6月定例議会竹内久幸の一般質問内容と答弁


7月2日(月) 午後1時〜 持ち時間15分

 改選後初の定例議会である6月県議会で、7月2日、私は15分の持ち時間で一般質問を行いました。
 質問内容と答弁は以下の通りです。

1,福祉人材の確保等に関する実態調査結果と、今後の改善策について

【竹内議員】

 社会部が実施した「福祉人材の確保等に関する実態調査」の中間集計結果は、人材の確保が困難と感じている事業所が78.7%、定着が困難と感じているが51.2%あり、その理由として、人材確保については、応募者の絶対数が少ないが68.1%、給与等の金額が低いが41.8%であり、人材の定着については、給与等の金額が低いが70.6%、雇用形態が本人希望と合わないが58.7%となっており、福祉サービスの将来不安を痛感する結果となっております。
 そこで、今回の調査結果から福祉現場の人材確保について、県として、どのような取り組みを具体的に行うのか伺います。
 また、実態調査には、給与等の調査がおこなわれていますが、常勤職員及び非常勤職員について、この実態を妥当と考えておられるか、社会部長にお伺いします。

 また、厚生労働省の「介護分野における雇用管理モデル検討会の報告書」の取りまとめによると、雇用形態でホームヘルパーは非正社員が72.7%であり、そのうち雇用形態を見ると、非定期的短時間労働の割合が59.1%で、この3年未満の離職者の割合は77.7%となっております。
 こうした状況に厚生労働省は、「雇用管理等の面で解決すべき問題が残されている。」と指摘しつつも、「事業主が自ら雇用管理に関わる課題を整理し、取り組むべき基本的な考え方、アイディア、好事例を通じて、自主的な取り組みを促進していく」としています。
 しかし、施設を運営する現場の声として、雇用の機会は広がったが、実態は短期的雇用であると同時に過重労働と低賃金が強いられ、福祉の現場を担う人材の確保と定着が困難であり、このままでは、今後、外国人労働者に頼ることになってしまうという危機感を訴える方が大勢おります。
 この現実に、介護保険制度と現在特別対策を行っている障害者自立支援法の改正に向けて、県は改善すべき点を明確にする必要があると思いますが、具体的にどのような内容を改善すべきと考えておられるのか、併せて社会部長にお伺いをいたします。

【藤巻社会部長】

 2点についてご質問をいただきました。
 まず。社会福祉人材の確保策の取組みの件でございます。
 最近、景気回復等の影響によりまして、福祉人材の確保が困難な状況にあるということを私どもも認識しておりまして、そのため、5月に福祉人材の確保につきまして、実態調査を実施させていただいて、先程、議員さんご質問に出たような結果が出たわけでございますが、これは、社会福祉審議会が去る6月18日にございまして、このところにご意見を聞くために、中間とりまとめという形でさせていただいたものでございます。
 私としても、福祉現場における人材確保の深刻さというものを改めて認識したわけでございます。
 今後、さらに訪問調査も実施させていただきまして、社会福祉審議会やさらに有識者の皆様のご意見を伺いながら、結果を詳細に分析することといたしております。
 また、国の方では、社会福祉法に基づく「人材確保指針」というものがございますが、これの見直しを進めております。
 今回の調査結果や国の指針といった見直しの動向を踏まえまして、県として、福祉人材確保のために、県としてどのような支援ができるのか、また今後、具体的な施策について検討して参りたいと思っております。

 また、福祉職場の給与実態が妥当と考えているかというご質問もございましたが、今回の実態調査では、ご質問にもございましたように、確かに福祉施設等で、社会福祉の施設で勤務する常勤職員の初任給や、非常勤職員の平均的な賃金などの給与の実態も調査をいたしました。が、これをもって、直ちにその水準が妥当か否かっていうのは、ちょっと判断することは困難でございますので、その点はご容赦いただきたいと思います。
 ただ、しかしながら、他の産業と比較いたしましても、福祉分野の労働者は、年齢や経験年数などの違いもありますけれども、全般的に低い水準にある、あるいは、給与面からも人材の確保や定着が難しいということが、出ておりますので、そうした認識は私もしおるところでございます。

