向けての結論を早く出してまいりたいと考えております。

【竹内議員】

 特別委員会の調査報告について、中期計画、今後の予算編成で、県の取組について積極的に取り組んでいきたいということで受け止めさせていただきます。

 特に、松本空港問題、さらには長野以北問題について、今後の展望も含めてお話いただけましたので、再質問は辞めます。

 なお、バス路線に関わる課題について、生活交通システム構築支援事業を今後検討していきたいとのことですが、特別委員会の報告書の中の15ページに、しっかりそのことについては、予算化をして広域的な対応も含めて考えていくべきであると載っています。そのことを改めてお読みいただいて、認識を深くしていただくとともに、生活バス路線については、前知事のもとでは、事業は縮小されてきたという経過があります。いくつかの補助事業による支援が減少し、運営経費ではなく、立ち上げの経費のみに限定されてきてしまっています。この制度はサンセットで、無くなってしまうということは、地域交通の生活バスに関わる制度がなくなってしまう。つまり、村井県政のもとではそういった制度が全く無くなってしまうということになります。地域のバス事業への対応として、県の施策は皆無に等しくなるということを認識していただいて、来年度予算の編成に当たっては、しっかり対処していただきたいと要望します。

3,文化芸術振興ビジョンの策定について

【竹内議員】

 文化芸術振興ビジョンの策定について伺います。

文化を創造し享受することは人々の生まれながらの権利であり、県民がその居住する地域にかかわらず、等しく文化を創造し享受することができる環境整備等のため、全国的には42都道府県が文化や芸術振興を目的として条例やビジョン等を定め、計画的な文化・芸術振興施策を行っています。

 これらの条例やビジョンも策定していない県は、群馬県、埼玉県、山梨県、和歌山県と本県の5県のみとなっています。

 この間、本県では県民文化会館や美術館等へ指定管理者制度を導入した折に、これらの会館は貸館業務のみならず文化団体の育成や県民への各種文化の提供等の事業を行う役割がありますが、いざこれらの会館が文化振興のために行うべき県が求めている役割とは何かが、本県にビジョンが策定されていないために、混乱をした経過がございます。

 長野冬季オリンピックの開閉開式や文化プログラムで、本県の伝統や文化をあれだけ世界に発信することが出来た本県に、条例に基づく文化振興ビジョンが無いことが不思議でなりませんし、今後、計画的に伝統文化を後生に伝え、新たな文化を育み、県民等しく文化を享受する環境を整備するためにも、本県にも文化振興条例や条例による振興ビジョンを策定すべきと思いますが、知事にお伺いをいたします。

【村井知事】

 文化芸術振興条例やあるいは条例に基づく文化芸術振興ビジョンというようなものを策定したらどうかと、このような趣旨のご質問です。

 文化芸術は、心豊かな活力ある社会の形成に極めて重要な役割を果たすものと認識いたしております。

 また、文化施設への指定管理者制度の導入ですとか、あるいは観光やまちづくりと連携した文化振興など文化芸術振興施策を取り巻く環境は、近年大きく変化していることは事実でございます。

 このような中で、文化芸術振興の方向性を明らかにし、それに沿って施策を展開することは、やはり一考に値するものと考えております。

 それを具体化するのに、条例がよいのか、指針がよいのか、あるいはビジョンがよいのか、手法につきましては、今後、県民の皆さんのご意見をよく伺いながら、また議会の意見も伺いながら検討させていただきたいと思っています。

【竹内議員】  

 ぜひ、早期に策定していただきたい。策定にあたりましては、文化芸術は範囲が幅広いが、ただ文字を並べるということではなく、実際に文化活動に関わっている皆さん方のご意見や、あるいは、実際にやっている専門家の方に加わっていただく会議を設置しなければいけないと思っている。その上で、条例がいいのか、あるいは指針がいいのか、ビジョンがいいのか、ということが問題になっていく。最後にこれだけは申し上げておきたいのですが、他県で条例を制定している14県では、条例による振興ビジョンを定めることを規定している。そのために審議会等を設置している例が多い。

 本県においては、前知事が県外の学識経験者を多用し、多くの検討委員会を設置した経過がありまして、県議会としては、平成16年2月議会において、地方自治法第138条(の4)の規定により、本来は条例によらなくてはならない、とする決議を行った経過があります。こうしたことの整合性を策定に当たっても十分配慮して対応していただきたい。このことだけは申し上げておきたいと思います。

4,中期総合計画策定後の政策評価と県民参加について

【竹内議員】

 次に、中期総合計画策定後の政策評価と県民参加について伺います。

 私は、これまで中期総合計画策定後の施策の政策評価のあり方について、客観性を持たせるための県民満足度調査結果の反映や自己評価のみならず、第三者評価機関の設置について求めてきましたが、今回、総合計画審議会の答申を受け、議会に出された計画案の概要には「政策評価による計画の推進」として、「計画を実効あるものにするため、計画に示した主要施策に関わる目標の達成状況を県民の視点に立って点検、評価し、その施策・事業・達成目標の見直しや改善を図る目標管理のサイクルを確立することが必要である。」、「また、評価に当たっては、県の自己評価に加え、第三者による評価を行うことや県民へのアンケート調査を活用することなどにより、県民の意見を反映した客観的で的確な評価に努めるとともに、評価結果及び施策等への反映状況をわかりやすく公表し、県民に対する説明責任を一層積極的に果たしていく必要がある。」と位置付けられたことを歓迎するものです。

