特集
2004.9.13

自治労長野県本部第85回定期大会への議会報告
 9月29日〜30日に木曽郡日義村で自治労長野県本部第85回定期大会が開催されますが、自治労協力議員としてこの大会に向けて私の議会報告を提出しました。つきましては、私のHPをご覧の皆さんにも、その内容を公開しますのでご覧下さい。
  1. はじめに

     昨年の第83回定期大会以降の私の県議会での主な活動について報告します。
     報告すべき定例議会は昨年の9月議会から今年6月議会ということになりますが、この一年間の県政は「住基ネットの侵入実験問題」や「知事の住民票問題」、「公私混同の知事の旅費問題」、「議会の政務調査費問題」等々、スキャンダル的な問題が全面に出て、当面する県政の課題や今後の本県の進むべき方向等については余り論議が深まらなかったような気がします。
     しかし、この様な「どさくさ」の中で自治労の活動にとっては、田中知事の姿勢は「公務員は県民から見れば優雅な労働貴族」というイメージを訴え、知事の行う「改革」の根底にはこの姿勢があることを強調し、給与の削減に続き寒冷地手当の廃止を打ち出し自らの政権の延命を模索すなど、大変な攻撃が行われました。
     つまり、知事は一昨年9月の出直し選挙で「壊すから 創る」を公約に掲げ再選を果たしましたが、この一年間は自治労はこれまでの慣例を重視し労働条件を守る団体として、「壊す団体」に指定され、知事の政権維持のための標的にされたと私は思いました。
     当然、労働組合の結社の目的は労働者の労働条件を守ることであり、そのことが「改革」を妨害する勢力と言われ、「保守的」と言われようが、私は法的なルールをも破壊し、組合との事前協議も無視した提案は民主主義を否定することであり議会審議にも価しないという立場で、県本部や県職労と連携し自治労議員団として戦術・戦略をねり他の会派や議員にも説明し反撃して来ました。
     さらに、自ら「どさくさ」を招きながら、しかも、自分の宣伝のためマスコミ出演、選挙応援を重視し、県政の課題を人の責任に転化している方が、「改革」と称して、これまでも弱い立場にあった外郭団体職員の皆さんの雇用対策も明確にしないで廃止の方向を出したことは絶対に許せないと思い、特に弱い立場の外郭団体に自治労加盟の組合を結成し雇用を守ろうと決意し取り組んだ年度でした。
     これらの一年間の課題を振り返る時、私は「改革」と称し、給与削減を行い寒冷地手当の廃止を提案し、しかも、雇用の具体的対策も示さないで外郭団体の廃止を打ち出した反人道的性格な方について、「あなたが『県民益』を言うのであれば、県民の雇用レベル、給与水準とはどんなレベルなのですか?」と問いたいと思います。
     この報告書が皆様が読まれる時は、既に9月議会が開催され「寒冷地手当問題」や「外郭団体廃止と雇用問題」が論議されているいる時かとは思いますが、私は以上の観点に立って徹底した論議を行いたいと思っていますし、もっと、自治労に結集する組合員の皆さんも、自らが担う自治の姿も含め率直な論議を行い活動していただくことを希望します。
     この議会報告は、紙面の都合上ほんの一部の報告に止めざるを得ませんが、各議会の主な特徴と主な県政の課題、自治労に関する課題についてのみの報告であることをご理解いただきたいと思います。

  2. 各議会報告

    (1)2003年9月定例議会 (9月25日〜10月16日)

     9月議会は、「北佐久郡北御牧村及び小県郡東部町の合併に伴う関係条例の整理に関する条例案」等15件の議案を可決し、監査委員の選任について垣内基良氏についは記名投票の結果、反対28票賛成24票で否決としました。
     また、9月議会は、「住基ネットの実験結果の公開」「質問取り」を止めた「ガチンコ勝負」、知事の「長野市から泰阜村への住民票の移転」、「浅川・砥川の治水対策の具体化」、小学校の30人規模学級拡大に伴う、市町村への「任意の協力金」の違法性の問題、県職員に対する議員等の「口利き」を規制する「公職にある者等からの働きかけに関する取扱要綱」等々が論議されました。

     私は、14分の持ち時間により、外郭団体の見直しと企業局の民営化、新卒者・障害者・母子家庭の雇用対策、浅川の治水対策、土地開発公社の流動資産等について一般質問を行いました。
     また、文教企業委員会においては、県教委が須坂高校・岡谷工業高校の定時制過程の平成16年度からの生徒募集停止を決定したことに対し、「関係者に充分意見を聴いたとは思えない。他の高校では中学校での不登校生徒の立ち直りの教育上の効果を位置付け定時制の役割を強調しているところもある。」として、異例にも教育委員会へ再考を求めました。

