2月定例県議会
竹内久幸
2001/3/8

竹内質問
「脱ダム宣言」について
 私は知事の「脱ダム宣言」について、その「理念」を一定理解をしつつも、関係市町村や住民との手続きのないまま、突如として下諏訪ダム中止を打ち出し、しかも、100年、200年後のことを、一瞬のうちに決め、査定の終了した予算案を修正したやりかたは、到底理解できないという私の民主主義に対する「理念」のもとに質問致します。 しかし、私は「脱ダム宣言」について一定の理解を示した者として、総合治水・利水という観点から、後で一定の提案も行なってまいりたいと思います。
 まず知事は、これまでの議会答弁で「脱ダム」に対する代替案として、県が管理する河川での施策のほか、流域での対策として内水貯留や浸透施設の整備、開発行為等に対する指導を行うとしていますが、流域での具体的対策はどの様なことを考えておられるか。詳しく説明して戴きたいと思います。
 次に、具体的施策として何点か提案し、知事にお尋ね致します。
 「脱ダム宣言」により、ダムでなく県が管理する流域の治水を行うには、県管理河川の改修等だけで対応が不可能な場合、市町村の協力のもとに総合治水・利水対策を行ったり、治水ということに関し住民の意識を高め、権利の主張だけでなく住民の責務の自覚と治水や河川愛護への参加が問われると思います。
 そのためには、個人や家庭、企業で出来ることを多角的にメニュー化し、県としても市町村と連携し、そのメニューの中で支援出来る施策を明らかにすることが大切だと思います。
 その具体的な例として、現在、有るいつくかの制度の活用についてお尋ね致します。
 まず、下水道サイドの「水環境創造事業」では、宅地内に水槽を新設する場合や、下水道に接続後、汚水処理施設としては不用になった浄化槽を雨水流出抑制施設として活用するために改造を行う場合に、助成を行う地方公共団体に対し補助をするもので、この制度を導入し、積極的な広報を行えば、取り組む県民は増加すると思います。
 また、個人住宅への「浸透桝」の設置など「住宅金融公庫等融資の特別割り増し制度」の活用、企業などビルの屋上の緑化や雨水・排水再利用、調整池の設置に対し融資する「日本政策投資銀行融資制度のエコビル整備事業」、事務所ビル等で「雨水貯留槽」などを設置すると割増償却を認める、「雨水・排水利用施設整備促進税制」や「雨水貯留・利用浸透施設整備促進税制」の活用について、積極的にメニュー化して県民や事業者に示すこと。
 さらに大切なのは、治水や利水に対する県民参加を広く普及させ効果をあげるためには、既に長野市などで実施している個人住宅への浸透桝設置の行政指導であり、既に平成9年現在、全国の50市では行政指導だけでなく助成を行っており、本県でも県民総参加の治水対策として行うべき重要な施策です。
 また、総合治水・利水対策は国の役割、県の役割、市町村の役割、県民の役割が明きからにされ、実行されなければなりません。 一級河川や二級河川ごとに市町村が環境に影響を与えない手法によって雨水を浸透、貯留すべき数値目標を示し、納得の上で住民の責務も含め、県全体で取り組むことも、まさに「長野モデル」であります。
 知事は、今、申し上げた現在ある国などの制度の活用について、どの様に取り組むお考えかお尋ね致します。
 次に、今回知事が打ち出した、「脱ダム宣言」による下諏訪ダム中止の意向、既に中止した大仏ダム、一時中止した浅川ダム、もし仮に、この3つのダムを中止し代替案として、河川の拡幅により対策を行った場合のトータルの事業費はいくらになるか、また、その場合の国の負担金額、県の負担金額、そして、そのうちの県の借金である県債はどのくらいになるのかお尋ね致します。

