2005年 10月の甲状腺の掲示板



ぼよさんへ 投稿者:kazu  投稿日:10月31日(月)22時45分22秒

いよいよですね。
私はまだ1ヶ月先ですが 一足先にすっきりして来て下さい!!
手術、無事終わりますようにお祈りしています。
なかなか励ましの言葉は難しいですが・・
私も皆さんと同じく、応援しています!!




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ありがとうございます 投稿者:ぽよ  投稿日:10月31日(月)19時36分16秒

  森の娘さん、natsuさん、ありがとうございます。今まで、周りに対して気を張って明るく元気に振舞っていたのですが本当は不安で不安で仕方なかっ た事に気がつきました。覚悟を決めて、望んでいたつもりですが、日が近ずくにつれて気持ちがあっちこちしていました。荷物の準備などして、このサイトで得 た事を参考に持ち物チェックをして、「がんばるぞ!」と強気になってみたり。術後はどんな風だろう?・・・と落ち込んでみたり。でも、仲間がいっぱい見 守ってますと、言っていただき、ありがたくてありがたくて涙が止まりません。私みたいなものに、こうやって暖かな声援を送ってくださるとは、がんばらなく てはいけませんね。早く元気になります!森の娘さんは2000m級の山に登られたそうで、私もまた面をかぶって剣道に励む事ができるように、三段審査合格 を夢見てがんばります!力を下さって、本当に本当にありがとうございます。




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首の違和感 投稿者:ゆう  投稿日:10月30日(日)23時59分45秒

こんばんわ☆私は手術から2ヶ月あまりたちましたが、首の違和感があります。
しびれというか、感覚がないのと、傷の痛みなど。。
主治医によると、結構時間が掛かるとのことですが。
皆さんはどうですか??



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ぽよさんへ 投稿者:natsu  投稿日:10月30日(日)22時10分7秒

森の娘さんの言葉そのまま私も送っちゃいます。

  手術室は1人で入らなければなりませんが
 ぽよさんのまわりには仲間がいっぱいいます。










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ぽよさんへ 投稿者:森の娘  投稿日:10月30日(日)18時53分15秒

 
 もうじき入院ですね。きっといろんな思いでいっぱいのことでしょう。
 私は今日でちょうど手術から2ヶ月になりました。

 傷口周辺の違和感などはもちろんありますが
 今ではそれも私の体の日常の一風景にしっかり溶け込んでしまい
 以前はどんなふうだったんだっけ?
 な〜んて手術以前の状態などすっかり忘れてしまうくらいで
 元気な毎日を送っています。

 先日は2000m強の山にも元気に登ってきましたよ。

 手術室は1人で入らなければなりませんが
 ぽよさんのまわりには仲間がいっぱいいます。
 
 不安になったらそれを思い出してくださいね。



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細胞検査士さんへ 投稿者:真理子  投稿日:10月27日(木)01時01分40秒

早速の返答、本当にありがとうございます!
細胞検査士さんの記事を読みとても元気になりました。
子供って本当に親が思っている以上に観察力が鋭いですね。不安を感じさせぬ様これからは前向きに明るく生きていきます。
これからだんだん寒くなりますがお体に気をつけて下さい。本当にありがとうございました!!!



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真理子さんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月27日(木)00時24分42秒

前に書き込みしたように髄様癌は、乳頭癌や濾胞癌とは発生する由来細胞が異なりますので、全く同じように・・・とはいきませんが、フォローアップに関して は基本的に同じで、再発・転移する確率は同じくらいと考えてください。遺伝性ではないとのことですので一安心ですが、髄様癌は甲状腺内に多発する傾向があ りますので、残ったほうの甲状腺に再発がないかをエコー等でフォローアップすべきことと、髄様癌はサイログロブリンではなくカルシトニンでチェックするの で、この数値が高値を示さないこと等を重点的にフォローアップ項目として経過観察するとよいと思います。まれな腫瘍なので、セカンドオピニオンとして甲状 腺の専門病院のような施設を紹介してもらい、意見を被るのもひとつの手かなと思います。なお、髄様癌の遠隔転移先としては肺や肝臓が代表的なので、カルシ トニンが高値を示してきた際にはこれらの臓器を対象としたX線やCT検査を行なうことも必要でしょう。
しかし、いずれにせよ再発・転移する確率は低いですがゼロではありませんので、しっかりと経過観察することが肝要です。たとえ再発・転移したとしても早期 に治療を行なえば大丈夫です。子供というのは親が不安を抱いていることを察知する不思議な能力があるように思えます。ですので、お子さんを不安な気持ちに させないためにも、またお子さんの日々の成長を楽しむことで心の底から気持ちをポジティブにしていってください。私が子育てに協力的だとは言えませんが、 真理子さんのご主人には是非協力してもらえるように頼んでみましょう。何より30歳代前半という若さを武器にして、誰よりも免疫機能を上げるように心掛け ておけば大丈夫です。




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ぽんすけさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月26日(水)23時39分48秒

濾胞性腫瘍の場合、転移が明らかでない限り「良性」か「悪性」かの術前診断は極めて困難です。理由は、手術で摘出した甲状腺検体において、病理組織学的に 腫瘍細胞が被膜を超えて正常甲状腺組織に浸潤していたら『濾胞癌』、超えていなければ『濾胞腺腫(良性腫瘍)』と診断されるからです。つまり顕微鏡を覗い て初めて診断が確定する訳なので、たとえ術前検査で濾胞癌の疑いが90%と言われていても、病理組織学的に被膜浸潤していなければ癌にはならないのです (転移があれば別です)。
全甲状腺癌のうち、乳頭癌の頻度は70-80%、濾胞癌は10-20%ですので、術前検査で乳頭癌の所見がなく、転移の所見もなく、エコー所見で濾胞性腫 瘍が考えられるとしたら、確率的には良性の濾胞腺腫を最も考えます。ぽんすけさんの場合、サイズが2〜3cm、サイログロブリン上昇なし、胸部X線異常な し、カラードップラーエコーでカテゴリーVとのことですから、状況的には良性腫瘍の可能性もあるため、甲状腺全摘の手術を勧める医師はいないでしょう。で すので、手術時に頸部リンパ節が腫れていなければ郭清も行なわれないでしょう。なおエコーのカテゴリー分類はT〜Xまであり、Tは「ほぼ良性」、Xは「ほ ぼ悪性」、Vは「どちらとも言えない」と解釈してください。ちなみに細胞診のクラスTおよびUは良性細胞のみ、クラスWとXは悪性細胞あり、クラスVはど ちらとも言えない異型細胞あり、と解釈してください。
手術の時期ですが、良性腫瘍の可能性がある以上、ぽんすけさんの手術の優先順位は低くなりますので半年も後になってしまったのだと思います。担当医に 70%の確率で癌だと言われたとの事ですので、30%は良性腫瘍の可能性という事ですよね。そのような状況において、ぽんすけさんは2通りの選択肢がある ことになります。ひとつは、癌か良性かわからないけれども安全・確実な方法として甲状腺全摘術を受け、一生ホルモン剤を飲み、頸部リンパ節や肺などへの再 発・転移をフォローアップするか。もうひとつは良性の可能性を信じて亜全摘し、もし濾胞癌だとしてもその後のフォローアップで経過観察し、再発・転移を起 こしたらその時に甲状腺全摘および頸部リンパ節郭清の再手術を受けるか。いずれの方法を選んだにしても頸部リンパ節や肺への再発・転移の可能性は(確率的 には小さいですが)ゼロではありません。セカンドオピニオンも必要かと思いますが、最終的にはご自身で納得した結論を出さなければなりません。その上でも し術式を変えてもらうようでしたら後悔のないようにしてください。
なお、遠隔転移先としては肺が最も多いですが、肺には異常がないものの骨転移による病的骨折で癌が発見され、原発巣を探していたら甲状腺に癌があった、と いうケースがまれにあります。




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細胞検査士さんへ 投稿者:真理子  投稿日:10月26日(水)23時05分27秒

大変すみません!題名が細胞検査士さんへ・・・です。



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細胞検査士 投稿者:真理子  投稿日:10月26日(水)23時03分4秒

こんばんは。以前、髄様癌について詳しく説明して頂きありがとうございました。
とっても自己中な質問を聞くことをお許しください。
私の場合、シコリにきずいてから2年そのままでした・・・と言うか医者に行って良性だから気にする事無いと言われそのままにしていました。妊娠をきっかけ に以前より腫れたような感じがし細胞診の結果、髄様癌と判明。甲状腺右葉摘出、気管周囲のリンパ郭清をしました。(遺伝性ではありません)既にリンパに1 個転移していたそうです。30代前半ですがこの先、再発・転移の可能性は高いのでしょうか?
乳頭癌の記事を読んで安心してしまう自分がいます。(自分は違うのに・・)切ってしまえば・・・もちろん検診は欠かさずですが、前向きに考えたいのです が・・・。勝手な質問をお許しください。



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マムさん、チップ&ディールさんへ 投稿者:ぽよ  投稿日:10月26日(水)12時23分37秒

 やさしいメッセージいただき、ありがとうございます。お二人をはじめ皆さんから、いつも力をいただいています。休養をとるつもりで、入院します。早く済 ませて普通の生活にもどりたいと、手術を待ち遠しく思っていましたが、日がせまって来るごとに緊張感が増し、不安な気持ちも強くなってきました。でも、家 族のためにもがんばって早く元気になる努力をしようと思います。皆さんの書き込みを見るたびに、勇気を与えてもらっています。専門の方も書き込んでくださ り病気のことも色々解りました。退院後も私にとって心の支えになると思います。
 そろそろ入院準備を始めようかと思っているところです。



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細胞検査士さんへ 投稿者:みゆう  投稿日:10月26日(水)09時05分14秒

相談にのっていただき本当にありがとうございます。 いつも丁寧でわかりやすい内容で参考になることがいっぱいあります。 医師にはなかなか聞き辛いこと のあるので、細胞検査士さんの回答にはみなさんもとても感謝していることと思います。 私はこれから担当医師を信じてがんばっていきたいと思います。 



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みゆうさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月26日(水)00時55分55秒

みゆうさんの投稿内容を10人の医師が判断するとしたら、10人全員が「非常に良い経過」と判断すると思います。私は医師ではありませんが、乳頭癌組織が 脂肪組織に浸潤したとしても、手術にて完全切除されていれば全く問題ないはずです。抗サイログロブリン抗体を持っていないことを確認し、サイログロブリン 値が測定感度以下の状態で続くようであれば、ヨード131のシンチや内照射治療は対象外となります。これらは甲状腺全摘後に転移や再発の可能性が疑われる 時に行なわれます。サイログロブリンが検出されない以上、現在の方法で経過観察を続けていくのが最善と思います。今後も定期的に診察を受け、正しくホルモ ン剤を服用するよう心掛けてください。
医療において「絶対に大丈夫」ということはあり得ません。特に癌の治療においては、様々な患者さまの過去のデータから平均的な方法で治療することが一般化 されておりますので、どうしても「例外的なケース」というのが起こり得ます。100人の人間がいても性格・容姿・趣味がすべて一致する人間がほとんどいな いのと同じで、100人の患者さまがいらっしゃれば、組織型・分化度・腫瘍の大きさ・頸部リンパ節転移の有無などの組み合わせも100通りあるはずです。 その100人の患者さまに対して平均的な治療を施行して、今後何年・何十年と長期に渡って経過観察していくなかで、大多数の患者さまは完治されていきま す。しかし「例外的なケース」が誰に当てはまるのかは、経過観察をしてみないと誰にも判りません。みゆうさんの経過観察方法についてご心配されるお気持ち は十分理解できますが、みゆうさんの担当医は、みゆうさんの状態に一番合った方法で経過観察しているはずですから、今後も担当医を信じて経過観察されてみ てはいかがでしょうか。




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ゆうさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月26日(水)00時05分17秒

腫瘍マーカーとして有名な「AFP」を例に挙げると、AFPは正常の組織でもわずかながら産生するタンパク質なので、健常者でも血液検査にて微量ながら検 出されます。しかし、原発性肝臓癌が存在する場合、正常組織で産生する量よりもはるかに多く癌細胞で産生されるため、検査の段階で高値を示すことで肝臓癌 の推測が可能なのです。
しかし、サイログロブリンは正常甲状腺組織のほうがずっと多く(細胞内に)存在するため、ある程度大きな乳頭癌または濾胞癌が存在しないと手術前の血液検 査で高値を示さず、腫瘍の存在すらわからないのです。また別の問題として、サイログロブリンは甲状腺の良性増殖性病変(バセドウ病や濾胞腺腫)でも血液検 査にて高値(三桁に上昇することも少なくありません)を示してしまいます。すなわち、サイログロブリンというのは甲状腺濾胞上皮由来の細胞数が多ければ多 いほど高値を示してきますが、正常甲状腺由来なのか癌由来なのかは現在の医療技術では鑑別不可能なため、癌なのか良性なのかが血液検査ではわからないので す。
ちなみにエコー検査でも良性か悪性かの判別が難しいことが多いですし(特に濾胞癌では、被膜浸潤がなければ「濾胞癌」と診断できないことになっていま す)、カラードップラーエコーで大きな血管が腫瘍内部に観察されたとしても必ずしも癌とは限らないですしね。
ゆうさんが仰っておられる、「甲状腺の乳頭癌は予後が良く、とってしまえば安心できるできると思って・・・」というのは、まれなケースでない限り、全くそ のとおりです。もう勉強済みと思いますが、甲状腺乳頭癌において統計学的に有意に生存率を高くするファクターとして有名なのは、○女性であること、○初回 治療時の年齢が45歳以下であること、○肺や骨などの遠隔転移がないこと、です。これらをすべて満たす患者さまの場合、初回治療後に頸部リンパ節への転移 を繰り返したとしても、統計学的には健常者とほとんど変わりない予後が期待されています。しかし、疑問を抱えながら言われるがままに治療を受けるのは釈然 としないばかりか、精神的に苦痛を伴う場合も少なくないですので、ゆうさんを始め皆様方にはこのような掲示板を最大限に活用して少しでも疑問質問を解消さ れて最善の治療をお受けになることを希望致します。
余談ですが、1個の癌細胞が約1cmの大きさに成長するのに必要な年数ってご存知ですか? もちろん臓器や種類によって異なりますが、約10〜20年と言 われています。ですので、20歳代頃に発見された甲状腺癌というのは、産まれたときからすでに存在していたのではないかと考えられます。ご自身の歴史とと もに歩んできた癌細胞ですから、ゆっくり時間を掛けてでもご自身の納得する方法で決別することが最善の方法と思います。




