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自治労長野県本部第93回定期大会への県議会活動報告

2008/9/13


 自治労長野県本部の第93回定期大会が9月25日〜26日と上田市で開催されますが、大会議案に掲載する一年間の私の議会活動をまとめました。
  一年間の私の議会での取り組みの主な内容を知って頂くには、よい機会と考え以下にその報告書を掲載致します。


県議会活動報告

県議会議員 竹内 久幸

はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まず、県議会開会中につき定期大会に参加できませんことをお詫び致します。
  今第93回定期大会に報告する議会活動は昨年の12月議会から今年の6月議会です。
  この間の県政は、村井知事となり一年間が経過し、これまで私が求めて来た当面の県政の目指す方向を示す「中期総合計画」の策定や各種部門別計画の策定、「森林づくり県民税」の創設、「廃棄物条例」や「消費生活条例」の制定など、議案として提案される課題への対応に追われました。
  また、生活バス路線など公共交通維持確保への課題、景気低迷による県税収入の落ち込み、県立病院の地方独立行政法人化など新たな問題が生まれ、今後も重い課題を背負うことになりました。
  以下、各定例議会の状況を簡単に報告するとともに、こうした一年間の課題の内、自治労に関する課題を中心に私が取り組んで来た主な内容を報告します。

各議会報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  1. 2007年12月定例議会(12月6日〜21日)
     今定例議会では、総額5億6千万円余の一般会計補正予算案や、「森林づくり県民税」の条例案、向こう5カ年の県政運営の指針となる中期総合計画案、県部局の組織改正に関する条例改正案など計19議案が提案され可決されました。
     このうち、特に注目されたのは「森林づくり県民税条例(案)」ですが、私は、これまで県側から受けた説明では具体的な内容が良く分からない課題があったため、会派で相談し約20項目の論点を整理し、会派議員手分けをして一般質問や委員会で質す取り組みを行いました。その結果、大綱2項目の附帯決議を付けて賛成しました。
     また、「中期総合計画(案)」は、「思い付き県政」であった前田中県政に対し、私から「基本計画の議決に関する条例(案)」を議員提案し全議員の賛成により可決された経緯からも、歓迎するものです。
     今議会では、私は一般質問を行いませんでしたが、各議員が取り上げた課題で多かったのは、「長野県森林づくり県民税」、医師確保対策等、障害者福祉、「中期総合計画」、来年度予算編成、廃棄物対策等々でした。

  2. 2008年2月定例議会(2月20日〜3月19日)
    当初予算等を審議する2定例県議会では、総額8330億円の2008年度一般会計当初予算案や補正予算案など25件、廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案や特別職の報酬改定条例案、土地開発基金条例の一部を改正する条例案など22件、包括外部監査契約の締結等事件案21件の議案を原案通り可決しました。
      また、議会人事では正副議長を選出するとともに、各常任委員会等の正副委員長や各議会の所属委員会を決め閉会しました。
      今議会では、「廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案」が、最終処分場計画のある信濃町や立科町等から既存の行政指導で行っている「同意書」の廃止について反対陳情等が提出されたことから、このことが注目されました。
      しかし、私としては「どこかに処理施設は作らなければならない」という観点と、反対している市町村や住民の気持ちも分かることから今後県において責任ある対応を求める附帯決議を会派で検討し発議しました。
      また、代表質問や一般質問で多く取り上げられた課題は、中期総合計画と新年度予算、医師不足対策、道路特定財源問題、公共交通対策、森林づくり県民税と森林整備、食の安全対策、産業や農業の振興策、地球温暖化防止対策、消防の広域化等々でした。
      私は、15分の持ち時間で下記の一般質問を行いました。
    1,廃棄物条例について
    2,長野オリンピック、パラリンピック開催10周年の後の取組みについて
    3,入札制度改革について   4,信濃美術館について  5,森林整備について
    6,管理代行制度の導入について
      議会人事では、私は向こう一年間主に下記の委員会等で活動を行うことになりました。
      ■ 農政林務委員会委員     ■ 公共交通対策特別委員会委員