下諏訪ダムについて
 光家土木部長は、先般、知事の下諏訪ダム中止に対し国土交通省から「正式に中止と解して良いか。」、その場合、「中止に至った具体的理由と、治水・利水の具体的代替案は。」「ダムを正式に中止するための手続きは。」「浅川ダムや、その他のダムについて、平成13年度予算についての考えは。」などを聞かれたと報道されました。
 このことは、国の新年度予算にも計上されている下諏訪ダム事業費や、今後の県内の治水・利水対策にとって国の補助事業を受ける上で大変重要な課題であるだけに、国土交通省の本質的な話しはなんだったのか。また、国の新年度予算に計上されている課題であり、ダムを中止した場合の今後の手続きはどうなるのか、土木部長にお尋ねします。
 また、国土交通省から質された「ダムを正式に中止するための手続きは。」という質問は、既に下諏訪ダムは河川法第79条による認可を平成10年5月29日に得ており、このことは河川法の附則の経過措置から見て、同法第16条の2の「計画」の変更に該当し、関係市町村長の意見を聴かなければならないのではないか。また、認可した国土交通省としても対応について苦慮しているのではないかと思いますが、国土交通省の考え方が示されたのか、内容を併せてお尋ね致します。

浅川ダムについて
 一時中止している浅川ダムについて、日、一日と業者への補償が課題となりますが、景気が低迷している中で、いつ頃、どのくらいの金額を支払うのか。また、今後の業者や議会などへの手続きはどうなるのか、土木部長にお尋ね致します。
 さらに、昭和60年に設置され、その後地附山地滑り災害などで中断していた「浅川流域治水対策等連絡会」の再会について、長野市を中心として動きがあるが、知事はどの様に受け止めておられるかお尋ね致します。

稲荷山養護学校の改築について
 先の12月議会に知的障害児の保護者から犀川以南に養護学校の新設を求める請願が出され、全会一致採択されましたが、新年度予算案に「稲荷山養護学校に関し、長野市南部地区などの知的障害者も受け入れることが可能な全面的な改築に向け、測量や地質調査、基本設計をおこなって行く」経費として、1,642万6千円が計上されました。
 請願者の真意は「長野市犀川以南に養護学校新設」ですが、既存の財政状況や稲荷山養護学校の改築要望が出ていることを考えると、他にも今後、ろう学校や養護学校の改築が続くことを考えると、納得出来る選択だと私は思います。 しかし、稲荷山養護の改築について、県内では肢体不自由児と知的障害時が合同で教育を受け生活するのは、はじめてのケースであり、当然のこととして、知的障害児の保護者の皆さんの中には施設の面や教育の面で不安を抱く方がおられます。 そこで、稲荷山養護学校の関係者や保護者、新たに入学する予定の知的障害児の保護者と教育委員会が、建物の構造や教育、集団生活のあり方について、みんなが納得出来る方向が導き出せるよう、結論を出す前に同じテーブルで検討して欲しいと思いますが、教育長にお尋ねします。
 以上で、最初の質問を終わります。

田中知事答弁
 唯今の竹内議員のご質問に順を追ってお答え申し上げます。
 脱ダム宣言に関するご質問でございます。流域対策の具体的内容でございますが、内水貯留浸透施設の整備の具体的対策としては、まず学校の校庭や公園の地下や地上を利用致しました貯留施設の整備、そして、ため池の貯水能力のアップ、また道路の浸透性を持った舗装化などが考えられます。
 また、新たな宅地開発等の開発行為等に対しては従来の防災調整池や遊水池の設置などのほかに駐車場に貯留機能を持たせた多目的調整池の設置、また、浸透機能をあわせもつ道路の側溝や透水性を持った舗装の施行等を指導して行くこと、また、高床式の形式の家屋、また各家においても、こうした貯留のタンクを設けることに対しての、先にも申し上げましたが千葉市の一部では既に行っておりますが、こうした貯水タンクを持つことへの個人への財政的な支援ということが考えられます。
 さらには、日頃住民が身近に出来ることとして、雨水をためるということ、また、大雨の時においては、風呂水を流すのをやめたり、或いは洗濯による排水を行わないといったこともございます。そして、地元には消防団がございますして、消防団は水防に関してかねておりますので、こうした水防の仕事をしている皆さんへの支援としいうことも考えられ、また、さらには水害や洪水に備えたマニアルの地域ごとの策定、これも先に申し上げたことでございますが、こうしたものを策定することをお手伝いすることでの地域住民への啓発ということも大切であると考えております。 治水に関しての多角的なメニューの取り組みという点に関してお答え申し上げます。
 先の河川審議会中間答申におきましては、洪水対策の検討にあたっては河川事業と下水道事業の連携強化をはかるなどの流域での対策と、従来の治水対策を適切に組み合わせることが重要としております。下水道、雨水計画の事業認可区域において不用となった浄化槽の活用や個人住宅への浸透桝の設置については、流出抑制を行うものに対して助成する市町村が国の補助を受けることが可能でございます。その他の区域での個人住宅への浸透桝の設置に対する助成については、今後も検討してまいりますが、当面は住宅金融公庫の融資制度の活用により対応してまいりたく思います。そして、さらに様々な手法や、また、数値の具体的な目標については、浅川流域治水対策等連絡会をはじめとする地域の皆様との場で検討を具体的に進めてまいります。住民に様々な補助や融資制度、先に申し上げた様な形での、そうしたものに関する情報を提供し活用を積極的にして戴くとともに流域対策に対する財政措置の充実も不可欠であることから国に対しても働きかけを行ってまいります。

