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9月定例県議会での竹内久幸一般質問の内容と答弁
2006.10.12(持ち時間10)

1,北陸新幹線開業への対応と信越本線長野以北の存続問題について

【竹内質問】

 まず、北陸新幹線開業への対応と信越本線長野以北の存続問題について伺います。

 北陸新幹線の長野・金沢間については、平成26年度末の開業に向けて、現在、着々と建設が進められています。
 一方、新幹線の建設に伴ってJR東日本から経営分離される長野・直江津間の並行在来線については、平成9年9月26日の長野以北信越線沿線市町村長会議において、県が新潟県とも協議し、責任を持って存続を図ることが確認されており、村井県政のもとでこの取り組みが大きな課題となります。
 この重要な課題については、前知事のもとでは様々な問題がありましたが、県議会の決議等により県及び関係市町村並びに関係経済団体等で構成する協議会が、今年、5月30日にようやく設立され、今後現況の把握と需要予測、収支予測等が行われることになっています。
 しかし、存続のための状況は厳しいことは明らかであり、しなの鉄道の存続問題も含め篠ノ井〜長野間の「営業権」や経営分離時の鉄道資産譲渡の在り方が大きな課題となっています。
 先般、県議会の公共交通特別委員会では、青森県の「青い森鉄道」の今後の見通しについて調査に伺いましたが、東北新幹線・八戸〜青森間の平成22年度開業に伴う見通しは、上下分離方式による運営でも厳しいことから、現在、JR東日本に鉄道資産の無償ないし低廉(ていれん)価格での譲渡を申し入れるとともに、国に対し支援策を要望しているということでした。
 そこで村井知事に伺いますが、この問題を出来うる限り県民負担を回避し解決するため、先行し同じ悩みを抱える青森県等と連携し並行在来線の存続について、国に強く働きかけるべきと思いますが決意を伺います。
 また、この問題は極めて政治的な問題でもあり、同じ境遇となる他県とも連携し、衆参に超党派の議員連盟を結成し政府に働き掛ける対応をしなければ目的が達成しないと思いますが、新幹線開業に伴う並行在来線存続への村井知事の姿勢について伺います。

 次に、長沼の地権者対応について伺います。
 この問題については、今年の6月県議会において前知事が、長沼地区新幹線対策委員会と平成5年4月に県などが交わした「確認書」について、自ら行った『脱ダム宣言』の代替案が無かったことを棚上げして、「虚偽の約束」などとしたため、新幹線対策委員会との関係を悪化させたままになっています。
 対策委員会の皆さんは新幹線に反対している訳ではなく、むしろ積極的に取り組みに協力しておりますが、ダムにせよダムによらない治水対策にせよ、基本高水流量450トン・治水安全度1/100を担保する河川整備計画案を示し認可をえなければ最終的に「調印」は出来ないと当然の主張をしている訳です。
 そこで、村井知事はこれらの前知事が招いた新幹線用地問題について、対策委員会が求めている河川整備計画案を示す時期や、その認可の時期をいつ頃と考えておられるか。
 また、長沼の対策委員会の皆様には新知事としての姿勢をお伝えするため、挨拶に伺う予定があるのか。あるとすればいつ頃か伺います。