  3. 2008年6月定例議会(6月19日〜7月4日)
    県側から提案され可決された主な議案は、平成20年度一般会計補正予算案(2億1242万3千円・障害者自立支援対策臨時特例基金事業費、消費生活条例推進事業費、BSE検査事業費、スクールソーシャルワーカー活用事業費)等、補正予算案2件。県消費生活条例案、県税条例等の一部を改正する条例案等、条例案6件、収用委員会委員の選任についての人事案1と事件案10件等です。
      また、議員提出議案では私が公共交通対策特別委員会で提案した「生活バス路線等の地域公共交通の維持・確保に関する決議」や、自民党、改革・緑新、共産党と共同提案となった「障害者自立支援法の抜本的な見直しに関する意見書」等、11件の「意見書」や「決議」が可決されました。
      しかし、改革・緑新から提案した「後期高齢者医療制度の廃止を求める意見書案」については、自民党、創志会、県民クラブ・公明の反対により、記名投票の結果34対22で否決されました。
      一般質問で取り上げられた項目で多かったのは、高校再編、現地機関の見直し、農業振興、特別支援教育の今後、消費生活条例、地球温暖化対策、地震や災害への安全・安心対策、道路整備等々でした。
      私は12分の持ち時間で下記の一般質問を行いました。
    1,東京都等との「地球環境保全協定」締結の取り組みについて
    2,道路維持管理予算の増額について
    3,長野地区特別支援学校の再編計画について
    4,生活バス路線の存続維持に関する県の取り組みについて

主な取り組みと課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■「県中期総合計画」
  昨年12月議会で可決された「中期総合計画」は、実現を目指す44の主要施策を体系的に示し、124の達成目標を設定。県政の透明性を高めるとして、新たな政策評価の仕組みを設けることになりました。また、計画は、分野横断的に進める県政の重点テーマを「挑戦プロジェクト」と位置付け、「1人当たり県民所得全国レベルへ」「健康長寿ナンバー1確立」など7つを掲げ、各プロジェクト実現のために県が取り組む主要施策を並べ、進捗を検証しやすいよう数値目標を設けています。
 私は、これらの数値目標達成のために部局横断的に仕事をすること、今後毎年行われる県政世論調査結果等に基づく評価により、県民の視点から事業を見直すシステムが確立されれば、県民の県政や生活に関する満足度は高まって行くと思いますし、また、そうしなければならないと思っています。
 本来であれば地方自治法上は都道府県が中期計画等を策定する場合は、議会にはかる必要はありませんが、県議会が2005年6月議会で議員提案により可決した「基本計画の議決に関する条例」により議決事項としたことにより、今回「中期総合計画」を県議会が全議員の賛成で可決したことも重く受け止めなけばならないと思います。
 但し、本来は、計画策定時に財政についても「中期財政計画」を策定すべきですが、今回は国の税制改正の動きが不透明であり、交付税が毎年変化する等の理由により、一緒には示されませんでした。
 平成20年度予算は「中期総合計画」に掲げた目標達成に向けた初年度の予算ですが、最近になり原油高の影響などにより県内の景気が低迷し、事業所税等が当初予算で見込んだ額より193億円も不足するという厳しい状況が突きつけられました。
 しかも、来年度の予算編成時期を向かえ国の地方交付税措置が不透明な状況や県内景気の動向も依然厳しいことから、さらなる厳しい財政状況が予測されてます。
 「中期総合計画」を策定して一年も経過しない内に、その目標達成に向けて厳しい現実が突きつけられていますが、透明で計画的な県政運営を県民のために行うために策定された計画であり、「何を優先すべきなのか」計画の監視を強め、計画の運用過程へ県民の皆様が参加するシステムの確立も含め全力を尽くす決意です。