 代替案の事業費に関してのご質問でございます。
 治水に関しましては堤防と浚渫というものが大道でありますが、今ご質問に関しましては河川の拡幅という代替案の場合というご質問でございますので、これに関してお答え申し上げます。下諏訪ダムを仮に建設した場合でも砥川の拡幅は必要と私どもは見積もっていた訳でございますが、この砥川の引堤による代替案の事業費は約280億円、大仏ダムに変わる薄川を含む奈良井川水系の河道拡幅による代替案の事業費は980億円、また、浅川ダムをやめて河川改修のみで対応する場合の事業費は490億円と、それぞれ試算されております。これら3ダムの代替案をトータルいたしますと事業費では約1750億円となり、ダム建設のトータル額1040億円より約70%増となることとなります。されらの事業を国庫補助事業で実施した場合、国の補助が約875億円、県負担が約875億円となり、この県負担のうちの約830億円は起債で賄われると見込まれております。これに関しましては今申し上げました様に、河川の拡幅のみにより対策を行った場合の金額として算出を致しました。

 さらに、浅川ダムの昭和60年に設置されて、その後地附山の地滑り災害などで中断をしておりました、浅川流域治水対策等連絡会に関してでございますが、これは5日の県政会鈴木議員に私どもの土木部長よりも答弁を致しましたが、連絡会で取りまとめた流域治水対策の方策にもとずき現在も各機関ごとに各種の方策を実施しておりまして近々その実施状況の取りまとめが出来るとという報告を受けております。連絡会の会長は長野市長でありまして、開催については市長の判断であるというふうに考えております。以上でございます。

光家土木部長答弁
 まず下諏訪ダムにつきまして、先般2月26日に国土交通省の方にまいりました。趣旨としましては国道交通省としましても「脱ダム宣言」とか、下諏訪ダム中止の話しを報道を通しては聴いていますが、正式にはどういうことでしょうと、直接聞かせていただけないかという依頼がありましたので、私と河川開発官2名で行ったものでございます。
 その時には口頭で質問がございましたが、一応念のためにということで文書で質問事項のペーパーをもらって来ているところでございます。主なやりとりといたしましては、下諏訪ダムについて正式に中止と解してよろしいかという質問がございましたので、これにつきましては知事は明確に中止を表明しておりますと答えております。それに関連致しまして質問が3項目ほどございまして、まず一番目が下諏訪ダムの13年度予算をどうするんでしょうか。二番目が下諏訪ダムを中止する理由は何ですか。代替案はどう考えていますか。三番目の質問が今後の中止の手続きをどうしましょう。この三点ございまして、この辺につきましては持ち帰りまして知事の考えをよく確認してから再度あらためてご説明させいいただきたいと申し上げたところであります。 さらに別の項目として、浅川、小仁熊、余地、下諏訪以外のダムについて、但し、これは今議会で6ダムとご議論いただいている、その他、現在進行中の6つのダムの件でございますが、これについて平成13年度予算をどうするのかという質問がございまして、これにつきましては中止と決まった訳ではないので、予算上はこれまでどうりお願いしたいと。というふうに私からは説明したところでございます。いずれにせよ全体につきまして改めて三月中旬までに正式に回答して欲しいという要請を受けておりますので、知事と相談の上、三月中旬までに正式回答をさせていただく予定としております。

