2002.10.4

9月定例県議会での私の質問と気持


 10月4日、午後4時頃から田中知事が再選されてから、はじめての私の一般質問を行いました。
 私としては、知事選で田中氏が公約した内容が、県政を改革しようとする様々な課題は理解できるのですが、何を柱として今後の県政の方向を位置付けているのかを確かめたくて質問しました。
 その柱とは、今日本の政治や自治体に一番問われている、明治維新以来の改革と言われる地方分権(市民自治)を文字通り確立することであり、そのためには国に対しても政治家や官僚の利権と既得権的慣習を徹底して改革する「長野モデル」を示すことだと思っています。
 県民益のための長野県政改革として様々な公約を示したとしても、また、対県議会の姿勢として選挙向けに議会改革を訴えたとしても、日本の自治の歴史的背景の中で、地方分権を制度的に保障することは、市民が生活する一番身近な単位自治体で自由闊達な市民自治を確立する当面の道である以上、その改革をまず柱にした上で、様々な改革を位置付ける姿が知事には必要だと私は思っています。
 つまり、「長野改革の目指す方向は何か。」国や市町村、県民の今後の役割を明らかにしながら、地方分権への取り組みを柱として、中長期的な目標を具体的に県民に示すことが、長野改革の「長野モデル」であり、その姿勢こそが「壊す」から「創る」ことになると思うのです。
 その意味で私は、長野県の「地方分権推進計画」をまず策定すべきであることを質しました。

 また、これらの点で、知事の公約の中に(仮称)「長野市民憲章条例」の制定と常設型の「住民投票条例」 の制定が約束されていたことに私は感心を持っていました。
 なぜなら「憲章条例」というのは、本来、その自治体の基本姿勢を示す憲法とも言えるものであり、実は私も、田中知事が次から次へと打ち出す施策について「どこへ行ってしまうか分からない」不安から、自治の基本(重要事項決定)に県民参加や市町村との連携を位置付ける「県民参加条例」を、「治水・利水ダム等検討委員会条例」作成の後、非公式に作成した経過があったからです。また、その検討の時に県民参加を担保する究極の選択は住民投票であり、この規定を「県民参加条例」に規定するのかしないのか悩んだ経過があるからです。
 唯、当時としてはダム問題で「条例」による検討委員会や部会がスタートしたばかりであり、この条例が各流域の災害弱者(少数意見も尊重する)の事業決定プロセスへの参加をも担保する意味もあり提案したことから、この時点では「住民投票」を規定すれば、結論のみを得るための手段としてしか活用されないと思い規定しませんでした。
 これらの意味で私は、知事の「壊す」から「創る」公約の「創る」姿勢を示す上でも、何よりも確かな長野県の市民自治を県民一人一人が自覚しながら県政に参加する意味でも、その仕組みを示す「長野県市民憲章条例」(自治基本条例・或いは県民参加条例)に賛成の立場を表明し、条例に盛り込むべき具体的な事項を提案しました。
 また、「住民投票条例」については、県政の運営にとって県民参加を担保し、今回の不信任劇の様に間接民主主義或いは、直接民主主義と民意との「ねじれ」を出来るだけ回避する方法として、さらに、課題となるテーマについて一票を投じるまでのプロセスを重視し「市民自治」意識を高めることになり、賛成することを表明しました。しかし、一方で投票に付すべき課題の選択については、真の民意が反映されるのか難しい問題があり、先の議会答弁で知事が2月議会の制定を目指すと言っているが、事が県民参加を目的とし、「市民自治の確立」を目的としている以上、「市民憲章条例」とあわせて、両条例制定過程で広く県民参加の手法で行うべきであることを提案しました。

 以下、私もまだまだ多忙な日々であり、テープ起こしを行って掲載する時間が無いため、主な答弁要旨のみ報告しますが、私としては率直に申し上げて、答弁が通り一辺倒で満足出来るものではありませんて゜した。(なお、知事答弁の詳細については、とりあえず「インターネットビデオ録画をご覧下さい。)

1,地方分権について
 質 問
  1. 市民自治の基本は発達した地方分権の姿であるということについて、また、今後の県政運営において、そのことを中軸に据えて改革を行うのか。
  2. 市町村への権限移譲や役割分担について「検討委員会」を設置する考えは。
  3. 「地方分権推進計画」を策定すべき。
  4. 連邦制への知事の考えは。
 知事答弁
  1. 地方分権は、行政のみならず、社会の構造そのものを中央集権的なものから180度転換していくものであり、これからの時代には欠かせない枠組みであると考えている。
    県政においても、分権社会の理念をあらゆる政策の根底に据えて、県政改革に取り組んでまいりたい。
  2. 本年4月に設置された「地方分権の時代における県と市町村の在り方懇談会」で、幅広く検討したい。
  3. 新たな行政改革大綱(仮称)の中で体系的に取りまとめたい。
  4. 連邦制は、それぞれの邦が独立した主権を持つ、真の意味での地域主権とも言える仕組みであり、憲法上の議論も求められる。

