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治水・利水・ダム問題コーナー

浅川の流域対策案について
2003.7.28

 今日、テレビ報道によると県治水・利水対策推進本部により、浅川、砥川の流域対策案が、公表されました。
 私はまだその詳細は見ていませんが、テレビ報道の内容等から、浅川について意見を述べたいと思います。

 浅川、砥川に関する治水・利水ダム等検討委員会の答申は、基本高水流量を下げることによってダムによらない対策を進めるとされましたが、知事は昨年の6月議会で、基本高水流量は下げないで、ダム計画と同じ450トン(千曲川合流点)とし、その内約8割を河川改修で、残る約2割を流域対策で行うとする枠組みでの取り組みを表明しました。
 その後、今年5月に県土木部が中心に検討を行って来た河川改修については、50年確立での下記の基本方針による改修計画の原案が示されました。
  • 家屋等の追加買収が極力少なくなるよう計画する。
  • 改修済の護岸及び既設橋梁への影響を最小限とするため、河床掘削を基本とする。
  • 河床掘削が困難な場合は、嵩上げによる河積確保を図る。
  • 新眼鏡橋(JR信越線)付近は、JR、長野電鉄、都市計画道路等が輻輳しているため、橋梁の改築を極力行わないよう工夫する。
  • 未改修区間の護岸は、積み替えにより護岸勾配を変更して河積確保することを基本とし、必要に応じ河床掘削や拡幅を計画する。
 私は、この河川改修原案については橋梁の掛け替えや、河川環境の問題など多くの意見を持っていますが、基本的な事項として次の三点について疑問を抱きました。
  • 一度ダムを計画し河川改修の約8割が終了している時点で、計画を変更した場合の財政負担はどうなるのか。
  • 今回の河川改修原案により来年度からの事業着手に向けて、「河川整備計画」の策定に入るとマスコミ報道されましたが、残る流域対策との整合性(数値的な全体計画)がなければ国の認可が得られない。
  • なぜ、県は、国の認可を優先(早期河川改修の実施)して得る対応として、河川改修と流域対策を一緒に示さなかったのか。
 そして、今回発表された流域対策の概要が、遊水池3ヶ所で毎秒65トン{中流の檀田で30トン・中流の田子川との合流点付近で30トン・上流の南浅川合流点付近で河道内遊水池(穴あきダム)で5トン}、水田の有効利用55haとため池等で25トン、合計で毎秒90トンという内容を知り、河川改修原案の時に抱いた疑問と同様に次の疑問を抱きました。
  • 河川改修原案との整合性が保たれておらず、そのことが国から指摘され、このままでは国の認可が得られず、流域住民が望んでいる早期の河川改修にならないこと。(その理由は、ダム計画はダム地点で洪水時の流出抑制を数値化しているのに対し、今回の原案はダム地点より下流で遊水池等の雨水貯留を想定しており、ダム計画時の河川改修を前提とした先に発表された河川改修原案の特に田子川より上流域の河川改修断面の変更が余儀なくさ  れること。)
  • 河川改修も流域対策も同じ県が行うことなのに、なぜ内部で整合性を検討し図った上で、原案として出さないのか。(行政の姿勢が疑問)
  • 企画局長のマスコミに対する談話では、計画達成に20〜30年を要するとし、この間、基本高水流量の再検証を行う(これまで流量観測を10年として来たが5年に言い替え、しかもこれまで「確認」として来た基本高水について、「基本高水が下がれば、流域対策は縮小する」と言い切った)としている点は、結局は、時間を費やすことによって今回発表した流域対策を  行う姿勢が感じられないこと。
      また、同時に基本高水流量が確定しなければ、来年度から行うとしている河川改修も国の認可が得られないのではないかということ。
  • 一説には前に示された河川改修原案で100億円を要すると言われていますが、今回の流域
  • 対策については費用が明確にされておらず、費用の面での実現性が判断出来ないこと。
 今回、発表された流域対策原案と先に発表された河川改修原案により、今後本格的に流域対策協議会等を通じ対策が協議されることになりますが、以上、私が指摘した問題点なども含め、県には河川管理者としての自覚を持って誠心誠意対応して欲しいと思います。  また、その際、ため池や水田の活用、遊水池の整備による貯留量を数値化し、洪水時のシュミレーションを流域住民に示すことも必要です。  さらに住民参加による流域協議会での検討は、どちらが正しいとかのダムの賛否の段階ではなく、どうすれば過去に災害にあってきた皆さんが納得する治水対策となるのかを検証する場であることを共通認識として確認した上で行うべきです。  その意味で、過去に災害にあってきた皆さんの意見を最大限尊重する会の運営が求められます。  私も、今後、これらの点を踏まえながら浅川流域の将来に禍根を残さない治水対策の確立のため頑張る決意です。

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