 また、続きまして、今後の改善策についてのご質問でございます。
 介護保険制度と障害者自立支援法に関しましてでございますが、これにつきましては、様々な課題があると思っておりますが、主なものを申し上げますと、まず、人的にもいろいろ確保が難しい面がございますので、介護保険制度につきましてですが、まず1番としましては、介護現場の各種サービスの利用の実態や地域特性、そういったものを反映させた介護報酬を設定していただくということが大事かなあと。
 それから2番目といたしましては、市町村に置かれることになりました、地域包括支援センター、これの関係者に対する研修など、人材育成が非常に重要かなあということも考えています。
 それから3番目といたしまして、療養病床再編成に伴いまして、地方の財政負担が増加することのないように、国において必要な財政措置を講じるということが、言われるんではないかと、そんなようなことが主な改善点として、介護保険制度では挙げられるところでございます。
 それから、障害者自立支援法につきましては、1番としまして、質問にもございましたけれども、法の施行に伴いまして、利用者負担の増加ですとか、それから事業報酬の減少、こういうことがございますので、これを解消すること。このために、現在特別対策を国も実施しているわけでございまして、その基金で私どもも対策を実施しておりますけれども、これは20年度に切れますので、21年度以降さらに充実していただくということが必要かと思います。
 それから2番として、市町村が実施する事業における、十分な財源保障、これもしていただきたい。
 それから3番目といたしまして、障害者区分の認定におきまして、障害者の状態を確実に判定するシステム、これの確立などがございます。 このような、介護保険、あるいは障害者自立支援法につきまして、様々な課題がございます。
 県といたしましては、引き続き、実施主体である市町村、若しくは、福祉現場の皆様の声をお聞きしながら、改善すべき点をさらに把握して参りたい、そんなように考えております。以上でございます。

【竹内議員】

 既存の介護保険制度の問題点についてですが、報酬単価に関わる、低いんではないかということ、それからいま問題になっているのは、利用者宅への移動時間ほか待機時間、関係資料の作成といったものが、厚生労働省はやりくりして、含まれていると解釈してますけれども、その点が現場ではかなり問題視されている部分があります。この2点については、問題があるという認識をしておらないということでしょうか。いまお答えにありませんでしたので、再びお伺いをいたします。

【藤巻社会部長】

 先程、主なものを申し上げましたんで、全部は網羅されておりませんが、確かに介護報酬が低いということで、先程私申し上げました。
 それから、もう1つ移動時間の関係も不備がございますので、こういった点も問題であると認識しております。

【竹内議員】

 今回の福祉現場の人材確保に関する調査については、中間集計であるということでございますので、今後の調査をさらに深めていただいて、先程の答弁のように県としてできることを積極的に取り組んでいただきたいということを要望申し上げておきたいと思います。

 先に厚生労働省の「介護分野における雇用管理モデル検討会の報告書」でのホームヘルパーの正社員、非正社員の実態や離職者の割合を引用しましたが、本県に同様に比較できる調査結果がないため、「年次別訪問介護、看護職員及び居宅介護支援専門員」等比較できる常勤、非常勤の推移について最近のデータがあれば、お答えをいただきたいと思います。
 社会部長にお伺いをいたします。

【藤巻社会部長】

 訪問介護、看護職員、そして居宅介護支援専門員数の常勤・非常勤の数字の推移についての質問でございます。
 介護保険制度導入されまして、12年からでございますが、最近の数値で申し上げますと、平成19年3月31日現在、常勤・非常勤数でございますが、まず、訪問介護職員につきましては、これはヘルパーさんということですが、常勤が2,099名、非常勤が3,788名、合計5,887名です。これは、平成12年の制度が始まりました年度末、13年3月31日と比べますと、73.3%の増ということになっております。
 訪問看護職員でございますが、常勤が446名、非常勤が240名、合わせまして686名です。先ほども申し上げました平成13年3月31日と比べて、5.2%の増となっております。
 居宅介護支援専門員、いわゆるケアマネージャーでございますが、常勤が1,671名、非常勤が392名、合計2,063名で、平成13年3月31日と比べて、43%の増でございます。

【竹内議員】

 厚生労働省の正社員、非正社員という言い方と今の常勤、非常勤職員ということで、一概に比較はできないわけでございますが、ただホームヘルパーに関して言いますと、やはり非常勤の割合というものが大変強い傾向にあるのではないかと、私は受け止めておりますし、給与実態というものも先ほどの調査結果の中で反映して現れてきているというふうに認識をいたしております。