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細胞検査士さんへ 投稿者:Pledge  投稿日:10月25日(火)22時29分24秒

親身に相談に乗っていただき本当にありがとうございます。
数値のことは、診察の際に血液検査の検査結果を印刷してもらっていて、そこには異常値を示すマークがついていますので間違いではないと思うのですが、主治 医にもう一度よく聞いてみます。これほど長い間高い数値を放置しているのですから、何かの間違いかもしれないですね。次回の診察はまだ先ですが、それまで はあまり心配しないようにします。
診察の際はたくさん聞きたいことがあっても、すべて完全に納得できるまで聞けないのが現状です。しかし、今度は細胞検査士さんにアドバイス頂いたこと、 しっかり聞いてきます。お忙しいところ、本当にありがとうございました。



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(無題) 投稿者:がんのすけ  投稿日:10月25日(火)16時35分6秒

>ぽんすけさん
私も元々半分だけ摘出予定だったんですけど、手術中に反対側にも癌が見つかって新たにその部分を切り取り、病理検査で断面に癌が見つかったので最終的に全 摘となりました。リンパ節も郭清して約50個取って半数に癌。(於:地元市立病院)
確かに全摘のおかげで転移のチェックがしやすいです。でも一生薬が手放せません。もしもこの先転移しないのなら(たぶん大部分の人は。)、甲状腺を残せる ものなら残した方が楽なんでしょうね。先のことがわかれば苦労はしませんが。
セカンドオピニオンを受けられるんですね。いろいろ納得の上で手術を受けて下さい。

>チップ&ディールさん
遅くなりましたが、退院おめでとうございます。お疲れ様でした。まだまだ身体に違和感ありまくりですね。そのうち無くなるものもあれば、慣れてしまって気 にならなくなるものもあるし、気長に様子を見て下さいね。



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細胞検査士さんへ 投稿者:ゆう  投稿日:10月25日(火)13時58分49秒

>サイログロブリンは、正常の甲状腺濾胞上皮細胞や、乳頭癌細胞または濾胞癌細胞が体内に存在する場合に血液検査にて検出されます。とのことですが、手術 前の血液検査では癌であることがわからないのでしょうか?私は良か悪かわからないまま手術をしましたが、主治医に血液検査ではわからないのですか?と聞く と、わからないと言われました。
どんどん疑問が出てきてしまいますね。。すみません。。

私は手術後、いろいろ調べたりして甲状腺の乳頭癌は予後が良く、とってしまえば安心できると思っていました。(主治医からも同じ事を言われました)

こちらの掲示板を拝見して、もっと勉強になりました。
自分の病気のことをよく知っておくことは大切ですね。
何よりも、前向きに考えることがいちばんですね!



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がんのすけさんへ 投稿者:ぽんすけ  投稿日:10月25日(火)00時59分43秒

レスありがとうございます。同じ濾胞癌の方のご意見が聞けて心強いです。

>だから肺が転移先の第1位。で、ついで骨(脊髄・骨盤)。%的に低くその他の臓器に転移する可能性もありますが、そこに行くんだったら先に肺に行くだろ うとのことです。

まずは肺なのですね。皮膚や膀胱・肝臓までと聞いて、それらの部分はまったく検査も
していなかったので、不安に駆られていたところでした。まずは肺の検査をすることが
大切なのですね。ちなみに骨の検査をお願いしたところ、癌を摘出してないため、結果
は正確に出ないといわれました。
あと手術日まで5ヶ月あります。現在の病院は甲状腺の権威であり、年間手術数も千を
超えている病院なため、他の病院で手術するよりは・・・しかし早く手術したほうがい
いのではと考えあぐねている状態です。とりあえず、がんのすけさんのレス(履歴も
拝見させて戴きました)を参考にセカンドオピニオンを受けたいと思っています。
また手術方法ですが、がんのすけさんは全摘なんですね。私は半分だけといわれてます
が転移の事、転移した後の治療の効果を考えると不安です。これもセカンドオピニオン
で聞いてきたいと思います。医者の間でも大きく全摘か部分か意見が分かれるそうなので
難しい判断になりそうです。

お忙しい中お返事有難うございます。一人じゃないと思うと本当に救われます。
これからもよろしくお願いします。

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細胞検査士さんへ 投稿者:みゆう  投稿日:10月25日(火)00時27分33秒

はじめまして。 私は現在40歳・3年前に2cmの乳頭がんで全摘・リンパ郭清を受けました。 がんは皮膜を超えて周囲脂肪織に浸潤していて、胸骨甲状筋 には浸潤なし。 リンパ節2・3Rに顕微鏡的転移が4こありました。 この状態をみると私としては進行したものかと思うのですが、担当医にはごく普通のこ とで経過も良好と言われています。 実際術後ずっとサイログロブリンは感度以下です。(毎朝チラージン2.5錠飲んだ状態) なので検査等も血液検査・触 診と年一度の肺レントゲンのみです。 肺レントゲンは炎症の跡のような胸膜肥厚癒着を4-5年まえから人間ドックで言われていますが、心配ないもので再検 査も言われたことはなく、年一度の検査の際にも同じようなことを言われますが、前年と比べても変わりがない・サイログロブリンも感度以下なので心配なもの ではないと言われます。(アレルギーがあり季節のかわりめになると1月くらい咳がとまらないことがあるのでそのせいかもと思ったりしますが)でもこの掲示 板を見ていたらこのままでよいか心配になってきました。 また皮膜を超えていたのにシンチやアイソトープも一度もしたことがありません。大学病院の内分泌 専門医にかかっています。 ご意見をお聞かせいただきたく書き込みしました。 よろしくお願いします。




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Pledgeさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月24日(月)23時53分32秒

担当医としても、もし甲状腺全摘後でサイログロブリンが本当に三桁ならば黙っていないと思います。もう一度、サイログロブリンの結果についてお聞きしたほ うがよいでしょう。ひょっとしたら、何かの数値と混同している可能性もあります。
びまん性転移とは、肺に無数の微小な転移巣が生じた状態です。1箇所に集中的に転移した状態ならばX線で容易に見つかりますが、びまん性の場合、ひとつの 転移巣が小さすぎてX線では描出されないこともありますが、サイログロブリンが三桁まで上昇するような肺転移を起こしていたら胸部X線で見つかると思いま す。また可能性としては、肺よりも先に骨へ転移することもしばしばあります。肺転移の自覚症状としては呼吸が苦しい、骨への転移としては骨の痛み、が一般 的ですが、これらは相当進行した状態にならないと現れてこないのが普通です。なお、手術前のヨード131シンチは、甲状腺内の病変が癌であるかどうかの検 査と思います。というのは、甲状腺癌のヨード131の取り込みは、正常甲状腺組織に比べたら悪いので、シンチの結果としては甲状腺癌の部分が周囲(正常甲 状腺組織)よりも(影が)薄く描出されることになるからです。
次回再診時には、サイログロブリンの推移(測定単位も含めて)と、甲状腺全摘にも関わらずサイログロブリンが高値の理由(とても重要と思います)、もし可 能ならばヨード131の全身スキャンの可否、などについて相談される事を希望します。




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ゆうさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月24日(月)23時32分5秒

ゆうさんの場合、甲状腺がまだ半分残っていますから、サイログロブリン(Thyroglobulin)は正常範囲内(30ng/ml以下)で推移すること を第一目標とします。サイログロブリンは、正常の甲状腺濾胞上皮細胞や、乳頭癌細胞または濾胞癌細胞が体内に存在する場合に血液検査にて検出されます。で すので、甲状腺が残っている患者さまの場合、サイログロブリンが正常範囲内を超えて上昇してきたら、転移した癌細胞が活発に増殖を始めたか、もしくは残っ た正常甲状腺に増殖性病変(バセドウ病など)が起こったか、と解釈しますので、精査する必要があります。しかし、再発したとしても初期のうちはサイログロ ブリンが正常範囲を超えてくることはほとんどなく、癌細胞がある程度増殖して癌細胞由来のサイログロブリンがかなり上昇してこないと血液検査上、高値にな りません。ですので、再発を容易にチェックするために甲状腺全摘を勧める医師も多いのです。
今後、もし血液検査でサイログロブリンが(正常範囲を超えて)増加してきた場合、残存甲状腺や頸部リンパ節をエコーやCT検査で詳しく調べたり、必要に よっては細胞診を行なうことになります。いずれにしても、ゆうさんの場合はヨード131を用いた検査・治療は行ないません(行なえません)。なぜなら、正 常甲状腺が残っている患者さまにヨード131を投与しても、そのほとんどが正常甲状腺に取り込まれてしまい、転移した癌細胞を見つけることができないから です。これは、ヨード131の取り込み能力が、正常甲状腺のほうがはるかに高いためです。ちなみに、何かの理由で残存甲状腺の全摘術が行なえない場合に、 大量のヨード131で残存甲状腺組織を破壊することが行なわれることもあります。
アイソトープとは、簡単に言うとヨード131のように放射線を放出する物質のことで、医療用放射性同位元素を患者さまに投与して、癌組織などの特定の部位 に取り込まれたとすると、その放射線を「目印」として体外から検出することができるので、どこに再発・転移を起こしたかを調べることが可能になります。甲 状腺全摘後の患者さまに(少量の)ヨード131を投与すると、乳頭癌細胞や濾胞癌細胞が取り込み、β線と呼ばれる放射線を放出するので、それを体外から検 出することで、例えば頸部リンパ節や肺などの転移巣を見つけ出すことができるのです。しかし、すべての症例でヨード131を取り込むわけではなく、中には 全く取り込まない患者さまもいらっしゃいます。
顕微鏡的な転移ではヨード131を用いた検査で検出されることはほとんどなく、転移・再発巣の癌組織がある程度大きくないと検出されないと思います。心配 されるお気持ちはわかりますが、顕微鏡的な転移は、やはり頸部リンパ節などを摘出した後に「結果的に」顕微鏡で見つかることが現実ですので、現在の医療技 術では事前に顕微鏡的転移を知ることはほとんど不可能と思います。ですので定期的に経過観察を行い、「転移によって腫大してきたら摘出する」方法が最善な のでしょう。次から次へと顕微鏡的な頸部リンパ節転移が起こり、癌細胞が気付かぬうちに肺まで到達してしまうことはほとんど考えられませんが、もしあった としても極めて稀なケースでしょう。
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細胞検査士さんへ 投稿者:Pledge   投稿日:10月24日(月)22時23分38秒

お忙しい中、お答え下さりありがとうございます。
その内容を見て本当に驚いてしまいました。今、落ち着け、と自分に言い聞かせています。
シンチ検査ですが、手術前には受けました。でも全身ではなく、甲状腺だけの検査だったようです。(記憶が不確かですみません。検査を受けた際の予約票には 甲状腺の部分に印がしてありました。)しかし、手術後は一度も受けていません。診察の際も主治医からそのような言葉が出てきたことはありませんでした。
肺への「びまん性転移」とはどういったものなのでしょうか?自覚症状はなにもないのですが・・。胸部]線の検査は年1回くらいのペースで受けていて、これ までも、そして前回(約2ヶ月前)の診察でも異常はありませんでした。胸部]線では分からないものなのでしょうか?
次回の診察は4ヶ月先になります。そのときは細胞検査士さんのおっしゃるように全身シンチの件を主治医に聞いてみます。今、不安でいっぱいですが・・



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ぽんすけさんへ 投稿者:がんのすけ  投稿日:10月24日(月)18時20分34秒

どなたもレスされないようなので、専門家でなくて申し訳ないのですが、お答えできる範囲で。
私は肺転移した30代女、たぶん濾胞癌です。
私の場合ですが、転移癌は1つの塊ではなく肺の下のほうに小さいものが無数に散らばっています。レントゲンにうっすら写り込んで以降にCTを撮りました。 おそらくレントゲンに写らなければCTにも写らないのではないでしょうか。

それから遠隔転移は血行転移なので血の集まるところに転移しやすいと聞いています。だから肺が転移先の第1位。で、ついで骨(脊髄・骨盤)。%的に低くそ の他の臓器に転移する可能性もありますが、そこに行くんだったら先に肺に行くだろうとのことです。他臓器に癌細胞が流れ着いてもそこの環境で生き延びるの は難しいそうです。
とは言っても私の場合、1番最近アイソトープ(放射性ヨード131)治療した後にシンチを撮ったら卵巣の辺りにうっすら反応がありました。でも、私は手術 してから15年、肺に転移してからでもほぼ10年です。実際どこに転移してもおかしくないので。骨じゃなかったのでちょっとびっくりしましたが。
ちなみにアイソトープ治療直後なので、ヨードの取り込みがあると言うことは治療効果があると言うことなので、さして気に留めませんでした。ついでに近々別 件でその部分を取る予定。

遠隔転移は稀だそうです。必要以上に不安にならなくても良いと思います。
でも、転移するかどうかは運不運としか言いようがないです。身もフタもありませんけど。
不幸にして転移したとしても本体同様やはり進行はゆっくりです。専門医でなかったので見逃された感もありますが、私が肺転移に気がつくまで約5年掛かって います。
とにかく、定期チェックは必須ですよ。

ぽんすけさんのカキコの前半に対しては専門家でないのでお答えできません。ごめんなさい。
でも手術が半年先っていろいろ不安ですね。前倒しにならないんでしょうか。



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久しぶりです! 投稿者:チップ&ディール  投稿日:10月24日(月)17時30分7秒

退院から2週間経ちました。喉仏辺りと、傷口周りの感覚はまだ戻りません。天気が悪い日は、寒くなって来た事もあるからでしょうか?なんとなくだるい様 な・・傷のとこはテープは貼ってないけど、ガーゼ当ててネックの服等で擦れて痛く無いようにしています。又手術前には無かった時々むせたり、その時苦しく 動悸息切れしたりします。手術したのだしまだ身体も本調子じゃないか・・と思う反面私の場合皆さんの書き込みの様な色々な検査結果の値も知らず(訪ねてな いから教えてもらってない?)や薬も処方されておらずチョット不安です。 ぽよさん入院近づきましたね〜心配もあると思いますがのんびりするつもりで (^O^) ゆうさんの気持ちすごーーくわかります。私もここで勉強してます。



