落花生の秘密
かつて我が家で、落花生は茎になるのか根になるのかという議論がありました。私は正統的に、実がなるのは花が咲いておしべとめしべが何らかの関係を持ち(?)結実する結果しかあり得ないので、茎になるはずと主張したのですが、それなら何で殻にひげ根のようなひげがあり泥まみれなのかという子供の問いに答えられず、結局議論は膠着したままになっていました。秦野市を中心として神奈川県の西部も千葉県とならんで(田舎くさくなってしまいますが)落花生の産地であり、幸いにも家の近くに落花生畑を発見したので、長年疑問であったこの問いの回答を得るチャンスとばかり、観察を始めました。
2002年7月7日(七夕の日ですね)、目をつけていた近くの畑で撮った落花生の花です。根元から細い短い茎が出てその先に黄色い花が咲いています。
その後、長期出張やら(人質に出されたのです)なにやらで、次にデジカメ持って畑にいけたのはちょうど2ヵ月後の9月9日でした。すると・・・・
葉が茂って何も見えません。これじゃあしようがないと思ったのですが、ここであきらめてはscientistのはしくれは務まりません。まわりを見回してだれもいないことを確認して、この茂った葉をかき分けてみました。すると・・・・
茂った葉の下から、白い小さな落花生の殻が花が咲いたあとの茎の先端にでき、それが自重で土の上に倒れ、土まみれになっているのを確認しました。やはり、茎の先に結実していたのです。やはり私の正統的な解釈が正しかったようです。世の中、複雑そうに見えることでも、基本的な原理は単純明快なものなのです。(結果論ではありますが・・・)
その後、約2ヶ月また人質をやっており畑には行けませんでした。11月のはじめにようやく行けたときには、畑にはもう何にもありませんでした。
(完)