2,「長野県市民憲章条例」と「住民参加条例」について
 質 問
  1. 公約した「県市民憲章条例」は北海道の様な自治基本条例的な性格のものか。
  2. この条例には、市民自治の在り方、県政の目指す方向、市町村との連携、情報公開、事業評価などの基本的課題を県民参加で定めるべき。基本的考えと策定の手法は。
  3. 「住民投票条例」が対象とする「県全域に影響を与える課題」とは何か。産廃施設は是非に含まれるのか。
  4. 「住民投票条例」は「市民参加条例」とともに、制定過程で県民参加の手法で検討し、県民とともに策定すべき。
 知事答弁
  1. 市民憲章条例とは、憲法が謳う「地方自治の本旨」をどのように考えるか、長野県として具体化するものであり、地方自治のあるべき姿を示すものと考えている。
  2. 情報公開、県民参加等の取り組みについても、明文化、体系化し、今後の県政運営の指針にしたい。条例に盛り込むべき事項については、今後、広範に県民の意見を聞きながら、検討したい。
  3. 住民投票の対象は、一般的には、県全域に共通し、将来にわたり県全体に影響を及ぼすことが想定される重要な課題で、直接県民の意向を確認する必要があると認められる案件と考えているが、今のところ、特定のテーマは考えていない。
  4. 住民投票の対象等、制度の枠組みについては、住民自治の在り方を定める「県市民憲章条例」と併せ、今後検討してまいりたい。
3,独自課税とミニ県債について
 質 問
  1. 知事は公約に「脱ダム債」を掲げているが、もっと広い観点から「環境愛県債」、「公共交通愛県債」などの発想が必要ではないか。
  2. 地球温暖化対策を実行する裏付けとして、「環境税」の導入についてどう思うか。
 知事答弁
  1. 私が「脱ダム債」の起債対象事業に想定しているのは、「コンクリートによらない水直し」のための事業であり、これら事業は環境に負荷を与えない事業という側面もある。
    住民参加型ミニ市場公募債については、その事業により県民の県行政への参加意識の高揚などが図れるのであれば、今後、「脱ダム債」以外のミニ市場公募債の発行も可能と考えている。
  2. 新税の導入については、政策目的の達成という観点から、検討する意義はあると考えている。環境税については、今後、国の動向を注視しながら幅広く検討してまいりたい。
4,財政健全化と行財政改革について
 質 問
  1. 4月策定した「財政健全化方針」での、平成15年と16年の税収見通しは甘いと思うが。
  2. 行革は痛みの伴う課題であり、職員の士気に配慮しアンケート調査を実施し意見を反映させるべきと思うが。
 知事答弁
  1. ご指摘のとおり、今後の経済動向により経済成長率は変動しますので、国においてこの「中期展望」を毎年度改訂するので、本県も今後の社会情勢の変化に対応して中期財政試算を見直してまいりたい。
  2. 実施を予定している。このアンケート調査により、職員の問題意識を把握し、有効な解決策をともに見いだして行きたい。
5,外郭団体の見直しについて
 質 問
  1. 団体によっては派遣職員が大半の団体があり、県直轄で行うべき事業があるのでは。また、基金を一般会計に繰り入れ、県直轄で行っても良い団体があるのではないか。
  2. 県職員の派遣やOBの天下りは、結果としてプロパー職員のポストを減らし士気に影響を与えており、思い切って削減すべき。また、派遣職員等が複数の管理職ポストを兼務することも見直すべき。
 知事答弁
  1. 県以外の出資者等にも配慮した上で、ご提案の県直轄にすることも選択肢の一つとして検討する。
  2. プロパー職員が誇りと意欲を持って働ける職場づくり重要であると認識しており、県の人的関与は、基本的にできる限り縮小する方向が望ましいと考えている。
6,浅川・砥川の「枠組み案」について
 質 問
  1. 浅川・砥川の枠組み案の検討について、利水対策と流域対策班の進捗状況について具体的に伺いたい。
  2. 浸水想定区域図を作成し、住民に示す必要があると思うが。
 衛生部長答弁
  1. 新たな取水量の整理、新和田トンネル湧き水の取水の可能性について所有権、砥川の水利権・漁業権の整理、地下水の汚染対策について水源開発・汚染データの資料収集など関係市町村と協議すべき事項について作業グループを設置し検討している。
 企画局長答弁
  1. 流域対策の中に6つの分科会を設け、森林や農地、都市部の雨水を河川に流出させないための対策として、針葉樹と広葉樹の混交林の造成、除間伐や植林の推進、保安林の指定、ため池の活用による貯留や水田での貯留、雨水の地下浸透、公共施設等での貯留や雨水調整池の利活用等の事項に取り組んでいる。また、遊水地やバイパス水路の開設による遊水等の対策、住民への迅速で効果的な情報伝達方法や応急活動体制等の整備などを行う超過洪水対策についても検討している。これに加えて、総合調整・研究の分科会を設け、土地利用規制等の検討のほか、新しいアイデアの実現の可能性を大学の専門家などにアドバイスを頂き研究している。
 知事答弁
  1. 洪水ハザードマップの基礎データとなる浸水想定区域図については、具体案の策定過程で流域対策班が中心となり検討する。

質問時間が残り1分45秒あり、再質問を行いましたが、ここでは省略します。

竹内久幸の質問内容全文
インターネットビデオ中継

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