 次に、ダムを正式に中止する手続きはどういうことで、国土交通省から考え方が示されたかということでございます。いわゆる河川法の手続きとか、そういう様なことに関係した中止の手続きに関してでございますが、これにつきましては下諏訪ダムについて、県から正式に中止の連絡を受けた後、国土交通省と県が協議して行っていくこととなりますので、今の時点ではまだ何とも申せないという実情です。
 なお、議員ご指摘の河川法の16条の2の手続きは、河川整備計画に係わる手続きでございますので、下諏訪ダムの部分につきましてはまだ河川整備計画が決定されていない現状では、先ほど言われた様な手続きは必要はないとうふうに考えております。
 また、補助金等に係わる予算の執行の適性化に関する法律、いわゆる予算の適化法でございますが、これに関係する手続きも県から正式な中止通知をもらった後、国土交通省で検討をはじめるというように聞いております。
 次に、浅川ダムの一時中止に伴う補償費用の関係でございます。
 浅川ダムにつきましては、9月の定例県議会で承認をいただきまして正式に契約し着手致しましたが、11月22日の知事の一時中止表明で翌日より工事を一時中止しております。その後、昨年の12月27日に文書で請負業者でございます共同企業体に対しまして明確に一時中止期間を連絡をいたしました。それは、平成14年3月31日までは、一時中止ということでございます。一時中止をいたしますと、請負業者は人員を配置したり機械を準備したりとか行っておりまして、それを長期間中断する訳で、当初想定していなかった増加費用等が生じる訳でございます。そういうものにつきましては工事請負契約書の20条で、発注者が負担する規定になっておりまして、それに基づきまして県といたしましてはその増加費用を責務がある訳でございます。非常に一時中止期間が長いために請負業者としましては、全部が終わってからではなくて12年度末の段階で一度区切って増加費用を県に請求したいという希望を持っております。県といたしましても非常に長期間中止しますので、出来ればその様に対応したいと思っておりますが、現時点で概算の見積もりを出してみますと、12年度末までの分で約5600万円になるという見込みでございます。なお、これは3月末過ぎて4月に正式に請負業者から請求書、それからその裏には詳細なバックデーター等を付けて正式に出していただく、その段階で県といたしましても内容を精査し請負業者と協議し最終的に金額が決定されることになります。その支払い関係につきましては県の単独費による対応となりますので恐らく6月の県議会でその支払い案件、或いは支払いの予算化等についてご審議をいただくことになろうと思っております。以上でございます。

斉藤教育長答弁
 稲荷山養護学校の改築についてのお尋ねでございますが、稲荷山養護学校につきましては、ご指摘の通り新たに知的障害児も学べる学校として平成17年4月の開校を目指し改築に着手することにしております。ご承知のように養護学校は児童生徒一人一人が個性や能力を最大限に伸ばせるよう個々の障害の種類や程度に応じたきめ細かな教育を行っております。従いまして肢体不自由児と知的障害児とでは教育内容や教育課程が異なってまいりますほか、配慮を必要する施設や設備などが異なることなどから、これらを踏まえた教育課程の編成や建物の構造などを検討しなければならないと考えております。 このような障害の異なる児童生徒が一緒に学んでおります養護学校は、現在15都府県で41校あり、こういった学校の状況についても調査研究を行って来たところですが、ご指摘のありましたように、より一層良いものにして行くために保護者をはじめ学校関係者、地域住民や障害者関係団体など様々な方からのご意見やご提言をいただく場を設け基本構想や基本設計に生かしてまいりたいと考えております。 子供達がぬくもりを感じて楽しく学ぶことが出来るとともに、地域の方々にも開かれた学校づくりを目指してまいりたいと考えております。

竹内質問
 いくつか再質問をさせていただきます。
 まず冒頭、教育委員会へ要望申し上げておきたいと思いますが、初めてのケースであるということで、是非、今後、皆様が納得出来るような立派な学校になるように、今言われたことを是非実行していただきたいということを要望しておきたいと思います。
 大部再質問の項目がございますので、何点かごとに分けまして質問させていただます。
 まず、流域ごとの内水を貯留する施策について、知事から答弁がございました。私は今のお話しを聞いておりまして、県の果たす役割というものが今余りはっきりしていないのではないかと。お話しの中で聞いていますと、市の事業、或るは国の融資の事業そうしたことは言われましたけれども、県で言えば後啓発の部分になると思うんですけれども、その辺は言ってみれば個人家庭の水道水をどうするかとか、そういうことを別にしまして、個人家庭への浸透桝の設置とか、そういうものは千葉でやられているというのですけれど、それは市の話しであって、県が具体的にそういうことを具現化したのか、はっきり言えば負担をしていくのか。他の事業もそうですけれども、その辺については考えをもっておられるかどうかお聞かせいただきたいと思います。