    (2)2003年12月定例議会 (12月4日〜12月19日

     12月定例会は、9月議会以降の課題として侵入実験を行ったまま結果が公開されていない住基ネット問題、浅川・砥川の流域対策の国の認可問題、小学校4年生以上への30人規模学級の拡大に伴う市町村負担問題、産業廃棄物処理場の整備問題、先の衆議院選挙での「大臣」と知事の兼務問題や特定政党の応援した問題、県立稲荷山養護学校の改築問題等々が活発に論議されました。
     特に12月議会では提案された一般会計補正予算(2億1,789万4千円)の内、稲荷山養護学校改築事業に要する木材の事前調達として債務負担行為額として計上された2,896万5千円が問題となり、「実施設計が未だに完了していないことから、事前の木材調達は認められない」とする文教企業委員会報告について記名投票の結果、43対14票で削除修正が行われました。
     私は、稲荷山養護学校については犀川以南に知的障害者の養護学校新設の請願が出された時からこの問題に係わり、これまでも知事と議会の対立の中で稲荷山養護学校関連の予算が提案されるたびに一部議員の中で予算を否決する動きについて説得をして来た経過があります。しかし、今回提案された債務負担行為補正については、「実施設計の遅れは知事の内容変更や県と設計業者の責任であり、その事を特例中の特例として認めれば、今後他の事例についても同じ様に認めなければならなくなること。」等の理由により削除修正に賛成しました。
     なお、12月議会では私は一般質問は行いませんでした。

    (3)2004年2月定例議会 (2月27日〜3月29日)

     予算議会である2月議会では、知事提出議案のうち、平成16年度一般会計予算案は、県観光情報センターの工事請負費4,995万円を始め1億3,000万円余を修正削除した総額8,756億8千万円余の予算を可決しました。
     この他、知事の事務部局の組織に関する条例改正案及び長野県高等学校授業料等徴収条例の一部改正案などを除く71件を原案どおり可決、同意又は承認し、請願・陳情については、「公共工事等における入札制度の改善について」の請願など20件を採択し、「県財政健全化に向けた計画の早期策定を求める決議」「中期計画の策定を求める決議」など14件の議員提出議案を可決しました。あわせて、平成14年度長野県一般会計及び特別会計の決算について認定しました。
     また、第79代県議会議長に古田芙士氏を、第83代副議長に宮澤宗弘氏を選挙により選出するとともに、市町村合併の動向を踏まえ、平成19年度の改選に向け選挙区等を抜本的に見直すため、選挙区等調査特別委員会を設置し各常任委員会等とともに委員会構成を決定して閉会しました。なお、私の新たな所属委員会は総務警察委員会と議会運営委員会となりました。
     この2月定例議会は、他にも田中知事がはじめて提案した「土地利用基本条例」「豊かな風景を育成する条例」「ふるさとの森林づくり条例」など、政策3条例案の継続審査など様々な課題がありましたが、自治労組合員にとって一番関心の高い課題は何と言っても寒冷地手当の廃止と28歳以上からの早期希望退職制度の導入、「知事の事務部局の組織に関する条例案」等に対する議会の対応だったのではないかと思います。
     故に、私達自治労組織内議員とっても、県本部や県職労と協議の上、他会派、他の議員への働きかけを積極的に行い、組合員の皆様の生活を左右するこれらの議案に対する対応は誠心誠意行ったつもりです。その結果、寒冷地手当廃止の条例改正案は継続審査とし、28歳以上からの早期希望退職制度の導入は、その条項を削る修正案を提出し可決、「外郭団体改革実施プラン策定事業の委託料」の2,400万円を予算から削除することが出来ました。但し、「知事の事務部局の組織関する条例改正案」については結果は否決となりましたが、否決された場合の職員の皆さんの混乱を考え、やむを得ず賛成しました。

     私は、2月定例会では25分の持ち時間で、「寒冷地手当と早期希望退職制度について」「外郭団体の廃止問題について」「治水対策について」「中期計画の策定について」一般質問を行いまし
    た。また、私から「中期計画の策定を求める決議」「検討委員会等の条例による設置を求める決議」「脱ダム宣言に伴う代替案の早期具体化を求める決議」「予算編成の透明化等を求める決議」等4本の「決議案」を作成しましたが、それぞれ賛成多数で可決されました。
     