 こうした中、私は、格差社会が拡大している理由の一つとして、社会保険制度や障害者支援法の導入に伴う報酬単価等が低く設定されているということも大きな要因かと認識いたしております。
 そして、今回社会部が行った調査結果も、「給与などが低い」というような結果が出ていることも、そのことを示しおるのではないかと思っております。
 人材の確保や定着が困難ということは、既存の制度のあり方では、持続可能な県民サービスが提供できないということを意味しておりまして、国への制度改善・要望をはじめ、本県としてできることを検討すべきであると痛感いたしております。
 介護保険制度と障害者自立支援法の問題点を把握し、持続可能なより良い制度とするための、事業者や利用者、働く皆さんの実態調査と把握を県が行いまして、国に制度改正を要望していくべきと思いますが、知事のご所見をお伺いをいたします。

【村井知事】

 国にこういった調査の実態を踏まえて、制度改正を求めることについてのお尋ねでございます。
 昨年の介護保険法の改正や障害者自立支援法の施行後の影響を把握するため、利用者や事業者の皆様を対象に、利用者負担に関する影響調査等、様々な調査を実施して参った経過がございます。
 また、福祉現場を含めた労働者の実態を把握するために、毎年、長野県労働条件等実態調査などを実施しております。 来年度は、ちょうど介護保険や障害者自立支援制度の見直しが行われることになるわけでございますが、これらの制度の見直しには、財源や、国民負担に関する様々な議論が当然ついて参ります。
 長野県といたしましては、こういった調査結果などを踏まえまして、福祉サービスの向上や、魅力ある職場環境づくりが実現できるように、国に対して必要な制度改正を提言して参りたいと存じます。

【竹内議員】

 前、私ども板倉副知事と懇談しました折に、国はとかく、やはり現場の声というものを把握してないという現状もあるのではないかと。したがって、そういった声をきっちり言っていくことも大変地方の中では問われているのではないかという話しがございました。
 そういう意味で、47分の1であっても、都道府県がそれぞれが声を挙げていくということが、より良い制度を作っていくということになりますので、しっかり検証した上で、国に対して、改正に向けたより良い制度になるようにご提言を、強い要望をお願いしたいと思っております。

2,入所児生活向上援助費について

【竹内議員】

 次に、入所児生活向上援助費についてお伺いをいたします。
母子・父子家庭、両親の病気、児童虐待等に対応している児童福祉施設は、現在、施設が不足しているような実態にあります。
 しかし、介護保険制度や措置から支援費の流れの中で、これまで子ども達の処遇向上等のために行ってきた県単の「入所児生活向上援助費」が廃止されるのではないかという不安が、現場にはあります。
 もし、この制度が廃止されることになりますれば、援助が乏しい児童福祉施設で様々な理由で入所している子ども達へ接する職員数を減らすこととなり、施設運営が厳しくなります。
 そこで、この制度の必要性は益々高まっていると思いますが、制度の継続について社会部長にお伺いをいたします。

【藤巻社会部長】

 入所児生活向上援助費に関する御質問にお答えいたします。
 平成19年度における児童養護施設の定員は、今県内15施設ございまして、696名というふうになっております。18年度におけます入所率の平均が95パーセントということでございまして、例年利用率が高いのが現状でございます。
 この施設は、様々な理由で家庭で生活のできないこどもさんたちが入所しておりまして、特に最近は、お申し出のとおり虐待を受けたこどもさんたちの入所が多くなっておりまして、特に個別的な関係を重視して、よりきめ細かな処遇を行うための職員配置が求められるところでございます。
 こういった職員の配置に助成するためのこの援助費でございますが、こどもたちへの処遇向上のためには大きな役割を果たしているというふうに認識しておりますので、社会部といたしましては、引き続き援助できるように努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

【竹内議員】

 社会部といたしましてではなくてですね、県として、こどもたちにやさしい施設運営が引き続きできるように、是非実施をしていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。

3,外郭団体の見直しについて

【竹内議員】

 知事の諮問により、現在、外郭団体見直し検証専門部会において見直しが検討されている外郭団体の見直しについて板倉副知事に伺います。
 専門委員会の要望により前知事のもとで作成された外郭団体改革基本方針の変更理由類型による所管部局及び団体の基本的主張がまとめられましたが、前知事の策定したにプランは、どこに問題があったか、具体的内容について副知事にお答えいただきたいと思います。
 また、今後の検討スケジュールと、これまでの検討経過から現状での方向性について、併せて伺います。

