2002年6月のニュース

「青少年保護育成条例」制定を知事は否定     2002.6.2   ▲戻る

 2月県議会に長野市青少年補導委員協議会から「長野県青少年保護育成条例」(仮称)の制定を求める請願が2、352名の署名を添えて提出され、共産党以外の賛成でこの請願が採択されましたが、6月20日開会した県議会に県知事名で書面で提出された「請願の処理の経過及び結果について」では「条例」制定は否定されました。
 その処理結果は「県としては、県民一人ひとりが青少年健全育成を自分自身の問題として受け止め、地域で青少年を見守り育てるという基本方針は変わっておらず、引き続き県民総ぐるみによる取組が必要であると考えている。今後も関係機関・団体等と連携を図り、@県民の理解と協力による住民運動の展開、A関係業界の自首規制、B行政の啓発努力を三本の柱として効果的な施策を検討、実施してまいります。」というものです。
 この請願については、私としては自分の周辺で、現に自販機の業者が土地を購入し高校の直ぐ近くで成人向け雑誌や遊具の販売を行い、所有権の関係で住民運動も限界に来ている事実や、三本の柱として取り組んで来た伝統的な「長野モデル」が県というより、一番は団体により支えられて来た経過があり、その団体で熱心に取り組んで来た「青少年補導委員協議会」から「現実の実態はひどい。しかし、住民運動にも限界がある」として請願に踏み切ったという切実な訴えを聞き紹介議員となった経過があります。
 憲法に保障する「表現の自由」がこの課題では問題視され、条例を制定しても実際に効果は上がるのか、条例を制定している県でも長野県より有害図書の自動販売機の台数が増えているところがあるのではないか等々の様々な課題がありますが、であるならば、長野県はこれまで全国唯一の条例を持たない県として実践して来た県として、時代の流れなかで成果と決定の検証を行い具体的に県民(青少年を含む)に示すべきです。
 私は、今回県が提唱する「三本の柱」の一本の一部から出された請願の真意は、条例を持たない唯一の県として、これまでの活動が「マンネリ化」し県が住民運動の上に「あぐらをかいている」のではないか、むしろ条例の中に憲法違反とならない規制とともに住民運動や団体の位置付けを明確にし条例制定最後の県として「長野モデル」を全国に発信することを提案していると思います。
 その意味で、今回の回答は知事の姿勢として請願処理結果以外に何の理由があるかは分かりませんが、議会として条例提案することも真剣に取り組む必要性を痛感しました

治水・利水検討委員会に関する中日新聞のアンケートへの回答     2002.6.3   ▲戻る


 県治水・利水検討委員会での浅川・砥川の答申書をまとめる論議を前に、中日新聞からアンケートの依頼がありました。
 私が回答した内容は以下の通りです。


中日新聞社 様
竹内 久幸

 いつもお世話になりありがとうございます。
 過日、依頼されました県治水・利水ダム等検討委員会の浅川・砥川に関するアンケートについて次の通り回答致しますのでよろしくお願い致します。

  1. あなたは検討委員会が論議してきた「ダムと河川改修セット案」「河川改修単独案」のどちらを支持されますか。

      浅川=ダムと河川改修案
    砥川=上記同様

  2. 支持、反対するのそれそせれの理由は何ですか。
    共通=
    1. 基本高水の検証は本来「過大である」という論議以前に、流域の安全を確保するには「どうしたら良いか」を出発点にすべきであり、ダムを初めから中止するために基本高水流量を下げようとする姿勢は、本当に困っている流域住民を納得させるものではない。
    2. 両部会の報告が両論併記となったのは、基本高水流量を下げるべきとした根拠の無い論議を優先させてしまったことにもよるが、両論併記となった以上、流域住民の安全と信頼を優先させることが、河川管理者の責任である。
    3. 検討委員会と部会の本来の目的は「結論先にありき」の論議ではなく、真の治水・利水の在り方を市町村長や住民参加のもとに検証することであり、両部会が両論併記(住民が一つの結論を出せない)となった以上は河川の管理責任者は安全(私は流域住民や市町村長が基本高水を下げることに同意があれば認められるべきことと思うが)を優先すべきである。
    4. 浅川・砥川とも代替案として設定した基本高水流量によって河川改修をした場合、現状より護岸勾配が急になったり、時代の流れである親水性や近自然工法に逆行するなど、コンクリートによらない環境を重視した「脱ダム宣言」の趣旨を大きく逸脱するものである。