■「県森林づくり県民税条例案」への附帯決議
 昨年12月議会に「森林づくり県民税条例案」が提案され賛成45・反対12(共産・トライ等)で可決されました。
 この税の導入については、議会前の県の説明では実際に税による事業を行う場合の段取り等についてイメージが描けなかったため、民有林に税を使う以上向こう20年間は皆伐を規制することや、事業実施箇所を「集落」(自治会等)により決め市町村の同意のもと申請すること、計画達成のため森林整備の担い手の育成をどの様に行うのか等々を、会派で論議し小島議員の一般質問を通じて質しました。
 そして、それでも明らかとならなかった課題について、農政林務委員会で集中審議により質すことを会派として確認し、質疑の中で不明確な点があれば、附帯決議も視野に取り組むことを確認しました。
 そこで、私は委員会の集中審議で県当局の答弁で不十分な点を想定し、6項目からなる附帯決議案を作成し会派にはかりました。
 その後行われた農政林務委員会の集中審議では、指摘した森林所有者の一割負担の厳格化や20年間の皆伐の制限、担い手の育成対策、集落など集落を主体とした事業の推進等々について、県当局から具体的な方向が示され、今後の運用過程において県民の皆様の理解は得られるものと判断致しました。
 しかし、この間、税の導入に関し、同議会に提案された中期総合計画や地球温暖化防止県民計画の改訂版に関し、二酸化炭素吸収量の数値目標達成との整合性に関する県民理解を深めることや、県内居住者の県民税均等割納税者を対象から除外することについては、現行の課税システム上では多額な経費がかかり市町村の理解が得られないとのことであり、今後、政府税制調査会の「抜本的な税制改革に向けた基本的な考え方」により、課税システムの変更を伴う改正が行われた場合には、これに合わせて配慮すべきとする附帯決議【資料1】を提案し賛成多数で可決されました。
 その後、4月から条例が施行され、県民への啓発も含め地方事務所単位に「地域で進める里山集約化事業」等が開始されましたが、所有者の同意など地方事務所によって取り組みに格差が生じないか、森林整備に必要な担い手が確実に育成されるか、市町村への森林づくり支援金で行われる事業が統合補助金化しないか等々を検証して行く必要性を感じています。
 今後、附帯決議で指摘した事業評価の在り方も含め「森林づくり県民税」の導入が、より本県の森林が果たす多面的な役割や地球温暖化防止対策、「限界集落」への対応、木材の活用等々、県民の中で活発に論議され、実行されることを願うものです。

■「議会基本条例研究会」の設置
 12月議会の最終日に「議会基本条例研究会」が議長の諮問機関として正式に発足しました。
 「議会基本条例」については、地方分権化での地方議会機能や議員の政策提案能力が住民自治を確立するために問われていることから、さらなる議会の活性化に向けて既に三重県議会や北海道の栗山町議会において、議員提案により導入されています。
 長野県議会では先の改選後、改革・緑新をはじめ、創志会、県民クラブ・公明の3会派から「議会改革」の一貫として、この条例制定の必要性について議長に提案しましたが、「議長預かり」となっていたことから、9月議会において「任意」の研究会を設置し、その結果、全会派で構成する研究を設置し検討を行うことが必要であると改めて議長に申し入れ設置されたものです。
 この研究会は神奈川県議会との意見交換会も含め既に何回か開催されていますが、条例の必要性について自民党や共産党に慎重論もあることから、議員全員が判断出来るよう近く小委員会による「素素案」作成作業がはじまります。
 改革・緑新からは小島議員と私が研究会の一員となりました。
 私としては、本県の「議会改革」は、議員提案条例の提案と制定、政務調査費マニュアルの策定や情報公開、一問一答方式の質問、参考人招致、県民参加への努力等々、全国的には先進的レベルにあると思っていますが、条例案策定作業の中でそのことを整理するとともに、全国の先進議会と比較し不十分な点について検討を加えたいと思っています。
  また、村井知事は「自治基本条例」を制定する意志が見られないことから、「中期計画」や各分野別計画にもとずく数値目標と評価、予算や議案を提案する場合の根拠、決算認定にあたっての書類整備と議会意志の次年度予算への対応等々について、盛り込みたいと思っています。

■「長野県文化芸術振興指針」策定へ(指定管理者問題・1)
 これまで求めて来た本県の「文化芸術振興ビジョン」の策定について、新年度予算案に「長野県文化芸術振興指針策定事業費」として、1,014千円の予算が計上され懇話会において策定作業がはじまりました。
 これは、昨年9月議会での私の一般質問で「県民文化会館や美術館等へ指定管理者制度を導入した折に、これらの会館は貸館業務のみならず文化団体の育成や県民への各種文化の提供等の事業を行う役割があるが、いざこれらの会館が文化振興のために行うべき県が求めている役割とは何かが、本県にビジョンがないため混乱をした。」として、「本県も文化振興振興ビジョンを策定すべき。」と求めたのに対し、村井知事が「一考に値する」と答弁していたものです。
 また、指定管理者制度の見直しについては、2月に「指定管理者制度に関するガイドライン」が策定され選定基準に人件費等の経費の妥当性が盛り込まれるとともに、信濃美術館については非公募とし文化振興事業団とする条例改正が6月議会で可決されました。



