ハイコンテクスト・カルチャー

週刊金曜日を読む 2018-07-20

作成日:2019-11-13
最終更新日:

日本大学アメリカンフットボール部事件

pp.12-13 に、「トップが沈黙する日本大学の迷走」という記事がある。 もう、日本大学アメリカンフットボール部の部員による悪質タックル事件が起きたのは1年も前のことになるのだ。 この記事は、編集部員が危機管理のコンサルタントにインタビューする形式をとっている。ここで、 コンサルタントは、組織における不正について過去の例を挙げ、こう言っている:

こういう不正は組織ではみんなが知っているものです。部署が変わったら申し送りまでしています。 しかし問題だと誰も言えない。 なぜなら日本の会社組織はハイコンテクスト・カルチャー (言語や体験、価値観などの共有性が高い文化)のため、 以心伝心で伝わるのです。言葉で言わず忖度や同調圧力が組織で動く。

そうして、次の発言もなるほどと感心した。

「おもてなし」も同じで、よく気がついてくれると喜ぶ。 ハイコンの極みですよ。 ハイコンも大事だけど、 日本人が国際的にコミュニケーションするにはローコンテクスト・カルチャーが大事です。

この発言を含む一連の談話は編集によって「ハイコン・カルチャー」とくくられている。 私は周りから(特に同居人から)わかっていないと叱られるが、それは私がハイコンテクストを理解していないからである。 かといってローコンテクストなら理解するかというとこれも違う。 家でも、勤務先でも、理解するハイコンテクストもあれば理解できないハイコンテクストもある。 ローコンテクストについても同様である。ただ周りの人と比べれば、相対的には自分は理解していないのだろうと考えている。

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MARUYAMA Satosi