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県の消防広域化推進計画の今後。

2008/3/18

 長野県は、今年1月16日に現在14ある消防本部を2消防本部体制とする「長野県消防広域化推進計画」を策定しました。

 これは、平成18年の「消防組織法」の一部改正により都道府県に、平成19年度中に「市町村の消防の広域化を推進する必要があると認める場合には、その市町村を対象として、自主的な市町村の消防の広域化を推進するため推進計画を定める」とされたことを受けたものです。
 また、市町村はこの県の「広域化推進計画」を受け、今後、「広域化後の消防の円滑な運営を確保するための広域消防運営計画」を策定し、「推進計画策定後5年以内(平成24年度中)」を目途に広域化を実現すること」とされています。

 県が作成した「広域化推進計画」は、市町村の広域化の必要性として、小規模な消防本部においては、出動体制、保有する消防車両、専門要員の確保等に限界があることや、組織管理や財政運営面での厳しさが指摘され、消防の体制としては必ずしも十分でない場合があります。」とした上で、6項目の広域化によるメリットをあげ、「今後ともより一層自立的な市町村の消防の広域化を推進することが必要としています。

 この「消防広域化推進計画」で、今、一番問題となっているのは、市町村の財政負担の問題と、消防本部を次の組み合わせにより県内二つの消防本部体制とするとしていることです。

東北信エリアを管轄する消防本部 (区域:佐久地域・上小地域・長野地域・北信地域)
中南信エリアを管轄する消防本部 (区域:諏訪地域・上伊那地域・下伊那地域・木曽地域・松本地域・大北地域)

 しかし、この2ブロックを基本とする消防本部体制については、推進計画策定の過程で県が現在ある14消防本部から聴取した意見は次の4に分かれています。

(1) 県の2ブロック原案に賛成 (上田・岳北・岳南・須坂・千曲坂城・諏訪・伊南・木曽・松本・北アルプス)
(2) 県内4ブロックが望ましい (長野・伊那)
(3) 県内1ブロックが望ましい (南信州)
(4) 2ブロックのエリアで具体的な組織体制や負担金等を検討した上で判断 (佐久)

 県は「広域化推進計画」の策定(知事決裁)を推進するために、県は副知事を本部長とする「消防広域化推進本部」を設置し、広域化対象市町村の組み合わせによる「広域消防運営計画」の作成協議等へ積極的に参加するなど必要な援助を行うとしています。
 また、その第1段階として関係市町村等による広域化に関する協議の開始の場として、当面「○○地域消防広域化推進協議会」(仮称)を設置するとしています。

 ただし、「よりよい消防広域化のためには、本計画(県の計画)を変更することもあります」ともしています。

 この消防の広域化については、2月県議会でも取り上げられました。  私が委員長をしていた商工観光生活環境委員会では、2本部制に対し各消防本部や市町村の意見が分かれていることについて柔軟な対応を求める意見が出され、県からは「市町村の自主性を尊重したい。」との答弁がされたことから、この問題について次の委員長報告を本会議で行いました。

 「常備消防の広域化については、1月に『長野県消防広域化推進計画』を策定し、県内の消防を二本部体制として推奨していくとしたところであります。今後、この計画に沿って広域化対象となる市町村においては『広域消防運営計画』を作成することとなるわけですが、この消防広域化については、法律で、市町村が自主的にその計画を策定するとしていることから、県の推進計画により強制することなく、市町村が見直し等を検討することがあった場合には、柔軟な対応をするよう求めたところであります。」

 今後、「広域消防運営計画」の作成協議が行われると思いますが、この検討には何よりも住民が関心を持つことが大切だと思います。
 そして、その視点は、唯単に効率化や費用の削減、既存の消防本部や市町村の相性が合わない等で判断するのでなく、自分の住む地域で何かあった時、消防自動車や救急車の到着時間は、「今より速くなるのか。遅くなるのか。」ということから出発することが大切だと思います。

 なお、常備消防の広域化で考慮しなければならないのは、変則勤務でありながら絶えず緊張し危険と対面する職員の皆さんの待遇や労働条件です。
 この点については、県の「広域化推進計画」策定過程で「原案に対する長野市としての意見」で、「消防職員の士気の低下は円滑な組織運営の確保に大きく影響することから、長野県が実施した消防職員のアンケートにも配慮しなければならないという考えがあります」ということを尊重すべきと思います。
 この課題については、前にも報告しましたが自治労消防協議会の皆さんと話し合い問題点をまとめ、県からの回答を得て私のHPで既に報告していますので下記をご覧下さい。

http://www.ne.jp/asahi/nagano/21/news/index.htm