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2004.4.21

浅川流域の今後について


既存の河川改修計画に着手

 2月定例県議会で知事は地元から要望の強い浅川の河川改修について、「既存の河川改修」を再開することを表明し、その後長野市にも担当者が説明しました。
 このことは、ダム計画で進めて来た河川改修計画(全体計画の基本高水流量450トンの内、350トンを河川改修)で実施するということであり、知事がダムによらない対策として示した河川改修で8割(360トン)、流域対策で2割(90トンを河道内及び河道外遊水池、水田やため池貯留等で貯留)という「枠組み案」が事実上破綻したことになります。
 これまで県は知事の示したこの「枠組み案」について、検証を行って来ましたが特に流域対策で水田利用の降雨パターンに応じた貯留効果やその永続性、ため池貯留の流域全体での貯留効果、所有者の理解等々に具体的検証や了承が得られないばかりか、国の認可に必要な流出解析が示されないまま今日に至っていました。
 つまり、今回の知事のダム計画時の「既存の河川改修」の選択は、「枠組み案」では国の認可は得られず、現実的な対応をせざるを得なかったことを意味します。
 このことは、先の2月議会の土木住宅委員会で、これまで民間業者に委託し県が検討していた流出解析の中間報告が示され、委員会審議を通じて県が旧ダム予定地に高さ15メートル〜30メートルの穴あき「河道内遊水池」が必要と答弁し、河川法では高さ15メートル以上をダムと定義していることから、それは「ダム」と答弁せざるを得なかった経過を見ても明らかです。

 実は、これらの論議は治水・利水ダム等検討委員会の裏舞台でも行われました。それは、検討委員会が浅川・砥川について最終答申を行うために起草委員会を設置し検討していた頃、浅川については基本高水流量を下げての新たな河川整備計画の国の認可は得られないため、地元要望の強い河川改修を継続して行う方法としてダムを棚上げし、既存の河川改修を行っている間に代替案を検討すれば良いではないかとする「ダム棚上げ論」です。
 しかし、知事はこの案について、受け入れられないとの意向を示したと聞きました。
 そしてその後、検討委員会は浅川・砥川について基本高水流量を下げる趣旨の最終答申を強行採決しました。しかし、この時私からは「国の認可が得られないことはやらない」と言いましたが、今になってそのことが現実のものとなりました。
 これらの経過を考えれば、知事は今になって現実的な対応をせざるを得なくなったといういとでしょうか。

 4月に入り、国は浅川の「既存の河川改修」に1億円の二分の一の箇所付けを行いました。県はこの予算を背景に河川改修事業を3年ぶりに再開すると思いますが、私の希望は三年間の遅れを取り戻すために県の単独事業を投入しても一日も早くダム計画時の河川改修計画を完了して欲しいということです。

全体計画への取り組み

 昨日のテレビ報道や今日の新聞報道を見ると、浅川流域協議会が開催され「穴あきダムに異論」とか「異論続出」とかの見出しがありました。しかもテレビ報道で見る限り、それらの主張をしている皆さんは治水・利水ダム等検討委員会の浅川部会の特別委員として「結論先にありき」でダム中止を主張してきた皆さんでした。
 少なくとも浅川ダム問題はこれらの皆さんの主張や、田中知事の誕生により中止となりましたが、その後議員提案による「治水・利水ダム等検討委員会」が設置され住民参加による検討が行われて来たはずです。そして、その過程で基本高水流量や流域対策、千曲川や内水対策等々、流域住民の安全を守る観点から論議を積み重ね、新たな河川整備計画の策定にあたっては国の認可が必要であることも確認して来たはずです。
 なのに、知事が「既存の河川改修」の再開を表明し、土木部が「河道内遊水池」がダムであることを認めたからと言って、「ダムそのもの」とか「河道内遊水池」の建設予定地は「地質が弱く危険」と主張し、自分たちの主張が危うくなったからと言って、「検討を振り出しに戻し、時間を稼ぐのですか。」と私は言いたくなりました。
 今回の知事の「既存の河川改修」を再開する判断は、私からすれば流域住民の安全を確保するための現実的な対応だと思いますし、今後行うべきことは、県が早期に全体計画を検証し示すことを求めるべきであり、過去の主張について正当化しようとする論議はもう終焉させなければなりませんし、終焉していると私は思っています。しかも、基本高水流量を下げるべきと主張した浅川部会委員の皆さんが、今になって同じ主張を繰り返していることは、何のために下げるのか、流域住民の安全対策を考えて主張しているのか、何か違った物差しで発言されていると思い私は悲しくなるだけです。
 私は知事が表明した「既存の河川改修」は賛成ですし、残された450トンの全体計画を早期に具体化していただきたいと思います。そのためには、自分の立場で主張をする前に流域住民の皆さんの安全対策を最優先し多様な案をもっと示すことを県に求め、その上で流域にとって何が治水対策として妥当なのか主張することが客観的な対応だと思います。
 私は、浅川流域の治水対策は政争の道具にすることなく、何よりも水害の痛みに分かる皆さんと納得の行くまで論議をして対応したいと思います。


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