■「県民意見公募手続きに関する指針」を策定
 昨年の9月議会で知事へ制定を求めた「パブリックコメント指針」が、「県民意見公募手続きに関する指針」として策定され、今年の2月18日から施行されました。
 本県においては、前知事の時代からパブリックコメントの手続きが当たり前のように行われていますが、しかし、前知事時代には一方ではプロセスと結論に曖昧なことも多かったことから、政策決定過程の透明度をより高めるために県行政と県民との合意形成過程におけるルールとしての「指針」の策定を求めて来たものです。
 総務省の調査によると、平成18年10月現在、パブリックコメントの手続きに関して条例や指針が策定されていない都道府県は、東京都、岐阜県、高知県と長野県の4都県のみでした。

■県営住宅管理等へ新たな制度の導入(指定管理者問題・2)
 3月議会の一般質問で、県営住宅等の管理に関し新たな制度の導入を求めました。
 県営住宅の管理について、長野・松本地方事務所管内の9,022戸については、県住宅供給公社へ指定管理してから2年が経過しましたが同制度では、管理者が変わった場合、その都度、厳格な管理を行う対応を行わなければならず、入居者にとって不都合が生じる可能性があります。そこで、公営住宅法の改正で新設された、指定管理者制度により行いうる業務内容や権限が多い管理代行制度の導入により、さらに入居者への安定的なサービス向上を目指すべきことを求めました。
 この問いに住宅部長は、管理代行制度は「家賃の決定や減免などを除く管理業務全般に関する権限が付与されており、指定管理者制度と比べ、より幅広く管理ができる」、「管理代行制度は、同一管理者により安定した管理を継続して行えること、また、県営住宅と市町村営住宅を一体的に管理することにより、それぞれの空き情報を窓口で提供できるなど、住民サービスの向上や管理業務の一層の効率化を図ることが可能となる」、「今後の県営住宅の管理業務については、住宅供給公社による管理代行制度の導入も視野に、住民サービスの向上、効率的な管理による経費の縮減や導入地域の拡大など、平成20年度の早い段階に方針を決定したい」と答弁しました。
 そして、今年9月定例議会に来年4月から県営住宅の管理業務について指定管理者制度に代わり管理代行制度を導入する条例改正案が提案されました。

■県民所得の向上に向け、入札制度の改革を提案。
 3月議会の一般質問で私は、中期総合計画に掲げる県民所得の向上等のため誘導する入札制度導入の検討を求めたところ、総務部長は「研究チームの設置も含め検討したい」と答弁しました。
 小泉元首相の構造改革路線によって、行政が行う分野でも過当競争が強いられ県内でも、短期的雇用の拡大などによる格差社会が拡がっています。こうした状況に、12月議会で可決された「中期総合計画」は、県民生活を向上させるため、中長期的な視点で分野横断的に進める県政の重点テーマを「挑戦プロジェクト」と位置付け、「1人当たり県民所得全国レベル」、「出産・子育てにやさしい県」、「地球温暖化対策先進県」など7つの挑戦プロジェクトを掲げ、その実現のための主要施策と、数値目標を掲げています。
 私は、この目標を確実に達成するには、例えば、安ければ良いという価格のみの一般競争入札は、給与水準を引き下げ、県民所得の低下を招くことから、既に、本県で公共事業分野で導入している総合評価入札制度を他の分野へも拡大することが必要であり、価格のみでなく地域貢献、育児や介護休暇の取得実績、障害者雇用等々で、良い意味で企業間競争を促すシステムを確立する必要と求めたものです。
 その後、県では管財課を窓口にして庁舎管理、清掃の委託業務等について先進県の調査を行うなど研究が開始されています。
 また、森林整備についても担い手育成という観点からも、退職金共済や林災協への加入状況、振動病の特殊健康診断の受診状況などを資格総合点数化し、入札参加資格者のランク付けを行う取り組みが開始されました。
 自治労では公契約条例制定の取り組みを行っていますが、最低賃金制度や労働法との整合性など難題も多いことから、当面は総合評価入札制度の拡大や入札参加資格の新客観点数への労働環境対策等の加算に取り組みたいと思っています。