     浅川=
    • 代替案の基本高水決定過程が二転三転するなど不透明であり、何を根拠にして流域の安全が確保されるのか全く信頼性に欠け、流域住民の納得が得られるものでないこと。このことは、ダムさえ止めればという反対が先行するあまり、はじめから代替案が無かったことを露呈したものであること。
    • 本来の検討は「脱ダム先にありき」ではなく、ダムが無くても流域住民の安全が「こうすれば確保される」ということを反対派の皆さんは示すべきであったこと。
    • 既にダム計画については流域住民に説明されており、それを中止するには安全を保障するか、合理的な理由が無ければ住民が納得しえないこと。また、河川整備計画作成にあたりここまで事業が進捗している計画を変更して国の認可を得ることは合理的理由は困難であり、県単独で実施するには、なぜ浅川流域だけが国の補助を受け入れず危険度の増す計画を受け入れなければならないのか、県民の理解が得られないため。
    • 地質について反対派の皆さんは土木工学的には可能と認めているが、ダムは土木工学の分野であり、地球上どこでも反対のための反対で地質学的に問題にすれば何も出来なくなること。
    • 代替案で河川改修を実施すれば、既に改修している護岸を壊し急勾配にしたり、橋梁の掛け替え、堤防の嵩上げ、河床の掘削などを行わなければならず、出来上がった河川を想像したり、既に完成している近自然工法に逆行していることを考えると、条例が目指した流域住民の河川愛護や治水・利水への住民参加を全く無視していること。
    • 浅川の課題は上流から流出する土砂対策であるが、代替案にはそのことも考慮されず検討されたこと。(しかも、今でも意見がまとまっていない。)
    • つまり、代替案はないこと。

     砥川=
    • 上記とほぼ同じ。
    • 余裕高についても基本高水流量に含め、流木対策や洪水時の対策を無視していること。下諏訪町消防団の指摘は、200トンの基本高水の設定では団員の安全を守るために水防活動は出来ないというものであり、私もダムを止めるためのメチャクチャな根拠のないものであると確信した。
    • 岡谷市の水道水について当初反対の皆さんは地下水でも可能としていたが、汚染の現実に新和田トンネルの湧き水を持ち出し、検討委員会の代替案もそうなっている。しかし、例えそのことが可能となったとしても岡谷市が必要ととする給水料には及ばないことについては検討されていない。この様に、全てが無責任である。

  3. 答申作成で最も重視すべきと思われる点は何ですか。その理由も教えて下さい。
    • 流域住民の生命と財産の保障。
    • ダムによらない場合の流域住民に理解できる治水・利水の信頼性。
    • 行政の河川管理責任の明確化と行政への信頼性。
    • 治水・利水への県民の参画。

  4. どのような答申にすべきとお考えですか。その理由も教えて下さい。
     「一本化すべき」
    • 代替案が不充分なものである以上、当初計画どおり答申することが流域住民の安全をより保障し、河川の管理責任を果たすことになる。
      そうでないと今後も災害が起きた場合の訴訟問題なども予想され県政が不安定なものとなる。

  5. 検討委員会は大型公共事業を検証する上で画期的な取り組みと言われています。開催意義はありましたか。問題点、克服すへき点はありますか。

     意義は「あった」
     意 義
    • 知事のトップダウンの手法から県民が参加し市町村と連携して一つの事業を検討する民主的な手法は作り出した。また、公聴会や公開の場での会議の開催、傍聴者への情報公開など徹底して開かれた県政の方向を実践した。しかし、このことは知事が行った訳ではなく議会が提案した条例によって実現したものであることを強調して欲しい。
    • 少なからずこれまで余り関心の薄かった治水・利水について県民の関心を高めた。

     問題点
    • 問題点として、議会側にも責任があることだが浅川・砥川部会の審議は業者への補償問題や地権者との対応など税金が使われていることから時間的制約があり、そのために審議部十分な課題があった。そのため、真の治水・利水の在り方について一つ一つを検証するまで検討するに至らなかった部分がある。
    • 議会が提案した条例について、対抗意識からか知事が真の治水・利水の検討よりも「脱ダム」先にありきの検討委員の人選を行ったことが、逆に真の検討を阻害した。
    • 私の考えでは、検討委員会や部会の審議は住民代表も、市町村長も、学識経験者も、河川管理者である職員も自由闊達に発言し、ひとつひとつの課題を検証するなかからお互いに納得できる治水・利水の在り方を方向付けるはずであったが、幹事である県職員の発言が止められていたため、管理責任を無視した審議になってしまった。
    • 条例に反対した共産党や脱ダムの学者の皆さんは、検討委員会や部会について情報が公開され、しかも住民参加で検討されることは素晴らしい、「長野モデルだ」と強調していたが、そのことを言うのであれば、数の論理が「長野モデル」なのか。或いは、なぜもっと住民(県民)に責任の持てるしっかりした代替案を出す努力や責任ある行動をとらないのが「長野モデル」なのか。疑問である。

