SLの轟音・懐かしのサウンドトレッキング

毎日新聞社の写真特集(昭和53年) からお借りしました

SL(蒸気機関車)で旅行した日のことを よく覚えています
現在のイベント列車でなく、現役だったSLで旅した頃の思い出です
   
懐かしい記録は古い写真と録音テープで残っていますが
生ロク(生録音)のテープは いまでも 色あせない新鮮な音がします
腰の強いアナログ録音はSLの轟音に最適だったようです
   
小さな山あいの駅…周辺の小鳥の鳴声を劈く SLの汽笛とドラフト音
5分間のストリーミング再生で 音の旅にお出かけください
   

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Realで聴く 山あいの駅の蒸気機関車
SLの出庫発車音峠の爆走
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・・・・ SLの音はアナログ系
   
鉄橋を渡る汽笛、峠を奔るドラフト音…
SLには まるでアナログにも似た癒しの響きがあります。
   
SLの絶頂期は60年代後半から70年代前半、ディスカバージャパンの頃だったかもしれません。
   
それはまた、アナログレコードの最盛期でもあって、どちらも 今、静かな人気が復活しています。
   
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SLに出合ったら、ぜひ 生ロクしてきましょう。デジタルでなくても、従来からのアナログテレコは
むしろSL向きの音だと言えますし、レベル設定でも神経質になることなく扱いやすいものです。
   

 


 
・・・・ 生ロクにも一工夫
   
現在運転されているSLは イベント的な観光列車ですから、大勢の観光客で、録音も一苦労です。
   
ホームや車内からの録音はあきらめて、沿線の静かな線路脇からねらう方がベターでしょう。
   
撮影に不向きでも、録音向きの地点は沢山あり、誰にも邪魔されずに快適に録音できます。
   
写真のように、ワンポイントマイク1本を持って録るのが一般的ですが、スピードの出る地点では、SL音が あっという間に通過してしまいます。
   
アマチュアなりに、ちょっと工夫がいります。
   

 
・・・・ 音楽録音用に2本組のペアマイクをお持ちなら、これを活用して、左図のようなセッティングを試してみましょう。
   
本格的に マイクスタンドを立てなくても、同行者をおだてて、手持ちしてもらう等 いろいろ方法はあります。金属パイプより、人間の方が振動にも強く、絶好のスタンドです(^o^)
   
2組のマイクを混合するには、マイクミキサーがあると便利ですが、なければ、マイクに合うジャックとボリュームで、パッシブ型の混合機を自作しても簡単です。
   
上手くミックスすると、接近してきて、眼前で迫力あるドラフト音が響き、やがて遠ざかる 聴きごたえあるSL音が収録できます。
   

 
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いろんなシーンで効果的
   
マイクを2組持って行くと、いろいろなケースで役に立ちます。
   
サウンドトレッキングの次のページにある 漁船や海猫と波音がバランスよく録れるポイントは なかなかないものです。そんな時は、2組のマイクをセットした方が簡単です。
   
ペアマイクで ターゲットをねらい、サブのワンポイントで不足する波の音を拾ってミックスすれば、効果的なバランスが作れます。
   
機動性に優れたワンポイントをメインにするのもよく、マイクをPanしても、背景音(波音)が動き回ることがなくて快適です。
   
音楽録音にも応用
   
例えば、家庭でアップライトピアノの音を録るのは、演奏会場のグランドピアノよりも、ある意味で難しいことです。
   
アップライト型は、響版は裏側に露出しており、弦やアクションは箱に包まれた構造です。従って、背面を密着させずに空けるよう指示され、一方、弦の繊細なタッチやパルシブな響きが欲しければ 上蓋を開けることになっています。
   
両方の音を1組のマイクで録ることは難しく、イラストのように、打弦音は上からペアマイクでねらい、響板の音は壁の隙間に向けたワンポイントで拾ってミックスするのが合理的です。
   
楽器や部屋の条件等で異なりますが、ペアマイクは数10cmの間隔で、ピアノから1m強の高さ、ワンポイントマイクも1m位の高さを目安にして、好みの音を探してみてください。
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生ロク あれこれ話(1.旧国鉄・高森線のこと)
 南九州の高森線というローカル線に、仕事で映画の撮影隊を引き連れてロケしたことがあった。阿蘇から流れ出す白川に架かる鉄橋は 当時から SLマニアの名所だったらしい。鉄橋の下の渓谷は戸下温泉という 屋外温水プールまである大きな旅館で、なかなかひなびた温泉だった。
   
 カメラマンに、鉄橋を渡るSLを 谷あいの勝景も生かして、遠近2カット欲しいとだけ頼んで 後は全部任せた。こんな場合、さしてSLマニアでもない私が知ったかぶりの注文を付けない方がうまくいく。案の定、遠景は向いの山道から、近景はプール脇からと要領よく決まって準備が整った。すると、右側から可愛いSLが現れて、撮影完了 … どこからか、ナグラのテレコを担いだ録音マンも戻ってきて、ハイ OKでした!あっけなく仕事は終った。
   
 翌年の夏、予定した避暑地のホテルが取れず、仕方なく?戸下温泉へ行った。来た以上は 軽くSLの生ロクでもするか。まずは山道から 小鳥と渓流に包まれたドラフト音を録ってやろう。しかし、思いつきの やっつけ本番、線路は左側から下り勾配になっていたらしい…左からのSLが音も立てず、煙も吐かずに、あ〜っという間に通過した。ご覧のように、シャッターは遅れるし、テープには小鳥と川の音だけが収録された。
   
 では、旅館のプールから間近に、折り返 しの上り勾配の音を録ろう。ところが、プールではなんと 近所の小学校が水泳教室をやっていた。にぎやかな子供の歓声と指導する先生の大声…まるで遊園地の汽車のような録音になった。
 しかし このテープを聴くと、今でも山の宿の癒しと人情を懐かしく思い出す。