【板倉副知事】

 県では、平成16年に策定された外郭団体改革基本方針及び実施プランに基づきまして、その中に盛られた事項を順次実施してまいりました。
 外郭団体の見直しとして一定の成果があったとは認識しておりますが、一方で方針策定後に県が政策変更を行うなど状況に変化があったり、団体や関係者との間で不協和音が生じるなど、方針どおりに実施することが適当でないと考えられる事例も出てきたわけであります。基本方針等の策定に当たりまして、関係者との意思疎通が十分でなかったなど、結果として次に述べるような問題点があったのではないかと思っております。
 団体存在のみに着目して方針を決めており、県と団体を合わせて全体をいわば連結ベース的な目で見る視点が弱かったのではないか。さらに、団体の成り立ちや団体が行っている事業に対する県の責任や、県としての政策判断の視点が弱かったのではないか。法律等の制度や手続き、県の財政上の課題などを無視したり解決を先送りしたまま結論を導くなど、実質的に実施不可能となっているものがある。さらに、プロパー職員の育成や財政基盤の整備に要する期間を短く設定しすぎていたのではないか。このようなことから、一部の団体については、新たな目で再検討を行なうことが、必要との判断に至ったわけでございます。
 このようなことから設置した外郭団体見直し検証専門部会は、3月の設置以来、これまで3か月の間に5回開催されております。県の所管部局や団体からのヒアリングを受けまして、先月開催された第5回の専門部会からは、個別の団体の改革基本方針等の修正について議論いただいているところでございます。非常に精力的に真剣で緻密な議論を展開していただいていると思っております。
 県としては、秋頃までには結論をいただき、新たな改革方針を決定し、新年度からの予算や職員の派遣に反映させてまいりたいと考えております。

【竹内議員】

 この問題は、前知事の時も、この本会議上で、雇用問題が大きく関わり、また職員の皆さんも家族を抱え将来不安を抱えている現況の中で、本来のあり方としておかしいのではないかということも含めて申し上げてまいりました。今回検討が行われておりまして、今の話の中であったように、大きな課題の存在の軽視、解決の先送り、その中で法律等の制限的課題、手続き上の課題、財政上の課題等の各種の大きな課題の存在を考慮せず、また解決を先送りしたまま結論を出してきているということも総括しているわけです。同時に性急すぎるスケジュールの作成ということで、前知事が策定したプログラムに対する一つの県としての各所管の担当がそのような総括を実はしているわけです。
 これはこの短期間の中に、果たして現場で今まで悩んできた皆さんというのは一体何だったのかという憤りを、まさに過去に遡ってその皆さん方は「これは是非言ってほしい」ということも私は言われております。
 なぜそんな問題が起きたのか、改めて前のプランを振り返って、性急すぎるとか、その経過について思いながら、どうしてそのようなことが起こったのか、改めて確認の意味で板倉副知事に所見を伺いたいと思います。

【板倉副知事】

 どうして起こったかというご質問ですが、当然のことながら、当時いたわけではありませんので、当時の皆さんがどのような考え方で実施されていたのか分りませんが、先ほども答弁したとおり、団体そのものにメスを入れる視点でかなり強烈に行われていますので、その意識が少し強すぎたのではないかと。やはり改革を重視するあまり、県との関係や、県が果たしてきた責任ですとか、そういうことが若干横に置かれてしまったのではないかと。そのようなことで、あのような結論になり、結論が出たからにはそれを実施するということで行なわれてきたのが実態かと思います。
 そういう意味で、現在見直しを進めておりますので、そういういろんな皆さん方の不満もお聞きした上で、新しい方針が策定されるということでご理解いただきたいと思います。

4,指定管理者制度の検証について

【竹内議員】

 指定管理者制度を導入する議案が提案された時、議会は各団体プロパー職員の雇用確保や施設の実態を勘案した指定管理者の選定に努めるなど、利用者の満足度の高いサービスの提供と県民ニーズに対応した運営を確保するよう強く求める決議を行っています。
 その後、指定管理者制度が確定し運営が行われてから1年が経過しましたが、検証をどのように行っているのか、総務部長に伺います。