 それから、浅川ダムに関して何点かお尋ね致しますが、5600万円、当面支払わなければならない事態が生じたということでございます。このことについて検討委員会を具体的に早く開かなければ、方向を出さなければ、どんどん増えて行く訳ですよ。この点について知事は検討委員会を4月になって早めにやりたいとうことでございますけれど、この補償という問題についてどの様に受け止めておられるか、その点をお聞きをしたいと思います。

 それから浅川流域治水対策連絡会について、長野市長が会長を行っているので、市長が判断するということでございました。これは市長が判断し招集した場合に、当然、県の関係職員も出席するということでよろしいございますね。そこを、お聞かせいただきたいと思います。
 それから土木部長にお尋ね致しますが、国土交通省に行かれた対応として、私は下諏訪ダムを中止した場合、浅川と同じ様に補助金返還の対象となるのではないかと思っている訳です。当然、平成11年度の分もございますし、もし中止ということになった場合に浅川ダムと同じ様な結果になるのかどうか、この点を確認しておきたいと思います。
 この点についてお尋ねをし、もう一つ治水について提案をさせていただたいと思います。

 それは代替案について、こういう手法もあるが、どうかとういう事になると思いますが、私の知る限りでは現在の国の補助事業で、流域総合治水利水対策として活用できそうな事業というものは、現在全国17河川で行っている総合治水対策特定河川事業、平成12年度4月から拡充された流域貯留浸透事業、街づくり総合支援事業による河川改修や透水事業、下水道サイドの下水道雨水貯留浸透事業、或いは先ほど申し上げました水環境創造事業などがある訳ですけれども、その制度で定める事業主体としいのは今後も色々検討していく訳ですよね総合治水を、その場合にどこなのということを確認をさせていただきたい。特に、補助率と負担割合、そして知事が中止した場合の、特に大仏ダム、或いは中止しようとしている下諏訪ダム、或いは一時中止した浅川ダムについて、既存にある制度が適用可能なのかどうか土木部長にお尋ね致します。
 以上で、2回目の質問を終わります。

田中知事答弁
 ご質問にお答え申し上げます。
 まず、最初の貯留施設についての県の取り組みということでございますが、これは県の各部局で具体的に研究を進めてまいりたいと、このように思っております。

 そして、浅川ダム検討委員会に関しまして、これは先に申し上げておりますように委員長及び委員を選任し、早期にたちあげる検討を今最終の人選を行っております。そして検討委員会における最初の会合での状況を見て、また公共事業等再評価の委員会との関係も含めてですね、この問題については鋭意検討を行います。

 そして、三番目でございますが浅川流域治水対策連絡会に関してでございますが、これは市町村等の関係ではございますが、それを前提には致しますが、この浅川の流域の治水ということは長野県も一緒に、また長野県が意欲的に先頭にたって行うべきことでございまして、この問題も積極的に鋭意検討してまいります。
 以上の三点に関してお答え申し上げました。

光家土木部長答弁
 ご質問の補助金等に係わる予算の執行の適性化に関する法律、いわいる予算の適化法に関するご質問でございますが、これにつきましては正式な中止通知を受け取って以降、国土交通省が正式な検討に入ると伺っており何とも申せませんが、基本的にこの法律は財務省が所管しておりますが、その適用の判断は各補助事業の所管省庁の長に委ねられている。即ち今回のこのダム事業にかかる補助金について、どうするかは国土交通大臣に判断が委ねられているというふうに伺っております。それから、今までこういう形での案件がなかった訳でございまして、というのは事業の再評価制度、事業評価監視委員会が中止すべきだというような判断をし、それをもとに中止をしたいとうというような形の申請をした場合は、この適化法の例外にあたるということで取り扱われている訳でございますが、事業評価監視委員会と結論が異なる形で中止をする例が今までなかったものですから国土交通省としても、これからはじめての例として検討をはじめるというのようでございますので、今この段階では余り突っ込んだ予見は控えさしていただきたいと思いますが、その法律の趣旨から言って、これが適用される可能性はあると申し上げさせていただきます。