     克服すべき点
    知事が任命する人選の在り方。
    • 基本高水や地質など、専門的な課題への対応。
      ・部会運営について、お互いが言いたいことを言い合う場でなく、一つ一つの課題を検証し、一致できる課題を整理し、方向付けるシステムの確立。
    • 公共事業の見直しと言っても体育館や文化施設と違い、治水・利水は人の生命と財産に関することであり、「我慢すれば良い」という性格のものでなく、歴史が証明するものである。この点について区別せず論議しようとした方々がおり、検証する必要がある。
    • 治水・利水は流域住民が将来に渡り生活して行く上で欠かせない課題であり、その河川と付  きあって行くのも流域住民であることから、治水・利水への流域住民の参加と責務(参画)まで検討が及んでいないことが、今後の課題である。

  6. 田中知事の「脱ダム」宣言をどう思われますか。その理由は何ですか。

     「その他」
     「できる限りコンクリートによるダムを造るべきではない」とする理念は評価するが、流域に生活する住民や市町村長と相談することなくトップダウンで突然打ち出した手法は、理念と相矛盾することである。
     県管理の河川の管理責任は知事にあり、「脱ダム宣言」を行うのであれば、住民の生命財産について安心と信頼を先に打ち出すべきであった。今回の検討を通じて「代替案」が無かったことは証明された。(知事が強調して来た「浚渫」も代替案には影が薄くなった)
     今後は国相手に理念を強調するのでなく県民の生活を最優先に考えて理念を実践すべきであると思う。
    結論先にありきの姿勢は間違えである。

  7. その他感じられたことがありましたらお書き下さい。

    知事が任命した「脱ダム」学者の皆さんは、一貫性がなく信用できない。
    他県からみえても責任ある態度が欲しい。

東外環状線建設促進同盟会が総会     2002.6.10   ▲戻る

 エムウェーブ(朝陽)から柳原のアップルラインへ通じる「東外環状線」については、慢性的な交通渋滞を引き起こしている国道18号のバイパスとして早期完成への期待が強い公共事業です。この「東外環状線」(長野東バイパス)建設促進同盟会が6月10日、第1ホテルで開催されました。
 総会には事業主体である国土交通省長野国道工事事務所の副所長も出席し、残る2.8キロの事業採択がされ測量を実施し、この5月10日には地元関係者に道路設計を示した。今後、排水の協議や設計を行い、示して行きたい。この事業が早く進むかどうかは設計協議の進捗状況が重要であり、地元の皆さんの理解により設計協議が完了すれば用地買収に入って行きたい趣旨のあいさつが行われました。
 また、同盟会会長である鷲沢長野市長は、国が本格的に用地費を計上し用地買収等の事業に入れるのは平成16年度からではないかと見通しを語りました

「治水・利水検討委員会答申」に関する記者会見     2002.6.13   ▲戻る

 6月13日、県治水・利水ダム等検討委員会が知事対し6月7日行った浅川・砥川に対する答申について、これまで検討委員会として論議に参加して来た私と、風間辰正議員、浜康幸議員の三人が記者会見を行いました。
 この会見は、答申以降、関係市町村や県民からダムなし案への不安や今後の対応への不安などの問い合わせがあり、相談した結果、議会が提出した住民参加の条例と検討委員会が最終的に行った手法との関係、検討委員会でなぜ私達がダムなしの「代替案」に賛成出来なかったのか、そして、答申後の今後の議員としての私達が取るべき方向と対応等について明からにしておくことが説明責任ではないかと考え行ったものです。
 なお、当然、私も検討委員として論議に参加し検証して来た一員であり、双方の意見が平行線をたどり最終的に「数」という手法であったとしても一つの結論が出され答申が行われたという現実は否定するものではありませんし、決して現在は「場外乱闘」をするつもりもありません。
 ただ、数の論理で選択したとしても誤った結果を選択することはあります。また、出された答申書のダムによらない場合のB案は、浅川・砥川の基本高水を規程している以外は治水・利水対策について県民に分かるように具体的に示されている内容に乏しく、知事がそれを見ておそらくは「これで行きましょう」という即断は出来ないものと判断しており、両河川の管理者として管理責任が問われている立場で検証すればするほど、もし脱ダムという選択を選んだとしても答申書のB案とは違った内容にならざるを得ないということを予言しておくことも私達の役割ではないかと思ったからです。
 私は前から主張していますように知事の「今後出来うる限りコンクリートによるダムは造るべきではない。」とする「脱ダム宣言」の理念は否定するものではありません。唯、問題視して来たのは住民や市町村長の意見を聴くことなく突然中止を打ち出した手法であり、その手法にストップをかけ白紙から見直すために条例案を提出したのです。従って、これまで水害と闘って来た流域住民が納得の得られるダムなし案であれば、反対するものではありません。
 出された答申のB案が河川管理者としての検証に耐えられない「代物」である以上、知事は後、国の法律により河川整備計画の策定に当たって「国の認可が得られるのか」「補助金の返還は免れるのか」、恐らくはダムなしでも違った手法を取らざるを得ないということを、私としては知事が唐突な結論を出す前に記者会見をし、県民の皆様に明らかにし、そして何よりも知事に申し上げたかったのです。