【浦野総務部長】

 指定管理者の制度の検証に関するご質問でございます。 これまで外郭団体等に管理委託をしていました96の施設について指定管理者制度を導入いたしておりますが、平成17年度からは西駒郷1施設でございまして、18年度から、本格的に県民文化会館など95施設について指定管理者による管理を行っております。
 指定管理者制度は、ご承知のように施設の運営や利用料金の収入の管理といったようなことで、管理者の自由度が高まることで、あるいは、民間事業者も参入できるといったようなメリットがございます。
 一方で、そうした成果というお話でございますけれども、18年度の成果をということだと思いますが、県では、把握・評価をするため、成果については、4半期あるいは中間段階それから年度の終了後に事業の報告を求めております。その中で、利用者あるいは指定管理者のお声をお聞きをすることで評価をいたしております。
 18年度の事業報告書でございますけれども、先ごろ提出されたところでございまして、管理運営状況や指定管理者制度の効果、課題といったものを現在、所管部局において検証しているところでございます。
 かいつまんでといいますしょうか、まだかっちりまとまったものではございませんが、効果としてはですね、言われておりますのは、利用料金の割引制度ができたとか、あるいは開館日数が増加したとか、開館時間が延長できたというようなこと。それから民間事業者のノウハウを活かした施設管理、事業の実施など、利用者へのサービス向上が図られたという施設があるほか、全体とすれば、利用者が増加しておりますし、委託料の節減などといった効果が生じております。
 片や、施設を管理する指定管理者のほうからは、「継続的なサービスを実施していくには、現在、18年度から3年間となっている指定期間でございますけれども、延長した方が良いのではないか。」といったようなお声も聞いております。
 今後、利用者アンケートの実施などお声を把握いたしまして、指定管理者制度の効果や課題をさらに整理し、分析してまいりたいと考えております。

【竹内議員】

 次に、松本文化会館を例に伺います。松本文化会館を指定された業者の公募提案には、県外、海外から松本文化会館に学会などの大会を誘致し、松本空港の活性化と松本空港からのシャトルバスを発車、松本周辺地域の活性化を図る、バレエや能などの自主公演を行うといった内容でしたが、提案内容のとおり現在行われているのか、具体的内容について生活環境部長に伺います。
 また、県が行うべき文化行政と貸館業務を指定管理者が一体的にやることには無理があり、分けて考えるべきと私は思いますけれども、併せてご所見を生活環境部長にお伺いいたします。

【白井生活環境部長】

 松本文化会館の指定管理者の提案事業とそれからその実施についてお答え申し上げます。
 松本文化会館の指定管理者の提案事業につきましては、概ね提案どおり実施をされております。
 具体的には、大会等の誘致につきましては、今月20日に日本小児学会学術集会が、また、来年7月には日本呼吸療法医学会学術集会の開催が決定しておりまして、地域の活性化に繋がるものと期待をしているところでございます。
 また、お話のございました「能」や「バレエ」公演につきましては、提案のとおり実施されておりますほか、従来と同様、館附属の劇団や管楽器アンサンブルなどの活動を引き続き支援いたしますとともに、SK、いわゆるサイトウ・キネンですが、SK松本ジュニア合唱団や県内の特別支援学校等の子どもたちに発表の機会を提供するなど、概ね所期の目的どおり地域の文化振興の一翼を担っていただいたと考えております。  

 それから、次の文化行政と貸し館業務を指定管理者が一体的に実施することには無理があるのではないか、とのお尋ねでございます。
 先ほど総務部長の方からも答弁がございましたとおり、1年余経過いたしまして、施設利用者や利用料収入の増加、あるいは開館日数の増加といったことで、制度導入の効果が一定程度あったということでございますが、その一方で、本県の文化行政につきましては、長期的な視点からの事業展開が求められている状況がございますけれども、それがなかなか難しいことということがございます。
 また、地元の芸術文化団体や関係機関との連携のさらなる強化などの課題も明らかになって来ております。
 文化会館等に対するこれらの課題への対応や次回の指定管理者の選定に向けました準備といたしまして、指定期間や指定方法、さらに業務内容などにつきまして、今年度中を目途に色々検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