 次に各種の総合治水対策の事業について事業主体と、その補助率等でございますが、まず議員の例にあげられました総合治水対策特定河川事業につきましては、これは対象河川が限定されておりまして残念ながら長野県は対象外でございます。それから既存の校庭とか公園に雨水の貯留浸透施設を作る事業、流域貯留浸透事業と申しますが、これについては県、或いは市町村が事業主体で補助率は3分の1ということになっております。なお、この場合流域の市街化率が20%以上という採択基準がございます。
次に街づくり総合支援事業、これはいわゆる統合補助金でございますが、この中にも河川事業が含まれておりまして、これにつきましては補助率は3分の1で、事業主体は市町村でになります。
 さらに、下水道の水環境創造事業につきましては、やはり市町村が事業主体で補助率は3分の1ということでございます。なお、地元負担分は、それぞれの事業主体、県とか市町村が負担をすることとなっております。
 ご指摘のございました大仏、下諏訪、浅川及びその他の6ダムにつきまして、こういうものが適用できるかということにつきましては、その適用の可能性も含めて今後検討して行くということでございます。
 以上でございます。

竹内質問
 何点かお尋ね致しますが、先ほどの浅川の総合治水連絡会の関係は、県が参加をするのかということでございますので、県が参加するというふうに言って頂ければ宜しいございますので、もう一度ご答弁をお願い致します。
 それから先ほど申し上げましたことは、なぜ今、私がこうこうことを聞くかということでございます。
 それは今回の「脱ダム宣言」によって、いわゆる代替案、これがですね完全なものではないとうことを申し上げたい訳でございます。それはこれから例えば知事の言われる様に各流域へ、下諏訪へ出かけて行って、そこで例えば意見を民主的に聴いていくという手法をとったとしても、その時に一級河川単独だけで、県が管理するものだけで対策が出来なかった場合どうするのか、その場合、県の責任が問われるということなんです。
 ですから例えば現状にある国の制度の活用、これ使わないというのなら別ですよ。使わないというのなら全部県の負担になる訳ですけれども。それを例えば具体的に県に責任を持ちなさいと言われた時にどうするのか、ですから今お聞きしましたのは、県の負担するものと言うのは今の制度でいきますと私聞いている限りでは流域貯留浸透事業、これは県が事業主体になれるということになる訳です。これは3分の1が国、ですから当然残り3分の2を県が負担するのかと、全部負担して下さい。これが当然、市町村の主張として出てくる訳ですよ。それから他の事業についても市町村の事業であっても、県は何するんだということになってしまう。ですから当然代替案というものは、そういう財政的な裏付けがあって代替案なんですよ。ですから先ほどなぜ大仏ダム、あるいは浅川ダム、下諏訪ダムを中止した場合幾らになりますかと聞と言うことは、例えば今のお話しではトータルですよ1750億円、これどう思いますか。そこプラス、それはただ単に河川を拡幅した場合のみですよ。ですからプラス色々なことが出てくる。そこに総合治水という県民参加の視点を持って知事さん言われる様に理念を持ってやって行けば、さらに負担が増えていくということなんです。
 提案した「脱ダム宣言」について私は趣旨として否定はしません。しかし、その理念をやって行くためには、今回の手法では県の責任が問われる。知事の責任が問われてしまう。しかも私が申し上げたいのは、今後の例えば教育です、福祉です、あるいは医療、そうした自治体の仕事、揺りかごから墓場まで、これは責務として私ども議員も考えなければならない、知事も考えなければならない。そこへ、この三つだけで既に1750億円。ここをどう負担して行くのかということになってしまう。このことを知事は、どう思いますか。それから、今後の財政運営についても、見解をお聞かせいただきと思います。

 それから、このことは総務部長にもお尋ねしたい訳ですけれども、今回で1750億円、しかも先ほどの浅川の関係でも既に6000万円近い補償が生まれて来る。これは県の財政推計が出されましたけれども、今後の対応について将来展望をどの様に受け止めておられますか。それをお聞きしたいと思います。