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いつもありがとうございます 投稿者:ぷー  投稿日:10月24日(月)09時25分48秒

細胞検査士さん、お忙しい中いつも丁寧かつ分かりやすい回答を下さり、大変感謝致しております。私への回答だけでなく他の方への回答も大変参考になり、細 胞検査士さん、このサイトへの出会いを本当に幸せに思っております。この病気は一生の付き合いと思い経過を見守るしかないですね。小さな事にも不安になり 押しつぶされそうになりますが、先生とよく相談して頑張っていこうと思います。どうしても診察時間が限られていて、不安解消に至らない事も多々ありますの でまたその時はご相談にのって下さる事を切に願っております。お礼が遅くなり大変申し訳ありませんでした。



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細胞検査士さんへ 投稿者:ゆう  投稿日:10月24日(月)02時22分59秒

こんばんわ。私はまだ血液検査を行っていないのですが、サイログロブリン?というのが上昇していたら、再発の可能性があるということなのでしょうか?みな さんのしておられるヨード131?とは、どこかに癌細胞が残っている場合にするのでしょうか?またアイソトープとは?私の場合はなにもしなくてもよいので しょうか?勉強不足なので、よくわからなくなってきました。。すみません。。
また、もしリンパ節に癌が残っていても、これからの検査で発見されて早期に治療すれば完治できるということですか?顕微鏡的な癌細胞が残っていて、検査で も発見されずにどんどん進み、肺に転移したりすることはないのでしょうか?また不安になってきてしまいました。。



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Pledgeさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月23日(日)20時15分1秒

ご質問の件ですが、手術前からサイログロブリンが高く、甲状腺全摘後の現在が400台とのことですが、測定単位も[ng/ml]で間違っていないようなの で、もしこれが本当ならば早急な治療を要すると考えざるを得ません。Pledgeさんはヨード131の全身シンチ検査はお受けになったのでしょうか? 甲 状腺全摘後にサイログロブリンが三桁というのは、肺への「びまん性転移」の時によくみられる数値です。例えばバセドウ病などでは三桁に上昇することはよく あることなのですが、癌の場合ですと異常高値と判定されると思います。
なおサイロイドベッドは正常甲状腺組織なので、上限値(30ng/ml)を超えることはありませんし、サイログロブリンはわずか(一桁)に測定される程度 です。甲状腺全摘後に臨床的な再発・転移が認められなくても、サイログロブリンが測定感度以下にならずに推移することはありますが、そのような場合は一桁 もしくは10台程度です。Pledgeさんの次回再診が何ヵ月後かはわかりませんが、ヨード131の全身シンチ検査をお受けになることを強くお勧めしま す。担当医にセカンドオピニオンとしてシンチ検査ができる施設を紹介して頂くことを希望致します。



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はじめまして 投稿者:Pledge  投稿日:10月23日(日)18時37分40秒

今回初めて書き込みさせていただきます。よろしくお願い致します。
細胞検査士さんへ
いつも分かりやすい説明、本当にありがとうございます。私もサイログロブリン値についてお伺いしたいことがあります。
私は5年ほど前に乳頭癌で全摘したんですが、サイログロブリン値が高いままです。手術前はもちろんですが、手術後もずっと高く、500ng/mlから 600、一時は700台もありました。値は少しずつ減っていて、最近は400台になっています。いろいろな資料に『全摘後は測定感度以下になる』と書いて あるのを見て、自分の数値が疑問だったので、以前主治医に尋ねてみました。結論はよく分からないとのことでした。正常値からどんどん上昇していくと再発の 疑いがあるけれど、ずっと高いままなので、私の場合この数値は当てにならないのではないかというように言われました。
そこでお聞きしたいのですが、全摘後、再発・転移が無くても、一度も測定感度以下にならず高い数値のまま推移することはあるのでしょうか?また主治医の 言っていたように、私のサイログロブリン値は再発の指標にはならないのでしょうか?以前の細胞検査士さんの書き込みを拝見して、サイロイドベッドが残って いるのかもしれない(内照射治療は行っていませんので)と考えたりしていますが、まだどこかに癌組織が残っているのかもしれないという不安もあります。お 忙しいところ申し訳ありませんが、お教えいただけると嬉しいです。



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お疲れの中、ありがとうございます 投稿者:たかこ  投稿日:10月23日(日)09時32分44秒

細胞検査士さん、わかりやすい説明ありがとうございます。
私の場合は、サイログロブリン値が低いので、アイソトープの治療は2回の予定でした。しかし、思うように数値が下がらないのは、ヨードの取り込みが悪いか らかもしれません。
2回共、甲状腺シンチの画像で、胃、膀胱に集積していたために、アイソトープの治療の間に胃・腸のカメラの検査をしています。(HNPCC 多重癌の疑い もありまして、多種の腫瘍マーカーの検査もしています。)
どこにあるのか確認できていない甲状腺癌へ3回目の治療で、取り込んでくれるのか?不安な気持ちもあります。
でも、もう迷いません。治療します。
愚痴を書き込みまして、すみませんでした。




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ありがとうございます。 投稿者:未来  投稿日:10月23日(日)04時04分35秒

細胞検査士さん、早速ご投稿頂きありがとうございます。なんだか、とても安心して読ませて頂きました。‘前回行なった内照射治療の効果は非常に期待できる と思います’との部分には胸が熱くなりました。そうであってほしいと心から願っています。 検査結果を来年の夏掲示させて頂きますので、又このサイトを覗 いてみて下さい。(ミロさん、サイトを立ち上げて下さり本当に有難うございます。)
抗サイログロブリン抗体の検査ですが、2度行いどちらも正常範囲内です。サイログロブリン値はホルモン剤を飲んでいる時で5.5程度、チラージンを中止し た治療間際で35まで上昇しました。今春、シンチをすることになった理由はTSHのレベルです。昨年の冬、TSH値が0.19に下がり、3月の再検査の際 には0.06まで落ちていたのがキッカケとなりました。なにがきっかけになるかは分かりませんが、少しでも異常がみられた場合は、とことん突き止めること が肝心だと今回もツクヅク思い知らされました。今、現在でも、夜中に目が覚め、寝ている主人の姿をみると涙が止まらないことがあります。不安に駆られるこ とも多々ありますが、私に出来ることは正確な知識を身に付け最良のサーポートになることだと日々努力しております。 
流し素麺で例えた分かり易い説明で、治療の流れがとても良く理解できました。肺胞の周りに癌細胞が存在するのですね、主治医が呼吸困難になるご心配はあり ませんと断言されたので、肺の中ではなく肺の周りに取り巻いているものだとばかり思い込んでいました。検査士さん、貴重な情報をシェアーして下さり重ね重 ね有難うございました。
P.S. 肺転移の内容で、怖いと思われる方がいらっしゃるかと思いますが、転移の割合はとても少なく、ましてや主人のようなケースはとても稀だそうで す。現に、主人の場合は主治医を二人つけての治療となった程です。




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甲状腺学会 投稿者:たかこ  投稿日:10月22日(土)19時53分50秒

10月の末に甲状腺学会が京都であるそうで、そして11月には外国での学会(発表?)があるそうですので、最新の治療法などが報告されるのではと、期待し ているのです。
ヨーロッパでは、甲状腺手術後の残存腫瘍の治療の薬が発表になりました。
日本での認可が早くおりて、治療できるといいのにな!



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たかこさん、未来さんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月22日(土)17時23分34秒

たかこさんのように、チラージンを中止した時の甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が100μIU/ml前後まで上昇(正常値は0.3-4.2μIU/mlく らい)する患者さまが多いですが、その刺激過剰状態でのサイログロブリン値は患者さまによって様々です。三桁まで上昇する方も少なくありませんし、たかこ さんの場合は低いほうと思います。書き込みを拝見する限り、1回目の内照射治療ではサイロイドベッドの消滅だけでほとんどのヨード131を消費してしまっ たのでしょう。すでに勉強済みと思いますが、1回目の側頭骨(実際には頭皮への集積だったと思います)への集積および2回目の唾液腺への集積ですが、頭皮 (汗の成分)や唾液腺をはじめ、胃・腸管、膀胱、乳腺(とくに授乳中)などには、生理的にヨード131を取り込む(転移がないのに集積像が描出される)こ とが多いので、たかこさんの場合がそうだとは断定できませんが、側頭骨(たぶん頭皮)や唾液腺への集積は、生理的なものの可能性が高いと思います(医師か ら絶対に転移だと言われていたら別ですが、不自然な解釈です)。しかしサイログロブリンが検出さているので、どこかに存在していることも否定できません。
頸部リンパ節への転移がない場合は当然としても、微小な肺転移の場合にはヨード131は優先的に先述の(生理的に取り込む)臓器・組織へ集積してしまうこ とが多々あります。なぜならば、乳頭癌細胞および濾胞癌細胞のヨード131の取り込み能力というのは、正常甲状腺組織に比べたらずっと低いからです。
未来さんのご主人の場合、CTに写らないくらいの小さな転移巣だったとしても、それらが多数存在すればシンチで集積像が得られることはあります。ちなみに 抗サイログロブリン抗体の検査は済んでいるのでしょうか? しかしシンチにて肺の転移巣にヨード131の取り込みがあったという点、CTに写らないくらい の小さな腫瘤だったということで、前回行なった内照射治療の効果は非常に期待できると思います。ヨード131はβ線という放射線を出すのですが、治療効果 がある範囲は線源からわずか1〜2mmです。ひとりの患者さまであっても、すべての癌細胞が均一にヨード131を取り込むことはなく、非常に取り込み能力 の高い癌細胞もあれば、ほとんど取り込まない癌細胞も混じっています。しかし取り込み能力の高い癌細胞があれば、その周囲の1〜2mmの範囲にある癌細胞 は死滅します。癌細胞は毛細血管を流れるヨード131を取り込みますので、転移巣の腫瘤が大きすぎるとヨード131が十分に行き渡らずに放射線の届く範囲 がまばらになってしまい、治療効果が低くなってしまいます(例えが悪いですが流し素麺で例えると、最後のほうの人はほとんど素麺にありつけない、という具 合)。ゆえに何度も治療を受けなければならなくなってしまうのです。
ちなみに肺転移とは、肺胞(酸素と二酸化炭素を交換する、ごく小さな部屋)を取り巻く毛細血管に癌細胞が引っ掛かって、その肺胞に沿って癌細胞が増殖して いる状態です。ですので、肺の中にあるという解釈をして間違いありません。その肺転移に気付かずに長年経過してしまうと、肺胞が次々と癌細胞で置き換わっ てしまい、正常に機能する肺胞が減ってしまうことで、呼吸が苦しいという自覚症状が出てきます。




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ぷーさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月22日(土)13時01分53秒

サイログロブリン値は血液検査のたびに変動するのが普通ですが、その変動幅には十分注意が必要です。単に前回との値を比較するのではなく、年単位での推移 を見守ることが大切です。再診の度に担当医にサイログロブリン値を聞いて、Excelなどでグラフ化するなど、ご自身でご自身のデータを管理することはと ても大切なことだと思います。しかし長期的な推移において、徐々にでも上昇してきているのなら十分注意すべきです。
サイログロブリンは甲状腺ホルモン(T3やT4)を産生するのに必要なタンパク質で、これを変動させるファクターとして最も重要なのは甲状腺刺激ホルモン (TSH)です。TSHは脳の中にある下垂体(かすいたい)と呼ばれる組織から分泌されますが、下垂体からのTSHの分泌を制御しているのが、同じく脳の 中にある視床下部(ししょうかぶ)と呼ばれる組織で、血中の甲状腺ホルモン濃度を常に監視しています。血中の甲状腺ホルモン濃度が低くなると視床下部から 「TSH放出ホルモン」というホルモンが分泌され、下垂体で受容(ホルモンのシグナルを受け取ること)されます。すると下垂体からはTSHが分泌され、甲 状腺濾胞上皮細胞で受容されて甲状腺ホルモンの産生・分泌が促進され、血中の甲状腺ホルモン濃度を一定に保とうとします。なおTSHは甲状腺濾胞上皮細胞 だけでなく、この細胞から発生した癌細胞である乳頭癌細胞や濾胞癌細胞にも受容体があり、TSHはこれらの癌細胞も刺激することになります。
ですので、甲状腺全摘の患者さまで、チラージンS(T4製剤)を正しく服用されていれば、血中の甲状腺ホルモン濃度が一定に保たれ、従ってTSHが必要以 上に分泌されることがなくなります。
一方、例えば、内照射治療前などで甲状腺ホルモン剤の服用を停止した場合ですと、血中の甲状腺ホルモン濃度が低くなりますから、濃度を上げようと視床下部 から「TSH放出ホルモン」が過剰に分泌され、それを受けて下垂体からはTSHが過剰に分泌されることになります。その過剰のTSHは乳頭癌細胞もしくは 濾胞癌細胞を刺激することになり、(甲状腺ホルモン製剤を正しく服用している時に比べて)血中のサイログロブリン濃度が上昇してくるのです。従って、身体 の中に乳頭癌細胞もしくは濾胞癌細胞が残っていない患者さまでは、甲状腺ホルモン剤の服用を停止してTSHが過剰に分泌されてもサイログロブリンが分泌さ れないので、血液検査にてサイログロブリンは測定感度以下という結果になるのです(ただし、ごくわずかに残った癌細胞がサイログロブリンを産生していたと しても、測定感度以下の濃度ですと検出されません)。
逆に言うと、チラージンSを正しく服用していないと過剰なTSHを分泌させることになり、乳頭癌細胞もしくは濾胞癌細胞を増殖させることになってしまいま すので注意が必要です。じゃあチラージンSをたくさん飲めばいいのでは?と思うかもしれませんが、そうすると甲状腺機能亢進症の状態になってしまいますの で、やはり正しく服用する必要があります。
サイログロブリンが測定感度以下でない限り、身体の中のどこかにサイログロブリンを産生する細胞があると解釈せざるを得ません(サイロイドベッド等由来か 癌細胞由来かは判別不可)。サイログロブリンが一桁で推移されているうちは内照射治療を積極的に勧める医者は少ないかもしれませんが、ぷーさんが心配され ていることを担当医に申し出て相談し、ご自身で今後の治療に関する結論を出し、もし強く希望すれば内照射治療の出来る施設を紹介して頂けると思います。一 般的には内照射治療に伴う肉体的な副作用は少ないと言われていますが、例えば、内照射治療を行なう1ヶ月前は甲状腺ホルモンの制限をしなければなりません から、その時期に大切な試験などがあれば試験勉強も手につかない状態にならないとも限りませんし、また内照射治療の前後1年間は避妊しなければならないな ど、患者さまによっては家族計画などに影響を及ぼすことがありますので、本当に今行なわなければならない治療なのか、サイログロブリンが二桁に上昇してき たら治療を行なうことにするかなど、担当医だけでなくご家族やご両親などとも相談し、先を見据えた治療計画を熟慮した上でご自身が納得できる結論を出して 頂きたいと願います。これをインフォームド・コンセントと言いますが、ご自身が納得した上で治療を進めることが精神的には非常に大切なことです。そのよう なご意見を広く提供しあうのが、まさにこの掲示板の最大の使命ではないかと思います。