【竹内議員】

 外郭団体の見直しを含めまして、見直しの中で当然指定管理に関わる課題については、私は検証を本来同時並行して行うのが筋であろうと考えております。
 そうした中で、現に文化振興事業団につきましては、現在も検討はしておりまして、その文化振興事業団が果たす広域的機能であるとか、特殊法人としての役割であるとか、色んなことが論議されておりますが、今お話がありましたように、文化行政には長期的な視点が必要であるという意味では、中期総合計画における文化行政のあり方も踏まえた中で、この文化振興事業団のあり方については、是非率直に検討していただきたいと思っております。
 そんな中、第5回の検証専門部会で出された資料によりますと、文化振興事業団については、プロパー職員の管理職育成と必要な体制整備を行うなど最低限必要な期間、県の支援を継続するとされておりますが、職員の昇任、昇格制度の現況については、極めて厳しい現況にございまして、そのことについても検討しなければならないわけですけど、生活環境部長は、そのことをどう考えておられるのか。

 また、人材の育成という観点からしましても、現に何名かの方が指定管理が導入されたことによって、文化振興事業団の職員が退職されているという事実があるわけでございます。また、その現実をどのようにとらえておられるのか。文化行政、そして人も大事になりますけど、どんな対応をしていくのか、併せて生活環境部長にお伺いします。

【白井生活環境部長】

 答えいたします。長野県文化振興事業団の職員に係るご質問でございますが、議員さんからお話がございましたけれども、今、指定管理者制度の導入、あるいは公益法人制度の改革といったことで、長野県文化振興事業団を取り巻く環境が色々変わってきているという状況があろうかと思います。
 そう言った中で、職員の昇任、昇格等につきましては、17年度から、プロパー職員を副館長などの管理職に充てるなど、適切な職員配置に努めているとお聞きしております。
 県では、今後とも、事業団において職員が意欲を持って業務を遂行できる環境づくりをされるよう、必要な助言等をしてまいりたいと考えております。
 それから、職員の退職に関してのお話がございましたけれども、色々文化振興事業団を取り巻く環境が変わってきているという事実はございますが、そう言った中で、個々のご事情によりまして退職された職員がいるということはお聞きしております。まあ、いずれにいたしましても、文化振興事業団のあり方等も含めまして、検討して参りたいというふうに考えております。

【竹内議員】

 今回の検討を通じまして、本県における文化活動がですね、さらに活発になるように。また、それをリードする側の人材育成にも重点を置いた取り組みをしていただきたいとお願い申し上げておきたいと思います。

 県内においても格差社会が拡がっている中、その是正のため本件の出来うる方策として、先に指摘した身分不安定な任期付き非常勤雇用を生み出している現実を直視して、県民サービス向上の観点からも応募基準の見直しなど、創意工夫すべきではないと思いますが、知事の姿勢と方向を伺います。

【村井知事】

 指定管理者制度につきまして、格差社会是正の観点あるいは、不安定な任期付き非常勤職員が生み出されるというような事態そこを踏まえて雇用の安定という観点から何らかの対応をすべきじゃないかというご指摘でございますが、
 長野県として指定管理者制度を導入した施設の多くが、平成18年度から平成20年度までの3年間の指定期間となっておりまして、昨年度の運営状況につきましては、既に先ほど報告したところでありますが、指定から1年が経過したばっかりのところでありますが、管理者である団体や所管の部局からは、

  • 指定期間が3年っていうのは非常に短い、とか、
  • あるいは、結果的に常勤の職員を雇用できない、
  • あるいは、施設によっては、その特性から管理者の公募というのは不適当じゃないか、

といったような問題の指摘がございます。一部ごもっともなものもあります。
 来年度中には、21年度からの指定管理者を選定していくということとなりますけれども、今年度中には、こうした問題点も含めまして指定管理のあり方について検討を進めまして、制度の良い点は生かしつつも、管理者の選定方法やあるいは指定の期間、長さということでございますね、これをどうしていくのか決定してまいりたいと考えております。

【竹内議員】

 国の決めた制度であっても、その県の創意工夫によって、そこで働いているのは県民でございますし、そのサービスを受けるのも県民である観点からすれば、県民生活向上のための基準をどうやって確立するかということを問われていると思っております。郵政民営化に筋を持って反対した知事でございますので、そうした観点からも、よりよい制度となるよう、前向きな提案をしていただきますようご期待を申し上げ、私の質問を終わります。