【村井知事答弁】

 しなの鉄道の経営をいろいろ見ておりましても、いわゆる並行在来線の問題、大変な問題だと認識しております。
 とりわけ、長野以北の並行在来線対策につきましては、大変ご心配をおかけしておりましたが、ただ今、竹内議員のご指摘のように、5月に「長野以北並行在来線対策協議会」がスタートしました。現在、長期収支予測調査に着手しており、今後、沿線市町とともに経営分離に向けてしっかりと調査、検討を進めていかなければならないと考えております。
 並行在来線のJRからの分離は、既にしなの鉄道で経験しておりますが、鉄道資産の譲渡はJRの簿価で行われており、収益性の低い並行在来線の現況を反映しないという、大変な問題がございます。
 さらに、並行在来線には国鉄再建で行われたような第三セクターへの転換交付金や赤字補填等の、国の支援制度がありません。また、経営分離に伴う経費を、地方が背負う制度となっております。
 今後、こういった制度を見直さなければ、並行在来線の安定的な経営は望めないものと考えます。そういう意味で、同様の環境にある関係道県と連携して国やJRへ支援を要請していくことは大変重要なことであると認識しております。
 このための議連も実は既に存在しておりますが、ただ、あまり活動が活発でないのが、国会議員の議連ですが、実情でございます。このあたりは、よく考えてみたいと思います。
 また、平成22年度には、東北新幹線の延伸により、ご指摘のように青森県の八戸〜青森間が経営分離されますので、ここでの対応が、それ以降の並行在来線の前例になるということで、私も大変注目しております。
 本年8月には、並行在来線の関係道県連絡会議におきまして、長野県から提案を行い、今後、長野県と青森県が中心となり、12道県が協力して国及びJRへの要請活動に取組んでいくことを確認されております。 
 長野県特有の問題としましては、しなの鉄道が設立された際、最も収益性の高い「篠ノ井〜長野間」がJRから経営分離されませんでした。
 現在、具体的な数値は調査中でございますが、長野以北の信越本線は旅客数が少ない上に、多額の除雪経費がかかり、収益性の低いことは容易に想像できる区間でございます。
 長野以北の鉄路を維持していくためには、「篠ノ井〜長野間」の取扱いについても、再度、難しい問題ではありますが、JRと協議していかなければならないと考えております。
 いずれにいたしましても、ただ今、竹内議員ご指摘のとおり、早急に国のレベルで議論をしてもらうよう、国会や各県議会の議員の皆様にもご協力をいただき、積極的な取組みをしてまいりたいと考えているところでございます。

 浅川の河川整備計画に関連しまして、でございますが、現地を視察し、地域の皆様のご意見やお気持ちを理解することが、わたくしは第一に大切だと考えておりまして、今月中を目途に現地に参りたいと、このように考えておりますが、これとは別に、地域の皆様のご意見を直接お聞きする機会も設けて参りたいと思っております。
 その上で、ダムという選択肢も含めて、幅広い検討を行いまして、専門家の意見にもよく耳を傾け、現代における最高の科学的・技術的判断に基づいて、最終的な治水対策案として、整理して参る所存でございます。
 地域の皆様に、河川整備計画案を示す時期はいつ頃かというお尋ねでございますが、これまでの地元の皆様との関係を考えますと、県の基本的な考え方を整理致しまして、それから、国や長野市と協議・検討を行った上で、少なくとも技術的な面においては、河川整備計画の認可が可能な案が策定された時点で、新幹線対策委員会の皆様も含めて、地域の皆様にお話をするべきものだと考えております。
 したがいまして、整備計画の認可時期を含めまして、現段階でその時期を明言することは適切でないと考えますけれども、新幹線の用地問題もございますので、国、市の御協力を頂く中でできるだけ早い機会に地元の皆様にお話できますように最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 長沼地区の対策委員会、長沼地区新幹線対策委員会への御挨拶ということでございますけれども、対策委員会の皆様には、これまでの経緯のご説明と皆様からのご意見、それからご要請を聞くということで、県との関係を一日も早く正常化させることが重要であるという認識を私は持っています。
 その際に、確認書に基づく治水対策をお示しする必要があろうかと存じますので、河川整備計画案の策定状況をみながら、できるだけ早い機会にお伺いをしたいと考えている次第でございます。

【竹内質問】

 長野以北の問題につきましては、青い森鉄道が前例になるということで、JRに対する対応、あるいは国に対する対応もそこで決まってしまうと、動きがとれなくなってしまう。したがって、早めに連携した動きを早急にとっていただきたいと再度お願いをし、議連はあるようですけど、活発に活動をしていただくように、知事からも働きかけをお願いしたいと思っております。