    (4)2004年6月定例議会 (6月17日〜7月2日)

     6月議会では、提案された議案の内、知事の国民年金の未納問題に関し3ヶ月間の給与月額の20%を減額する「職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例案」は否決、新たに提案された「ふるさとの森林づくり条例案」は継続審査としました。
     また、議会審議を通じて多額の費用を要する「任期付職員」を多く起用したことや、知事の国民年金未納問題、知事の住民票問題で期日前投票を強行したこと、「長野県」調査委員会や「外郭団体見直し専門委員会」委員と知事及び県職員が行った懇親会の費用を、知事の後援会が負担し公職選挙法に抵触するおそれがあること等々が取り上げられ、「知事に対し誠意ある県政運営に専念することを求める決議」が賛成多数で可決されました。
     さらに、6月議会で阿部副知事と杉野しなの鉄道社長が退任しましたが、阿部氏は議員の一般質問に答え、田中知事に「先入観を持たず、常に新鮮な気持ちで県職員や市町村などさまざまな立場の意見に耳を傾けて欲しい」「そうして頂くことにより、多くの理解者、協力者が生まれ、知事が理想に掲げる社会が実現くて行くのではないか」「組織というものは、使い方によっては何倍もの成果をあげる。優秀な職員を信頼して頂ければと思っています。」といった趣旨の苦言を呈し、杉野前社長も参考人として出席した総務委員会で「県の(押しつけてくる)施策に自分が経営責任をとることは出来ない。」等々、自分の退任の理由を説明したことが印象的でした。

     6月議会では私は、13分の持ち時間で「前期後期選抜制度について」「政策評価について」「外郭団体見直し基本方針について一般質問を行いました。

  3. 主な課題の報告と主張

    (1)「誰のための政治か!」 (昨年12月議会のHPの私の感想より)

     ある議員が知事は「はだかの王様」と発言し、ある議員は今の県政には「情報機密費がある」と言いましたが、またまた、県議会と知事との対立は加速的に深まっています。
     ただ、現在の不透明な政治・経済・雇用情勢から県民生活を守り、県民が日々の生活に安心出来る施策を行うことが県政にも求められているのであり、そのことを考えれば議員は知事が誰であってもチェツク機能だけでなく、もっと具体的な提案を行うべきと思います。
     しかし、議会と知事の対立の原因は知事にあります。なぜなら知事の仕事は県民生活を守る施策を堅実に行う責任があるにもかかわらず、知事は県民益のためでなく「霞ヶ関」ばかり意識したパフオーマンス(自分のための)に終始し、当面まったなしの産廃施設やダム問題、堅実な入札制度改革の早期定着等々、懸案事項を何一つ解決しようとしないからです。
     このことが今12月議会で感じた私の率直な感想です。このままでは、長野県政は「誰のための政治か」方向を見失ったまま、不幸な結果になることを恐れます。もう「過去の知事よりもまし」とか過去の責任にして田中知事を評価する時代は終わりにしなければなりません。
     知事には、来年度の予算編成に向けて真の県民益のために部下を信頼するとともに、堅実で信頼される施策を打ち出して欲しいと思います。 

    (2)「寒冷地手当廃止等への対応」 (今年2月議会の取り組み)

     2月定例県議会では寒冷地手当の廃止と28歳以上からの早期希望退職制度の導入、「知事の事務部局の組織に関する条例案」が提案され、公務員の生活そのものが問われた議会となりました。
     そのため、私達はまず竹内議員と小原議員が一般質問を通じて、寒冷地手当は決して知事が主張するように「優雅な労働貴族」として特別に支給されているものでなく、公務員の給与は人事委員会勧告により寒冷地手当も含め民間給与との均衡を考慮し定められていることや、地方公務員法に定める組合との同意がなく提案されたことは不当であることを、議員や県民に明らかにする努力を致しました。
     また、他会派各議員に寒冷地手当廃止も含め早期希望退職制度等の提案の不当性について訴え、その結果、寒冷地手当廃止の条例改正案は継続審査とし、28歳以上からの早期希望退職制度の導入については、その条項を削る修正案を可決することが出来ました。 
     私達はこの過程において、寒冷地手当の廃止は本来であれば議案を否決すべきと主張しましたが、自民党をはじめ旧県政会の多くは「手当の廃止は賛成であるが、知事の手法が問題」との立場であり、今後の組合との交渉に委ね継続審査とせざるを得ませんでした。
     しかし、継続審査は今後も組合との協議で決着が図れないものを議案として提案することが出来ないことを意味しており、今後の県職労の取り組みに期待します。