■県の廃棄物条例に附帯決議
 2月定例県議会に提案された「廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案」について、
「関係住民の不安感を取り除くため、今後の規則を充実すること」など6項目の「付帯決議案」を作成、改革・緑新として提案し賛成多数で可決されました。
 この附帯決議案は、廃棄物処理施設の設置について事業者側に、これまで県が行政指導で求めてきた「地元同意書」制度を法的にも問題がある等の理由で、条例には位置づけないことに対する住民不安や、廃棄物の発生抑制が盛られていないことに対する反対意見を踏まえ、「事業計画協議制度」での適切かつ確実な運用、県の公害紛争処理制度を活用するなど「第三者機関」によるあっせん、「環境基本計画」改訂に当たっての排出抑制及び資源化の具体化等6項目をまとめたものです。【資料2】
 この条例の可決により今後運用が行われることになりますが、条例制定を受けて整備される規則等にこの附帯決議の真意が反映されるよう求めるとともに、運用の過程で問題がある場合には、条例改正も含め監視して行きたいと思います。

■消防広域化推進計画の柔軟な対応を求める
 県は、本年1月に現在14ある消防本部を2消防本部体制とする「長野県消防広域化推進計画」を策定しました。
 これは、平成18年の「消防組織法」の一部改正により都道府県に、平成19年度中に「市町村の消防の広域化を推進する必要があると認める場合には、推進計画を定める」とされたことを受けたものです。
 この消防の広域化については、2月県議会で私が委員長をしていた商工観光生活環境委員会で、2本部制に対し各消防本部や市町村の意見が分かれていることについて柔軟な対応を求める意見が出され、県からは「市町村の自主性を尊重したい。」との答弁がされたことから、「広域化については、法律で、市町村が自主的にその計画を策定するとしていることから、県の推進計画により強制することなく、市町村が見直し等を検討することがあった場合には、柔軟な対応をするよう」委員長報告で求めました。
 今、「広域消防運営計画」の作成協議が行われていますが、その視点は、唯単に効率化や費用の削減、既存の消防本部や市町村の相性が合わない等で判断するのでなく、住民が生活する地域で何かあった時、消防自動車や救急車の到着時間は、「今より速くなるのか。遅くなるのか。」ということから出発することが大切だと思います。
 なお、常備消防の広域化で考慮しなければならないのは、変則勤務でありながら絶えず緊張し危険と対面する職員の皆さんの待遇や労働条件です。この点については、県の「広域化推進計画」策定過程で「原案に対する長野市としての意見」で、「消防職員の士気の低下は円滑な組織運営の確保に大きく影響することから、県が実施した消防職員のアンケートにも配慮しなければならない」ということを尊重すべきです。
 この課題については、自治労消防協議会の皆さんと話し合い、問題点をまとめ、県からの回答を得て私のHPに掲載していますのでご覧下さい。

■「地球環境保全協定」の推進を提案
 3月議会の一般質問で、私は、高知県が行っている企業・市町村・県との間で「協働の森パートナーズ協定」を締結し森林整備が行われた後、県が現地調査を行い、京都議定書に準じて算定した森林の「CO2吸収証書」を企業に発行している制度を発展させ、県が今年度予定しているCO2吸収量の認証制度の検証に加え、市町村の交流事業等も含めパッケージ化し、県がパンフレットにまとめ、企業等だけでなく、川下の都県や県内の市町村が姉妹提携している自治体等に広く参加を呼びかける制度の確立を提案し、林務部長は、「自治体間の交流促進の観点からも検討したい。」と答弁しました。
 県内でも既に、伊那市と新宿区が、市有林の間伐整備費を区が補助し、区民が森林整備を体験したりする内容の「地球環境保全協定」が結ばれ、京都議定書の発効を受けて、今後こうした取り組みは全国に拡がって行くと思います。
 参考までに、県内市町村が全国の自治体と姉妹提携している提携先の件数は94自治体あり、この内、東京都内が18、静岡県内が13、神奈川県内が10、愛知県内が10件などとなっており、また、県内に都市部の自治体が設置している保養施設等も40箇所あることから、市町村においても検討すべき課題かと思います。
 この提案と関連し、私は知事に、「長野県内には東京都内の自治体と提携している市町村が一番多いことから、将来を展望し東京都と本県が提携を結び、「東京の森林の里構想」を推進していただきたい。」と提案し、知事は、「将来に向けた研究課題。」としました。
 また、6月議会の一般質問で、その後の取り組みを質問したところ、林務部長は東京都との連携について「担当者間で打合せを行っている」とし、「今後連携内容を具体化したい」とし、CO2の吸収量認証の仕組みづくりについては「9月中には仕組みを構築したい」と答弁し、現在具体化しつつあります。
 地方分権と財源移譲をめぐり三位一体改革以降、瞞され続けられている地方自治体にとっては、地方から環境問題に正面から取り組む姿勢を打ち出し、自治体間で協力しあい財源を確保する一つの方策であると思っています。