 そこで、今後は県が行う事業について、透明性と客観性が担保され、絶えず県民満足度が向上するこれらのシステムをどのように確立するかが問われるわけですが、現在検討されている評価システムの在り方について、これまで何名かの方の質問もありましたけれども、できるだけ具体的な内容についてお伺いします。

 また、第三者評価機関の設置について、学識経験者等の起用も含め、どのような評価機関のあり方を検討しておられるか併せて伺います。

 さらに、中期総合計画の実施過程における県民への説明責任や参加について、私は、もう一歩踏み込んで、年に一度、地方事務所単位に、数値目標と達成度評価結果をもとに「中期総合計画検証県民会議」的な仕組みを位置付けるべきと思いますが、知事にご所見をお伺いいたします。

【企画局長】

 総合計画策定後の評価システムのあり方についてでございますけれども、まず毎年度、計画案の概要にございます主要施策のそれぞれを対象にいたしまして、達成目標や、主な事業の実績と成果等について、県民アンケートなどを活用しながら、県としての自己評価を行います。そして、施策目標の達成状況をお示ししますとともに、問題点や課題及び今後の取り組み方針を明らかにします。さらに、この自己評価について、第三者機関に意見を求め、より客観的な評価に努めてまいります。評価結果につきましては、県民に分かりやすく公表し、県議会に報告いたしますとともに、翌年度の予算編成等へ活用し、さらに評価結果の反映状況も公表してまいりたいと考えております。それから、第三者機関についてでございますけれども、第三者機関およびその人選につきましては、総合計画審議会の活用を含め検討してまいります。県民の意見を反映した客観的で的確な評価に努めることによって、計画の着実な推進を図ってまいりたいと考えております。

【村井知事】

 「中期総合計画検証県民会議」という仕組みについての質問です。  計画の策定に当たりましては、県民満足度調査、ボイス81、県民からの様々なご意見・ご提言の募集など、幅広く県民の声をお伺いする機会を作ってまいりました。計画策定後の政策評価に当たりましても、計画の達成状況を県民にわかりやすくお示しすることが非常に大事と考えております。

 そのため、たとえば「県民アンケート調査」等によりまして県民の声を評価に反映できるような制度を工夫したいと思いますし、また毎年度、その評価結果を、「基本計画の議決条例」に基づきまして議会へ報告し、県民に公表していきたいと思います。

 「中期総合計画検証県民会議」というご提案でありますが、県民の皆様に対しては、様々な機会を捉えてご報告し、ご意見を得る工夫はしてまいりたいと思いますが、具体的にはもう少しいろいろ検討させていただきたいと思います。

【竹内議員】

 企画局長にお尋ねしますが、学識経験者、要するに総合計画審議会の活用を努めるということでありまして、それはそれでいいんですけれど、こうした問題っていうのは、かなり専門的な評価ができる方に加わっていただいて制度を更にステップアップしていくということが必要でないかと思いますので、その点をもう一度含めさせていただきたいと思います。

 それから県民世論調査、県民アンケートという言い方を答申ではされてますけれど、県民世論調査と県民満足度調査、満足度調査は何年か、前県政のもとではあまりやりませんでしたけど、そのことの捉え方を、どちらがどう評価としては一番妥当なのかというところを私はよく理解できないところでありまして、宮城県などは県民満足度調査をきっちりとやる中で、県民の皆様がどう施策に満足しているかということを繰り返すことによって段々と県民満足度が自ずと上がっていくと、こういう仕組みを考えています。その点についてもし考えがあれば再度お考えを質問させていただきたいと思います。

【企画局長】

 始めに第三者機関について、総合計画審議会の活用を含めてというふうにお答えしましたけれども、審議会をやっている中で、審議会の委員の皆様の中から、単に諮問に答申するだけでなく、その後の状況についても委員の皆様とすれば是非これに参加させていただきたいと、是非お役に立ちたいと、このようなありがたい話もございましたので、そのことも含めまして、そうした機会があればということで申し上げました。今、できる限り有識者でというご意見もありましたので、そのへんも十分に含めて検討してまいりたいと思っております。

 それから満足度調査と世論調査ということですけど、満足度調査が久しぶりに県としてもこないだ実施したということでございまして、世論調査そのものは調査項目が調査時点によって非常に動くということで、常に同じ内容でやっていないというものでございます。あとの満足度調査のほうは、推移を意識した調査というふうに私は考えておりますので、その点でいけば満足度調査を経年をおってといいますか、やるたびに変化を見るということができるのではないかというふうに考えております。

【竹内議員】

 かなり専門的な学識経験者はおられまして、こうしたノウハウもございますので、こういうことも踏まえてやることが妥当であると思いますし、県民から見ても第三者評価というものに対する一つのお墨付きになるだろうと思いますのでよろしくお願いします。また、満足度調査についても、機能を高めるという意味でも是非取組んでいただいて、評価にも取り入れていただきたいと思っております。