    (3)「早期希望退職制度は否決」 (今年2月議会の取り組み)

     寒冷地手当の削減とあわせ提案された、28歳以上からの早期希望退職制度の導入については、条例案に国立大学法人化に伴う県から信州大学付属小・中学校に派遣されている教職員の退職金に影響がありうることから、早期希望退職制度の部分を条例案から削除する修正案を提案し、この修正案を可決することが出来ました。
     また、、降格人事制度を含む県「職員活性化プログラム構築事業の委託料」の4,700万円についても、予算編成過程が不透明であり、この厳しい県財政の折りに県職員内部の課題を委託することの必要性や、組合との連携が取れていないことを理由に、予算からの削除を主張・提案し、その通り可決されました。

    (4)「県の大幅組織改正は、目的と手法が問題」 (今年2月議会の取り組み)

     2月議会に提案された「知事の事務部局の組織関する条例改正案」については否決となりましたが、私達は次の主張と対応を行いました。
     それは、昨年12月5日に出された「行政システム改革の骨格方針の概要」では、本庁舎組織の抜本的再編について、充分検討した上で職員の意見を聞きながら平成17年度に行う予定が明記され、今後そのための検討を行うことになっていたにも拘わらず、なぜか知事が長野市民病院退院後、一年前倒しで16年度4月から実施するという事になり、職員も混乱していること。本来、こうした職員と約束したプロセスを無視して唐突に議案を提案すること事態が議案の否決に値すること。しかし、否決した場合のに、退職者の後任が不在となること、外郭団体見直しで帰って来る派遣職員の行く場がなくなること、22日に管理職を除く職員に内示が示され混乱を招くこと、否決して新規の人事異動が5月にずれた場合は職員の住宅確保やお子さんの途中転校などクラス換え等の問題が生じること等々を訴えました。
     でも、私達のこの主張は、これまで頻繁な人事異動の中で仕事が混乱し県民サービスが低下しているという皆さんの意見を無視したものではなく、寧ろ「二度とこうしたプロセスを無視した提案は行うべきでない。」とする趣旨の議会意志としての「決議案」を用意した上での混乱を回避するための意志であったことをご理解いただきたいと思います。
     それにしても、大幅な組織改正を行う場合は、なぜ、何のために行うのかを明確にした上で、職員との連携を何よりも重視し行うことが「県民益」ではないでしょうか。

    (5)「質問取りを復活しても・・・・。」 (今年6月議会の感想より)

     「ガチンコ勝負」をするとして知事から「質問取り」(議員の質問内容等について、事前に職員が聞き取り等を行うこと)を止める措置が取られましたが、特に2月議会では松林経営戦略局長が平気で嘘の答弁をしたり(私の外郭団体の廃止等で県派遣の職員が県に帰って来た場合の県負担を試算しているかとの質問に、同局長は「特に負担は生じない」と嘘の答弁)、何名かの議員の質問に答弁出来なくなるなど、議長から再三に渡り誠意ある答弁が求められる事態となり、6月議会からは数字等のデーターに関する内容など一部質問取りが復活しました。
     しかし、今議会でも事前に質問通告していた内容にも係わらず答弁出来ない(しない)場面があり、そのために自然に議事が止まってしまうなど、議会運営が混乱しました。
     また、先にも触れたように「外郭団体見直し専門委員会」委員と知事及び県職員が行った懇親会の費用を知事の後援会が負担していた問題で、本会議と総務委員会の答弁が違っていたという事態も発覚しました。
     今議会での私の外郭団体職員の雇用問題に対する知事答弁もそうですが、どんなに詳細に質問取りを復活したとしても議会や議員に対して誠心誠意、真実に答弁する意志(気持)がなければ論議は深まりませんし、そのために県政が停滞し結局不利益をこうむるのは県民であると私は思います。
     さらに、議会対策として、その場しのぎの答弁をしていても、質問と答弁は議事録に残る訳で、近い将来必ず自分で自分の首を絞める事態に発展すると私は思います。

    (6)「任期付職員の今後は・・・・。」 (今年6月議会の感想より)