田中知事答弁
 お答え申し上げます。
 浅川流域治水対策連絡会の開催は市長の判断ではございます。ただ繰り返し申し上げております様に、浅川の治水に関しては私達も地域住民の方を守るために積極的に取り組む訳でございまして、参加へのご要請があれば喜んで私たちも、この場でご一緒に議論をして行きたいと考えております。

 そして、先ほどご説明申し上げましたのは繰り返しますが、拡幅のみによった場合の金額の算出でございます。そして又、下諏訪の場合はダムを作りましても同時にダムのみでは治水は保たれないということから拡幅が1キロ以上に渡って行われるということも明記している訳でございます。ですので私は先ほど申し上げました様に治水の原点はまず浚渫と堤防でございます。そして、その上で先ほど申し上げましたように、あらゆる可能性というものを対策を各部局においても具体的にこれから詰めて行くということは申しましたし、また、その祭に地域の皆様への自主的な治水、雨水に対してのご努力、例えば先ほど申し上げました各家庭における取り組みといっちものへの私たちの支援ということも、この各部局での具体的な検討の中において検討を重ねて具体化して行きたいと、この様に考えております。
 ですので、申しました様に「脱ダム宣言」という理念を出した訳でございまして、その中において個人が、また、共同体が、そして私たち公的機関が出来ることを、それぞれ明示を行い、そして、それぞれの場で取り組むということで、また、私たちが、そこにおいて個人や共同体での取り組みに対しても具体的な支援が、どの様なことがあるかも検討してまいらなければならないことです。
(財政運営については、答弁なし。)

青木総務部長答弁
 お答え致します。議員ご指摘の様に、今後3ダムを合わせた県負担が875億円ということを考えますと、起債も増えるし、それから相当の税収とか経済成長率が無ければ、今の状況の経済成長率で行けば大変厳しい財政運営が強いられると予想されます。

竹内質問
 時間がありませんので要点だけ再質問させていただきますが、いずれにしても代替案というのは財政が伴うものだと私は思います。そのことが無いと私は判断出来ないと思います。
 先ほど知事は、河川法の話しを土木部長に答弁いただいた訳ですが、抵触しないと行っても精神を尊重すると言っていますね。それは附則の中で(旧河川法の経過措置)一方では解釈をして、一方ではその精神(流域住民への説明責任)をどう尊んでいるのか。精神は16条の2の5項に市町村長の意見を聞きなさいと書いてある訳ですよ。そこなんです。ですから精神を尊重するのであれば、やはりルールによって例えば先ほど3月半ばにはですよ、報告しなければならない訳です。議会は終わっていないです。判断出来ません、これは。ですから無理があるんですよ。もう一度、やはり手続きの在り方として市町村の皆さんの意見も聞いて、やはり財政もねって将来展望を含めて提案するということが私はやりかただというふうに率直に申し上げておきたいと思います。
 そのことを理解いただければ、私は県民の皆様にも十分理解、納得いただけると思います。そこのところは、いかがですか。

田中知事答弁
 ですので浅川に関しましては多角的な検討委員会を設け、多角的な検討委員会において検討を行う訳でございます。下諏訪に関しましては、「脱ダム宣言」の中でも記されております様に、今だ着工になく、そして治水・利水ともに他の方法によれるということで中止を決めた訳で、これに関して具体的なことを進めてまいります。
 その他のダムに関しましては、先に申しあげております様に、この「宣言」の精神を踏まえて各現場に出掛けて、また判断を行うということでございます。

傍聴者
(「やかましい、このバカヤロー」)

議 長
 傍聴されている方に申し上げます。ご静粛に願います。
 議長の命令に従わない時は、地方自治法第130条、第1項の規定により退場を命じますから、念のために申し上げます。

傍聴者
 (「警察でもあるだか。後でメール送るから。」)

竹内質問
 質問を致します。
 要するにですね手続き的な問題を納得が出来ないと言っている訳です。
 ですから例えば議会中にですね、3月半ばまでに国土交通省へ報告しなければならないことが求められている訳ですね。議会中にまだ議会は予算についてもですね、最終的にはどう判断も下しておらないという現況の中で報告しなければならないとう事なんです。そこは、知事はどういうお考えを持っていらっしゃいますか。