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細胞検査士さんに感謝 投稿者:未来  投稿日:10月22日(土)05時46分47秒

‘顕微鏡的な肺への転移は小さすぎてCTで見つかることはないと思います。’という細胞検査士さんの意見で少し救われています。 実は私の主人は今年の 春、乳頭癌の肺転移と診断されました。彼は22年前、15歳の時に乳頭癌で甲状腺全摘をしその後は基本的なフォローアップは受けていました。 今まで、肺 のレントゲンでもCTでも異常を示したことは一度もありません。 サイログロブリン値も5.5程度です。 なので、今春に初めて予定した全身シンチ検査の 際、転移が見つかるとは予想もしていませんでした。検査結果、肺の半分に黒い影を見たときは余りのショックで身体が震えました。 その後すぐヨード131 の治療を受けましたが、当然その後のCTフォローアップでも何も写らず、治療効果があったのかがとても分かりにくい状態でしたし、正直、全身シンチ検査結 果が嘘であってくれたらと願った程です。 が、細胞検査士さんのご意見で少し納得できます。肺に広がっているのは事実だけれど、恐らく顕微鏡的な肺への転 移なのだろう。。と。 余り、耳にしたことのないタームなので、少し戸惑ってはいますが、実際がん細胞が肺の表にあるのか裏にあるのかも分からない今、主 治医には来年予定している全身シンチ検査まで待つのも良し、肺PETを試してみる手段もありますと言われています。 CTで写らないものはPETで写った りするものでしょうか? 同じような診断を受けた方はいらっしゃいますか?主治医は恐らく肺への転移は15歳当時から存在していたのでしょうとおしゃって おられました。



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良性腫瘍について 投稿者:すん  投稿日:10月21日(金)23時17分47秒

はじめして。
6月に検診で、甲状腺が腫れていると指摘を受けて、甲状腺専門の病院に行きました。
10年前から、何度となく腫れていることはいろんな先生から言われていたのですが、自分ではわからず、ほったらかしにしていました。
このたび一度診察を受けてみようと、軽い気持ちで行ったのですが、4.8pの腫瘍がありました。細胞診では良性でクラスUでしたが、大きいので取ったほう が良いのでは?
と言われて11月に手術が決まっています。「手術をするかどうかは、あなたが決めて下さい。今すぐでなくてもいいですよ。」と言われましたが、「いつまで も悩んでいるものいやだな・・・」と思い決定してしまいました。
ただ不安なことは、何の症状もないのに手術をすることです。もう少しこのままでも良かったんじゃないかな?など手術が近づくにつれていろんな事を考えてし まいます。
この掲示板を読んでいると、私の不安なんて、まだまだ序の口かもしれません。
でももし、良性だけど手術をした方のお話、聞かせて頂けたら、有り難いです。




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納得しました。 投稿者:たかこ  投稿日:10月21日(金)10時22分51秒

本当のこの掲示板の書き込みは、納得し覚悟して治療をしなければと、背中を押される感じです。
チラージンを止めて、甲状腺刺激ホルモンを50−100にした状態での、サイロリングロブリン値が、10.1で3回目のアイソトープ治療が決定したので、 「またやるの?」となかなか納得できませんでした。
でも、細胞検査士さんの書き込みを読みまして、アイソトープの治療をやります。
私の場合は、CT、MRIではどこにあるのか特定できないのです。
でも、主治医がおっしゃるには、体の中にぱらぱらとまだ残っているのは、確実です。
そうなんです、1回目の治療では、首の周りと右側頭骨に集積し、2回目には唾液腺にと治療するたびに放射線の集まるところが違うんです。
どこにあるかわからない癌が、とても不気味で不安です。だから、治療する必要があるのですね。



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ありがとうございました! 投稿者:ぷー  投稿日:10月21日(金)09時26分49秒

細胞検査士さん、お忙しい中丁寧かつ分かり易い回答を頂きありがとうございました。大変参考になりました。やはり甲状腺を取ったにもかかわらずサイログロ ブリン値が測定されると不安になってしまいますよね。しかし、サイログロブリン値って血液検査の度に変動したりするんでしょうか?現在一桁台で推移はして いるものの少しづつ上昇してるのですが・・・考えると心配ばかりしております。内照射治療を視野に入れて検討したほうがいいのかな。。。



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ぷーさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月20日(木)23時05分52秒

サイログロブリンは正常では甲状腺の濾胞上皮細胞にのみ存在するタンパク質ですが、乳頭癌細胞や濾胞癌細胞にも存在するため(髄様癌には存在しません)、 甲状腺を全摘し、かつ再発・転移のない患者さまは血液検査にてサイログロブリンは検出されません(測定感度以下)。
しかし、サイロイドベッド(甲状腺床)と言って、甲状腺が元あった場所の直下の筋肉や結合組織に正常甲状腺組織がわずかながら存在する方がいらっしゃいま す。甲状腺を全摘したのにヨード131のシンチを行うと甲状腺の形にうっすら影が出るのはこのせいです。しかしサイロイドベッドは、ヨード131の大量投 与による内照射治療を1回行えば大抵は消滅します。また、声帯の動きを司る反回神経は喉頭に入るあたりで甲状腺に接しているため、甲状腺全摘術の時、この 部分から甲状腺組織を切離する際は執刀医によっては完全に切除しきれない(結合組織のほうに甲状腺組織がわずかながら残ってしまう)ことが少なくありませ ん。これは反回神経(タコ糸くらいの太さです)をピンセット等で誤って摘んでしまって、何ヶ月か声がかすれてしまう後遺症が出ることを避けるために仕方な いことです。この部分は出血しやすく、出血のために反回神経が見えなくなってしまうので、慎重の上に慎重を重ねて手術を行ないますので時間がかかるので す。しかしこの場合でもヨード131の内照射治療を1回行えば大抵は消滅します。
以上のような患者さまで内照射治療を行なっていない場合、甲状腺全摘後で再発・転移がないにも関わらず、わずかながらサイログロブリンが検出(一桁台程 度)されることがあります。
以前、当院の患者さまのデータで調べたことがあるので参考までにお示ししますと、甲状腺全摘後に長期フォローされている患者さまのうち、再発・転移のない グループでは全ての患者さまでサイログロブリン値は測定感度以下(5ng/ml以下)でした。一方、頸部リンパ節に再発・転移があるグループでは、サイロ グロブリン値は平均で30ng/ml強で推移していました。リンパ節を切除するとサイログロブリンは一桁ないし20台まで低下していました。ですので、 フォローアップ中はサイログロブリン値は測定感度以下もしくは一桁台で推移されていれば大丈夫かと思います。しかし前にも書き込みさせて頂いたように、自 己抗体である抗サイログロブリン抗体をお持ちの患者さまでは、サイログロブリンが見かけ上低値を示しますので、測定感度以下で推移している場合でもチェッ クしてもらう必要はあります。
また、顕微鏡的な肺への転移は小さすぎてCTで見つかることはないと思います。そのような患者さまはヨード131のシンチでさえ見つかりません。ぷーさん がCTを撮る際に、何mmスライスで撮影されたかにもよりますが、1.25mmスライスでCTを撮影されていて、肺に影がないと判読されたならばまず大丈 夫でしょう。転移経路は異なるものの、甲状腺乳頭癌(または濾胞癌)の場合、頸部リンパ節に転移がないのに、いきなり肺へ転移することはまずないです。な お、リンパ節や肺への顕微鏡的転移ではサイログロブリンは上昇しません。




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濾胞癌 投稿者:ぽんすけ  投稿日:10月20日(木)16時26分25秒

はじめまして。
私は今年の夏の終わりに濾胞癌の疑いが強いとの診断を受けました。
実は5年ほど前から腫瘍の存在には気付いており、シンチグラフィ、細胞診、エコーと
検査をして濾胞腫瘍だろうとのことで経過を見てまいりました。ただ、癌かどうかの区別
がつき難いので毎年検査はしてたのですが、この度病院を替えカラードプラー検査をした
結果、クラスVで70%の確立で癌だと診断されました。
手術をすることに迷いはないのですが、時期と方法に疑問があります。ご存知の方、また
同じ経験をされた方がいましたら御教授願えないでしょうか。
まず方法ですが、局所麻酔で片側のみ切除です。基本的にはリンパ節郭清は行わないとの事。
ネットで、濾胞癌であってもリンパ転移の可能性はあるのだから、リンパ節郭清をし、全摘
の方がよいとの情報を見て不安になっています。
また時期ですが、手術は癌との診断がついてから半年先(来年の早い時期)になります。
癌が転移しないか心配です(いくら進行が遅いといっても)肺への転移が心配でレントゲン
を取りましたが(異常なし)、やはりCTを取るべきでしょうか(手術2週間前ぐらいに精密検査
をするそうですが)また、肺と骨への転移可能性があると聞きましたが、サイトによっては膀胱
や肝臓との記述もあり不安になっております。ちなみに、サイログロブリン値は正常で年齢は
30代前半で、腫瘍の大きさは2cm-3cmです。
以上の疑問にお答えいただけますでしょうか?宜しくお願い致します。



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細胞検査士さんへ 投稿者:ぷー  投稿日:10月20日(木)09時56分5秒

細胞検査士さん、ご丁寧な回答どうもありがとうございます。内容に少し安堵しました。あと一つ疑問といいますか不安が。甲状腺摘出手術をする前にCTで肺 も調べたのですがその時点では転移は認められなかったのですが、顕微鏡的転移を起こしていたらCTでは分からないものなのでしょうか?肺に顕微鏡的転移を おこしていたら、サイログロブリン値って上がるんでしょうか?上がるとすれば平均どのくらいの数値になるものなのでしょうか?お忙しいとは存じますがご教 授下さい。
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ゆうさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月20日(木)00時02分46秒

ゆうさんはまだ手術して2ヶ月とのことですので、術後の再診は2,3回といったところでしょうか。たぶん血液検査は行っていると思いますが、ゆうさんはま だ甲状腺が残っていますので、サイログロブリン値を測定して正常範囲内で変動していれば、エコー検査は1年おきくらいにしか行わないかもしれません。通 常、再診のたびに毎回行うということはしないでしょう。CTは例えばサイログロブリンが上昇してきた時に全身精査を行なう場合や、遠隔転移を疑う場合など に行なうと思いますので、滅多には行いません。しかし、再診のたびにエコー検査やサイログロブリン血液検査を行なってもらいたい旨を担当医に伝えることは 失礼には当たりませんから、ゆうさん自身が心配ならば、遠慮なく申し出るべきです。
確かに病院というところは、待ち時間が長いわりに診察時間はあっという間、というのが現状ですから、例えば100円ショップ等で葉書サイズくらいのノート を買って、診察時に担当医に何を聞きたいかをあらかじめ書いておき、それを持って再診に臨む、ということも肝要と思います。それを続けていけば、何月何日 にどんな検査を受けて、その時の結果は○○だった、というようにご自身の病歴を記録するノートとして重宝すると思います。
ゆうさんは20歳代とのことですが、当施設でも20歳代女性で甲状腺癌の手術を受ける患者さまは年間に数名はいらっしゃいます。Goiterさんの仰ると おり、若い患者さまは既に頸部リンパ節に転移している確率が高いですが、しかし統計上、若い患者さまほど予後は極めて良く(遠隔転移を起こしている場合は 除きます)、同世代の女性とほとんど変わらない余命をまっとうする方がほとんどです。さらに若い患者さまほどヨード131の治療効果が高いことも事実です (今のゆうさんは治療対象外ですが)。
ゆうさんの仰っている「癌の取り残し」ですが、甲状腺内の癌組織が甲状腺の外にまで増殖して、周囲の筋肉や結合組織に浸潤するような分化の悪い癌やよほど 長期間放置した場合を除いて、手術時における「癌の取り残し」はほとんど起こり得ません。残った甲状腺に癌が発生するのは、甲状腺内転移の可能性もありま すが、それよりも新たな癌の発生の可能性も高いです。ちなみに頸部リンパ節での再発は100%転移です。Goiterさんの仰るとおり、頸部リンパ節に再 発する場合は、(過去の検査で異常がみられなかったような)ごく小さいリンパ節転移がベースとなります。それが長年かけてゆっくり成長した結果、もしくは 脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンが通常よりも多く分泌されて微小転移の癌細胞が刺激されて急に大きく成長した結果、臨床的に転移と判断されま す。しかし、ごく小さい段階での「微小リンパ節転移」は臨床的には意義がないとされており、患者さまによっては自然消滅することがある、とも言われていま す。癌細胞は自殺(いわゆるアポトーシス)することはありませんので(遺伝子の異常が生じて自殺しなくなり、永遠の増殖能を持ったから『癌』と定義されて います)、なぜ転移した微小な癌細胞が消滅するかというと、癌細胞自体が増殖するスピードよりも、ご自身の免疫機能による癌細胞の破壊のスピードのほうが 早いからです。私が毎回しつこく、気持を一日でも早く前向きに切り替え、免疫機能をアップさせてくださいとお願いしている由縁はそこにあるのです。なの で、たとえリンパ節転移を起こしても、小さいうちに消滅させてしまえばよいのです。




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ぷーさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月19日(水)23時05分3秒