     6月議会では、この間知事が「地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律」に依拠し、「専門的な知識経験又は優れた職権を有する者の任期を定めた」任期付職員を、信州革命の「伝道師、工作員として私と共に行動する、有為なる人物を広く募集します」として公募し、18名(議会中1名追加)を採用したことが問題となりました。
     この任期付職員の公募には全国や海外から767名の応募があり、知事や3役の面接等により採用(13名は公募・5名は従来の人や知事の指名)されたのですが、一番の問題は法に定める「専門的な知識経験又は優れた職権を有する者」が「特に必要とされる業務に従事させる場合」に該当するかどうか。この点について法に定める県人事委員会の承認については苦慮しながら承認されたようですが、本会議や総務委員会の審議を通じても、本質的な論議は深まりませんでした。
     また、任期付職員の今年度当初予算での経費は2億円が計上されており、一人あたりでは平均9百万円の給与表で、県財政が厳しい時、既存の県職員ともっと連携して取り組むことが先決ではないかという指摘が多く出されましたが、明確な答弁は帰って来ませんでした。
     私は、総務委員会において本県は全て任用期間を4年としており、しかも採用人数が一番多い。しかし、他の都道府県の事例では、まず2年間の期限で採用し様子を見てから期間を延長する手法が主流であり、本県の場合、知事の任期を超えて4年としたことが理解出来ないと主張しました。
     つまり、知事の工作員たる任期付職員の任命者は現知事が任命しても、もし知事が代わっても現知事が採用し以上、4年間は雇用が継続されるのです。
     私は、任期付職員の皆さんが一生懸命仕事をしている姿を見て、従来の県職員のイメージや、公務員は首にならないという様な安易な姿勢の方と比較して、好感を持っていますし、頑張って欲しいと思っています。
     しかし、委員会で私は、「知事は外から見ていれば良く見えるかも知れないが、内に入れば、こんなはずでなかったと思っているかも知れない。そして、皆さんは知事の犠牲者となるかも知れない。何かあれば私のホームページを開放しているのでメールを下さい。」を申し上げたところ、委員会室には笑いが起きました。
     その後、私に伝わって来る話は、任期付職員の皆さんの多くは、やはり「県外から見ていた長野県知事の姿と、現実は大きく異なり、こんなはずでは無かった」ということです。
     田中知事は、自分の任期を超えて採用したこれらの皆さんの雇用について、こんどはどんな説明責任と雇用責任を果たすのでしょうか。
     私達議員が今県民に説明責務を果たさなければならないのは、民間であれば人材の投入も投資であり、費用対効果が検証されなければ採用しないが、現県政は財政再建団体への転落の危機と言いながら、「思いつき」で個人が気に入った人を採用しており民間感覚とはかけ離れていることです。また、国の法律によりその道が開けたと言っても、現在の職員の皆さん専門的能力を発掘することや職員の皆さんとの信頼関係が最優先であり、悪戯に採用すべきでないことを県議会の審議を通じて広く県内の市町村に知らしめることです。

    (7)外郭団体職員の皆さんの雇用問題への取り組み。

    @県議会での論戦

     県行政機構審議会は、「外郭団体見直し専門委員会」報告を踏まえ、54団体のうち、廃止12団体、県関与の廃止12団体と大幅な見直しの答申を行いました。この答申を受け県では今年6月10日に「基本方針」を発表し、9月議会前に「改革実施プログラム」を示すとしています。
     しかし、専門委員会が出した報告書では廃止等とされた団体職員の雇用問題については県にマル投げとなっており、しかも検討の過程でも「廃止ありき」の姿勢が1人歩きしたために、団体の中には融資のストップや自主事業の縮小が余儀なくされたり、プロパー職員の皆さんの中には将来への雇用不安だけが拡がっている事態となっています。
     私達はこれらの事態について外郭団体の調査を実施するとともに、2月議会や6月議会の一般質問や委員会審議を通じて、危機的な県財政との整合性を考えない急激な見直しは財政破綻の危険性があると同時に、県として団体に働く皆さんの雇用責任を明確にし具体的な対策を同時に示すべきであることを主張し求めて来ました。

    A外郭団体改革実施プラン策定事業の委託料の予算からの削除

     また、2月議会には外郭団体見直しに関する資産・負債の状況を調査するとした「外郭団体改革実施プラン策定事業の委託料」の2,400万円が計上されましたが、本来であれば「外郭団体見直し専門委員会」で結論を出す前に調査し方向を出すべきことであり、財政が厳しいと言いながら外部委託する課題ではなく県職員内部で行うべきことと主張し、この委託料は予算から削除しました。