田中知事答弁
 国土交通省の方から、具体的に文章でありましたご質問に関しては、求められた日日までにご返答を申し上げるということとなっております。

竹内質問
 ですから今、議会が開催されておる。議会はでは何をしに来ているのかということです。
 それと、市町村の意見を、やはり聞くということについても、私はやはり不備があると。
 ですから、その手法について納得出来ないものですから私は、今の下諏訪ダムの特に対応についてですね、ここで結論を出すことは私は納得出来ない。そういうふうに申し上げている訳ですね。それは私の意見ですから知事はどう考えるかは別だと思います。しかし、手続きの問題としてですね、どうなんですかと言うことなんですよ。ですから議会も本2月定例県議会というのは何のためにやっていらっしゃるですか。招集されたんですか。その点について如何ですか。

田中知事答弁
 ご質問にお答え申し上げます。
 議会においてはもう既に皆様も、また私も承知しております様に、県政に関して議論をする場でございます。

竹内質問
 この議会の位置付けについてですね、やはり述べてはおらないと思います。ですからここで休憩をとっていただいて、しっかり知事の議会に対する今回の対応について答弁いただきますように議長にお願いを申し上げたいと思います。

議 長
 しばらくお待ち願います。
 田中知事に申し上げます。唯今の質問に答弁出来ませんか。
 直ちに答弁出来ない様ですから、暫時休憩致します。

 約45分間 休憩 

議 長
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 休憩前の竹内久幸君の質問に対する答弁を許します。 田中知事。

田中知事答弁
 お答え申し上げます。
 国土交通省への回答の件でございますが、この期限は確定的なものではございません。
 そして、議会でのご審議を踏まえ、終了後に回答を、また「河川法」第16条の2は河川整備計画についての規定でございまして、今回は該当するものではございませんが、法の趣旨を踏まえて速やかに地元市町の方とのご意見も聞いた上で合わせて回答したいと、この様に考えております。

竹内質問
 それでは、その様にお願いしたいと思います。
 時間がありませんので最後に一つだけ、水害の問題というのは、被害にあった方でないと分からないというように言われております。また、介護とか障害者の心境も同じだと思います。そういう意味で手法を間違えないように、出口が無くならない様に知事には対処をしてやっていただきたいと、そのことを最後に申し上げまして私の質問を終わらせていただきます。


若干の解説
 最後に残り時間を16秒残し、知事の答弁が不充分として休憩を議長に要望したのは、議会を知事が招集したのに、知事は議会を「県政に関して議論をする場」(昔の言葉で、おしゃべり小屋)という答弁しかせず、もし、下諏訪ダム中止(国では予算が衆議院を通過している) という重要な問題に関し、議会の途中で国土交通省に中止を報告すれば、手続きを知らない知事として全国の笑いものになると思ったからです。
 田中知事は地方自治の素人ですから、何も知らなくてもあたり前です。でも、昨今の国を意識したワンマンな姿勢を考えると、この国土交通省への対応は田中知事を選んだ長野県民にとって将来への汚点となり、田中知事も不利になると思いました。
 休憩を議長に要望した時、共産党からは「見解の相違だ」という怒った女性のヤジが聞こえましたが、私は知事が地方自治法で首長の執行権が議会より限りなく担保されているにしても、その執行権は議会の予算に対する否決や修正や賛成があって(議決)、初めて生ずる権限であり、田中知事に対する支持がいくら高くとも、経過をはき違えて知事ははじめから議会は論議する場であり知事の権限が上回っているという錯覚におちいっていると思いました。ですから、休憩をとって、まわりの理事者と良く話し合って連携して答弁して欲しい。そのことが県民益につながると思いました。 共産党議員は、自分たち(議会)が無視されていることも、党利党略に走る余り分からなかったのです。
 私は、水害問題について過去においても被災者から何度も満身の怒りをぶつけられた経験があります。でも、その皆さんの気持ちと怒りはご最もだと思います。なぜなら、行政は時が経つとその気持ちを忘れてしまいますし、その被災者は有権者のごく一部で、議員も一部の要望よりも例えば下水道整備や高齢者福祉の充実などを主張した方が選挙に有利だからです。
 県民益を掲げた田中知事は、本来こうした社会的弱者(介護者や障害者も含め) への対応が分かり施策を行える人だと思っています。しかし、私の質問や他の議員の質問に対して、自分にとって都合の悪い答弁はごまかすのです。もっと具体的施策を正々堂々と答弁して欲しいのです。


戻る