■児童養護施設の「生活向上援護費」予算を継続
 児童養護施設へこれまで子供達の処遇向上のため、県の単独事業として行って来た職員を加配する「入所児生活向上援助費」が継続されることになりました。
 この制度については、介護保険制度や措置から支援費の流れの中で廃止の動きがあり、自治労加盟の長野市社会事業協会労組の現場から存続要望が寄せられていました。
 もし、この制度が廃止されれば、母子・父子家庭、両親の病気、児童虐待等が増加している現状(現在県内にある15の児童養護施設で定員696名に対し平成18年度の入所率は95%で年々増加傾向にあり施設が不足している実態)に対し、援助が乏しい児童養護施設で様々な理由で入所している子供達へ接する職員数を減らすこととなり、子供達へのケアが不足するばかりか、施設運営も厳しくなります。
 私は昨年9月議会の一般質問でこの問題を質し、社会部長から「社会部としては、引き続き援助できるように努力してまいりたい」との答弁を得て、その後、、会派の重点予算要求の課題として知事に要求して来ました。
 小泉内閣以降、介護保険制度や障害者支援制度による措置から保険制度、支援費制度に移行され公的責任が放棄される傾向が強まっていますが、その結果福祉を担う現場での人材不足を招いていることから、今後も持続可能な福祉を維持するため取り組みを強めます。

■「生活バス路線等の地域公共交通の維持・確保に関する決議」を提案
 昨年来、アルピコグループの事業再生問題や信南交通の生活バス路線からの撤退表明など、県内に限らずマイカー通勤等の増大などにり、生活バス路線からバス事業者が撤退せざるを得ないことが問題となっています。
 こうした事態に県議会では、北陸新幹線開業に伴う信越線並行在来線の存続や松本空港問題等々、様々な公共交通の課題について検討している「公共交通対策特別委会」が、5月に県バス協会を代表する事業者を参考人として招き審議を行ったとろ、県内のほとんどの路線バス事業者が「高速バスの収益等により不採算バス路線を運行しているのが実態」、「原油の価格高騰により、持ち出しが増大し経営が苦しい」等の状況を訴えました。
 こうした、経過を踏まえ、特別委員会では6月に行った委員会で今後の県の取りみや姿勢等について質しましたが、厳しい県の財政状況を踏まえ余り具体的な姿勢が打ち出されなかったことから、今後国の補助制度を活用し県内各市町村や地域で取り組む「地域公交通活性化・再生総合事業」に県も積極的に参加し、その取り組みの中で持続可能な公共通事業の再生に向けた有効な支援措置を検討することを求めました。
 そして、6月議会では「生活バス路線等の地域公共交通の維持・確保に関する決(案)」【資料3】を作成し、県執行部とは様々なやり取りがありましたが、公共交通対策特別委員会に提案し、全委員の賛成で可決、本会議でも全員成で可決されました。
 この問題は県財政が厳しい中、困難さが予想されますが、「地域公交通活性化・再生総合事業」による協議や試行を通じ有効な支援策の確立や、マイカーから公共交通への具体的な対策など取り組みを打ち出して行きたいと思います。