    B自治労と連携し組合設立を呼びかける。

     県はこの間、外郭団体見直しは県民世論からしても良いことであり、プロパー職員の皆さんの声なき声が表に出ないことを幸いに、結論だけを一人歩きさせて来ました。2月議会での質問を通じ県は、16年度早々に見直しの「基本方針」を示し、9月頃に「改革実施プラン」を策定するとしましたが、しかし、今日までの県の姿勢を考えれば黙っていればこの方針やプランで示されるであろう雇用対策はプロパー職員の皆さんにとって極めて不利なもになってしまいます。
     また、市町村においても合併問題や厳しい財政状況の煽りを受けて、各種団体の廃止や縮小、民間委託などが行われ、プロパー職員の皆さんは相談する場所もなく「泣き寝入り」している現実もあります。
     そこで、私達自治労議員団は県本部に呼びかけ「外郭団体職員110番」の設置や組合の無い職場への呼びかけと組合のある職場との連携した活動を提案しました。
     そして、県本部の熱心な取り組みや外郭団体職員の皆さん相互の連携により、これまでに外郭団体の職場で労働組合が結成され、県当局との交渉が継続されています。
     また、先の6月議会では自治労県議団と外郭団体労組の皆さんとの協議を行い、それに基づいて一般質問や委員会において手分けをして雇用責任を追及して来ました。
     9月22日から行われる9月定例県議会を前に、いよいよ、「改革実施プラン」が出されると思われますが、私達は外郭団体の職員の皆さんの雇用を守ることは県民の皆さんの雇用を守る取り組みでもあるという視点に立って全力で闘って行く決意です。
     自治労の組合員の皆さんも、外郭団体職員の皆様への激励をお願い致します。

    (8)「政務調査費マニュアル」の策定を提案

     8月11日、議会運営委員会は、これまで「検討会議」で検討して来た「政務調査費マニュアル」を決定しました。
     その内容は、会派が行う政務調査活動の調査研究費、研修費、会議費、広報費、人件費等々について、その内容を全国都道府県議長会が示した指針にそって具体化したものですが、各会派の活動は政治活動でもあり、「会派自らが判断するための指針とするもの」とし、最終的には会派の自主性を尊重し責任ある対応を求める内容となりました。
     これまでにも議会内では情報公開の推進や、議会機能の強化を高める気運が高まり、議会運営委員会内に議会改革のための検討委員会が設置され、様々な改革が行われて来ましたが、今年度から全国に先駆け政務調査費の全面公開が行われたのを期に、各会派の状況を出し合い一致出来る項目についてマニュアル化したものです。
     このマニュアル策定については、私の所属する県民協働ネットで、今年4月7日に古田議長へ申し入れを行い、その意向を受けて検討していたものです。
     これまで政務調査費については、旧県政会がコンパニオン代等を支出していたことが明るみとなり問題となっていましたが、議会の情報公開は全国的にもトップクラスに改善したものの、政務調査費の性格や、使途基準が県民に理解されないことから、マニュアルの策定により県民の皆さんにこれらの点が少しでも理解されることを望みます。
     田中知事はこのマニュアル策定について8月12日の記者会見で、「県会が自律的、積極的に検討した内容が反映されている」「多く県民が納得する内容ではないか」と述べ、本年度予算化していなかった11月以降の政務調査費5ヶ月分を9月議会に一括計上する考えを示したとされていますが、今回のマニュアル策定は議会が進めて来た情報公開によって必然的に必要となったことであり、知事が一年分の政務調査費を計上しなかった事とはリンクしていないことは、申し上げておきたいと思います。
     長野県議会のこの間の政務調査費の全面的な公開と、今回のマニュアル策定は全国的には恐らく改革が一番進む結果となったと思います。

  4. この一年間の所属委員会と主な役職

     今年2月定例県議会での議会人事以前は、文教企業委員と決算特別委員会委員長を行っていましたが、2月の改選により現在は次の委員会に所属しています。

     ■総務警察委員会委員
     ■議会運営委員会委員

  5. おわりに

     以上、紙面の都合上前定期大会以後一年間の主な活動報告をさせて頂きました。
     報告しました内容は現県政の課題にとって、ほんの一部であり、もっと詳細な内容についても是非自治労組合員の皆様には私のホームページ等をご覧いただき、ご意見やご提言をいただければ幸いです。
     また、メールマガジンも不定期ですが配信しておりますので、HPから登録いただければ幸いです。
     世論調査によれば田中知事の支持率も50%を割り、県議会運営もさらに大変な事態へと発展して行くことが予想されますが、今後も自治労の皆様と連携し県民に信頼される堅実な県政を確立するため、今後とも全力で頑張ります。


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