 それから長沼の対応につきまして、治水対策に対する、言ってみれば河川整備計画を示すための、一定の固まったものがないとなかなか挨拶しにくいという部分かもしれませんが、私申し上げているのは、それにつきましても、基本的な知事の姿勢というものをこれまでこの議場でも述べておられますけれども、その案をもって、姿をもって、自分の姿勢を早めに長沼の皆さんにお行き会いをして、お示しをする、そして誠心誠意対応していくんだというお約束をする。そのことによって、このことは進んでいくと思います。
 なお、用地についてはですね、開業までに間に合わせるには平成18年度、いわゆる今年度中末までに更地にしなくてはならないという現況が言われておりまして、その時間的な背景を考えますとこのことは直ちに対応しなければならないと私は思っているんですけれども、長沼に対するその対応策について、もう一度時期的なことを含めて再答弁頂きますように村井知事にお願いいたします。

【村井知事答弁】

 ただ今竹内議員のご指摘のありました、時間的な制約ですとか、よくよく承知をした上で申しあげているところでございまして、できるだけ早くそのような対応をしてまいりたいと考えております。

【竹内質問】

 では、可及的速やかに、できるだけ早くということで、お願い申し上げておきたいと思います。

2,地域がん診療連携拠点病院について

【竹内質問】

 次に、地域がん診療連携拠点病院について伺います。

 がん診療の地域格差を無くし質の高いがん医療を提供するために、地域におけるガン診療連携を推進するための中核病院として、今議会に佐久総合病院と諏訪赤十字病院を整備する予算が提案されています。
 この事業については県民の期待も強く、計画では第二次保健医療圏に一箇所程度、10の医療圏全てに今後整備することになっており、厚生労働省の整備方針による今後の対応については、この10月に次の推薦受付となりますが、厚生労働省への10月に推薦する圏域別の見通しは、何圏域何病院を推薦を行うのか、その見通しを伺います。
 また、長野医療圏は人口や範囲も広いことから、複数の病院が指定されるための取り組みが必要と思いますが、見通しをお尋ね致します。

【村井知事答弁】

 地域がん診療連携拠点病院の件でございますが、厚生労働省において、今年度、第2回目の推薦受付が今月行われることになっております。
 現在、「長野県がん診療連携拠点病院整備検討委員会」におきまして、8月に指定を受けた3病院に続いて、候補病院の検討をお願いしている段階でございます。
 この委員会の検討結果をもとに、県として推薦候補となる病院を決定してまいりたいと考えておりまして、今の段階は委員会にお願いしている段階でございますので、私の立場からは数等につきましての発言をちょっと保留させていただきたいと存じます。
 いずれにいたしましても、がん診療に関する病院ごとの整備状況は、それぞれでありますので、県といたしましては、拠点病院の早期整備を進めるため、目標であります2次医療圏ごとに「指定に必要な要件を満たすと認められ国の審査に耐えうる病院」、これにつきましては、推薦をしてまいりたい。
 それから、複数の病院の指定につきましては、国の指針で「2次医療圏に1箇所程度」と示されておりまして、2次医療圏の実態により、複数の病院が認められた事例もありますけれども、病院相互の役割分担等、比較的、複数認められる条件は厳しい、こういうことを押さえてまいりたいと考えている次第でございます。

3,情報公開制度の充実について

【竹内質問】

 次に、情報公開制度の充実について伺います。

 前田中知事は2003年7月頃から、請求者の氏名を含む情報公開請求の写しを知事に提出させていたことや、知事の後援会幹部の働き掛けを記した文書を職員が破棄した問題、この過程で仕事上の指示がメールにより行われていたことが公開されなかった問題等々、情報公開制度の根幹が問われることが多々ありました。
 今議会で村井知事は、情報公開制度に力を入れて行くことを表明していますが、こうしたことを教訓として、より透明度の高い情報公開制度とするため、情報公開条例を改正するお考えはないか伺います。

【村井知事答弁】

 情報公開制度につきまして、これは私が透明な県政の遂行という観点から非常に大事なことだと思っておりますので、これはぜひ力をいれてまいりたいと思っております。
 すでに、情報公開条例では、公文書公開を請求することができる権利について定めるとともに、県が情報提供施策の充実を図る責務を負うことにつきまして、条例第32条で規定がございます。
 そういう意味では、県民参加による公正で開かれた県政を推進していくために必要な条例上の手当はひととおりされているのではないかと、私は理解しておりますが、なお足らざる点がござますれば、またご指摘をいただきまして検討させていただきたいと存じます。