おわりに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 県は9月11日、行政機構審議会の答申を受けて県立病院の地方独立行政法人化を2年後に行うため今後検討を行うことを表明しました。
 しかし、行政機構審議会の民間協働専門部会報告書を見ても、独法化した場合の病院経営はどうなるか、患者へのサービスはどうなるか、医師や看護師の労働条件はどうなるか、読みとることが出来ず、良いも悪いも判断できません。
 この問題については、私は今後独法化した場合のこれらの点についての中長期的なシュミレーションの作成を求め審議を深めたいと思っています。
 この病院の独立行政法人化も含め自治労にとっては、次から次へと厳しい現実が突きつけられますが、自治労政治連合の一員として県本部や県職労、各単組の皆さんと連携を図りながら、県民サービスの向上と自治体に働く仲間の皆さんの労働条件を守るため引き続き努力して行く決意です。
 県政課題や各職場の様々な課題等々、要望・相談・ご意見等がございましたらお気軽にお寄せ下さい。

【資 料】

【資料 1】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「長野県森林づくり県民税条例案」に対する附帯決議

長野県森林づくり県民税条例の施行に当たっては、次の事項について、十分配慮すること。

  1. 長野県森林づくり県民税(以下「森林税」という。)の果たす役割について、長野県中期総合計画(案)の主要施策である「未来へつなぐ森林づくり」や「参加と連帯で取り組む地球温暖化対策の推進」における森林整備による二酸化炭素吸収源対策も含め、広く県民や森林所有者等に周知すること。
     また、森林税を財源として実施する事業の内容については、県民に広く公表するとともに、その結果については、政策評価等により報告すること。
  2. 森林税の課税対象となる個人県民税均等割課税対象者のうち、県内に在住する均等割のみの課税対象者については、今後、均等割に係わる税制改正等の大幅な変更が行われた場合において、これに合わせて、課税について配慮すること。

【資料 2】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案」に対する付帯決議

 県は、本条例の施行に当たり、県民福祉の最大化のため、次の事項について十分配慮すること。

  1. 産業廃棄物の不適正処理の根絶が図られるよう、行政処分、勧告等の措置を迅速かつ的確に講じるとともに、そのために必要な監視指導体制の整備に努めること。
  2. 廃棄物処理施設の設置をめぐる関係住民の不安感を取り除くため、今後整備される規則等を充実するとともに、事業計画協議制度の実施に当たっては、開かれた場において関係市町村長及び関係住民並びに事業計画者との間で、合意形成を図るべく十分な協議が行われるよう、適切かつ確実な運用に努めること。  
     また、事業者が事業計画を説明する周辺地域の範囲については、地形、施設の種類及び規模等を柔軟かつ総合的に勘案して、指導を行うこと。
  3. 合意形成に至らない場合の紛争処理のため、県の公害紛争処理制度を活用するなど第三者的機関によるあっせん等に配慮すること。
  4. 廃棄物の排出抑制及び資源化を一層推進するため、市町村等と連携して、県民、事業者等がその必要性を十分に認識するよう啓発を行うとともに、来年度予定されている「環境基本計画」の改定に当たっては、県としての施策の充実に努めること。
  5. 廃棄物処理施設の設置等の許可に当たっては、環境影響評価条例等の関係法令に基づき厳正に対応し、環境保全協定の締結を促進することなどを含め、関係住民の不安を払拭するよう努めること。
  6. 産業廃棄物最終処分場については、民間施設の動向を把握しつつ、状況に応じて、いつでも公共関与による施設整備が行えるよう準備を進めること。

【資料 3】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

生活バス路線等の地域公共交通の維持・確保に関する決議

 事業再生に取り組むアルピコグループの不採算路線等の見直しや、信南交通株式会社の般バス路線の直営方式からの撤退表明を受け、県内の生活バス路線廃止や減便に対する不が広がっている。
 マイカーの普及等による乗客の激減や原油価格高騰の影響がバス事業者の経営を困難にし高速バスによる収入増等の企業努力をもってしてもなお、不採算路線の廃止や減便を行わるを得ない状況になっていることが、公共交通対策特別委員会の調査を通じて明らかとなた。
 バスは高齢者や障害者、学生等交通弱者にとって生活に欠かせない移動手段であり、公交通機関の確保は超高齢社会の到来や地球温暖化への対策としても喫緊に取り組まなけれならない重要な課題である。
 よって、本県議会は、県に対し、「地域公共交通活性化・再生総合事業」による地域の組に積極的に参画し、持続可能な公共交通事業の再生に向けて有効な支援措置を講じるともに、「バス・電車ふれあいデー」や「ノーマイカーデー」等の公共交通機関の利用促進向けた取組を一層推進することを強く求めるものである。
 以上のとおり決議する。

平成20年7月4日