甲状腺乳頭癌のリンパ節への転移ですが、頸部リンパ節を広範囲に郭清した手術検体で、大きさが数ミリしかないリンパ節であっても、顕微鏡的に乳頭癌細胞の 転移を認める症例は少なくありません。ですので、手術前のエコー検査や手術中に頸部リンパ節が腫れていないと判断しても、顕微鏡的に転移していない、とい う保証はありません。なお、どの時点で次のリンパ節に転移するかは、個人差としか言いようがありません。
また、頸部リンパ節への転移と、他臓器への転移とは転移経路が全く異なります。頸部リンパ節への転移は、甲状腺から延びるリンパ管を経由しての転移で距離 的には数cmです。一方、他臓器への転移で代表的な臓器としては肺や骨が挙げられますが、これは血管を経由しての転移です。甲状腺内や転移リンパ節内で癌 細胞が静脈に侵入して血流に乗り、肺や骨の毛細血管に引っかかってそこに定着・増殖する機序で、転移経路が長いことから遠隔転移と称されます。ぷーさんが 心配されているような、肉眼的に腫大と判定できないようなリンパ節にもし転移があったとしても、そこから他臓器に転移する可能性というのは限りなくゼロに 近いです。
甲状腺癌に長い間気付かずに不幸にして遠隔転移を起こしてしまったとしても、甲状腺乳頭癌(または濾胞癌)の場合は、ヨード131による内照射治療が有効 です。ぷーさんの場合、甲状腺全摘とのことですので、定期検査でサイログロブリンをしっかりチェックして、値が測定されるようになったら精査するように心 掛けておけばまず大丈夫でしょう。




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ぽよさんへ 投稿者:マム  投稿日:10月19日(水)22時24分26秒

入院決まったのですね。いろいろな葛藤があったことと思いますが、一つずつクリアされたようでよかった・・・

手術直後自分の生活を思うこともあると思いますが、ご自分の回復力を信じてください。
私も手術直後はへこんでいましたが、この掲示板で力をもらいました。
今度は私の知っていること、経験したことでお役に立つことがあればと思っています。

手術まで風邪をひかないようにネ。またお会いしましょう。





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ゆう さんへ 投稿者:Goiter  投稿日:10月19日(水)19時51分58秒

普通術後の診察は6ヵ月でしょう。CTまでしなくてもエコーで充分だと思います。再発の危険は乳頭癌の場合はあります。ですから長期にわたり経過を見ても らう必要はありますよ。でも99%ありませんと言われたゆうさんは良かったですね。再発は残った甲状腺と頚部リンパ腺から出ます。取り残しと言うことにな るのでしょうけど、明らかにあるものを取り残すことは余程の事がなければないわけで、多くは見つけられない微小転移からでしょう。しかし、前にも書きまし たら、微小転移がすべて大きくなり臨床的に処置必要となるわけではありません。そう言う意味でも再発の危険も低いと言えると思いますよ。
このガンは若い女性に多いのも特徴です。でも若い人の方が、予後が良いのも事実です。

>不安はつきませんが、病は気からと言うように落ち込んでばかりはいられませんね。

考えたらきりがありませんが、でも知識を得ておくことも大事です。そういう点ではゆうさんは積極的になれて良かったと思います。甲状腺がんになった人のほ うが、そうでない人に比べて、定期的に診察を受けているだけあって、むしろ長生きすると言われているほどです。



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ありがとうございます 投稿者:ゆう  投稿日:10月19日(水)17時52分36秒

Goiterさん、細胞検査士さん、情報ありがとうございます。見ず知らずの私にこんなに親切に説明して下さって本当に救われます。
私の場合は、本当にたまたま見つかったので、先生に感謝すべきですよね!今手術から2ヶ月がたちました。まだエコーやCTはとっていないのですが、いつ頃 とってもらえるのですか?そこら辺は主治医に詳しく聞くべきですよね。自分が納得いくまで主治医にいろいろ聞いてみます(^−^)でもいざ聞こうと思った ら、頭が空っぽになってしまうんです。。
ところで、この掲示板を見ていると、皆さん再手術などと書かれている方が多いようですが、再発の危険性は高いのでしょうか?私は主治医から再発は99%あ りません。と言われました。もしあるとすれば、頚部リンパ節か残っている甲状腺にでると言われました。
皆さんの場合、取り残しによる再発なのでしょうか??
不安はつきませんが、病は気からと言うように落ち込んでばかりはいられませんね。
私は20代ですが、皆さん若い方もおられるんでしょうか?
この掲示板で皆さんといろいろ分かち合えたら嬉しいです。



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疑問 投稿者:ぷー  投稿日:10月19日(水)12時57分2秒

仮にリンパ節に転移部分<乳頭癌>が残っていた場合(目に見えないなどで)、その部分から他臓器へ転移してしまうっていう可能性ってあるのでしょう か・・・?甲状腺は全摘出済です。



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ゆうさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月18日(火)23時16分6秒

ゆうさん、術前の細胞診やエコーで良悪の鑑別ができないまま一般病院の耳鼻科で手術したとのことで、かなり心配されているようですが、甲状腺は耳鼻科も専 門領域ですので大丈夫です。ゆうさんの文面から察する限り、手術による反回神経への影響(声のかすれ等)もないようですし、手術時に摘出の対象になるよう なリンパ節の腫れもなかったようですので、手術に関しては成功と言えるのではないでしょうか。当然、担当医は悪性の可能性も念頭において執刀したはずなの で、頸部リンパ節の腫大が無かったことは事実と思います。
頸部リンパ節は必ずしも切除する訳ではありません。手術時に腫大していることが判れば当然切除しますが、予防的に切除する場合は、腫瘍のサイズが大きかっ たり、甲状腺亜全摘(甲状腺の一部を残して摘出する手術)の手術を以前に受けて再手術となった場合等が多いようです。リンパ節を切除しなかったことをとて も不安に感じているようですが、文面を拝見する限り、今回のゆうさんの手術方法は最も一般的な(ゆうさんにとって最良の)方法だったのではと思います。 Goiterさんの仰るとおり、腫れているリンパ節が無かったということを喜ぶべきと考えます。なお「耳の後ろの腫れ」ですが、耳たぶの付け根あたりなの か、それとも髪の生えぎわ辺りなのか不明ですが、前者ならば耳下腺の腫れですし、後者ならばリンパ節が無いところなのでいずれにせよ甲状腺とは関係ないで しょう。いわゆる頸部リンパ節とは、顎の骨のラインより下で、鎖骨の辺りよりも上の領域にあるリンパ節を言います。なお乳頭癌の場合、頸部リンパ節が腫れ ないで、いきなり遠くのリンパ節に転移することはまず考えられません。
甲状腺癌治療の安心確実な方法は、甲状腺全摘および頸部リンパ節郭清ですが、不必要に甲状腺を全て切除すれば生涯甲状腺ホルモン剤を飲み続けなければなら ないし、必要もないのに頸部リンパ節を広範囲に郭清して皮下や筋肉組織が癒着してしまったら、次に手術する必要性が生じた際に手術が困難になってしまいま す。甲状腺乳頭癌の場合、転移により腫大(もちろん術前に細胞診で確定診断を行います)した頸部リンパ節は「腫れてきたリンパ節だけを切除する」方法が一 般的です。Goiterさんが書かれたように、乳頭癌の患者さまの多くは頸部リンパ節に転移しています。なぜだかわかりますか? それは乳頭癌の成長が遅 いために、長い期間を経て徐々に首が腫れてくるので自覚しづらいからです。気付いたときには既に頸部リンパ節に転移していた…という訳です。しかしみなさ んの発言にあるように乳頭癌の場合、頸部リンパ節への転移の有無は、統計上は予後には無関係ですし、ゆうさんの甲状腺癌は偶然見つかったようなので、それ を見つけた担当医に感謝してもよいくらいなのではないでしょうか?
私が思うに、もし今の病院で触診やエコー検査もやらずに経過観察をするようなら、セカンドオピニオンの申し出をすることも必要かと思いますが、担当医がき ちんと残存甲状腺や頸部リンパ節のフォローアップ検査をしてもらえているなら、ゆうさんの状態が一番よく分かっている今の病院で定期的な受診を続けること をお勧め致します。頸部リンパ節への転移は、今後するかしないかは誰にも分かりません。なおリンパ組織というのは、数珠状に−[リンパ節]−[リンパ管] −[リンパ節]−というように延々と繋がっていますので、ある1箇所のリンパ節が腫れてきたとしたら、その先のリンパ節にも転移している可能性がゼロでは ありませんので、最初の1個のリンパ節を切除したからといって完治したことにはなりませんが、それ以降の定期検査をより慎重に行なえば予後への影響は全く ありません。もし、定期検査にて頸部リンパ節や残存甲状腺に異常が見つかったなら、その時に大学病院等へ紹介・転院することを考えればよいのでは?と助言 させて頂きます。ひとつ言えることは、このような掲示板を活用して悩みをなるべく解消し、一日でも早くご自身の気持を前向きに切り替えることが、再発・転 移を抑える最善の方法だということです。ロッキーさんや森の娘さんたちの仰るとおりこれからは紅葉を楽しむ季節ですよね! 私は四季のうつろいが大好きで す。来月に奈良で細胞学会があるのですが、紅葉も楽しめればいいなぁと思っています。心も身体もリフレッシュすることはとても大切ですよね!




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ロッキーさんチャーリーさんへ 投稿者:森の娘  投稿日:10月18日(火)22時47分15秒


このサイトに山好きの方が何人もいらしてとっても嬉しいです!
元気に山に復帰されているお話をうかがいパワーをたくさんいただいいた森の娘でした。
東京在住(と言ってもそこは東京?と言われる多摩地域の超はずれです)の私のまわりも紅葉はまだまだ。でもこの週末も奥多摩の山に行ってきま〜す。
なんたって細胞検査士さんもおっしゃってましたけど、毎日を生き生きと前向きに過ごすほどに免疫力もアップするんですものね。その方が断然人生だって楽し いですし。

紅葉のお話をうかがいながら、北から南まで同じ病気を抱える仲間同士が空間を越えてこのサイトで繋がっているんだなあって今更ながらに実感し、なんだか感 動してしまいました。
このサイトに出会えてほんとうによかったと思っています。



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チャーリーさんへ 投稿者:ロッキー  投稿日:10月18日(火)19時49分3秒

東北なんですね。
九州では紅葉はまだまだです。

同じく私も4月に手術しましたが、野口病院の入院案内に、先代の院長が信州大学時代は山岳部でアルプスの○○ルートを開拓したとありました。
○○は覚えていませんが、入院に際しちょっぴり嬉しくなりましたね。
人生、楽しまなくちゃ損ですよね。

http://ace55.com/gennki/gennki2.html



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ごめんなさい 投稿者:Goiter  投稿日:10月18日(火)17時15分26秒

細胞検査士→細胞検査士さん に訂正します。



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ゆうさんへ 投稿者:Goiter  投稿日:10月18日(火)17時12分28秒

私の場合は、とったリンパ腺に転移があり、なかった人と比べれば、再発の危険は高いと思います。ある程度の覚悟はしてますよ。でも、いろいろ調べてみる と、転移があっても再発しないこともあるし、それが命取りなることはほとんどないと言われています。すなわち生命の予後にはリンパ腺転移の有無は関係しな いと言うことです。
明らかなリンパ腺転移(大きく腫れたリンパ腺)があれば、積極的に広範囲にとるでしょうが、そのようなリンパ腺がない場合は、後は予防的に取るかですが、 これはいろいろ判断の難しいところです。取ったら、生命の予後が良いのか、取らなくても良いのか決着はついていないと思います。ただ、結果的には両者とも 長生きすることは事実でしょう。

このあたり難しいこととですが、ゆうさんの場合、小さくて(1センチ未満)で全く取る必要がなかったのかもしれないし、むしろなかったことを喜んで、前向 きに考えたほうが良いですよ。細胞検査士も言われてましたが、そのほうががん免疫力があがるようですよ。

ただ、不安が強いのならセカンドオピニオンを受けられのも良いし、その場合は手術所見、病理所見は少なくとも持参されたほうが良いと思います。最近は拒否 されることはないと思います。

私なら、もっと勉強して、その主治医に納得いくまで質問します。なかなか難しいことですが。



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ロッキーさん・森の娘さんへ 投稿者:チャーリー  投稿日:10月18日(火)12時42分43秒

ロッキーさんお元気ですか?4月に手術したチャーリーです。
私も山が好きで入院の前日も低山に登りました。
退院して3日目には里山歩きをしたくらいです。
傷口が20pもあったので始めはザックを背負うとつっぱりました。
今はまったく問題ありません。

この一ヶ月に飯豊、月山、2日前は日帰りで大朝日岳に登りました。
もうこちらは紅葉の絶頂期で写真をお見せしたいくらいです。
いつまでも元気で山に行きましょうね。



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Goiterさんへ 投稿者:ゆう  投稿日:10月18日(火)10時51分45秒

Goiterさんへ。。。。情報ありがとうございました!
先日、受診した際に主治医に聞いてみました。やはりリンパはとっていないようで、
周りが腫れていなかったので取らなかったと言われました。
やはり違う病院で見てもらいたいのですが、どう言っていいのかわかりません。
主治医に話して紹介状?みたいな物をもらって行った方がよいのでしょうか?
リンパというだけあって、怖いです。でもGoiterさんが言われるように、リンパに転移していて、残っていたとしても取れば完治するのでしょうか?他の 部位に広がっていかないかと心配です。。ウジウジ悩んでばかりいて、自分が嫌になってしまいます。。
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ゆうさんへ 投稿者:Goiter  投稿日:10月17日(月)10時20分14秒

リンパ腺の摘出の必要性は、難しいですね。その主治医の考え方によることが多いようです。サイズが小さければ、取らないこともあるようです。しかも腫れて もいないリンパ腺を片っ端から取ることはしないようですし、その人の腫瘍サイズ、はっきりしたリンパ腺転移の有無など術前診断なども加味して、取るにして もその範囲が決まるようです。私は4個ほど取ったのですが、転移していました。
ところで、リンパ腺への転移は乳頭がんでは80パーセント近くあるそうです
。しかもサイズが1センチ未満でもあるようです。しかしリンパ腺に転移していても、それがすべて成長するとは限らないので、それが他のがんと違って予後に 影響することもないようです。明らかに腫れてくれば、そこで再手術と私の場合は言われています。
また、やたら取っても、取りきれるものでないでしょうし、それだけ後遺症が出やすいです、また、取った跡は再手術時には難しい手技となるようで、逆に慎重 さも求められます。

ゆうさんの悩みもわかりますが、まずは主治医にそのあたりを伺ってみたらいかがでしょうか?