記者会見の内容
検討員会の知事への答申書 (別窓)

6月定例県議会が開会     2002.6.20   ▲戻る

 6月20日、7月5日までの日程で6月定例県議会がはじまりました。
 今議会に提案された議案は平成14年度6月補正予算案(8億6.027万5千円)、「任期付職員の採用等に関する条例案」等新設条例案3件、一部改正条例案6件、公安委員会委員(河野義行さん)の選任について等事件案13件、等々です。

 そして、この間の注目点は治水・利水ダム等検討委員会が6月7日の知事に答申した浅川・砥川の治水・利水対策について、どの様な選択を行うのか、また、ダムなしの場合の具体的対策が示されるのかにあります。
 この点、知事は議案説明の中で「私は一貫して委員会の論議を尊重しながら見守ってまいりました。この答申を尊重して、その趣旨を踏まえ浅川及び砥川の治水・利水対策を実施してまいりたいと考えております。しかしながら、そのためには、いくつかの課題を解決しなければなりません。その主な課題を申し上げるならば、河川整備計画についての流域住民の理解や国の認可、水源の確保を含め水道事業者としての市・町との協議、そして事業実施に当たっての県財政との整合性についてなどであり、このほかにも多くの課題があります。これら一つひとつの課題に関して、解決への見通しを把握し、県公共事業評価監視委員会にもお諮りした上で最終的な判断を行い、確実な治水・利水対策を実施してまいりたいと考えております。」とし、ダムなしの答申を尊重しながら今後具体化を図る主旨を表明しましたが、住民や市町村への理解が先なのか、河川整備計画の策定が先なのか、公共事業評価監視委員会が先なのか、検討の順番も明らかでなく、しかも、答申のダムなし案には今後検討するどんな課題があるのか、河川管理者として自分の判断はせず公共事業評価監視委員会に検討させ判断させるという、またしてもマルナゲの姿勢を示しました。
 さらに議案説明のその前段では「決定過程こそ最大の河川政策であるという考えから、住民参加と情報公開について、最大の努力が図られました。比類なき住民参加と情報が公開されることにより、多くの市民が感心を持ち、主体的に行方を見守り、あるいは解決点を見出すべく論議に参加し、治水・利水を確立していく過程は、まさに民主主義のスタンダードであります。」とし、自分が住民や市町村に相談することなく唐突に出した「脱ダム宣言」の手法と逆のことを、こんどは自分の手法であるかの様な説明を行いました。
 私は、この浅川・砥川の治水・利水対策について、流域住民の生命と財産を守り、水道水を保障するという観点から、代替案のダムなし案が法律に違反(国の認可)しないのか、市町村や流域住民に納得いただけるものであるのか、河川管理者としての県(知事)の責任が果たせるものかどうか、県財政緊急事態宣言をした本県として補助金の返還や業者補償などの課題も含めて対応可能な案であるかどうか等々を質問等を通じて検証することにしています。
なお、私の質問は6月26日の予定です。

 このダム問題の外に6月県議会で注目されることは多々ありますが、私の所属する社会県民連合として、廃棄物最終処分場の問題、介護慰労金など3給付事業の問題、公共事業評価監視委員会の人選の問題、産業活性化・雇用創出推進本部室体制の課題等々についても知事の考えを質して行くことにしています。

 補正予算案の主な内容は次の通りです。

 経済対策  
中小企業融資制度資金の拡充 1億8.427万1千円
ビジネスプランの早期事業化支援 266万6千円
 雇用対策
転職者等の再就職支援 4,724万4千円
就職活動支援員の派遣 2,034万円
障害者の様々なニーズに対応できる多機能な福祉人材の育成 184万8千円
知的クライスター創成事業への支援 4億円
 教育の充実
稲荷山養護学校改築のための実施設計費 5,564万4千円
       (用地取得造成のための債務負担 8億303万9千円)
次代を担う科学技術系人材の育成 2,674万9千円
学校週5日制への対応 3,309万9千円
                (学校内外でのボランティア活動や体験活動等を県と市町村で推進)
 その他
浅川ダム本体工事一時中止に係わる賠償 1,416万2千円

6月議会日程 7月議会日程
6月20日(木) 開会 本会議 7月 1日(月) 常任委員会
25日(火) 一般質問 2日(火) 常任委員会
26日(水) 一般質問 3日(水) 常任委員会
27日(木) 一般質問 5日(金) 本会議 閉会
28日(金) 一般質問    

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