【竹内要望】

 情報公開条例についてでありますけれども、いわゆるこれまで現条例の狭間を縫って様々な問題が起きたということが事実でありまして、新たに時代的背景として電子メールなどが存在しまして、それが仕事上大きな役割を果たしているのが事実であります。
 したがいまして、それを公開するかしないかが問題になったのですが、しかしプリントされたものだけが対象だということでございますが、このことについては、さらにつっこんで県内部で検討されて、新しい時代背景の下で条例制定について今一度ご検討をいただきたいという趣旨でございます。その点について是非御理解されてご検討いただきたい。

4,各種審議会の見直しと委員の任命について

【竹内質問】

 次に、各種審議会の見直しと委員の任命について伺います。

 前知事は各種審議会委員について好きな人を任命し、はじめから自分の意にかなう方向に導こうとしました。
 また、地方自治法第138条の4では、大学教授や弁護士等の外部の者を構成員に加える場合など、執行機関たる性格を有する場合には、その設置については、本来、条例をもって行わなければならないとされていますが、条例は議会の議決を要するためか「要綱」によって設置した検討委員会等が多くありました。
 こうした手法に県議会では平成16年2月議会において、「検討委員会等の条例による設置を求める決議」を「中期計画の策定を求める決議」とともに議決した経過があります。
 そこで村井知事に伺いますが、県民に分かりやすい開かれた県政とするため、本県に現在設置されている各種審議会の見直しを行い、廃止するもの、県民要望等から新たに設置するもの、要綱等で設置されているものを必要なものは条例化するなど、審議会設置のあり方について全体を見直すお考えはないか伺います。
 また、前知事が退任直前になって理念を共有する方を新たに公共事業評価監視委員会や複数の審議会委員に任命してから去られたことは、常識では考えられませんが、その後、自ら辞退された方はおられないのか。
 さらに、この件については今議会において「審議会等が本来の設置意義に立ち返り、真の民意を反映した運営体制に再構築されるよう強く求める」決議案が議員提案されることになっていますが、前知事に任命された委員に辞退を促すお考えはないか伺います。

【村井知事答弁】

 次に審議会の見直しと委員の任命についてのおたずねでございますが、現在、法律又は条例に基づく審議会等は65、また、資料の調査、研究、施策の検討などを目的に要綱等で設置されている協議会等は26ございます。これらの審議会等のあり方につきましては、社会経済状況の変化に伴い、時代にそぐわなくなっているものや設置目的が終了し開催されていないものがございますので、見直しを行っていきたいと考えております。

 次に、委員の任命についてですが、退任直前の方が、審議会委員の任期が満了しているからと言え、複数の審議会委員を任命することは、常識では考えられないことでございますが、任命された委員の方々は、委嘱を受けられましたが、その後自らの意思で辞職を伝えてきた方もいらっしゃいます。
 また、現在、委嘱を受けて頂いている委員の方々に対しましては、私は長野県がお願いしたという意味におきましては、行政の継続性というものがございます。礼をもってお願いしているものであり、あまり礼を失するのはいかがなものかと考えている次第でございまして、私の方から辞退をお願いするとか、そのようなことは考えておりません。

【竹内要望】

 常識では考えられないことが、通用するという県政もいかがなものかなと私は思いますが、いずれもしても全体の審議会等の面直しの中で 或いは公共事業等評価監視委員会、例えば条例による明確な位置付けをした方が分かりやすいという部分もございましょうし、そうした中でしっかり県民に分かりやすい県政というかたちを位置付けて頂きたいと思います。

 最後に村井知事には誠実で計画的な県政運営を期待するとともに、私も少し頑固ですが、村井知事にはさらに少しは頑固さをやわらげて頂き、県民に優しい県政運営を行っていただくことをお願いし質問を終わります。

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