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森の娘さんへ 投稿者:ロッキー  投稿日:10月15日(土)22時19分11秒

すっかり元気回復みたいですね。
冬山にも行かれるのですか?
本格的ですね。

今日は定期健診に行き、帰りに鶴見岳に登る予定でしたが、雨天のために温泉に変更しました。
病院に行く時には何か楽しみを作らないとね^^
http://potirinn.exblog.jp/



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お久しぶりです 投稿者:ぽよ  投稿日:10月15日(土)00時33分59秒

 こんばんは。久しぶりの書き込みです。私も、入院決まりました。ああだこうだと思い悩み、皆さんに尋ねまくり本当にお世話になりました。皆さんのアドバ イスや書き込みが私を救ってくれました。本当にありがとうございました。ここでの事を参考に、一つ一つクリアしました。伝えるべき人には伝え、役員の仕事 も休めるようにしました。役員仲間も「仕事の事は気にせず、ゆっくり養生して帰ってきて。」といってくれてます。子供たちは大変だろうけど、がんばっても らおうと思っています。病院の先生に疑問をぶつけ、解らないことは解決しました。先生との信頼関係もできたので、はじめの通り耳鼻科の先生にお願いする事 にしました。結局は先生との信頼関係ですものね。先週には術前検査も終え、後は入院にむけての準備というところです。入院が11月2日、手術が11月4日 です。日にちが決まると少し不安な気持ちがでてきましたが、元気になったら剣道ができるようがんばるつもりです。kazuさんより少し早めの入院となりま すが、お互いにがんばりましょう。
 私もこれで手術は4回目です。1回も手術なんか経験しない人もいるのに、4回も手術するなんて!とぼやきたい気分になったりします。でも、この経験が色 んなことを教え与えてくれました。きっと私にとって必要な経験なのだ、と思っています。そしてチップ&ディールさんが言われるように、なにより新しい仲間 とこうやって知り合い、お話ができるという事に不思議な感動を覚えます。チップ&ディールさん遅くなりましたが、退院おめでとうございます。また色々教え てくださいね。森の娘さん、何度も日帰りの山登りをされたとのこと。元気な姿を思い浮かべ励みにしています。本当に皆さんのおかげで進んで来れました。 kazuさん同様、不安は不安ですがこの書き込みが心の支えとなってくれます。これからも、よろしくお願いします。



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こんばんは 投稿者:kazu  投稿日:10月14日(金)23時18分4秒

チップ&ディールさん、退院おめでとうございます。予定通りに手術を終えられ何よりです。
でも皆さんがおっしゃる通りまだまだ無理をなさらないようにしてくださいね。
私は12/5入院12/7手術に決まりました。昨日術前検査と造影剤を使ったCT、してきました。次の受診日11/14でその後手術までひたすら待つ日々 となります。
相変わらず心配事は多々ありますが、この掲示板をのぞいて勇気をいただいたり、また相談させていただけたらと思っています。
Reikoさん、手術いろいろされて大変でしたね。でも大丈夫ですよ!私もReikoさんに負けないくらい病気、手術しています。子宮筋腫、卵巣脳腫は春 に手術で全摘しました。他に、目の手術やら人には告白したくない病気(!)とも今闘っています。そして今回乳頭がん。
こうやって書き並べると我ながらぞっとするけど、私もReikoさん同様元気に生きています。
お互い頑張りましょうね!私はこれから手術なので そうは言っても心の中は不安で一杯ですが・・。




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今日は・・ 投稿者:チップ&ディール  投稿日:10月14日(金)17時59分10秒

退院後はじめての診察日で、やはりテープは取ってしまい処方してもらえませんでした。血液検査して、その後病院のトイレで傷と鏡でご対面・・10p程でか さぶたですが改めて切っちゃたんだと思いました。次は一ヶ月後です。待ち時間も含め午前中いっぱいかかり、その後快気祝い等久しぶり買い物をしてきたら皆 さんのおっしゃっる通り・・ちょっと疲れちゃいました。(^_^;)森の娘さん〜山登りこの時期紅葉も始まりきれいでしょうネ!又テープの件ありがとうご ざいます。natsuさん〜いつもやさしい言葉ありがとうございます。顔も知らない皆さんとホントに知り合えた☆きっかけは病気だけど、今何よりお友達が いっぱい増えたようでうれしいです。これからもよろしく御願いします。




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不安です 投稿者:ゆう  投稿日:10月14日(金)14時12分32秒

はじめまして。甲状腺について調べていたら、たどり着きました。みなさんの情報を頂けたら嬉しいです。今年の8月に甲状腺乳頭癌の手術を受けました。私の 場合は、耳の裏のしこりで耳鼻科を受診して、CTを撮ったら、甲状腺に影があると言われました。エコー検査、細胞針をしましたが良性か悪性か詳しくわから ないといわれました。耳の裏のしこりは甲状腺の腫瘍に関係ないと言われました。そして、手術が必要と言われ、手術前は良性の可能性が高いと言われていまし たが、摘出した甲状腺の病理検査の結果、悪性と言われました。かなりショックで今も癌と聞いただけでビクビクしています。そこで皆さんにお聞きしたいの は、私の場合甲状腺の右半分を切除しました。主治医に「他に転移はなく、綺麗に取りました。」と言われましたが、今だに不安です。乳頭癌はリンパに転移し やすいのと、皆さん甲状腺摘出と、リンパ節切除をしておられるようですが、私は甲状腺右半分を切除しただけで、本当にリンパは大丈夫なのかと不安です。皆 さんリンパをとって何個中何個に転移していたなどと書かれているので、私はリンパを取ってもいないので不安でたまりません。もしリンパに残っていた場合、 どうなるのでしょう?私の手術をした病院は地元ではあまり大きい病院ではなく、専門医もいなくて耳鼻科の先生が執刀されました。悪性とわかっていれば、大 きい大学病院で受けたのに。。と後悔しています。他の病院で検査してもらった方が、よいのでしょうか?耳の裏のしこりも本当に関係ないのか不安です。。



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森の娘です 投稿者:森の娘  投稿日:10月14日(金)03時54分2秒

細胞検査士さんへ
 ずっと読ませていただいていました。お忙しいお仕事の中懇切丁寧な説明ほんとうにありがとうございます。私たち患者は自分自身の体のことをきちんと知っ ておきたいと願いながら、なかなか満足いく状況になっていないのが実情です。幸い私たちは細胞検査士さんにようないい方とめぐり会えこうしていろんなこと を知ることができましたが、当事者なのに自分自身の体が一体どういう状況に置かれているのかよくわからないことからくる不安はとても切ないものです。今後 ともどうぞよろしくお願いいたします。
チップ&ディールさんへ
 退院おめでとうございます!でもついついがんばりすぎてはいませんか?退院後最初の1週間はまだ気が張っているせいか結構元気に動けてしまうのですがそ こで無理しすぎると大変、大変。私は翌週そのツケが来てしまい何日か寝込んでしまいました。natsuさんもおっしゃってましたが「ぼちぼち」が退院直後 の日々を楽しく元気に過ごすコツです。私はちょうどひと月半が過ぎたところですが、ひと月たつと傷口も体全体のコンディションもかなり楽になりもう何度も 日帰り登山に出かけているくらいです。傷口のばんそうこうについてはかぶれて悩んだ私でしたが1ヶ月目の検診で主治医に「3ヶ月は貼っておこうって言って いるけどだいたいみんなひと月でめんどくさくなってやめちゃうんだよね。だからもうやめちゃってもいいよ」なんて軽〜く言われてしまいました。取りあえず もう少し続けてみようかなとかぶれの様子をみながら数日休んでは貼るという感じでやっています。ちなみに私の場合Steri-Strip(USA製)とい う商品名?で12mm×50mmの裁断済みのばんそうこうが1セットに6枚入って滅菌済シールされているキットを1週間に1セットの割合で使えるようにい ただきました。それを傷口に対して垂直に間隔を空けて貼るように指示されています。術後の毎日一緒に楽しく!乗り切りましょうね。
ロッキーさんへ
 山はやっぱりいいものですね〜。ザックを軽めに日帰り登山から復帰しました!冬にむけてトレーニングに励む日々です。



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おかえりなさい 投稿者:natsu  投稿日:10月12日(水)23時39分39秒

チップ&ディールさん
おかえりなさい 
あんまり無理せず ぼちぼちを心がけてくださいね。

傷のテープについては 病院や医師によっていろいろのようです。
私も 別件で首にメスを入れたときには(16年程前)
傷がケロイドになるのを防ぐ ドレニゾンテープを処方してもらいましたが
甲状腺の時には ありませんでした。(同じ総合病院で)
結局 3ヶ月ほどしてから 赤くなってきたので
近くの形成で処方してもらいました。
ただ これは ステロイド系のもので
誰でも使えるものではないようです。

汗や 日差しについては 過ごしやすい季節に向かっていますので
様子見ながら すごしてください。
しばらくは シャンプー台を避けることだけオススメしておきますね。






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細胞検査士さんへ 投稿者:Reiko  投稿日:10月12日(水)22時44分34秒

細胞検査士様、甲状腺の掲示板で肺がんの質問は気が引けたのですが丁寧で分かりやすい返信を早速して下さって本当に有り難うございます。
色々な本に、細胞検査士等は患者の前に出る事はないが、顕微鏡などで癌の病期を診断する重要な役割を果たしている為、いい細胞検査士等がいる病院が質の高 い医療を提供しているいい病院である。と書いてありました。私も本当にそう思います。
そういう病院を選びたいけど、調べるの難しい。
細胞検査士さんと直接お話ができる医療体制になればいいなぁ。
「病理科」が一日でも早くできるのを願っています。
私の肺がんは腺ガンと言われました。3箇所のうちの一つがガンでした。
あとの2箇所はどうなったのか何も言われてません。消えた?
左肺の下半分とリンパを取ったのですが、咳が止まらずきついです。でも三回のがん告知を受けても死んでないし、とりあえず元気です。
14日から仕事にも復帰するのですよ、皆さん頑張りましょうね。
細胞検査士様、お仕事忙しいのに有り難うございました。



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Reikoさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月12日(水)20時26分42秒

Reikoさん、甲状腺癌に続いて肺癌の手術とのことで、一日でも早く精神的に立ち直ることを願うばかりです。私は画像診断に関しては専門外ですが、肺の CT上、炎症の痕(結核やサルコイドーシスなどの結節性病変)と腫瘍の鑑別が難しいことは少なくありません。Reikoさんの場合、異常陰影が3ヶ所あっ たことのことで、常識的には転移性腫瘍を考えますが、恐らく濃淡のパターンから悪性腫瘍を考えづらかったことで転移性腫瘍を否定したのだと思います。炎症 の画像所見と類似する原発性肺癌としては、高分化型腺癌または肺胞上皮型腺癌が挙げられますが、しかし3ヶ所もあったことからクリニカルには原発性肺癌は 否定的となります。結局のところ消去法で、やはり炎症の痕と判定せざるを得なかったのかもしれません。
肺癌=タバコという先入観を持たれている方も多いと思いますが、肺癌の代表的なタイプとしては「扁平上皮癌」と「腺癌」があり、扁平上皮癌はタバコと深い 関連があって男性に多く発症します。気管支は腺細胞で覆われているのですが、タバコを長期間吸っている方はニコチンなどの有害成分の刺激により扁平上皮化 生(腺細胞は刺激に対して弱いので、刺激を受けた部分が次第に扁平上皮細胞に変化して刺激から守る生体防衛反応)を起こし、その扁平上皮成分から癌が発生 するので、タバコと深い因果関係があります。[一日に吸う本数]×[喫煙年数]が600を超える方はご用心下さい。一方、腺癌はタバコとの因果関係があま り無く、実は患者数は腺癌のほうが2〜3倍多いのです。Reikoさんのタイプはわかりませんが、しかし甲状腺癌と同じく、進行の遅い肺癌の症例も少なく なく、3年で1cmしか大きくならないケースは珍しくありませんし、悪性の程度としては低いほうと思います。3cmを超えてしまうと臨床進行期分類がひと つ上がってしまいますが、リンパ節などに転移が無く、大きさが3cm未満であれば最も程度の良いstage-Tに分類されますので、十分な予後が期待でき ます。
この他にもいろいろ具合の悪いところがあるようですが、卵巣嚢腫はおそらく子宮内膜症でしょうし、子宮筋腫は小さいものも含めると経産婦の大部分の方が 持っています。胃や大腸のポリープは内視鏡検査を行なえば多くの方が一つや二つは持っているものです。肺癌や甲状腺癌は遺伝性のものではありませんから、 その点では安心してよいと思います。しかし今後も健康オタクには心掛け、何事にも気持ちを前向きにして精神面から免疫力を強くして頂くことを心よりお願い 申し上げます。
当掲示板にて多くの方々から分かりやすいとのご意見を頂き、大変ありがたく存じますが、しかし我々にとっては仕事をする上で最低限知っていなければならな い内容であります。私も当掲示板を介し、患者さまの要望と我々病院側で患者さまに提供している内容とが、こんなにもかけ離れているということを痛感致しま したし、改めて勉強させて頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。




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退院しました 投稿者:チップ&ディール  投稿日:10月12日(水)17時41分21秒

予定通り3日手術、8o腫瘍と共に左葉・リンパ節切除、告知から手術前〜身体はどうもないのに・・精神的にはボロボロあまりに突然のことで思いっきり泣く 事も出来ず不安な気持ちの私でしたが、がんのすけさん,森の娘さん,natsuさん,kazuさんはじめこの掲示板の皆さんに助けてもらいました。又細胞 検査士さんの専門的!だけど解りやすい数々の言葉も入院中大変ありがたかったです。9月30日私の投稿名前、「文字化け」してましたね<(_ _)>ところで首のテープは次の診察に取ってしまうようです。シャワーもテープの上からかけることで刺激によりあの独特のビリビリ感もよくなると言 われました。私はもう少し貼っていたいのですが薬局などで売ってるテープじゃダメなのかな?じょじょにいつもの生活に戻り体調整え来週より仕事復帰に備え ます。



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1年10ヶ月ぶり 投稿者:Reiko  投稿日:10月12日(水)00時32分25秒

おととしの12月に乳頭がんで全摘した者です。 
その当時は時々書き込みもしていましたが、近頃は見るだけでした。
今年の8月に3ヶ月おきの定期検査を受け、自分から申し出てCTを撮ってもらいました。
と言うのも3年前から胸のCT画像に3箇所の炎症の痕があると言われていたからです。
肺炎の痕だろうと言われたのですが、風邪もほとんど引かないのにと思っていました。
結果は肺がんでした。
1ヶ月前に手術を受け退院したばかりです。
肺がんはこたえました。
3年前初めてCTを撮ったのは、乳がんの手術の前です。
告知をされた時は落ち込みました。ところが術中診断で癌じゃなかったと腫瘍だけくり抜いて手術中止になったのです。目が覚めてそれを知った時は嬉しかっ た。
でも、そのCTで甲状腺癌が見つかり、今度また肺がん・・・主人も私もタバコも吸わないのに。
3年で3回のがん告知です。実際のがんは2回ですが、告知されたのは3回です。
それでなくてもクヨクヨ思い悩む性格で、今は癌ノイローゼみたいかな?
いつも頭を離れません。
私みたいな人あまりいないよね、卵巣嚢腫、子宮筋腫、大腸にポリープ5個、胃に1個、
愚痴ばかりで申し訳ないのですが、癌になりやすい遺伝子のようです。
癌になる前から健康オタクと言われるくらいだったのに。
でも、とりあえず体的には元気なんですよ、咳には困ってますが。
細胞検査士様、肺がんは専門外かも知れませんが、わかる範囲で教えていただけないでしょうか。原発性肺がんなのですが
3年も前からあった肺の影は1センチ程大きくなっており28ミリと言われました。
3年前に18ミリです、県立総合病院でした。
どうしてわからなかったの?と思うんです。
聞きたいことは、3年間で1センチしか大きくならない肺がんつてあるのですか?と言うことです。
主治医に聞きにくくて、(見逃したとか、誤診と責めてるようで)どうか宜しくお願いします。





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ありがとうございました 投稿者:まるこ  投稿日:10月 8日(土)22時50分1秒

細胞検査士様、早速本当に詳しくお答え頂きありがとうございます。毎日のお仕事でお忙しいことと思いますが、このように担当のお医者様にもなかなか答えて 頂けないような説明をして下さって感謝です。教えていただいたことを無駄にせぬように、もっとしっかり考えて行かなくてはと思いました。正直申しまして、 いろいろな甲状腺の本や、ネットでの記事を調べる中で、1センチ程度の悪性の腫瘍を持ったまま気ずかずに過ごし、生涯を終える方が10パーセントほどいる というようなことを見聞きし、ほっておいても良いものを見つけられてしまったような気持ちになることもありました。この掲示板の中で、細胞検査士さんのい ろいろな方へのお答えを読みながら、今まで見たどんな解説よりもこの病気への理解が深められた気がしています。これまでは聞けなかったことも、先生に聞い てみようと思います。本当にありがとうございました。お答え下さったことをよく読んで、病院に行ってきます。検診後また報告致します。



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お願い 投稿者:ロッキー  投稿日:10月 8日(土)11時58分17秒

細胞検査士さん、本当に噛み砕いた説明有難うございます。
病院ではどうしても時間的な制約、あるいは心理面で詳しく聞けない患者さんが大多数だと思います。
このように親切に書いていただき、閲覧者は誰でも心より感謝でしょう。

そこでMiloさん!
これだけの丁重なせっかくの資料です。
別ファイルでこの部分だけコピーして閲覧できるようにリンクを張っていただけないでしょうか。
勝手な書き込みでごめんなさい。
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まるこさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月 8日(土)02時19分58秒

まるこさん、投稿を拝見している限り、確かに担当医の言葉には不可解な点がありますね。
まず細胞診の判定に関してですが、クラスTとUは良性、クラスWとXは悪性、クラスVaは異型細胞が出ているけれども良性を考える、クラスVbは悪性を強 く疑う細胞がみられる、クラスVは良性とも悪性とも判断できない細胞がみられる、という意で判定している施設が一般的と思います。ですので、まるこさんの 場合は、「癌」と診断されてはいない状態のはずです。
病理組織診断における乳頭癌か濾胞癌かの違いですが、手術で摘出された甲状腺腫瘍を顕微鏡でみたときに、乳頭状(イボイボした形)に増殖している場合は乳 頭癌と診断します。一方、正常甲状腺でみられる濾胞よりもずっと小さな形をした濾胞が腫瘍性に増殖している場合、まず「濾胞性腫瘍」と判定します。濾胞性 腫瘍の場合、腫瘍細胞の集まりを取り囲むように結合組織が「袋」状に形成され、腫瘍細胞が増殖するとともにその「袋」も大きくなりますが、腫瘍細胞がその 「袋」を破って正常甲状腺部分に浸潤していたら濾胞癌、「袋」の中に留まっていたら濾胞腺腫(良性腫瘍)と診断します。つまり濾胞癌とは、甲状腺を摘出し て病理組織標本を何枚も作り、詳細に観察したのちに診断されるものなので、(よほど異型が強ければ別ですが)細胞診では濾胞癌と診断することができませ ん。ですので当然、細胞診の結果から乳頭癌と濾胞癌が混じっていると診断されることもあり得ません。なお、甲状腺の左右同時に腫瘤が見つかり、例えば右は 良性で左は悪性、ということはよくあることです。ちなみに細胞診にてクラスVb(悪性の疑い)と判定された左側の1.1cmの腫瘍ですが、ふつう、癌であ れば少しずつでも大きくなるものです。1.1cmというサイズ(腫瘍としては小さいほうです)と、大きさに変化がないという点から、(私は)良性の可能性 が高いのでは?と思います。ですので、診断をより確実にするためにも、再度の細胞診を受けることをお勧め致します。
サイログロブリンとは、甲状腺濾胞上皮細胞にてヨードを材料にT3やT4を合成するタンパク質のことで、乳頭癌や濾胞癌ではサイログロブリンが正常範囲よ り高値になることが一般的です(サイログロブリンは腫瘍以外でも高値になるので注意が必要ですが)。まるこさんの場合、まだ手術されていませんので、腫瘍 が増殖すればそれに比例してサイログロブリン値も上がってくるはずですから、増殖が活発化してきたことの目安になり得ます。ですのでサイログロブリンの変 動をチェックすることは非常に重要と思われます。
しかし、まるこさんは橋本病と診断されたとのことですが、多くの症例で橋本病の患者さまの血液検査にて「抗サイログロブリン抗体」が検出されます。これは 甲状腺濾胞上皮細胞に存在するサイログロブリンに対する抗体(自己抗体といい、自分自身であるにもかかわらず、自分の細胞成分に対する抗体が出来てしまう 病気。膠原病と同じ発症機序です。)のことで、橋本病の患者さまでは甲状腺組織が次第に破壊されて甲状腺機能低下症になってしまいます。血液検査では自己 抗体が結合したサイログロブリンは反応しませんので、橋本病の患者さまのサイログロブリン検査では見かけ上、低い値になってしまいます。例えば、「サイロ グロブリンのフォローアップでは再発の兆候はなかったのに、頸部リンパ節に再発転移した。よく調べてみたら抗サイログロブリン抗体を持った患者さまだっ た」ということがたまにあります。ですので次回再診時に、橋本病と診断した根拠や、今までの血液検査で抗サイログロブリン抗体が検出されたか否かを聞くこ とも必要かと思います。




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細胞検査士さんへ 投稿者:まるこ  投稿日:10月 7日(金)16時04分23秒

いつも丁寧で暖かいご返答を読ませて頂いています。どうしてもよく理解できないことがあり、教えて頂ければと思い書き込みしています。私は三年前に、乳ガ ンを疑われある病院を訪れましたところ、そちらは良性で、甲状腺癌であると診断されました。
右に0.7センチ、左に1.1センチの腫瘍があります。右は多分良性、左は細胞診で3bとされました。以後10っか月に一度くらいの割合で検診していま す。(先生には六ヶ月おきに来なさいと言われていますが)。以後大きさに全く変化はなく血液検査にも異常はありません。先生は乳頭ガンだが、ろほうガンも 混じっているとおっしゃいました。(最初は乳頭ガンとおっしゃっていたのですが、)そしてサイログロブリンの値が高くなってきたら、要注意で癌が動き出し たと言うことの目安になるというようなこともおっしゃいました。いろいろ調べましたが、再発の目安になるということしか解らず、意味を理解しかねていま す。どのような意味なのでしょうか。
また、再度の細胞診を勧められていますが、どのような意義があるのでしょうか。
なお、最初に診断を受けた際に橋本病にもなっているとされましたがその後は血液にそのようなことを示す数値は出ていません。
また来月は検診です。その前に少しでも心ずもりしておければと思います。宜しくお願い致します。



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細胞検査士さんへ 投稿者:真理子  投稿日:10月 6日(木)22時51分18秒

とても解りやすい文章・・本当にありがとうございます!早速コピーをし保存しておきました!
主治医は「リンパ節に1個転移していたけど綺麗に取り除いたから大丈夫だ。」とおっしゃっていたけど本当に大丈夫と言い切れるのか?毎日不安で仕方があり ませんでした。今のところ(手術後もうすぐ1年)カルシトニンも術後採血1回目87・2回目57・・と下がっていました。このまま数値が上がらない事を 祈っている今日この頃です。癌だと聞かされた時、出産して1週間後でした。しかも髄様癌と言う症例が少ない為あまり説明も無く不安でした。最近になり少し ずつですが頑張ろうと思うようになりそして、細胞検査士さんの解りやすい説明を読んで更に前向きに頑張らなければ免疫機能を活性化させ癌に勝たなけれ ば・・と思いました。本当に本当にありがとうございました。



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真理子さんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月 6日(木)00時00分23秒

真理子さん、髄様癌の診断とのことですが、確かに全国的にも症例数が少ないため、治療や予後についての検討や報告が甲状腺癌の中でも最も少なく、心配され ていることの心中お察し致します。ご自身でもすでに勉強済みと思いますが、乳頭癌や濾胞癌とは発生する細胞が全く異なります。乳頭癌や濾胞癌は濾胞(ろほ う)上皮細胞という、T3やT4を産生する細胞から発生する腫瘍のため、ヨード131での内照射治療が非常に有効であり、例え転移があっても進行が遅いこ とも相まって予後が極めて良いとされています。一方、髄様癌は傍濾胞(ぼう ろほう)細胞という、カルシトニン(血中カルシウム濃度を低下させるホルモン)を産生する細胞から発生する腫瘍です。カルシトニンはヨードとは関係のない ホルモンなので内照射治療が無効であり、残念ながら現在のところ有効な治療法がありません。比較的早い段階で頸部リンパ節に転移することが知られており、 診断が確定したら出来るだけ早く外科的に切除し、その後も定期的にフォローアップすることが重要です。
サイログロブリン(T3やT4を合成するのに必要なタンパク質で、濾胞上皮細胞にのみ存在する)もカルシトニン(傍濾胞細胞のみが産生するホルモン)も甲 状腺にのみ存在する物質なので、甲状腺を全摘された患者さまの場合、原理的には両者の血中濃度はゼロになります(カルシトニンは微量ながら検出される場合 が多いですが)。乳頭癌や濾胞癌の再発があればサイログロブリンが、髄様癌の再発があればカルシトニンが、それぞれ上昇してきますので、定期的に採血して それらを測定することで再発の有無をチェックすることが出来ます。
文献的な髄様癌の10年生存率ですが、進行具合によっても大きく変わりますが、発見時に転移や浸潤がない症例では80-90%、頸部リンパ節に転移のある 症例でも60-70%と、他の臓器の悪性腫瘍に比べれば生存率はかなり高い数値です。しかし残念なことに髄様癌の場合、外科的に切除するという方法しか有 効な治療法がないため、肺や骨などへの遠隔転移が起こると生存率が著しく低下し、20-30%前後となってしまいます。ですので、しっかりと定期的にフォ ローアップして頂き、再発や遠隔転移が疑われたら腫瘍が小さいうちに切除してしまうことが重要と思います。なお、これも文献的なことですが、発見時に40 歳以下で女性の場合は統計学的に有意に予後が良いとされています。また、髄様癌の場合は遺伝性疾患のケースが多く家族歴が重要で、もし遺伝性と判明したら 副腎や副甲状腺などに腫瘍がないか調べたり、お子さんがいらっしゃればお子さんの遺伝子を解析してもらい、異常があればお子さんも厳重にフォローアップす ることが必要になります。
私が今までこの掲示板に書き込みさせて頂いた生存率などの数値は文献的なことで、あくまでも平均的なものです。甲状腺癌と診断された患者さまの中で、この ような掲示板を閲覧される方やネットで色々勉強されている方は、少なくとも治療に積極的である方々だと思っています。絶対に治すんだ!という強い意思を もって治療に臨むことは、免疫機能を活性化させる上でも非常に重要です。乳頭癌を患っている私の後輩も、「内照射治療はとても辛かったけれども、病気にな んか負けてたまるか!と思っているから何度でも受けます」と言っており、最近は就職活動の甲斐あって内定も決まり、他人事ながら涙が出そうになるくらい何 事にも前向きに頑張っています。きっと皆さんも病気の治療と、お仕事や家事・育児等とを両立させていると思いますが、ひとりでも多くの方が治療に積極的な 気持ちで臨まれる事を心よりお願い申し上げます。
(大変な長文になってしまい、申し訳ありません)





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ROMさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月 5日(水)23時59分19秒

ROMさん、選挙前の議員立候補者と同じく、研究等に関する同意を得るまでは熱心ですが、同意を得たらあとは知らんぷり、という医師がいることも残念なが ら事実です。しかし今まで多くの患者さまの協力により、たくさんのデータが蓄積されたからこそ、例えば高分化型乳頭癌の長期予後は90%以上である、とい う数値をお示し出来ることもまた事実です。
患者さまからお預かりした検体の研究目的の二次利用には2通りあり、一つは未知の研究テーマに対するデータを蓄積するための材料集め、二つ目は研究成果を 裏付けるための材料集めです。後者の場合ならば、例えば遺伝子解析した結果をお伝えすることがあると思いますが、一般的には前者のケースがほとんどで解析 データをお伝えできる段階ではないので、患者さまからすれば『同意を取りっ放し』と感じてしまうのだと思います。
我々細胞検査士にとっても、患者さまからお預かりした材料を『症例報告』という形で二次利用させて頂く機会が多いので、同意して頂けますと大変助かりま す。これは珍しい症例や診断に苦慮した症例を全国規模の学会等で発表するのですが、どういう所見が特徴的なのか、他の疾患と鑑別すべき点は何かといった討 論がなされ、我々が日常業務で稀に遭遇する難解症例の診断等に大変役立っております。この場を借りて皆様にお礼申し上げます。すごいちなみに私は♂です。




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細胞検査士さんへ 投稿者:真理子  投稿日:10月 4日(火)23時30分26秒

本当に解りやすく書いて下さっていて何回も何回も理解しながら読まさせていただきました。ただ・・・私の場合、髄様癌でして乳頭癌とは違うんですよね。も し宜しければ髄様癌についても教えていただければと思います。勝手言って大変申し訳ありません!あまり症例がないせいか細かい事が解らなく不安の日々を過 ごしています。乳頭癌・濾胞ガンに比べて予後が悪い・・それはどの位悪いんですか?どうか宜しくお願い致します。



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細胞検査士さんへ感謝 投稿者:ROM  投稿日:10月 4日(火)19時04分39秒

いやほんとに細胞検査士さんの文面、わかりやすく丁寧で感謝してます。私もシロウトながら関連情報等読みましたが、患者の視点からの医師への思いなど全く 頷くばかりで、他になく上手な文章だと思いました。プリントアウトして保存しましたよ。ほんとに。ご自身の考察にも賛同を禁じ得ませんでした。
やはり女性の方ですか?やさしい文章で男性ならややびっくりです。是非とも病理科と医師、患者のカンファレンス?実現してほしいです。
私が、術後残念だったのは、術前に摘出標本の研究利用を熱心に同意を求められたのに対し、結果後(遺伝子検査)は実に説明が素っ気無いことです。学会等の 発表でデータを使うのでしょうが、考察の対象にならないようなデータだったかもしれませんが、個人情報が法施行される時代に同意書にサインしてるのに冷た いものです。
医師であれば、研究者と医師の立場を両立させてほしいものです。そういう意味でも検査士の出番はすいぶんあると思うのですが・・。
私も日ごろはROM専門ですが、細胞検査士さんのカキコに絆されてグチをこぼしてしまいました。細胞検査士さんがこの掲示板を見てくれてるだけでカキコし ようという気持ちになりました。ありがとうございました。



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病は気から 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月 3日(月)23時26分41秒

ひろろんさん、お礼の言葉など勿体無い限りです。昔から「病は気から」という言葉があるように、常に前向きなポジティブな感情を心掛けていますと免疫機能 が活性化され、腫瘍細胞と戦う力が強くなります。逆にブルーな気持ちやストレスを常に感じていますと、免疫機能は低下して腫瘍の増殖を抑える力が弱くなり ます。ですので、ひろろんさんのようにご自分の体力と相談しながらでも、お仕事や趣味・スポーツなどに打ち込む前向きな姿勢というのはとても大切な事です よね!



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☆感謝の気持ち☆ 投稿者:ひろろん  投稿日:10月 3日(月)20時30分38秒

細胞検査士さん、解りやすく、丁寧で、患者の気持ちになってのアドバイス、本当にありがとうございました。僕の愚問にも本音で語り掛けてもらい、今ま で胸につかえてた何とも説明しにくい感情がスーと消えた感じです。そのやさしく語り掛けての説明、患者の皆さんが、細胞検査士さんのような人が主治医だっ たらと感じているはずです。僕も自分の病気の事をもっと勉強し理解していきます。声帯の手術をしたばっかりなので、まだ大きな声はでませんが、体力は戻っ てきたので仕事に頑張っています。細胞検査士さんもお仕事頑張ってください。本当にありがとうございました。そして、皆様、お騒がせしました。



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(無題) 投稿者:がんのすけ  投稿日:10月 3日(月)12時34分54秒

>細胞検査士さん
専門的な解説、ありがとうございます。以前に主治医から聞いたことをもっと詳しくした内容で、とてもわかりやすかったです。
主治医から、この先ある程度肺のブツの数が多くなるか大きくなったらそれだけ癌細胞が突然変異する可能性が高くなるので、急激に病状が悪化することがあ る、と聞いています。
ついでに今のまま病状が進んでいって呼吸に支障が出てきたら後何年位なのかも。
自分から主治医に尋ねたことですけど、そのことについて考えるとめっちゃブルーになります。
でも自分の身体のことですから出来るだけ正しい知識を持っておかないとね。
私の肺の『空き』はまだまだたくさん。今頃からむやみに怖がる必要は全然無いのでしょう。
他の病気になる方が怖いですよね。



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ひろろんさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月 3日(月)01時07分7秒

私も詳しいデータはわかりませんが、未分化癌に変異する可能性という点では、高分化型も低分化型も同じ確率で起こるはずですが、しかし低分化型は高分化型 に比べると治療が難しく、長期にわたって体内に残存する可能性が高いため、そういう点では低分化型と診断された患者さまは十分注意すべきと思います。しか し、未分化癌に変異する確率というのは、乳頭癌や濾胞癌の患者さまが他の臓器の癌(乳癌や卵巣癌や肺癌など)にかかる確率よりも桁違いに、はるかに低い確 率であることは申し上げておきます。
低分化型は年齢の高い方に多いことは事実ですね。若い方(〜30歳代)のケースはほとんどが高分化型です。本来甲状腺はT3やT4のホルモンを産生し、形 態的にコロイドと呼ばれる形として蓄積しますが、術後の病理組織検査にて細胞異型が弱くコロイドを多く含む場合は高分化型と判定されます。それは正常甲状 腺に比べれば機能は劣るものの、癌細胞も一生懸命T3やT4を産生するからで、正常甲状腺に近い形態を示すことから高分化型と名付く由縁です。T3やT4 はその材料にヨードが不可欠(ヨードが3つ付いているものがT3、4つ付いているものがT4です)で、癌細胞がT3やT4を産生するということは、内照射 治療に使用するヨード131も癌細胞が取り込むということになります。ですので、高分化型であればあるほど、ヨード131の取り込み能力が高いことになり ます。実際にはヨードシンチの結果で左右されますが、高分化型の診断が出ていればまず問題ないと思います。一方、低分化型ですとT3やT4をほとんど産生 しないので当然ヨードの取り込み能力が乏しく、内照射治療の効果が期待できませんので治療が難しいのです。
また、再発を起こすケースはほとんどが頸部リンパ節ですが、頸部の超音波検査で腫大と判定できる大きさは1cm弱程度と思いますが、手術で採取してきたわ ずか2〜3mmの大きさしかないリンパ節にも顕微鏡的に転移がみられるケースが少なくありません。残念なことに同じ病院でも担当した医師の考えにより術式 が異なり、頸部のリンパ節をなるべく多く郭清する医師もいれば、肉眼や術中超音波で明らかに腫大したリンパ節のみを郭清する医師もいます。どちらが良いか は一概には言えませんが、前者では再発の確率を最小限に抑える目的があり、後者ではリンパ節を取り過ぎるとリンパ液の流れが阻害されて浮腫などの後遺症が 出る場合もあるし、進行が遅いから「腫れてきたら取り除く」と考える医師が該当します。しかし当然医師は取り残しは絶対しないつもりで手術に臨むわけで、 最大限努力しているはずです(切除しきれないほど甲状腺を破って癌組織が周囲に浸潤している場合は別ですが)。また卵巣癌と異なり、甲状腺癌切除術の際に 癌細胞が周囲に散らばることはほとんどありません。再発を起こすのは、小さな頸部リンパ節にわずかながらでも転移した少数の癌細胞がその後に増殖して大き くなるケースがほとんどです。顕微鏡でやっと見つけられるほどの少数の癌細胞は、当然肉眼では見えませんから、手術の際に摘出することが出来ないのです。 そういう背景があるので、医師は手術だけでなくその後にヨード131の治療を施行したり、ホルモン補充療法で癌細胞の刺激を最小限にする手段をとるわけで す。
細胞検査士が患者さまとお話しするケースはほとんどありません。たとえ患者さまから聞かれたとしても、我々の口から結果を伝えることは法律上禁止されてい ます。しかし患者さまが臨床医に対して希望すれば、医師同伴で病理や細胞検査室までお越し頂き、標本を供覧して細胞形態について解説することは可能です (医師の判断にもよりますが)。臨床医から高分化型なのか低分化型なのか説明がないのは、病理組織標本を診断した病理医がその旨の記載をしないためと思わ れます。
ひろろんさんの仰るとおり、診察時間は短すぎますよね。将来的には患者さまが「病理科」という部署に来て頂き、専門の病理医から組織や細胞の形態について の報告を受けられるようになると思います。それまでは、患者さまが積極的に臨床医に質問して、すこしでも情報を得るようにしてください。我々はそのような 要望があれば協力は惜しみません。



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細胞検査士さんへ 投稿者:ひろろん  投稿日:10月 2日(日)22時17分9秒

詳しい説明、ありがとうございました。高分化型の乳頭癌と聞いて安心しました。考え方としては、低分化型の乳頭癌が性質の悪い癌に変わると考えれば良いの ですか?やはり低分化型は年令の高い患者に多いのですか?質問ばかりで申し訳ないのですが再発の事を聞きたいのですが、切除しきれなかった癌(遺残)から の再発と切除の際に散らばった癌(播種)からの再発は通常ドクターからの説明はないのですか?このサイトでも取り残しの再発が多かったので患者は理解で きないままの治療が多いので不安です。細胞検査士の職業は直接、患者とは、話をできないのですか?僕は乳頭癌の診断はありましたが高分化型か低分化型の説 明はありませんでした。細胞診で癌と判断するのはドクターではなく細胞検査士さんですよね!患者としてみれば所見をみながら説明を受けたいです。確かに 有名なドクターは忙しく患者一人ひとりに説明する時間がないのは解るけど診察時間があまりにも短いと思います。



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細胞検査士さんへ 投稿者:natsu  投稿日:10月 2日(日)19時01分20秒

甲状腺がんの 医学的な説明ありがとうございます。
心情的な部分で 元気をつけるためにも 
きちんと 医学的なことも理解しておくことが
とても大切なことだと思います。
当然 定期的な検診をおろそかにしてはいけないことも
忘れてはならないことですね。
みんながそれぞれに 多かれ少なかれ不安を抱えています
それに答えてくれる人がいることも 
ここのいいところだと思います。







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やはり怖い 投稿者:ROM  投稿日:10月 2日(日)17時47分9秒

私も3ヶ月前に半摘したものです。初回細胞診から手術まで2年が経過。今思えば、安易に良性診断に安堵した自分がおそろしいです。術後、主治医からは細胞 診は確立の問題を含んでいる。最終的には摘出部位の病理組織診が必要とのこと。細胞検査士さんの言葉に頷かざるを得ません。とにかく、異型(U以上)なら 採るべしと思ってます。



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ひろろんさんへ 投稿者:細胞検査士  投稿日:10月 2日(日)14時00分56秒

ひろろんさん、こんにちは。ひろろんさんを始め皆さん患者さま方にとって、前向きな当掲示板の意に反するネガティブな内容ですが、ひとつの情報として捕ら えてください。
乳頭癌や濾胞癌のうちの、たったひとつの癌細胞に遺伝子突然変異(癌抑制遺伝子のひとつである「p53」遺伝子の部分と言われています)が起こって非常に 細胞異型の強い未分化癌細胞となり、超急速的に増殖して周囲の組織/臓器に浸潤します。その変異した癌細胞が甲状腺や頸部リンパ節であれば、気管や食道に 浸潤して窒息や嚥下不全の症状が出ますし、肺などの遠隔転移先で突然変異が起これば該当する臓器不全を起こします。通常、未分化癌は若い方(〜4,50歳 代)には起こりませんが、これは年を取るにつれ突然変異を起こす確率が高くなるからです。
乳頭癌や濾胞癌の進行は非常に遅いですが、しかしゆっくりではあるものの確実に細胞分裂を起こし、癌細胞が増殖していることは事実です。その細胞分裂の過 程で転写エラーが起き、突然変異を起こすことが原因ですので、変異を起こす前の細胞形態や遺伝子配列からでは予測不可能です。ですから、みなさんも治療は 早めに行い、その後もサイログロブリンや超音波などの定期的な検査を受け、全摘の方はホルモン剤も正しく服用し(ホルモン値が下がってしまうと脳下垂体か ら甲状腺刺激ホルモンが分泌され、いたずらに癌細胞の増殖を加速してしまいます)、再発防止に心がけて下さい。ちなみに甲状腺穿刺針の刺激によって進行度 が変化したり、また未分化癌に変異することはないと思って大丈夫です。乳頭状集塊で、核内細胞質封入体や核切れ込み像がみられるということは高分化型(正 常甲状腺に限りなく近い性質を持った癌細胞という意)乳頭癌の典型的な細胞所見で、治療効果が最も期待できるケースですので、なるべく若いうちに治療を始 めることをお勧めします。



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細胞検査士さんへ 投稿者:ひろろん  投稿日:10月 2日(日)01時19分7秒

細胞検査士さんにお尋ねしたいことがあります、宜しくお願いします。僕達、乳頭癌を患った患者が一番恐れているのが、おとなしい癌が突然、暴れん坊の癌 (未分化)に豹変する事です。実は今年の6月に知り合いが風邪の症状で総合病院にかかり、甲状腺がおかしいとのことで専門病院にまわされ細胞診やCTの結 果未分化癌と診断され、太っていたのですが、ミルミルうちに痩せて行き物も食べれなくなり診断から2ヵ月で亡くなりました。53歳の若さでした。僕も被曝 が原因で乳頭癌になり手術はしたのですが再発も心配で他人事ではないので専門的な事を聞きたいのですが細胞診の時、最初のドクターがBモード超音波断 層像で穿刺吸引したのですが細胞がうまく採れず何回もやり直しました。それから違うドクターに代わり採取できたのですが、それって病状の進行に変わりあ りますか?もう一つ聞きたいのは乳頭状に密に増殖した細胞の集塊を認め核は重積し、核内封入体と核の切れ込みが特徴的で異型性は弱い乳頭癌の細胞がきわめ て異型性が強く、大型で多形性の細胞を孤在性に認める未分化癌に豹変するときに細胞は徐々に変化していくのですか?それとも一瞬で変わるのですか?細胞学 的に乳頭の段階で豹変する細胞って区別できないのですか?知り合いが亡くなってから色々調べましたが血行性の遠隔転移が進行してしまうと、患者を救うすべ がないのが現状らしいけどいつかは画期的な治療法が見つかるのでしょうか?細胞検査士さんが豹変する細胞を研究し早期発見できるようお願いしたい気持ちで す。



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